2 in 1 PCの本機種はディスプレイを360度回転できるので、状況に合わせて使いやすい形状にできるという特徴があり、超高性能のRyzen 5000シリーズ搭載で、かなり高い性能になっています。
小型ボディで比較的軽量なので持ち運びもしやすいし、ベゼル(画面の黒い枠)が細いのでおしゃれに見えます。また、ボディはオールメタルなので高級感もありますね。
外出先でもがっつり作業をしたいビジネスパーソンや、学生には特に使いやすい機種だと思います。
Contents
Yoga 760 AMDのスペックレビュー
CPU | AMD Ryzen 5 5600U AMD Ryzen 7 5800U |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
グラフィックス | 内蔵Radeonグラフィックス |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS マルチタッチ |
OS | Windows 10 Home、Pro |
無線 | WiFi6、Bluetooth 5.2 |
オーディオ | Dolby Atmos |
生体認証 | 指紋センサー |
Microsoft Office | 搭載モデルあり |
同梱 | Lenovo Digital Pen |
寸法 | 320.4 x 214.6 x 15.7~17.7㎜ |
重さ | 1.41㎏ |
バッテリー | 最大19.9時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 9.8万~ |
パソコンの頭脳には最新のRyzen 5000シリーズが搭載で、その中でも上位モデルでアーキテクチャがZen 3のRyzen 5とRyzen 7が搭載可能です。実はRyzen 5000シリーズって新アーキテクチャ・Zen 3と旧アーキテクチャ・Zen 2が混在していて分かりにくいのですが、本機種搭載のCPUは「より性能が高いZen 3」です。
デスクトップ並みの性能なので、たまらないですね。
メモリはオンボードで16GBと、大容量です。ストレージは速度が速いM.2 PCIe 3.0×4が搭載しており、パソコンの起動もデータ移動も高速です。
ディスプレイは高画質のフルHDで、コントラスト比が高いIPS液晶になっています。また、色域がNTSC 72%(sRGB 100%相当)と高く、画像編集をするようなクリエイター向けになっています。加えて、HDR(ハイダイナミックレンジ)にも対応しているので、色鮮やかで迫力のある映像です。
また、ディスプレイはタッチパネルで、付属のペンを使ってメモを取ったりイラストを描いたりできるので、会議のメモ取りにも使いやすいです。
オーディオは高品質のドルビーアトモスで、サラウンディングチャンネルが多く、ここからもそこからも音が聞こえる様にできます。NetflixがDolby Atmos対応映画と言うのを作っていますね。
小型な筐体ですが、その割にはちょっと重いかなと思います。と言うのも、バッテリーが71Whと大きく、バッテリー駆動時間が長いためこうなったのかなと思います。と言っても、1.41㎏なので持ち運びはしやすいですが。
Yogaはおしゃれな筐体でおしゃれな機能が付いており、ビジネスパーソンから学生、家族共用パソコンとしてもおすすめですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Yoga 650>
Yoga 700シリーズでAMD搭載は新しいモデルで旧機種はありませんが、似たような機種のYoga 650 AMDと比較します。(メモリやストレージ、バッテリーは最大値)
本機種 | Yoga 650 AMD | |
CPU | Ryzen 5 5600U Ryzen 7 5800U |
Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
メモリ | 16GB(3200MHz) | 16GB(3200MHz) |
ストレージ | SSD 512GB | SSD 512GB |
ディスプレイ | 14型 FHD NTSC 72% HDR | 13.3型 FHD NTSC 72% |
無線 | WiFi6 | WiFi6 |
バッテリー | 19.9時間 | 21.6時間 |
重量 | 1.41㎏ | 1.3㎏ |
価格 | ― | 8.3万円~ |
CPUはどちらもRyzen 5000シリーズですが、本機種は上位モデルのRyzen 5 5600UとRyzen 7 5800Uが搭載です。詳しくは後述していますが、上位モデルは新アーキテクチャのZen 3なので、単純な性能以外にも多くの面で使いやすいCPUになっています。
ディスプレイはほぼ同じ品質ですが、本機種はDolby VisionのHDR(ハイダイナミックレンジ)対応なので、より鮮やかで力強い描写が可能です。
インチ数が違うので用途も変わるのですが、13.3型のYoga 650は持ち運びが多い「機動性重視」で、本機種は「機動性+作業効率重視」の機種です。
こちらはCPUの性能を表すPassmarkスコアです。
[visualizer id=”22930″ lazy=”no” class=””]上位モデルなので当然ですが、より高い性能になっています。
ライバル機種
<左から本機種・Yoga 750i・Yoga 950i>
本機種と似たような最新14型2 in 1 PCとの比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Yoga 750i | Yoga 950i | |
CPU | Ryzen 5 5600U Ryzen 7 5800U |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i5-1135G7 Core i7-1185G7 |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | SSD 512GB | SSD 512GB | SSD 1TB |
グラフィックス | Radeon | Iris Xe | Iris Xe |
ディスプレイ | FHD HDR NTSC 72% | FHD HDR sRGB 100% | UHD HDR DCI-P3 90% |
無線 | WiFi6 | WiFi6 | WiFi6 |
バッテリー | 19.9時間 | 14.7時間 | 12.2時間 |
重量 | 1.41㎏ | 1.43㎏ | 1.37㎏ |
価格 | ― | 8.7万円~ | 14万円~ |
本機種のベゼル(画面の黒い枠)も細いですが、比較機種はさらに細くなっていますね。また、本機種以外はIntel製プロセッサー搭載で、同じシリーズなので似た様な外観と仕様になっています。ただしプロセッサーの性能は本機種のRyzenが飛びぬけて高いですね。
こちらはRyzen 5000シリーズとインテル11世代CPUのPassmarkスコアの比較です。
[visualizer id=”18948″ lazy=”no” class=””]同等モデルごとに記載していますが、Ryzen 5000はかなり高い性能ですね。
こちらはCinebench R23です。
[visualizer id=”21480″ lazy=”no” class=””]マルチコア性能はパソコンの総合性能で、シングルコア性能はゲームやCAD、Photoshopなどのソフトを使う時に重視する性能です。
総合性能は先ほどのPassmarkスコア同様Ryzenが高いですが、シングルコア性能はCore i7-1185G7と1165G7が高いですね。
画像編集などのクリエイティブワークをする人は、Intelモデルが使いやすいと思いますが、そういったことをしない人であれば、Ryzen搭載の本機種がかなり使いやすいです。
Yoga 760 AMDのメリット・デメリット
良い点
・2 in 1 PCで使い勝手が高い
・バッテリー駆動時間が長い
・デジタルペン付属なので、メモを取ったりイラストを描いたりできる
残念点
・インターフェースが少ない
・スタンドモード時にスピーカーが逆方向を向く
Yoga 760 AMDの特徴
先ほど紹介したYogaのIntelモデルより若干太いベゼル(画面の黒い枠)ですが、他の機種と比べるとかなり細いですね。Yogaはいつもおしゃれな機種を投入するので、人気なんですよね。
寸法は小型で、
- 幅320.4㎜は、一万円札2枚分(320㎜)
- 奥行き214.6㎜は、A4サイズの短辺(210㎜)
- 高さ15.7㎜は、一円玉(直径20㎜)の3/4
とほぼ同じ寸法です。重さは1.41㎏で、14型の2 in 1 PCとしては普通より若干軽いくらいです。
筐体のエッジが丸くなっているので、おしゃれですね。
上のベゼルが小さくなる様に、Webカメラ部分のみ若干出っ張っています。カメラ部分にはプライバシーシャッターという物理シャッターがあるので、Web会議の離席中や、カメラを使用していないときは閉じておくとプライバシーも守られます。
キーボードはバックライト付きで、14型なのでテンキー(数字のキー)はありません。また、スピーカーがキーボード面にあるので、デスクトップモードの時はクリアに音が聞こえ、聞きやすいです。
2 in 1 PC
<2 in 1 PCの各モード>
2 in 1 PCとはディスプレイ(正確に言うとヒンジ)が360度回転できるもので、上の画像の様にいろいろなモードにできます。また、2 in 1 PCは基本的にどの機種でもタッチパネルディスプレイなので、指で操作したりアクティブペンでメモを取ったり、イラストを描いたりできます。
<タブレットモード>
タブレットモードはその名の通りタブレットの様な形状にでき、車内や電車内など机が無い時に使いやすいです。また、大学生や社会人なら会議や講義のメモ取りもしやすいです。
<テントモード>
テントモードはソファやベッドに寝転がって使う時に、底面にある吸気口を塞がないように使うことができます。ただし、本機種はスピーカーがキーボード面にあるので、このモードで映画などを見る時、スピーカーは反対方向を向いています。イヤフォンや外付けスピーカーを使った方がよく聞こえます。
<スタンドモード>
個人的に使う機会が少ないスタンドモードですが、テントモードの様に寝転がって使う時に時々使います。
これら3つのモードに加え、通常のデスクトップモードがあるので、状況に合わせて使いやすい形にできます。
素材
素材はオールメタルボディで、洗練されたアルマイトメタルが使用されています。耐久性も高く軽量、熱やたわみに強いので長く使えそうです。
CPU
Ryzen 5 5600U | Ryzen 7 5800U | |
アーキテクチャ | Zen 3 | Zen 3 |
---|---|---|
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
キャッシュ | 16MB | 16MB |
GPUコア | 7 | 8 |
基本クロック | 2.3GHz | 1.9GHz |
ブーストクロック | 4.2GHz | 4.4GHz |
TDP | 15W | 15W |
アーキテクチャが最新のZen 3になっており、キャッシュ容量が倍になったりとパフォーマンスが向上しています。
Zen 2とZen 3の変更点はいろいろありますが、大まかなものは以下になります。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
- バッテリー効率が上がった
また、多くのRyzen 4000シリーズは1コア当たり1スレッドでしたが、Ryzen 5000シリーズは全てが「マルチスレッディング」に対応したため、1コア当たり2スレッドになっています。このおかげで、より多くのデータを同時に処理できるようになりました。
<アプリの数は例>
いくつものタブやアプリ、ソフトを開けて作業する人は、特に使いやすくなっています。
こちらはプロセッサーの性能を測る、Passmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”22953″ lazy=”no” class=””]Ryzen 7はグラフ一番上のデスクトップ用ハイエンドCPU・Core i9-10900と近い性能ですね。すごく高い性能です。Ryzen 5 5600Uも通常版のRyzen 5 5500Uに比べ、5%ほど性能が高くなっています。元々高い性能でしたが、Zen 3になり、より高性能になっていますね。
こちらはマルチコア性能とシングルコア性能を測る、Cinebench R23です。
[visualizer id=”22956″ lazy=”no” class=””]グラフィックス
グラフィック性能が高いと、動画編集や画像編集、3Dゲーム、そして複数画面を使ったり、Officeワークなどもやりやすくなります。
グラフは3Dグラフィック性能を数値化した、Vide Card Benchmarksの性能です。
[visualizer id=”22958″ lazy=”no” class=””]Ryzen 7は内蔵グラフィックスとしては高性能で、外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce MX250並みの性能がありますが、先述したように画像編集をするようなクリエイターはIntelモデルが良いと思います。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 | 色域 | その他 |
FHD 1920×1080 |
あり | IPS | 300nit | NTSC 72% | Dolby Vision マルチタッチ |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい | ||||
液晶 | IPS液晶はコントラスト比が高く、視野角も広い | ||||
リフレッシュレート | 通常のディスプレイは60Hz(1秒間に60コマ更新)。120HzはゲーミングPCに搭載される高リフレッシュレート | ||||
nit | 明るさを表す単位。通常250前後が標準 | ||||
色域 | NTSC 72%はsRGB 100%相当で、Web用画像編集にも向いているほどの色域 | ||||
Dolby Vision | Dolbyl社のHDR(ハイダイナミックレンジ)規格で、黒つぶれ、白飛びなどが無く、より本来の色を表現できる |
フルHD解像度で、コントラスト比が高く視野角が広いIPS液晶が搭載です。輝度も300nitと高めなので、日中の屋外で使い場合でも明るく見やすいです。
また、色域が高いので、より鮮やかな映像が楽しめます。
こちらは一般的なノートパソコンに搭載されるディスプレイ(左)と、sRGB 100%(NTSC 72%相当)のディスプレイ(右)を一眼カメラで撮影したものですが、右の方が色鮮やかですよね。Webサイトを見ても、全然色が変わりますよ。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはLPDDR4X-4266MHzで、オンボード・最大16GBになります。メモリは動作周波数(MHz)が高いと処理速度が速く、重いページやアプリなども動きが軽快になり、本機種は最高周波数の4266MHzなので、サクサク快適に使えます。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機種にはデータ転送速度がかなり速いPCIe 3.0×4が搭載しているので、パソコンの起動もソフトの起動なども速いです。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セルと大容量で、最大19.9時間の駆動時間になります。また、30分の充電でおよそ3時間使用できるので、急な外出予定が入ってもサクッと充電して出かけることができます。
バッテリー駆動時間がこれだけ長いので、使い方によっては丸一日外出しても大丈夫そうですね。
インターフェイス
インターフェースはぼちぼちで、USB-A 3.0(データ転送速度5Gbps)が1つ、USB-C 3.1(映像出力機能付き・Power Delivery対応)が2つ、そしてヘッドフォン/マイクジャックになります。
SDカードリーダーやHDMIがないので、変換ポートの購入が必要な人もいるかもしれません。
<Lenovo 7 in 1ハブ>
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長3年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
まとめ
超高性能のAMD 5000シリーズ搭載なので、サクサク快適に使え、作業効率もアップすると思います。14型で1.45㎏と持ち運びもしやすいので、学生や外出先でもがっつり作業をしたいビジネスパーソンに特に合うと思います。バッテリー駆動時間も長いので、充電アダプターなどの余計な荷物が増えないのも助かりますね。
インターフェースが若干少ないので、変換ハブやケーブルを別途購入する人もいるかもしれませんが、総合的に見ても上位モデルで、使い勝手が高いと思います。