HP EliteBook Ultra G1q AI PCの実機レビュー

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HP EliteBook Ultra G1q AI PCのレビューです。

最大45 TOPSのNPU性能を持ち、高級感がある筐体で2.2K解像度のディスプレイに、タイピングがしやすいキーボードを搭載し、軽量コンパクトで持ち運びがしやすい機種です。

全体的に高い性能でしたが、Snapdragonを搭載しているのでWindowsはArm版になります。使えないアプリやエミュレーターで動くものがあるかもしれないので、確認してから購入するのが吉です。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはSnapdragon X Elite X1E-78-100、メモリLPDDR5X 16GB、SSD 512GBになります。

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EliteBook Ultra G1q AI PCのスペック

SoC Snapdragon X Elite X1E-78-100
メモリ LPDDR5X 16GB
ストレージ SSD 512GB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) 2.2K(2240×1400ドット)UWVA 300ニット 光沢
OS Windows 11 Pro Arm
無線 Wi-Fi 7
生体認証 顔認証
WEBカメラ 500万画素
オーディオ Poly Studioデュアルスピーカー
寸法(幅×奥行×高さ) 312.9 × 223.5 × 14.4mm
重さ 1349g
バッテリー(MobileMark 25) 最大約26時間59分
標準保証 1年間
価格 25.2万円~

<性能評価>

※ベンチマークがエミュレーターで動くため、正確なGPU性能は測れませんでした

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC CPU Mark計測結果

パソコンの頭脳であるCPUは、最大45 TOPS(1秒間に45兆回の演算処理が可能)のNPU性能を持つSnapdragon X Elite X1E-78-100が搭載で、CPU性能はなかなか高くCPU Markスコアは27835でした。

メモリはLPDDR5Xとしか記載されていないですが、メモリはチップ統合で、他機種を見るとこのSoCには8448MHzがほとんどなので同じなのかなと思います。オンボード16GBで、メモリマークのスコアは高めでした。

ストレージはSSDで512GBと大容量で、なかなか速いデータ転送速度でPCの起動時間は約16秒と悪くない速さでした。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC 左斜め前から

ディスプレイは2.2K(2240×1400ドット)と高精細で、UWVA(ウルトラ・ワイド・ビューイング・アングル)を採用し、その名の通り視野角も広く見やすいディスプレイです。また、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。

OSはArm版のWindows Home 11で、超高画質500万画素Webカメラで顔認証に対応、オーディオはPoly Studioでスピーカーが2基搭載、そして無線は最新のWi-Fi 7になります。

インターフェイスは高品質ですがミニマムで、USB4、USB Type-C 3.2 Gen 2、そしてUSB 3.2 Gen 2に3.5ミリジャックになります。

14インチで1349グラムと軽く、バッテリー駆動時間は約26時間59分(MobileMark 25計測)と長く、丸一日外出するような人に合います。Snapdragonは低消費電力で有名で、丸一日外出する人でも十分使えると思います(最大輝度で使ったら無理ですが)。

ただし、OSがArm版なのでエミュレーターで動いて本来の性能を発揮できないものがあったり、使えないアプリや対応していないドライバもあります。互換性の問題があるので、購入前に調べたほうが良いと思います。

 

 

公式サイト

 

Copilot+PCとは?

Copilot+PC

Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。

主な特徴です。

・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス

すごく簡単に言うと、AIがいろいろなサポートをしてくれて作業効率が上がる(便利になる)、と考えていたら問題ないです。

 

こちらにCopilot+PCでできることを紹介しているので、あわせてどうぞ。

 

 

Arm版Windows 11でできること、できないこと

Arm版のOSって、通常のWindowsと違いできないこともあります。

いろんなアプリとかドライバってIntelとかAMDに合わせて作られているので、タブレットやスマホに搭載されるSnapdragon(Qualcomm社)じゃ使えないものがあります。もしくは、使えてもエミュレーションされてて本来の性能が発揮できないものが多くあります。

以前ARM版Windows 10で使えないものとして、Google日本語入力やプリンター用ドライバーが有名でしたが、Windows 11では対応ソフトが増えました。

今回はいくつか一般的なソフトやデバイスと筆者が頻繁に使うソフトを検証しました。

Microsoft Office
Google日本語入力
Canon製プリンターのドライバー ×
Bambu Studio (3Dプリンタソフト)
Bluetoothアクセサリ
(キーボード、マウス、イヤホン)
Xbox △ 一部対応
Photoshop
Lightroom
VirtualBox ×
Blender 動作が重たい
Parsec 動作が重たい

2024年12月6日・BlenderとParsecの使用感を追加しました

依然としてプリンターなどのドライバーには非対応なようで、Canonのプリンターは使えませんでしたが、メーカーがARM版ドライバーを出していれば使うことができます。

ソフト全般についてはARM版Windows 11からx64エミュレーションをサポートしているため、ARMにネイティブで対応しているソフトよりは効率が落ちますが動作可能です。

Xboxについては、クラウドゲーミングのみ表示され、他のデバイスで購入済みのゲームなどは表示されませんでした。ただし、MinecraftなどMicrosoft Storeからダウンロードできる一部のゲームはARM上でもプレイ可能です。

 

 

HP Wolf Security for business搭載可能

HP Wolf Security

セキュリティはHP Wolf Security for Businessが搭載可能で、包括的なセキュリティになっています。

  • HP Sure Sense・・・ディープラーニングを活用したリアルタイム検知機能があり、悪意のあるファイルを検出し、マルウェア、ゼロディ攻撃、ランサムウェアなどからPCを守るセキュリティ機能
  • HP BIOSphere Gen6・・・ウイルスやマルウェアによる不正なBIOSの書き換えや、破損からシステムを保護
  • HP Sure Click・・・Web閲覧のセキュリティ強化で、タブを閉じるだけでマルウェアが消滅する
  • HP Sure Start・・・自動復旧機能で攻撃を受けても自動でリカバリ
  • HP Client Security Software・・・パスワード関係などのセキュリティ機能
  • HP Secure Erase・・・BIOSの中のSecure Eraseを使って内蔵ドライブのデータを完全に削除することが出来る
  • ナノセキュリティロックケーブルスロット・・・盗難や持ち運び防止用のセキュリティワイヤーを使うスロット
  • TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
  • Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれる

「世界で一番安全なビジネスPC」と言っているだけありセキュリティは万全で、次項で紹介する東京生産ということもあり、安心して使えます。

 

 

日本でのサポート

HP Elitebookのサポート内容

HP ElitebookのElite Premiumサポートは、電話・チャット、メール・LINEなどでやっており、対応時間は月-金9:00-21:00、土9:00-17:00になります。一番うれしいのは、電話した時に「その件でしたらこちらの部署におかけ直しください」と言う定番の文句が出てこないことですね。たらいまわしを回避し、1つの窓口で対応してくれます。また、サポートは国内になります。

保証は1年間引き取り修理が付いており、最長4年に延長ができます。また、オンサイト修理という保証にもアップグレードできます。

  • 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
  • 出張修理/オンサイト修理・・・家や事務所に来てその場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
  • アクシデントサポート・・・標準保証ではカバーされない水濡れや落下破損、盗難などに対応

保守拠点は国内に420か所以上あるので、修理も速いです。

また、他にも有料サポートが多くあるので、公式サイトを確認してみてください。

 

 

HP Product Quality

HP独自のHP Total Test ProcessとMIL-STD 810Hテストをパスした耐久性 HP Elitebook

本機は12万時間の品質テストをクリアし、米軍の物資調達規格であるMIL-STD 810Gの19項目に適合と堅牢性の高い機種です。

持ち運びやオフィスでの使用にも、安心して使えます。

 

 

高級感のある外観

HP EliteBook Ultra G1q AI 正面

本機は濃いアトモスフィアブルーを採用し、汚れが付きにくいPVD(物理蒸着)コーティングで仕上げており、手触りも良く見た目もすごく高級感があります。

 

画面占有率は87.81%と広く、ベゼルは左右約5.2ミリ、上約10.2ミリと極細です。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI 背面

リサイクルアルミニウムを90%使用したオールメタルボディで、環境にも配慮した素材を使用しています。汚れが目立ちにくく、スムーズな表面で手触りも良いです。

もちろんMIL-STD-810Hにも準拠しているので、安心してどこにでも連れていくことができます。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI 質量計測

14インチで実測1328グラム(公称値1349g)と軽く、持ち運びに便利な機種です。14インチの平均質量は1.4㎏ほどなので。70グラムも違うと体感で全然違います。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI カバー付きiPhoneと厚さ比較

幅312.9ミリ、奥行き223.5ミリ、そして高さ14.4ミリとなっており、カバー付きiPhone 14と同じくらいの高さですね。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI ラウンドエッジの筐体

ラウンドエッジの筐体で、高級感があふれてます。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI ディスプレイが開く最大角度

ディスプレイが開く最大角度は、135°くらいです。指一本で開けれるかなと思いましたが、無理でした。これができていたら、もっと評価が高かったですね。

 

 

最大45 TOPSのNPU性能を持つSnapdragonが搭載

HP EliteBook Ultra G1q AI CPU-Z

Snapdragon X Elite X1E-78-100
コア/スレッド 12/12
トータルキャッシュ 42MB
TFLOPS(GPU) 最大4.6 TFLOPS
TOPS(NPU) 最大45 TOPS

 

SoCの最大の特徴は、AI専用のNPUコアですね。最大45TOPS(1秒間に45兆回の演算を実行可能)と高いNPU性能です。

また、多くのアプリからArm版Windows向けネイティブアプリケーションが提供されており、今まで以上に使えるアプリが多くなっています。

今回ベンチマークをとったのはCPU MarkとCinebench 2024、そしてGeekbench AIのみです。というのも、ほとんどのベンチマークがエミュレーターで動くので、本来の性能を測れないためです。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC CPU Mark計測結果

Snapdragon X Elite X1E-78-100のCPU Markの計測結果は27835と、別機種で計測したスコアとほぼ同じでした。本機はメモリが16GBで越機種は32GBでしたが、そんなに差はありませんでした。HP EliteBook Ultra G1q AI CPU-Z

その他のCPUとの比較です。

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種

Ryzen AI 9 HX 370  38025
Ryzen AI 9 HX 370  36217
Core Ultra 9 185H  33266
Ryzen AI 9 365  31399
Ryzen 7 8845H  30037
Core Ultra 7 165H  28719
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  28668
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  28318
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  27835
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  22886
Core Ultra 7 258V  21237
Core Ultra 5 125H  20071
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Core i5-1335U  18931
Core Ultra 5 135U  18742
Core Ultra 5 125U  17921
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140

 

HP EliteBook Ultra G1q AI Cinebench 2024計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア781、シングルコア106と良いスコアでした。

他のCPUとの比較です。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種

Ryzen AI 9 HX 370  1237
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  924
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  883
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  781
Snapdragon X Plus X1P-42-100  702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V  556
Apple M1  509
Core i7-1280P  433

シングルコア性能

オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種

Core Ultra 7 258V  119
Ryzen AI 9 HX 370  117
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  107
Snapdragon X Plus X1P-42-100  107
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  106
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  106
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

HP EliteBook Ultra G1q AI Geekbench AI計測結果

Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。

Single Precision(単精度)は2096、Half Precision(半精度)は2621、Quantized(量子化スコア)は6714と全体的に良い性能です。

単精度スコア半精度スコア量子化スコア

Single Precision Score/単精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  3624
Core Ultra 5 125H  2758
Core Ultra 5 125U  2458
Core i7-1260P  2405
Core Ultra 7 258V  2374
Ryzen 5 8640HS  2204
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  2096
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  2058
Ryzen 5 7535U  1647
Ryzen 3 7335U  1133

Half Precision Score/半精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  3471
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  2621
Ryzen AI 9 HX 370  1537
Core Ultra 7 258V  1255
Core Ultra 5 125H  1208
Ryzen 5 8640HS  1063
Core Ultra 5 125U  1042
Core i7-1260P  988
Ryzen 5 7535U  808
Ryzen 3 7335U  649

Quantized Score/量子化スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  6881
Ryzen AI 9 HX 370  6827
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  6714
Core Ultra 7 258V  4815
Core Ultra 5 125H  4475
Core Ultra 5 125U  3972
Ryzen 5 8640HS  3923
Core i7-1260P  3424
Ryzen 5 7535U  2290
Ryzen 3 7335U  1629

 

HP EliteBook Ultra G1q AI 5分の4K動画レンダリング時間測結果

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は3分28秒でした。別の機種で計測したときと全く同じ時間でした。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 258V  6分2秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  3分28秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  3分28秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分9秒
Core i7-14700+RTX 4060  1分50秒
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060  1分38秒

 

 

グラフィックス性能

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。

3DMarkを使いグラフィック性能を測りましたが、エミュレーターで動いているので正確な性能を測れませんでした。

参考までにどうぞ。

HP EliteBook Ultra G1q AI Steel Nomad Light計測結果HP EliteBook Ultra G1q AI Wild Life計測結果HP EliteBook Ultra G1q AI Fire Strike計測結果 HP EliteBook Ultra G1q AI Night Raid計測結果

Steel Nomad Lightは2066、Wild Lifeは16859、Fire Stikeは6025、そしてNight Raidは26933と、いくつかのベンチマークはGTX 1650 Max-Q並みのスコアが出ていました。エミュレーションされてるのにすごいですね。

Steel Nomad LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
Core Ultra 7 258V  3253
GTX 1650 Max-Q  2819
Core Ultra 5 125H  2472
Snapdragon X Elite X1E-78-100  2066
Ryzen 7 7735U  1437
Snapdragon X Plus X1P-42-100  1139
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  25716
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
GTX 1650 Max-Q  16974
Snapdragon X Elite X1E-78-100  16859
Ryzen 7 8845HS  16368
Ryzen 5 8640HS  13987
Snapdragon X Plus X1P-42-100  11404
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
GTX 1650  8033
Core Ultra 5 125H  7904
Core Ultra 7 258V  7839
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6025
Ryzen 7 7735U  4645
Snapdragon X Plus X1P-42-100  3599
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  28829
GTX 1650 Ti  27333
Snapdragon X Elite X1E-78-100  26933
Core Ultra 5 125H  26261
GTX 1650 Max-Q  20322
Ryzen 7 7735U  17539
Snapdragon X Plus X1P-42-100  16232

 

次は2Dゲームのベンチマークでドラゴンクエスト10は5867で「快適」、FFXIV黄金のレガシーは6471で「やや快適」でした。

 

 

2.2Kディスプレイ

HP EliteBook Ultra G1q AI 正面

本機は2.2KのUWVA(ウルトラワイドビューイングアングル)で、タッチパネル・輝度300ニット、低ブルーライトで、色域も広いです。

 

画面アスペクト比が16:10と縦に長く、一般的な14インチ(画像左)よりも多くの情報が表示でき、さすがに右の15.6インチには劣りますが、それに近い表示量があります。

 

左の低価格モデルに搭載されるNTSC 45%の色域よりも広く、右のsRGB 100%並みに鮮やかです。

 

これは黒をどれだけ描写できるかのテストで、右のオリジナルと比べると全然明るいですね(黒が真っ黒じゃない)。色域自体は広いので、プロ向けとは言いませんが普通に画像編集用にも使えると思います。

 

視野角のチェックです。視野角は上から見ても、真横に近いところから見ても暗く見える部分はありませんでした。

 

輝度は300ニトで、こちらは輝度の目安です。

220ニト 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える
250ニト 室内向け。
300ニト 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない)
400ニト 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっと暗い
500ニト 屋外向け
600ニト 画面に直射日光が当たっても比較的見える

 

 

USキーで打ちやすいキーボード

HP EliteBook Ultra G1q AI PC キーボード

キーボードは英語配列で防滴機能・バックライト付き、そしてCopilotキーもあります。珍しいですね、USキーのみと言うのも。個人的にUSキーは好きなので問題ないですが、JISキーに慣れている人は、最初はミスタイプしやすいです。

私がなぜUSキーが好きかと言うと、アルファベットしかないので見た目が良いですよね。また、本機は主要キーも一番下のキーも大きさが同じなので見た目も良いし、ミスタイプしにくいんです。同じ感覚で指を動かせるので。

ただし、Fキー列と一番右上の電源ボタンは色が違いますね。。。筐体がブルーなのでそこまで違和感は強くないですが、この美しいキーボードを一気に台無しにしている感があります。

個人差あると思いますが、私は「なんで色違うの?」ってずっと思っています。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC キーボード

見た目はアレですがすごくタイピングしやすくて、キーピッチ(キーの中心部から隣のキーの中心までの距離)は実測18.9×18.3ミリと十分な距離があり、手が大きな人にも使いやすいです。

キーストロークは実測1.2㎜と浅いのですが、押し心地も良く、キーの大きさも同じでUSキーと言うこともあってすごくタイピングしやすかったです。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC タッチパッド

タッチパッドは80.5㎜×125.5㎜と大きいので、操作がしやすいです。

 

 

Wi-Fi 7対応

超高速無線・Wi-Fi 7に対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps
IEEE802.11be
(Wi-Fi 7)
2.4/5/6GHz 46Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。

6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。

ただし、ルーターもWi-Fi 7に対応していないといけないし、契約回線も速くないとその恩恵はあまり受けられません。

 

 

超高画質500万画素Webカメラ搭載

Webカメラは超高画質500万画素で、プライバシーシャッターもあります。一般的なPCにはHD解像度(約92万画素)、ビジネスPCにはFHD解像度(約200万画素)が搭載していますが、本機は倍以上の500万画素です。

顔認証にも対応しているので、サインインは一瞬です。

 

左の画像は本機で撮影、右は他のFHD WEBカメラで撮影したものですが、全然クオリティが違いますね。Web会議などで自分の映りが良くなります。

 

Windowsスタジオエフェクト

また、Windowsスタジオエフェクトも使え、よりWeb会議がしやすくなると思います。自動フレーミングやアイコンタクトなどすごく便利だし、背景のぼかしなどもできます。

オーディオはPoly Studioでスピーカーが2つ搭載しており、通話に合う音質です。

 

 

その他の特徴

 

排熱性能

HP EliteBook Ultra G1q AI PC 底面カバー

底面には幅広い通気口があります。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC 筐体内部

内部を確認すると、ファンは1つでヒートパイプが2本ありました。メモリやストレージの増設はできません。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC Cinebench 2024実行時のCPU温度の推移図

CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時に、CPU温度とPCの表面温度、そして騒音を計測しました。

ベンチマークをスタートしてすぐ368度(摂氏95°)ほどに上がり、その後は上下しながら343度(摂氏70°)近辺を移動しています。SnapdragonってどのSoCもこのような感じで上下にぶれながら移動するのですが、急激にクロックが落ちたりしていないので排熱はある程度できているようです。

 

騒音値は平均38.4dBと悪くなく、PC表面温度は41.1度とこちらはちょっと高めでした。高負荷なことをしても問題ない程度に排熱できています。

 

 

メモリ

HP EliteBook Ultra G1q AI PC Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはLPDDR5Xの16GBで、Memory Markで性能を計測したら3932とすごく良いスコアでした。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

本機種  3932
LPDDR5X平均  3494
DDR5平均  2769
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

HP EliteBook Ultra G1q AI PC シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD 512GBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は5082MB/秒、ライト(書き込み速度)は3988MB/秒と速かった。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

本機種  5082MB/秒
 3988MB/秒
PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

起動時間を5回計測した平均は16.5秒でした。めちゃくちゃ速いわけじゃないですが、速い方です。

1回目 18秒
2回目 16秒
3回目 16秒
4回目 16秒
5回目 16秒
平均 16.5秒

 

インターフェイス

インターフェイスは高品質ですがミニマムで、USB4、USB Type-C 3.2 Gen 2、そしてUSB 3.2 Gen 2に3.5ミリジャックになります。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC 右側面インターフェイス

右側面にはUSB 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps)と3.5ミリジャックです。

 

HP EliteBook Ultra G1q AI PC 左側面インターフェイス

左側面はUSB4(データ転送速度40Gbps/Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き)と、USB Type-C 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps/Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き)になります。

USB Type-Cの1つは充電に使うので、実質USB-AとCが1つずつとすごく少ないです。

ドックを使う前提ですね。

 

 

バッテリー駆動時間が長い!

バッテリーは59.16Whrで、MobileMark 25測定で26時間59分とかなり長くなっています。MobileMarkは実環境に沿ったベンチマークですが、なかなかすごい数値が出ていますね。

 

 

ライバル機種

同じくAI PCからいくつかライバル機種をピックアップしましたが、SnapdragonじゃなくIntelとAMDです。

 

ThinkPad X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura EditionThinkPad初でLenovoで二機目のAura Editionです。CPUにはCore Ultraシリーズ2を採用し、グラフィック性能がかなり高くバッテリーも長持ちです。また、本機はX1 Carbon初の1㎏以下の機種で、14インチで986gと超軽量です

 

CPU Intel Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5X-8533MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14型) 2.8K OLED
無線 Wi-Fi 7 BE201
生体認証 指紋センサー、顔認証
重さ 986g
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約11.6時間
価格 28.6万円~

レビュー

 

FMV WU1-K1

FMV WU1-K1世界最軽量のCopilo+PCで、14インチで868g!筐体も小さく、それでいてUSB4が2つにUSB-Aが1つ、RJ45もあります。総合的に見てもASUS Zenbook SORAと似たようなスペックで、大きな違いはCPUにIntel Core Ultraシリーズ2を採用している点です。

CPU Intel Core Ultra 7 256V
Intel Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5x 最大32GB
ストレージ SSD 最大2TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA
無線 Wi-Fi 7、イーサネット
カメラ FHD+IRカメラ
生体認証 顔認証、指紋センサー
寸法(幅×奥行×高さ) 308.8 × 209 × 15.8-17.3㎜
重さ 868g
バッテリー 15.5時間
価格 21.4万円~

公式サイト

 

ASUS Vivobook S 14 OLED

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA)超高性能CPUが搭載でスペックはかなり高め、そしてZenbookよりも低価格です。Wi-Fi 6Eで重さが1.3キロ、そしてバッテリー駆動時間が若干短くなっていますが、あまり持ち運びしないという人はこちらも検討候補に入ります(とは言っても14インチで1.3キロは軽い方です)。

CPU Ryzen AI 9 HX 370
メモリ LPDDR5X-7500MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14型) 2.8K(2880×1800ドット)OLED HDR 120Hz 600ニト グレア
無線 Wi-Fi 6E
重さ 約1.3㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約8.9時間
価格 20.9万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・軽量コンパクトで持ち運びがしやすい
・高級感のある筐体
・最大45 TOPSのNPU搭載
・Copilot+PCで楽しめる
・2.2K解像度で高精細
・画面比が16:10で、14インチでも一般的な15インチ並みの情報が表示される
・Wi-Fi 7対応
・セキュリティが堅牢
・(個人的に)好きなキーボードで、タイピングしやすい
・超高画質500万画素Webカメラ
・バッテリー駆動時間が長い

 

残念な点

・残念と言うか元々わかりきっていたことですが、Arm版OSなので使えないアプリやドライバがある
・キーボードがUSキー
・Fキー列の色が違う

 

総合評価

高級感のある筐体で全体的なスペックは高く、高品質なビジネスPCです。

ディスプレイも見やすいしキーボードも打ちやすい、そしてWi-Fi 7に対応しているので通信速度が速い。

性能的に気になる点はないですが、何度も言っているようにArm版Windowsなので使えないアプリなどがあるかもしれないし、エミュレーターで動くかもしれないので購入をお考えの人は確認が必要です。

 

 

公式サイト

 

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