ThinkPad Lシリーズはいつも、「あれ?なんでこんなものが選べるの?」というものが混じっています。(良い意味でも悪い意味でも)
ちょっとした注意点があるのですが、それを知っていれば普通に高性能ビジネスノートパソコンなので、使い勝手の良い機種になります。
本機種の注意点は、以下になります。
- ストレージ・・・HDD(ハードディスクドライブ)のみが選べる
- ディスプレイ・・・HDという画質が低い液晶が選べる
- グラフィックス・・・性能が低いグラフィックスが選べる
Contents
ThinkPad L14 Gen 1のレビュー
CPU | Intel Core i3-10110U Intel core i5-10210U/10310U Intel core i7-10510U/10610U |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | 最大HDD 2TB+SSD 256GB SSD 1TB |
ディスプレイ(14型) | HD TN 光沢なし FHD IPS 光沢なし FHD IPS 光沢なし マルチタッチ |
グラフィックス | CPU内蔵、AMD Radeon 625 |
OS | Windows 10 Home、Pro |
セキュリティ | セキュリティ キーホール、パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、TPM、Windows Defender、OPAL、ThinkShutter |
WiFi6 | 対応 |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
NFC | 搭載可能 |
LTE | 搭載モデルあり |
サイズ | 331 x 235 x 20.4mm |
重さ | 1.61㎏ |
バッテリー | 最大12時間 |
価格 | 10.7万円~ |
メモリが最大64GBと結構嬉しいスペックですが、この機種に搭載するのは最高でも32GBくらいでいいかと思います。
CPUは最新第10世代のIntel製なので、性能はお墨付きですね。i5、i7は安定して性能が高いです。OSも最新Windows 10です。
ストレージはHDDのみ、もしくはSSDのみ、そしてHDD+SSDが選べます。公式ページの「カスタマイズ」が分かりにくいのでストレージは1つかと思っていましたが、デュアルストレージが可能ですね。大容量PCを探している人には、うってつけの機種です。
ディスプレイはなぜだかHDがありますが、FHDを選べば画質・コントラスト比も高く視野角も広いので使いやすいと思います。
大きな特徴は、WiFi6対応・テレワーク用のビデオ電話受信・終了ボタン搭載・インターフェイスが豊富・タイピングしやすいキーボード搭載、と言ったところですね。
ThinkPad L14 Gen 1の特徴
画面の枠(ベゼル)が若干広いですが、気にならない程度だと思います。14型は大き過ぎず、小さ過ぎずで、室内で使う据え置き用としても使いやすいし、外出が多い人でもギリギリ持ち運びがしやすいサイズです。
ThinkPadは横や後ろから見た方がかっこいいですね。出来るビジネスパーソンが使っていそうな外観です。
サイズは幅331㎜ 奥行き235㎜と比較的コンパクトにまとまっており、大学ノートA4サイズ(297㎜x210㎜)と比べると、横+3.4㎝ 縦+2.5㎝大きいだけなので、カバンにも入りやすいサイズではあります。
厚さは20.4㎜なので、1円玉の直径(20㎜)とほぼ同じです。
排気口が多いので、エアフロ―がよさそうで安定して動きそうですね。
CPU
CPUは5種類から選べるので、ライトユーザーからヘビーユーザーにも対応できます。
- Intel core i3-10110U
- Intel core i5-10210U
- Intel core i5-10310U
- Intel core i7-10510U
- Intel core i7-10610U
core i3はライトユーザー向けの標準的な性能で、i5やi7はがっつり使う人向けです。
下のグラフは本機種搭載のCPUと、その他同等モデルのPassmarkスコアの比較です。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”10606″]Core i3で4000オーバーなので、平均的なスコアです。i5は約6500と性能が高く、資料作成が多い人などはCore i5以上がおすすめですね。
Core i7は7000オーバーで、サクサク快適に使えますね。
コア
各CPUのコアとスレッド数は、この様になります。
- Core i3・・・2コア4スレッド
- Core i5・・・4コア8スレッド
- Core i7・・・4コア4スレッド
コアとスレッドもクロック数と似たもので、数字が大きい方が同時に処理できるデータ量が上がります。2コア4スレッドは標準的な性能なので、どれを選んでも標準以上に良いものです。
キーボード
Lenovo thinkpadシリーズは、IBM時代から「タイピングがしやすいキーボード」として有名ですね。
キートップが湾曲していてフィットするし、打感が良いんです。キーストロークが深いので、軽すぎず重すぎずといった感触でタイピングがしやすいです。
また、テレワーク用のビデオ電話受信・終了ボタンがFキー列に搭載されたので、テレカンが多い人には役に立ちますね。
ディスプレイ
ディスプレイは以下の3種類になります。
右にスクロールできます↓
光沢 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | 視野角 | |
HD | 無し | TN | 220nit | 400:1 | 90度 |
FHD | 無し | IPS | 250nit | 700:1 | 170度 |
FHD マルチタッチ |
無し | IPS | 300nit | 700:1 | 170度 |
HD | ハイディフィニション、解像度1366x768 |
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FHD | フルハイディフィニション、解像度1920x1080 |
TN液晶 | 視野角が狭いので画面の角度によっては薄暗く見える |
IPS液晶 | 視野角が広いのでいろんな角度から画面が見やすい |
光沢なし | 映り込みが軽減された液晶 |
マルチタッチ | タブレットの様にタッチできる画面 |
nit | nitは輝度(明るさ)を表す単位で、250くらいあれば薄暗くて見にくいなんてこともありません |
コントラスト比 | 最少輝度(黒色)と最大輝度(白色)の差。差が大きいとより鮮やかで、力強い描写が可能 |
HDディスプレイは画質が良くないので、目も疲れやすいし見にくいのでお勧めはしませんが、価格は安くなりますね。
多くの人はFHD 250nitを選ぶんじゃないかな?と思います。フルHDでIPS液晶なので、高画質です。
ストレージ
ストレージはHDD(ハードディスクドライブ)かSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)がどちらか、もしくはデュアルストレージも選べます。
簡単に特徴を言うと、
- HDD・・・遅い・うるさい・熱くなりやすい・壊れやすい・値段が安い
- SSD・・・速い・静か・熱くなりにくい・壊れにくい・値段が高い
となります。
ただし、本機種搭載のHDDはSATA接続なので、最大データ転送速度は6.0Gbps(6GB/秒)とかなり速いです。
SSDは1stストレージにSSDを選ぶとOPAL対応、M.2 2280 PCle 3.0×4なので、データ転送速度は32Gbps(32GB/秒)です。
2ndストレージにSSDを選ぶ場合は、M.2 2242なので、最大データ転送速度は16Gbps(16GB/秒)になり、OPALは無しです。
ちなみにデュアルストレージを選ぶにはちょっとややこしくて、1stストレージにSSDを選ぶと、HDDは搭載できません。
ただし、1stストレージにHDDを選ぶと「Second Hard Drive」と言う項目が出現するので、ここでSSDを最大256GB搭載できます。で、先ほども言ったように2ndでSSDを選ぶと、最大速度が16Gbps・OPALなしのみになります。
ちなみにOPAL(オパール)とは自己暗号化ドライブで、設定すればデータがハードウェアレベルで暗号化されます。
紛失・盗難などがあっても、データが漏れる可能性が低くなります。
メモリ
メモリは最大64GBなので大きなファイルやソフトを扱う人は、かなり助かりますね。ただし、このパソコンにそこまで入れても、CPUやグラフィックスなど他の性能が追い付いていない気もします。
32GBあればかなり大きい方なので、困ることは無いと思います。
メモリの種類はDDR4 SDDIMM PC4-25600(3200MHz)です。動作周波数は3200MHzと、最高のものが搭載です。
ちなみにメモリはオンボードじゃなく2つのスロットに入っているので、増設も可能ですね。
セキュリティ
ThinkPadシリーズなので、セキュリティは強固になっています。
- TPM・・・パスワードなどの重要情報を格納する独立して機能するチップ
- Windows Defender・・・Windows 10標準搭載のウイルス対策のセキュリティ
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーなどを繋ぐことが出来る
- パワーオンパスワード・・・ログインパスワード
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでストレージにパスワードを設定
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどの設定を見たり変更する時のパスワード
- OPAL・・・SSDのデータを暗号化できる
- ThinkShutter・・・前面カメラのカバー
グラフィックス
グラフィックスはCPU内蔵Intel UHDグラフィックスか、なぜこれが選択肢に入ったか分かりませんが、超エントリークラスのAMD Radeon 625が選べます。
通常グラボは3Dグラフィックスが必要な人が搭載するのですが、このRadeon625は全然性能が高くないので選ぶ必要性に欠けますね。
動画編集や3Dゲームもできるビジネス用ノートとなると、ThinkPad Extreme(約25万円~)になります。
WiFi6対応
次世代通信規格のWiFi6に対応しているので、今後普及がもっと進めば超高速回線に繋げますね。
現行のWiFi5は通信速度が6.9Gbpsですが、6は9.6Gbpsと40%ほど速くなっています。
生体認証
指紋センサーに顔認証が搭載可能です。
顔認証は公式サイトのカスタマイズから、「内蔵カメラ」をクリックし、IRと書かれた方を選択すると顔認証カメラ(IRカメラ)が搭載されます。
NFC
NFCとは近距離無線通信規格の一つで、意外に役に立ちます。
移動中とかでスマホで調べものをしていて、帰宅した時にそのページをパソコンで詳しく見る時ってないですか?URLを手動で入れてもいいですが、面倒ですよね。
NFC搭載モデル同士であれば、パソコン画面にスマホを近づけると、スマホに表示されている記事をパソコンに移動できます。
おしゃれです。
インターフェイス
- USB3.1 Type-C Gen 1(電源と共用)
- USB3.1 Type-C Gen 2
- ドッキングコネクタ-(1.2.と合わせて使用)
- USB 3.1 Gen1x1(Powered USB)
- HDMI
- microSDメディアカードリーダー
- Nano SIMカードスロット
- イーサネットコネクター(RJ-45)
- スマートカードリーダー(選択した場合搭載)
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
- USB 3.1 Gen1x1
- セキュリティ・キーホール
ドッキングコネクターが使えるので、配線が多い人は楽に装脱着が出来ますね。また、LANケーブルポート・RJ-45もあるので、有線でインターネットやイントラネットに繋ぐことが出来ます。
インターフェイスは豊富なので困ることは無いですね。
まとめ
基本的に高性能ビジネス用ノートですが、紹介した注意点に気を付ければ購入後に「あれ?」ってなる事もないと思います。
もう一度注意点を紹介しておきます。
- ストレージ・・・HDD(ハードディスクドライブ)のみが選べる
- ディスプレイ・・・HDという画質が低い液晶が選べる
- グラフィックス・・・性能が低いグラフィックスが選べる
Lenovoは今セール中なので、この機会をお見逃しなく!