最新のCPUとグラフィックボード搭載で、ストレージにもPCIe 4.0×4の最速モデルが搭載です。とにかく高い性能で、品質も高いですが、ワークステーションとしては比較的低価格からの販売なので購入者も多いかと思います。
CADやAdobe Premiere Proなどを使うクリエイターはもちろん、グラボはDirectXに最適化されたGeForceが搭載なのでゲームもやる人に合います。
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ThinkPad T15g Gen 2のスペックレビュー
CPU | Core i5-11500H Core i7-11800H Core i9-11950H Xeon W-11855M/11955M |
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メモリ | 最大128GB(ECCメモリあり) |
ストレージ | SSDx3枚 |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3070 Max-Q NVIDIA GeForce RTX 3080 Max-Q |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS、UHD IPS/OLED |
OS | Windows 10 Home, Pro, Workstation |
無線 | WiFi 6E、4G LTE、Bluetooth v5.2 |
有線 | 10BASE-T/100BASE-T x /1000BASE-T |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
Microsoft Office | Office Home &Business 2019 |
セキュリティ | TPM、パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、スーパーバイザー パスワード、セキュリティケーブルスロット、システム マネジメント パスワード |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 375.4 x 252.3 x 24.5㎜ |
重さ | 2.87㎏ |
バッテリー | 最大11時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 25.7万円~ |
パソコンの頭脳であるCPUは最新の第11世代CPUのハイパフォーマンスモデル「Hシリーズ」が搭載で、同じく最新のXeonも搭載可能と超高性能になっています。上位モデルはPassmarkスコアも2万以上と、モンスターCPUです!
メモリは4スロットと最大128GBと十分な容量で、Xeonを選んだ場合はECCメモリも搭載可能です。
ストレージは最速のM.2 SSDが最大3枚搭載可能で、PCIe 3.0×4と4.0×4があります。PCIe 4.0は現行最高のストレージで、3.0に比べ帯域幅が2倍になったので理論上の最大転送速度は7.88GBとなっているので、大規模なデータ移動もサクサクですね。また、もちろんRAID設定もできます。
グラフィックスは最新のRTX 30シリーズが搭載でき、最上位モデルのRTX 3080 Max-QかRTX 3070 Max-Qが選べます。本機種はQuadroやRTX Aシリーズじゃなく「DirectX(3Dゲーム)に最適化された」モデルなので、ゲームもできるし、CADや映像制作、VRなどの本格的な作業も可能です。
ディスプレイはさすがと言う品質で、2種類のFHDディスプレイはsRGB 100%、4K UHD IPS液晶はDCI-P3 100%、UHD OLED液晶はAdobe RGB 100%と広い色域になっています。用途によってディスプレイを選べるのも嬉しいですね。
また、UHDディスプレイのみファクトリーカラーキャリブレーションに対応しているので、今後あの面倒くさいキャリブレーションから解放されるのも助かります。
指紋センサーや顔認証もあるので、外出先でのセキュリティも安心だし、サインインも一瞬なのでさっと使始めることができますね。
無線通信は抜群で、Quectelの4G LTEに最新規格のWiFi6Eに対応です。普通のWiFi6の帯域に6GHz帯が加えられたので、混雑した回線でも安定して高速通信が可能です。
インターフェースも豊富で、Thunderbolt 4が2つにSDカードリーダーもあり、USB-Aは2つ、USB-Cは3つあります。Thunderboltでドッキングステーションも接続できるので、十分なポートです。
モバイルワークステーションに「これ以上、何を求める?」と言うくらい、完璧なスペックですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/ThinkPad T15g>
旧モデルのThinkPad T15gとの比較です。筐体は全く同じものを使用しており、スペックが若干変わっています(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | ThinkPad T15g | |
CPU | Core i5-11500H Core i7-11800H Core i9-11950H Xeon W-11855M/11955M |
Core i5-10400H Core i7-10750H/10850H/10875H Core i9-10885H/10980HK Xeon W-10855M/10885M |
メモリ | 128GB(3200MHz) | 128GB(3200MHz/Xeon 2933MHz) |
ストレージ | SSD x3 | SSD x2 |
GPU | RTX 3070 Max-Q RTX 3080 Max-Q |
RTX 2070S Max-Q RTX 2080S Max-Q |
ディスプレイ | FHD, UHD IPS/OLED | |
無線 | WiFi6E、4G LTE | WiFi6、4G LTE |
バッテリー | 11時間 | 17.4時間 |
重量 | 2.87㎏ | 2.74㎏ |
その他 | Thunderbolt 4 | Thunderbolt 3 |
価格 | 25.7万円~ | 23.4万円~ |
CPUが10世代から11世代に上がり、Xeonも最速のメモリ周波数・3200MHzに対応になっています。新機種は、全体的に新規格のパーツに変更された機種になっていますね。
また、SSDが最大3枚搭載可能になり、グラフィックボードも最新のRTX 30シリーズ、そしてThunderboltが4にバージョンアップしています。
ただし、性能が上がったので若干重くなり、バッテリー駆動時間が下がっています。
ライバル機種
<左から本機種・Thinkbook 16p Gen 2・ThinkPad P15>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | 16p Gen 2 | P15 | |
CPU | Core i5-11500H Core i7-11800H Core i9-11950H Xeon W-11855M/11955M |
Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H Ryzen 5 5600H |
Core i5-10400H Core i7-10750H/10850H/10875H Core i9-10885H/10980HK Xeon W-10855M/10885M |
メモリ | 128GB | 32GB | 128GB |
ストレージ | SSD x3 | SSD x1 | SSD x2 |
グラフィックス | RTX 3070 Max-Q RTX 3080 Max-Q |
RTX 3060 Max-Q | Quadro T1000/T2000 Quadro RTX 3000/4000 Max-Q/5000 Max-Q |
ディスプレイ | FHD、UHD sRGB,Adobe,DCI |
16型)WQXGA sRGB |
FHD、UHD sRGB,Adobe,DCI |
無線 | WiFi6E、4G LTE | WiFi6 | WiFi6、4G LTE |
バッテリー | 11時間 | 13.3時間 | 12.6時間 |
重量 | 2.87㎏ | 1.99㎏ | 2.74㎏ |
価格 | 25.7万円~ | 17.6万円~ | 20.3万円~ |
各機種の特徴です。
- 本機種・・・最新のCPU搭載でThunderbolt 4が2つあり、DirectXに最適化されたグラボでゲームもクリエイティブワークも可能。sRGB, Adobe RGB, DCI-P3全てカバー率100%なので、用途によってディスプレイを選べる
- ThinkBook 16p Gen 2・・・Web用画像編集向けのsRGB 100%で、グラボはミドルクラスのRTX 3060。プロの画像編集者やアマチュア動画編集者向け
- ThinkPad P15・・・Quadro搭載のハイエンドPCで、ゲームはできないが発色のよいグラフィック性能でプロ向けの仕様。CADや映像制作、VRなどに合う
Xeonはレンダリングが速く、大規模趣味レーションやビデオエンコーダーなどで性能を発揮し、機能拡張やシステム全体の信頼性能向上を図ることができる「業務用」のCPUになります。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種
青・・・比較
Xeon W-11955M | |
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Core i9-11950H | |
Core i7-11800H | |
Xeon W-11855M | |
Core i5-11500H | |
Core i9-10980HK | |
Xeon W-10885M | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H |
第11世代Hシリーズが出る以前はAMD Ryzenのプロセッサーが高性能と評価を得ていましたが、11世代Hシリーズが出てからはIntelの本気度合が伺えますね。
メリット・デメリット
良い点
・Core i9やXeonなどのハイエンドCPUが搭載可能
・最新のRTX 30シリーズのグラフィックボードが搭載できる
・ディスプレイの色域が広い
・Thunderbolt 4が2つ、USB 4.0も1つあり
残念な点
・当たり前ですが、大きいので持ち運びが不便
・ここ最近のハイエンドモデルは画面の縦横比が16:10と縦に長いものが増えてきたので、本機種も16:10であればよかった
ThinkPad T15g Gen 2の特徴
ワークステーションなので筐体は大きく、ごついですね。まぁ、一昔前に比べると二回りほど小さいですが。
寸法は
・幅375.4㎜(千円札2.5枚分/375㎜)
・奥行き252.3㎜(一万円札1.5枚分/240㎜)
・厚さ24.5㎜(10円玉/23.5㎜)
とほぼ同じサイズです。
用紙のサイズで言えば、B4サイズ(364㎜×257㎜)とほぼ同じです。大きめのビジネスバックだったら入ると思いますが、ThinkPadキャリングケースなどの専用のバックがあった方がいいかもしれないですね。
厚さは最薄部が24.5㎜で、最高部が31.45㎜と厚いです。まぁ、ワークステーションなので薄型だと熱こもるので逆に困りますね。持ちにくいですが、エアフローを考えるとこの厚さで良いと思います。
左右の側面に排気口が1つずつあり、背面には2つあります。
4方向排気システムで、万全ですね。
底面にはかなり大きい吸気口があり、エアフローは良いと思います。
天板にはいつもの「ThinkPad」のロゴがあり、シンプルでおしゃれです
素材
筐体の素材は樹脂とガラス繊維強化ポリアミド(GF)と言う素材が使用されており、GFはガラス繊維強化ナイロンとも訳されます。特徴として、剛性・機械強度・硬度・靱性・クリープ強度が高いとのことです。(参照サイト)
発熱が高いワークステーションなので、特殊な素材なんですね。
MILスペック
米軍の物資調達規格のMIL-SPECに準拠しており、MIL規格とは、簡単に言うと紛争地など普通の状況じゃない場所に持って行っても大丈夫なくらい頑丈なもの、ってことですね。
実際、国際宇宙ステーションとミール宇宙ステーションにThinkPadを持って行っているくらいなので、その耐久性・堅牢性は確かですね。
キーボード
キーボードは日本語キーか英語キーが選べ、バックライト付きフルサイズキーです。ThinkPadはキーピッチ(キーの中心から次のキーまでの距離)も広く、キーストローク(キーを押し込む距離)も深いので、タイピングがしやすいと有名ですよね。
真ん中の赤いボタン(トラックポイント)を使えば、手がホームポジションから離れずに作業ができるので、資料作成が多いビジネスパーソンやSEにも人気ですね。
CPU
Core i5-11500H | Core i7-11800H | Core i9-11950H | Xeon W-11855M/11955M | |
開発コード | Tiger Lake | |||
製造プロセス | 10nm SuperFin | |||
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 | 8/16 | 6/12・8/16 |
基本クロック | 2.7GHz | 2.3GHz | 2.6GHz | 3.2・2.6GHz |
ブーストクロック | 4.5GHz | 4.6GHz | 5.0GHz | 4.9・5.0GHz |
キャッシュ | 12MB | 24MB | 24MB | 18/24MB |
TDP | 45W |
CPUは最新の11世代HシリーズかXeonが選択できます。XeonはECCメモリと組み合わせて信頼性やセキュリティ向上ができ、業務用サーバー、ワークステーションに特化したモデルになります。価格は上がりますが、毎日業務でパソコンを使う人は快適度が上がります。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種
青・・・比較
Xeon W-11955M | |
---|---|
Core i9-11950H | |
Core i7-11800H | |
Xeon W-11855M | |
Core i5-11500H | |
Core i9-10980HK | |
Xeon W-10885M | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
このグラフで見ると性能が低く見えますが、下3つのCPUは同じく11世代CPUで、実は性能が高いものなんです。ただし、本機種はワークステーションなのでより性能が高い新モデルが搭載していますね。
こちらはCinebench R23のスコアで、マルチコア性能はパソコンの総合性能で、シングルコア性能が高いとゲームや編集などのクリエイティブワークをする時に使いやすいです。
Cinebench R23
オレンジ色・・・本機種
青・・・比較
Xeon W-11955M | |
---|---|
Xeon W-11955M | |
Xeon W-11855M | |
Xeon W-11855M | |
Core i9-11950H | |
Core i9-11950H | |
Core i7-11800H | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11500H | |
Core i5-11500H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i5-1135G7 |
Xeon W-11955MとCore i9は、飛びぬけてマルチコアもシングルコア性能も高いですね。
グラフィックス
RTX 3070 Max-Q | RTX 3080 Max-Q | |
アーキテクチャ | Ampere | Ampere |
プロセス | 8nm | 8nm |
CUDAコア | 5120基 | 6144基 |
RTコア | 40(第2世代) | 48(第2世代) |
Tensorコア | 160(第3世代) | 192(第3世代) |
ブースト周波数 | 1290~1620MHz | 1245~1710MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ帯域 | 320Gbps | 320Gbps |
メモリ容量 | 8GB | 16GB |
TDP | 80W | 80W |
グラフィックボードは最新のRTX 30シリーズで、現在最高峰の2モデルのMax-Qデザインが選べます。
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種
青・・・比較
RTX 3080 Laptop | |
---|---|
RTX 3070 Laptop | |
RTX 3080 Max-Q | |
RTX 3070 Max-Q | |
RTX 3060 Laptop | |
RTX 3060 mobile | |
RTX 2060 Mobile | |
GTX 1660 Ti Max-Q | |
GTX 1650 Mobile |
まだスコアが出ていないので、結果が出次第追記します。
ゲームのベンチマークスコア
計測次第、追記します。
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢/液晶 | 輝度 | コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
FHD 1920×1080 |
なし/IPS | 300nit | 700:1 | sRGB 100% | 170度 | ― |
FHD 1920×1080 |
なし/IPS | 500nit | 1200:1 | sRGB 100% | 170度 | Dolby Vision |
UHD 3840×2160 |
反射防止/OLED | 400nit | 100000:1 | DCI-P3 100% | 170度 | Dolby Vision HDR 500 マルチタッチ |
UHD 3840×2160 |
なし/IPS | 600nit | 1200:1 | Adobe RGB 100% | 170度 | Dolby Vision HDR 400 |
UHD | 4K解像度のウルトラ ハイディフィニション |
---|---|
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質 |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
OLED | 有機ELディスプレイ、完全な黒を描写可能で、引き締まった色が再現でき、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準 |
色域 | 色空間の規格 |
コントラスト比 | 最少輝度(黒色)と最大輝度(白色)の差。差が大きいとより鮮やかで、力強い描写が可能 |
Dolby Vision | Dolby社の規格。HDR(ハイダイナミックレンジ)で黒つぶれや白飛びが無く色を再現できる |
ディスプレイは比較的選びやすく、色域が3種類あるので用途によって選ぶといいと思います。
- sRGB 100%・・・Web用画像編集向きの色域
- Adobe RGB 100%・・・製版・印刷向けの色域
- DCI-P3 100%・・・映像編集・映画製作向き
こちらは色域図で、ピンクが一般的なパソコンに搭載されるNTSC 45%、黒がsRGB 100%、紫がDCI-P3 100%、そして一番大きな黒三角がAdobe RGB 100%になります。色域が広いとより正確な色が描写されるので、思い通りの色を表現しやすいです。
OLED液晶はコントラスト比が10万対1と驚異的な数値になっており、深い色合いが描写できますね。
また、UHDディスプレイを選んだ場合は、ファクトリーカラーキャリブレーションに対応しているので、あの面倒くさいキャリブレーションもしなくていいので助かりますね。
<キャリブレーション>
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-3200MHzか、Xeonを選んだ場合はECCメモリDDR4-3200MHzになります。動作周波数が現行最高の3200MHzと高いので、処理速度はかなり速いです。
ECCメモリはXeonと組み合わせて信頼性やセキュリティ向上ができ、業務用サーバー、ワークステーションに特化したモデルになります。メモリ上で発生した1ビットエラーの検出に対して訂正が可能なメモリで、金融機関や科学技術計算などの「データの破損」が許されないようなコンピューターに搭載されることが多いです。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機種では最大3つのSSDが搭載でき、1stストレージはPCIe 4.0×4になっているので、現行最強のストレージです。先述した様にPCIe 3.0に比べ帯域幅が2倍になったので、シーケンシャル速度もかなり速くなっています。
2ndストレージと3rdストレージは記載がないので、PCIe 3.0×4だと思います。これもかなり速い転送速度があるので、ばっちりですね。
また、デュアルストレージにした場合は、RAIDも設定が出来ます。
RAID 0は例えば100のデータを1つのストレージに入れるのではなく、2つのストレージに50・50で保存する仕組みです。メリットは高速書き込みですが、1つのストレージに異常が発生すると全てのデータにアクセスできなくなります。
RAID 1は複数のストレージに「同じデータ」を書き込むので、万が一、一方のストレージに不具合があってももう一方のストレージからデータを使って作業が出来ます。保険的な意味合いですね。
セキュリティ
ワークステーションなのでセキュリティは豊富です。一部ですが、以下の様なセキュリティがあります。
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでパスワードを設定できるので、パソコン内部のデータが盗み見られる可能性がかなり減ります
- ThinkShutter・・・前面カメラの物理カバー
- セキュリティケーブルスロット・・・パソコンが持ち出されないようにロックするワイヤー設置する個所
無線
次世代通信規格のWiFi6Eに対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。
また、WiFi6は2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しているのですが、WiFi6Eはこれに加え6GHzもあるので、より高速で安定した無線通信が可能になっています。
LTE
LTEはnanoSIMを使って常時インターネットに接続できる機能で、4G回線のQuectel EM160R-GL 4G LTE CAT16になります。
回線速度は下り最大1Gbps、上り最大150Mbpsとかなり速いです。
対応バンドは上の表になり、大手3社の4Gの重要なバンドすべて対応しています。
携帯大手3社の重要バンドにはすべて対応しています。
- docomo・・・1,3,19
- au・・・1,18
- softbank・・・1,3,8
LTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめですよ。
バッテリー駆動時間
バッテリーは6セル・94Whというかなり大きなバッテリーが搭載で、このクラスのワークステーションではかなり長い、最大バッテリー駆動時間・11時間となっています。
電源も230Wと大きな電源になっています。
インターフェイス
右側面インターフェースは、1. スマートカードリーダー(オプション)、2. SDメディアカードリーダー、3. USB Type-A 3.2 Gen1、4. セキュリティロックスロットになります。
左側面は、5. HDMI、6. USB-A 3.2 Gen1、7. SIM トレイ(LTEモデル)、8. コンボ・ジャックです。
背面には、9. イーサネットコネクター(RJ45)、10. 電源ジャック、11. USB-C 4 Gen 2(Thunderbolt 4)が2つ、12. USB 4 Type-Cがあります。
インターフェースは豊富で、人によってはドッキングステーション無しでも十分いけると思います。
また、新規格のThunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
その他のUSBポートの最大データ転送速度は、USB 3.2が最大5Gbps、USB 4はThunderbolt 4と同じ40Gbpsです!!
3DCADなどで50GB、100GBクラスのデータを移動する場合でも、快適ですね。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
また、上位サポートの「オンサイト修理」、もしくは「翌営業日オンサイト修理+プレミアサポート」に変更もできます。
- オンサイト修理・・・エンジニアが自宅や会社に来てその場で修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日にエンジニアが来て修理
- プレミアサポート・・・専任エージェントが24時間365日対応。一般のコールセンターとは別のコールセンターで対応
まとめ
11世代ハイパフォーマンスCPUかXeonが選べ、プロセッサーの性能は最高クラスですね。グラフィックボードはMax-Qという省電力モデルが搭載ですが、最新のRTX 30シリーズなので特に困ることもないと思います。
QuadroやRTX Aシリーズじゃなく、DirectXに最適化されたGeForceなのでゲームもできるし、クリエイティブワークもできるのは大きなポイントですね。
個人的に一番うれしいのは、3種類の色域が選べるので、用途によってディスプレイを選びやすいところですね。本格的にするなら、Adobe RGB 100%やDCI-P3 100%は必要ですしね。
通信関係も充実しており、WiFi6Eに4G LTEと無線環境はばっちり、もちろん有線接続での通信も可能なので外でも中でも快適に使えますね。