LenovoとHPの比較レビュー・両社全モデルを徹底比較!

当サイトは広告、アフィリエイトを含みます

コスパの高い機種と言えばLenovoとHPが思い浮かぶと思いますが、違いはどうなんでしょうね?

どっちの方がコスパが高いのか?どんな違いがあるのか?CPUが同じでも中身が全然違うものもあるので、パソコンのパーツにも詳しくないとわからないことって多いと思います。

いろいろ気になると思うので、全機種を完全比較していきます。

 

HPとLenovoの特徴

HPもLenovoもノートパソコンにデスクトップも販売しており、個人向けモデルとビジネスモデルがあり、どちらも充実したラインアップになっています。

両社の各モデルの特徴です。

HP Lenovo
低価格 HPシリーズ Lenovoシリーズ
メインストリーム Pavilion IdeaPad
クリエイター向け Envy、Spectre、Zbook Yoga、ThinkPad Pシリーズ
低~中価格ビジネスモデル HP
ProBook
ThinkPad Eシリーズ
ThinkBook
中~高価格ビジネスモデル Elite ThinkPad Tシリーズ
ThinkPad Lシリーズ
ハイエンド Elite ThinkPad Zシリーズ
ThinknPad X/X1シリーズ
ワークステーション ZBook ThinkPad Pシリーズ
ゲーミング OMEN・Victus Legion・LOQ

かなり大まかな評価ですが、HPのパソコン50台近くとLenovoのパソコン200台近くレビューをしてきて感じたことを紹介します。全体的な評価なので、個別機種の特徴ではありません。

HP Lenovo
筐体 標準的なサイズだが、小型軽量モデルもあり 低価格モデルは大きな筐体もあるが、基本的に小さく軽い
スペック 最新スペックの搭載はゲーミングPC以外遅い 最新スペックの搭載は速い
ディスプレイ 画面比16:10が少なく、16:9がメイン 多くの機種は画面比16:10になり、色々な解像度が選べる
ホームページ ちょっとおおげさな表現が多い気がする・・・(心の声) 情報が少ない
生産 ビジネスモデルの一部は東京生産。その他は中国など ビジネスモデルは横浜で研究開発され、一部はNECの山形県米沢事業所で生産。その他は中国など
機種数 ピンポイントなモデルを投入 細かく分類され、多彩
ビジネスモデル サポートとセキュリティはすごいが、最新スペックへのアップデートは少し遅い ThinkShieldというセキュリティ、最新機能・性能の搭載が速い
サポート 電話相談、LINE、ツイッターなど オンラインチャット、電話、メールなど
販売台数 世界No.2 世界No.1
価格 低価格~高価格。ビジネスモデルはHPオリジナルセキュリティ付きで割高 低価格~高価格。値段相応のスペック

2023年 世界のPC出荷台数統計Gartnerより引用>

こちらの表は、2024年に発表された2022年のノートパソコン世界販売台数です。世界1位はLenovoで約5972万台、HPは第2位で約5289万台です。LenovoとHPで約46.6%を占めています。すごいですね。

 

MM総研 国内パソコン出荷台数グラフ<参考資料・MM総研

こちらは、2023年度の国内出荷台数です。1位はNECレノボ(NECとLenovoは親会社が同じで、NECレノボ・ジャパンというジョイントベンチャーを設立)で、国内の24.6%のシェアを占めています。ぶっちぎりです。

HPは2位で17%、それに続きFCLL(富士通クライアントコンピューティング)などがあります。アップルのmacは人気ですが、出荷台数から見るとそこまで人気のメーカーではありません。意外ですね。

HPとLenovo/NECで国内シェア41.6%です。10人中4人が使っている計算ですね。すごい。

 

 

サポートの比較

HPとLenovoのサポートと保証の比較

スペック的な比較の前に、気になるサポートについてです。

HP Lenovo
購入時に200ページ以上ある説明書付属 小冊子付属。基本的にオンラインで調べる
ツイッター・LINE・電話サポートあり。ビジネスモデルは特別サポートあり チャット・電話サポート、LINEあり。Premium Careという24時間365日サポートもあり
1年間標準保証(別料金で上位保証あり)

個人向けPCを購入の場合は、そこまでサポートに差があるとは思いません。ただし、HPのビジネスモデル購入時には、法人としてあったら嬉しいサポート付きです。(下記に詳細あり)

 

 

HPとLenovoの比較

次は個別のモデルを見てみましょう。

 

普段使いモデル

普段使い用としては

  • HP・・・HP、Pavilion
  • Lenovo・・・Lenovo、IdeaPad

があります。

HPもLenovoも社名がモデル名になっていますが、どちらとも低スペックです。不思議ですよね?社名を冠したモデルなのに、一番性能が低いなんて。まぁ、性能が低い=安い=購入者が多いのでそうしたかもしれません。

HP 15-fc 右斜め前から<HP・HPシリーズ Lenovoシリーズ<Lenovo・Lenovoシリーズ

まずは低性能モデルのHPシリーズと、Lenovoシリーズの比較です。

以前は両社ともにベゼル(画面の黒い枠)が太く、いかにも低価格モデルって感じの外見でしたが、2023年以降は標準モデルと差があまりない外観です。

特に、HPシリーズは筆者も購入したHP 15-fcなど3万円台でもそこそこ使えるノートパソコンを販売しており、3-4万円台のPCとは思えないほどしっかりとした機種です。

変わってLenovoは1~2年に数機種投入するくらいで、全然力を入れていません。

3~4万円台のパソコンを買うなら、HPシリーズがおすすめです!

 

次は普段使いのメインモデルである、HP PavilionとLenovo IdeaPadの比較です。

HP Pavilion Aero 13-be(2023年モデル)のレビュー<HP Pavilion> IdeaPad Flex 570(16型 AMD)<Lenovo IdeaPad>
主に樹脂素材とアルミニウムを使用 主に樹脂素材とアルミニウムを使用

こちらは6万円ほどから10万円を超える機種で、HP、Lenovoともに力を入れているモデルですが、HPは5~7種類のPavilionが、Lenovoは現在20~40種類のIdeaPadが公式ページで販売されています。

HPはピンポイントで人気のスペックを投入している感じですが、選択肢が少ないです。ただし、ピンクや木目調の筐体など個性的なものもあります。

変わってLenovoは種類が豊富なので、妥協せずに自分好みの機種を購入することが出来ます。ただし、カラーはほぼシルバーのみです。

筐体やスペックは比較的似ており、2 in 1 PCもあります。今では2 in 1 PCって当たり前のように見ますが、Lenovoが開発したらしいですね。他にも、世界初の折りたためるパソコンも、Lenovoから出ています。

 

2 in 1 PCの各モード<2 in 1 PC>

このクラスは似たような価格に似たようなスペックや筐体なので、カスタマイズ性が高いのはLenovoですが、ピンクやゴールドなど他社にないようなカラーがあるのはHPです。

 

Pavilion

IdeaPad

 

クリエイター向けモデルの比較

HP Envy<HP Envy> Lenovo Yoga Pro 7i Gen 8 14型の実機レビュー<Lenovo Yoga>

画像・動画編集などのクリエイター向けPCは、HPはピンポイントで数機種良いスペックを販売しており、Lenovoは幅広く販売しています。

クリエイターモデルとは、画像編集や動画編集に適したCPU、グラフィックボード、そして一番重要なディスプレイが高品質になっている機種です。

筆者のイメージとしては、Lenovoは最新スペックを搭載するのが早く、HPは1年遅れのスペックでもずっと販売している感じです。まぁ、どちらにしてもLenovoは最新スペックに変更するのが速いので、「最新」を買うならLenovoの方が選択肢が多いです。

ディスプレイの色域にはいくつか種類があり、用途によって選ぶ色域も変わります。

色域図

  • Adobe RGB・・・アドビ社の規格で製版、ポスターなどに印刷する用途の場合(もしくはプロとして画像編集をやる場合)に選ぶ規格
  • DCI-P3・・・動画編集用
  • sRGB・・・Web用画像編集用

ただし、2023年以降、Adobe RGB 100%の色域はほとんど見ないです。最上位モデルはほとんどDCI-P3 100%です。

LenovoとHPの大まかな共通点として「個人の趣味クリエイター向けから、プロ向け・法人向けモデル」が販売されています。

本格的なクリエイターや映像制作スタジオで使うスペックは、Core i9やXeonを搭載します。また、ここ最近はGeForceを使う人も多いですが、クリエイター向けのグラフィックボードであるNVIDIA Aシリーズ(旧Quadro)を使うことが多いです。

こういった場合はZbookやThinkPad Pシリーズの上位モデルですね。

メモリも一般的に言われる16GBは編集が支障なくできるレベルの個人向けの話であって、通常、最低でも32GB、64GBとか普通です。デスクトップだと128GBとか普通に使っています。

解説は下でしていますが、まずは結論です。

  1. 趣味程度のなら編集(グラボなし)ならHPもLenovoも似たような価格帯
  2. HP Zbookは超高額だが高性能
  3. コスパが高く選択肢が多いのはLenovo ThinkPad Pシリーズ

 

 

HPのクリエイターモデル

主にEnvySpectreというシリーズがグラボなしのクリエイターPCで、グラボ搭載モデルはOMEN Transcendになります。TranscendはゲーミングPCのところで販売されています。

これとは別にワークステーションもあり、こちらはXeonやCore i9、Quadroなどが搭載出来たりとスペックは高めです。HP Wolf securityがあり、Lenovoより30~40%ほど割高でが、日本では13年連続でシェアNo.1です!

HPのワークステーションは13年連続シェアNo.1

法人で購入するのであれば、HPのワークステーションが一番売れているようです。

 

Lenovo

Lenovoはクリエイター向けという名称で販売をしていない機種が多いですが、スペックや質を見るとクリエイター向けの機種が多いです。

最新CPU搭載モデルが多く販売されているので、最先端の技術で作業ができます。

Yogaシリーズ Yogaシリーズは最上位モデルに4K UHDディスプレイがあり、その他はWUXGAだが、基本的にsRGB 100%以上の品質
ThinkPad Pシリーズ 最上位シリーズ
ワークステーションで、初心者からプロまで納得がいくラインアップあり。画像・動画編集、3DCAD、VRなど専門職向けの機種
CPUにはXeon搭載可能、Quadro RTX 20シリーズもあり
メモリ最大128GBまで搭載できる最高クリエイター機種もあり

 

 

ビジネスモデルの比較

<左・Elite/右・ThinkPad>

HPとLenovoのビジネスモデルはタイプが全然違い、棲み分けができているのでどちらか選びやすいです。また、どちらもLTEなどのビジネスにあったらいいなと言う機能がついているモデルがあります。

HP(HP、ProBook、Elite) Lenovo(ThinkPad)
スペック 下の上~中の上 中の下~高
サポート Eliteは最高クラスのサポート
その他は中の上
電話・チャットでのサポートで普通だが、24時間サポートもあり
セキュリティ HP Wolf Security(HPシリーズには無し) ThinkShield
価格 低~高 低~高

大まかな違いを書きましたが、HPのビジネスノートを選ぶ人、Lenovoのビジネスノートを選ぶ人はこういった違いがあると思います。

  • HP・・・スペック的にはビジネス用途で使えればOKで、パソコンに詳しくないので手厚いサポートが必要な企業
  • Lenovo・・・初期設定などできる程度にパソコンのことが分かっていて、普通のサポートがあれば大丈夫な個人・企業

2023年以前はHPのビジネスPCは型落ち機種でもかなり強気の価格で売られていましたが、2023年以降、価格はLenovoと同じくらいになっています。

 

HPのサポートは

  • サポート受付時間が長い(平日朝8時〜21時・土曜朝8時〜17時30分まで)
  • 1つの窓口で対応(たらい回しなし)
  • サポートセンターは日本で、熟練エージェントが対応(普通は中国などのコールセンター)

で、最上位モデルのEliteシリーズを購入すると、以下のサポートが追加されます。

  • 60分で解決しない場合は、マネージャーへ報告し対応
  • 修理→発送手配を3営業日で実施

サポートだけを見るとすごく良く、法人であればあって欲しいサポートです。

特徴です。

  • 一部モデルではHP Wolf securityはデフォルトで搭載無し
  • 基本的に大きな筐体で重い(2021年以降は改善)
  • 筐体がプラスチックのものがあり
  • バッテリー駆動時間が全体的に短い(一部ProBookやEliteは長いものもあり)

HPのビジネスノートを購入する際は、新しいモデルをお勧めします。

  • HPシリーズ・・・スペックは若干まともで低価格だが、セキュリティなし、プラスチックの筐体
  • ProBook・・・サポートにセキュリティも欲しいならこの機種。
  • Elite・・・とにかく手厚いサポートが必要な人はこれ!

変わってLenovoは、サポートがHPのように手厚いわけじゃなく、標準では普通です。その分、スペックに対する価格は正当なものが多く、いわゆる「コスパが高い」機種です。また、至れり尽くせりの「プレミアサポート(24時間365日対応)」や「オンサイト修理(会社に来て修理をしてくれる)」も有料であります。

種類が豊富なので色々選べる反面、種類が多すぎてどれを買えばいいか迷うこともあると思いますが、全体的にスペックは高いです。

と言うのも、Lenovoはモデルチェンジが速く、兄弟機種なども投入して常に新しいものを市場に供給しているので、常に最新にアップデートされています。通常1~2回新しいモデルや、兄弟機種が出ます。

「ThinkPad全機種の比較」で全てのシリーズ・モデルを比較紹介しているので、チェックしてみてください。

 

 

ゲーミングPCの比較

 

<左・OMEN/右・Legion>

HPもLenovoも10機種程度のゲーミングノートを販売しており、感覚的にですが最近は「ゲーミングPCといえばHP」と思い浮かべる人が多いと思います。Xでもよく宣伝していますしね。

  • HP・・・OMEM、Victus
  • Lenovo・・・Legion、LOQ

ゲーミングPCはスペックなど総合してもどちらも同じくらいの価格で、同じくらいのスペックですが、感覚的にHPが一歩先を行っている感じがします。

また、HPはOMEN 45Lなど自作PCか!と思うほどのかなりかっこいいモデルが出ており、デスクトップのゲーミングPCは、個人的にHPが好きです。

 

HPゲーミングPC

LenovoゲーミングPC

 

 

まとめ

色々たくさん紹介したので、まとめます。

  • とにかく安い3万円などの激安モデルが欲しいならHPシリーズ
  • 中価格帯はどちらも似たようなスペック・価格なのでどちらでもOK
  • 最新パーツ搭載機種ならLenovoが速い・多い
  • ワークステーションの性能とコスパ重視ならLenovoだが、HPのセキュリティや保証が手厚く、人気が高い
  • ビジネスモデルは個人・法人で買うならLenovo、スペックよりもサポート重視ならHP
  • ゲーミングPCはどちらも似たようなものだが、HPが一歩先を行っている

 

 

Lenovo全機種レビュー

HP全機種レビュー