人気が高すぎて在庫がいつも少ないRyzen 4000シリーズを搭載したビジネスノートで、かなり性能が高くなっています。
15.6型にしては比較的コンパクトで1.7㎏とそこまで重くないので、「室内メインで使うけど、時々外出して持ち運ぶ」という人におすすめです。
また、Lenovoのビジネスノートと言えばThinkPadですが、見た目がビジネスノート過ぎて敬遠している人にも、おすすめの機種です!
Contents
Lenovo ThinkBook 15 Gen 2 AMDのレビュー
CPU | Ryzen 3 4300U Ryzen 5 4500U/4600U Ryzen 7 4700U/4800U |
---|---|
メモリ | 最大24GB |
ストレージ | 最大 SSD 1TB+HDD 2TB |
グラフィックス | CPU内蔵 Radeonグラフィックス |
ディスプレイ | FHD IPS 光沢なし |
OS | Windows 10 Home、Windows 10 Pro |
無線 | WiFi6、Bluetooth v5.0 |
有線 | イーサネット(RJ45) |
生体認証 | 指紋センサー |
セキュリティ | TPM、パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード、アドミニストレーター パスワード、ユーザー パスワード、セキュリティ キーホール |
Microsoft Office | 搭載モデル有 |
寸法 | 357x235x18.9㎜ |
重さ | 1.7㎏ |
バッテリー | 最大10時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 6.1万円~ |
Ryzen 4000シリーズ搭載モデルは、性能が高く低価格なので人気がありますよね。
特にRyzen 5と7に関して言えば「オーバースペックじゃないのか」と思うくらいで、超ヘビーユーザーでも満足いくレベルですね。
メモリも動作周波数が最高クラスの3200MHzで、最大24GB搭載可能!ストレージにはM.2 PCle-NVMe搭載で、データ移動が高速にできます。しかもデュアルストレージなので、最大3TBも搭載できます!
指紋センサーは電源ボタンに統合されているので、電源を入れたらログインも完了とひと手間省けるし、フルHD IPS液晶の質の高いディスプレイ搭載、次世代通信規格のWiFi6にも対応しているので無線でも高速インターネットが使えます。
イーサネットがあるので、重要なビデオ会議には高速安定接続のLANケーブルを使ってインターネットも利用できます。もしくは会社のイントラネットに繋ぐときにも使えます。
ビデオ会議と言えば、Fキー列にビデオ電話の受信/終了ボタンがあるので、会議が多い人は使いやすいです。
当然セキュリティも万全で、ハードディスクパスワードにTPM、そしてWindows Defenderは性能も上がり、下手な有料セキュリティソフトよりも性能が高いです。
おしゃれな外観でビジネススペックが搭載された機種なので、人気が出ると思います。
Windows 11アップデート対象機種
ここ最近(2021年6月以降)世間を騒がせているWindows 11ですが、8月30日にMicrosoft公式サイトで調べてみたら、当然アップグレード対象機種でした。まぁ、Thinkbookはビジネスモデルだし性能も高いので、当たり前と言えば当たり前ですね。
Windows 11にアップデートするシステムの最小要件は、こちらになります。
- 1GHz以上で動作する複数コアを搭載した64bitCPU
- メモリ4GB以上
- ストレージ64GB以上
- DirectX 12サポート
- 9インチ以上720p以上の解像度
- Microsoftアカウント
- ネット接続
- UEFIによるセキュアブートをサポート
- TPM 2.0
ThinkBook 15 Gen 2 AMDとIntelの比較
ThinkBook 15にはAMDモデルとIntelモデルがあるので、比較を紹介します。相違点のみ記載しており、筐体やメモリにストレージ、セキュリティ、その他の機能は同じです。
ThinkBook 15 AMD | ThinkBook 15 Intel | |
CPU(Passmarkスコア) | Ryzen 3 4300U(8067) Ryzen 5 4500U(11559) Ryzen 7 4700U(14402) Ryzen 5 4600U(14429) Ryzen 7 4800U(17113) |
Intel core i3-1115G4(6443) Intel core i5-1135G7(8357) Intel core i7-1165G7(12402) |
グラフィックス | AMD Radeonグラフィックス | Iris Xe(Core i7/i5) インテルUHDグラフィックス(Core i3) |
Fire strike graphicsスコア | 約1200~2200 | Core i3)- Core i5)4820 Core i7)5115 |
インターフェイス | USB Type-C 3.1 Gen 2あり Thunderboltなし |
USB Type-C 3.1 Gen 2あり Thunderbolt 4あり |
RyzenはPassmarkスコアがかなり高いです。このスコアはプロセッサーの性能を表すものなので、基本的に数値が高い方が性能が高くなります。
ただし、グラフィックスに関して言えば、インテル(Core i5/i7)がやばいくらい性能が高いです。性能的には外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce GTX 660と同じくらいの性能で、動画・画像編集などのクリエイティブな事をする人、ドラクエなどの軽いゲームをする人だと、Intel製が断然おすすめです。
また、ThinkBook 15 IntelにはThunderbolt 4が搭載されているので、データ転送速度が最大40Gbpsとなり、Type-C 3.1 Gen 2は最大速度が10Gbps(これでも速いんですけどね)なので4倍の差があります。
ThinkBook 15 Gen 2 Intelのレビューはこちらをどうぞ。
ThinkBook 15 Gen 2 AMDの特徴
15.6型は大画面なので作業がしやすいし、映画などを見る時でも迫力がありますね。ベゼル(画面の黒い枠)も狭いので、視界に枠が入りにくいと思います。
寸法は幅357㎜、奥行き235㎜、そして厚さは18.9㎜とコンパクトで、重さは1.4㎏と軽いです。2019年10月に販売された前機種ThinkBook 15 Intelと比較すると、そのサイズ感が分かりやすいと思います。
幅 | 奥行き | 厚さ | 重さ | |
15 Gen 2 AMD | 357㎜(-8㎜) | 235㎜(-10㎜) | 18.9㎜(0) | 1.7㎏(-140g) |
15 | 365㎜ | 245㎜ | 18.9㎜ | 1.84㎏~ |
大学ノートA4 | 297㎜ | 210㎜ | 20㎜(1円玉の直径) | ー |
たった1年前のモデルと比べても、結構コンパクトになっていますね。15型は大き過ぎて持ち運びがしにくいという定説も、どんどんなくなっていきそうですね。
幅は18.9㎜と変わりなく、そんなに薄いわけじゃないですが厚いわけでもありません。イーサネットコネクタもあるし、USB Type-Aポートもあるので普通サイズだと思います。
筐体のエッジが斜めに切れ込みが入っており、丸みも帯びているのでおしゃれです。Thinkbookはボディのエッジにもこだわった仕様ですね。
スピーカーは底面前部にあるので、重低音も聞こえやすく、音もクリアに耳に入ってきます。実はスピーカーって側面にあるものが多いのですが、前部にあるので音が良く聞こえます。
また、マイクの受信パターンが変更でき、一人で使う時は単方向、2~3人で使う場合は片方の側面、グループで使う時は360度全方向から音を拾うモードに変更できます。
素材
天板とキーボード面の素材はアルミニウムで、熱にも強く耐久性も高く、高級感があります。
底面は樹脂素材(プラスチック)で、若干チープな感じがします。
生体認証
指紋センサーが電源ボタンと統合されており、電源を入れると同時にサインインが完了するのですぐに使い始めることができますね。スリープからの復帰は一瞬、電源OFFから始める場合でも1
キーボード
キーストローク(キーを押し込む距離)は実測で1.34㎜、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は縦横18.7㎜×18.5㎜でした。キーストロークは浅めなので、軽いタッチでタイピングした方が良さそうです。
また、若干キーの中心がへこんでいる感じがし、タイピングしているときに指がキーの中心を押せるようになっているので、タイピングはしやすいです。
CPU
横にスクロールできます↓
製造プロセス | コア/スレッド キャッシュ |
ベースクロック ターボ時 |
TDP | |
Ryzen 3 4300U | TSMC 7nm FinFET | 4/4 4MB |
2.7GHz 3.7GHz |
15W |
Ryzen 5 4500U | TSMC 7nm FinFET | 6/6 8MB |
2.3GHz 4.0GHz |
15W |
Ryzen 5 4600U | TSMC 7nm FinFET | 6/12 8MB |
2.1GHz 4.0GHz |
15W |
Ryzen 7 4700U | TSMC 7nm FinFET | 8/8 8MB |
2.0GHz 4.1GHz |
15W |
Ryzen 7 4800U | TSMC 7nm FinFET | 8/16 8MB |
1.8GHz 4.2GHz |
15W |
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
(グラフをタップすると数値が表示されます)
[visualizer id=”14592″ lazy=”no” class=””]オレンジが本機種搭載CPUで、緑がインテルモデル搭載CPU、そして青はその他ハイスペックCPUです。
2019年から普段使い用のパソコンに搭載されるプロセッサーの性能が劇的に上がっていて、もうここまで来ると体感速度はそんなに変わんないんじゃないかと思います。
大きなデータを頻繁に扱う人以外はRyzen 5でかなり十分ですね。Ryzen 3ですら、ビジネス用途でがっつり使える目安の7000オーバーです。
私のメイン機の1つはCore i7-10510Uというグラフの下から2番目のCPU搭載ですが、私は超ヘビーユーザーでタブ20個、エクセル、外部モニター、Youtubeで音楽(時々ビデオエディターで簡単な動画編集)を同時にしても、ほとんどストレスは感じないほどの速さです。(メモリは20GB・SSD 1TBです)
仕事用のもう一つのメイン機はRyzen 5 4500U・メモリ16GB・SSD 512GBですが、サクサク動きます。
どのプロセッサーを選んでも、快適に使えます。
ディスプレイ
ディスプレイはフルFHD IPS 光沢なしになります。
右にスクロールできます↓
光沢/液晶 | 色域 | 輝度 | コントラスト比 | 視野角 | |
FHD | 無し/IPS | NTSC 45% | 250nit | 700:1 | 170度 |
FHD | フル・ハイディフィニション、解像度1920x1080 |
---|---|
IPS | 視野角が広く、コントラスト比も比較的高く、自然な色合いが描写できる |
光沢なし | 映り込みが軽減された液晶 |
nit | 輝度(明るさ)を表す単位で、通常250前後が標準 |
コントラスト | 最少輝度(黒色)と最大輝度(白色)の差。差が大きいとより鮮やかで、力強い描写が可能 |
色域 | 色空間の規格。NTSC 45%は一般的なディスプレイ |
フルHDの高画質ディスプレイで、液晶はコントラスト比も高く視野角も広いIPS液晶です。
i1 Displayで色域や輝度を計測しました。黒がsRGB 100%で、黄色三角が本機種の色域で、sRGBカバー率は63.2%、輝度は253nitでした。
NTSC 45%なのでそこまで高い色域じゃないですが、画像編集などをしない人は特に気にしなくても大丈夫です。
視野角も悪くなく、普通ですね。
ThinkShutterという前面カメラの物理カバーもあるので、カメラを使用していない時は閉じていたらより安心ですね。
メモリ
メモリはパソコンの作業台で、一時的にデータを保存する場所になります。メモリが大きいとより大きな、より多くのデータが扱いやすくなります。
メモリはDDR4-25600(3200MHz)で、オンボード+スロット1つです。メモリの増設も可能です。
一般的に搭載されるメモリは2666MHzが多いですが、本機種のメモリは動作周波数が3200MHzと高いので、2666MHzに比べると20%以上の高速データ処理が可能です。
<計測メモリは8GB>
Performanceテストで計測したメモリのベンチマークですが、2227と世界平均の2496より若干遅い速度です。ただし、ヘビーユーザーの筆者でも特にストレスなく作業ができるので、多くの人には十分な速度だと思います。
ストレージ
ストレージはM.2 PCle-NVMeのSSDとHDDの搭載が可能です。
SSD | HDD | |
価格 | 高い | 安い |
動作音 | 静か | うるさい |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
データ転送速度 | 最大32GB/秒 | 最大6GB/秒 |
寿命 | 長い | 短い |
SSDの種類はPCIe 3.0×4なので、最大データ転送速度(理論値)は32Gbpsと速く、同じSSDでもSATA接続に比べると5倍も速いです!
HDD(ハードディスクドライブ)はSATA接続6GB/秒とSSDに比べたら遅いですが、HDDとしては最高速度です。(現在販売されているモデルはHDDでなく、SSDが2基搭載できます)
こちらはPerformance Testで計測したストレージの速度です。スコアは10212で、世界平均が10427なのでそこそこ速いです。
こちらはシーケンシャル速度をCrystalDiskMarkで計測した結果です。
リード(読み込み速度)は2251MB/秒、ライト(書き込み)は974MB/秒です。リードは普通ですが、ライトはもうちょっと速いかと思っていました。
こちらはここ最近計測した機種のシーケンシャル速度です。
[visualizer id=”23886″ lazy=”no” class=””]増設
メモリとストレージの増設をしてみました。
底面カバーが堅かったので手こずりましたが、メモリを8GB→16GB(8GB+8GB)、そして1TBのストレージを増設しました。
詳しくはこちらの「Thinkbook 15 gen 2の取り外し・増設」をどうぞ。
無線LAN
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、通信速度の理論値は9.6Gbpsと高速です。
今までは「有線接続じゃないと高速回線は使えない」が常識でしたが、WiFi接続でもかなり速くなっています。(理論値なのでそこまではさすがに出ませんが)
ただし契約回線やルーターもWiFi6に対応していないと、ルーター対応規格もしくは契約回線での通信になります。
バッテリー
バッテリー駆動時間は最大約10時間で、そこまで長くありません。長時間外出する人は、モバイルバッテリーや充電アダプターの持ち運びが必要な時もあると思います。
セキュリティ
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでパスワードを設定できるので、パソコン内部のデータが盗み見られる可能性がかなり減ります
- セキュリティキーホール・・・パソコンが持ち出されないようにロックするワイヤーなどを設置する個所
ビジネスモデルなので、一般的なパソコンよりもセキュリティが豊富です。
インターフェイス
- 4-in-1メディアカードリーダー
- USB 3.1 Gen 1
- イーサネットコネクター(RJ-45)
- セキュリティキーホール
- USB Type-C 3.1 Gen 2
- HDMI
- Powered USB 3.1 Gen 1
- マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
最初にお伝えしたようにIntelモデルに搭載されているThunderbolt4はありませんが、困らない程度にインターフェイスはあります。
保証・サポート
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
まとめ
Passmarkスコアが高いAMDモデルを選ぶか、グラフィックス性能が高いIntelモデルを選ぶか分かれると思いますが、動画・画像編集などしない仕事用であればAMDモデルがいいかなと思います。
基本的にスペックが高いので、困る事は無いと思います。