コスパが高く、末永く使えるLenovo ThinkBook 14 Gen 8 Arrow Lake(14型 Intel)のレビューです。
本機はCore Ultraシリーズ2を採用しており、メモリは最大32GB、ストレージも最大2基搭載でき、そしてイーサネットコネクタも搭載した14インチで、使い勝手が高い機種です。
性能はすごく高かったですが、超高負荷な作業をすると発熱と騒音が高くなったので、中負荷作業をする日tに向いていると思います。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはCore Ultra 5 225H、DDR5-5600 16GB(8GB×2)、SSD PCIe 4.0 512GBになります。
・週末セール(土日開催)
・新着セール情報
Contents
ThinkBook 14 Gen 8 Arrow Lake(14型 Intel)のスペック
CPU | Core Ultra 5 225U Core Ultra 5 235U Core Ultra 5 225H Core Ultra 7 255H |
---|---|
メモリ | DDR5-5600 16GB(最大32GB) |
ストレージ | SSD 最大2枚(M.2スロット2つ) |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA IPS 光沢なし タッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | Wi-Fi 6/6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証(オプション) |
WEBカメラ | 1080p FHD(IRカメラ搭載モデルあり) |
スピーカー | 2W×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 313.5 × 224 × 17.5mm |
重量 | 1448g~ |
バッテリー(ローカルビデオ再生時間) | 最大約14.2時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 8.8万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはCore Ultraシリーズ2で、省電力モデルのUシリーズとHシリーズがあります。どのCPUもコア数がすごく多く、複数のプロセスも並行して実行しやすいです。
メモリはDDR5-5600MHzで、最大32GBにできます。見た所販売モデルは最大16GBなので、スペック不足を感じた時やLenovo AI NOWを使いたいときに増設するとよいと思います。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0が搭載で、最大1TBと大きめです。M.2スロットがもう1つあり、SSD Type-2280の増設も可能です。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶、輝度は300ニトで、色域はNTSC 45%のみになります。
OSはWindows 11 HomeかProが選べ、Wi-Fi 6かWi-Fi 6Eに対応しイーサネット(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)もあり、無線でも有線でも安定した通信が可能です。また、電源ボタンに統合された指紋センサーがあるので、サインインも一瞬です。
WEBカメラは高画質FHDで、2Wスピーカーが2つ、ノイズキャンセリング機能付きのデュアルマイクが搭載しています。カスタマイズから顔認証を搭載することもできます。
14インチで公称値は1.36㎏と軽い方ですが、実測1448gと14インチにしてはちょっと重ためです。バッテリー駆動時間はローカルビデオを150ニットの輝度で再生したときに約14.2時間でした。輝度にもよりますが、実作業だと7時間くらい持つと思います。
インターフェイスは豊富で、Thunderbolt 4にUSB Type-Cも1つ、USB-Aは2つにSDカードリーダーやRJ45もあり、ドックを使わなくても十分足りると思います。
メモリとSSDの増設が可能
本機はメモリスロットが2つと、M.2スロットが2つあり増設が可能です。ただし、保証が外れるので自己責任で行ってください。
筐体内部です。右上の黒のカバーで覆われてるところはメモリが入っています。
レビュー機はメモリ16GB(8GB×2枚)でしたが、最大で32GB(16GB×2枚)にできます。
自分で増設できる機種は、スペックが足りなくなったら追加できるので末永く使えます。
ちなみにメモリを64GB(32GB×2)にしてもちゃんと動作しましたが、一応仕様書には32GBまでと記載されているので動作するかどうかは保証できません。
増設用のM.2スロットはバッテリーの右横にあり、Type-2280になります。
アルミニウムボディで洗練されたボディだが底面カバーはプラスチック
アルミニウムボディを採用し、最安値モデルは9万円以下なのにしっかりとした造りです。滑らかな手触りで触ってて高そうな感じがします。
ただし、底面カバーは樹脂素材で、見ただけで分かる安っぽさがあります。
MIL-STD 810Hと言う米軍の物資調達規格のテストをクリアしており、日常の衝撃や衝突に耐える高い堅牢性もあるので、安心して持ち運びができます。
ベゼル(画面の黒い枠)はやや細めで、すっきりした見た目です。
上ベゼルは約7.8ミリ、左右のベゼルは約5.2ミリとなっています。
エッジの効いたシャープな部分と優しい印象の丸い部分があり、デザイン性も高いですね。
寸法は幅313.5ミリ、奥行き224ミリ、厚さは17.5ミリとコンパクトです。
最軽量モデルは1.36㎏からと14インチの平均1.4㎏よりも軽いですが、レビュー機は1448gありました。これは14インチではちょっと重たい方です。
本機は45Whrのバッテリーでこの重さだったので、60Whrだともっと重たくなります。
厚さは17.5ミリと、標準的なサイズです。
横から見たらこんな感じです。
ディスプレイは約180度開くので、床に座って作業をすることがある人にも使いやすいです。
ちなみに、ディスプレイは片手で開けることができませんでした。
こういうのってハイエンドモデルに多いのですが、刻印があります。かっこいいですね。
SDカードリーダーがあるのはすっごく助かります。一眼を使う人やスマホのデータを移動するなど便利です。
キーが大きく均一でミスしにくいキーボード
キーボードはフルサイズ86キーの日本語キーで、バックライト付きです。
主要キーはすべて同じ大きさで、カーソルキーも大きくFキー列もちょっと大きめで見た目も良いしミスしにくいキーボードです。
コパイロットボタンもあるので、調べ物や疑問があるときもワンタッチで呼び出せるので快適です。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測18.7×18.6㎜とフルサイズ並みで、キーストローク(キーを押し込む距離)は実測1.0㎜と浅いですが、しっかりと押し込める打鍵感がありました。
キーがちょっと湾曲しているので、中心からずれてタイピングしてもうまく打てるキーです。
タッチパッドは実測120.5ミリ×75.4ミリとワイドなので、操作しやすいです。
WEBカメラ周り
Webカメラは高画質FHD 1080pが搭載です。プライバシーシャッターを搭載しているので(画像右はシャッターを閉じた状態)、WEBカメラを使わないときは閉じておくと安心です。また、顔認証のIRカメラもあるので(オプション)、サインインは一瞬です。
ズームするとわかりやすいですが、もちろんFHD画質の方が映りがよく、Web会議やオンラインレッスン時に自分の映りが良くなり印象アップです。
スマートノイズキャンセリング機能付きマイクが2つ搭載しており、ステレオスピーカー2Wが2つ搭載です。音は普通よりもちょっといいかなと思います。
また、本機にはNPUが搭載しているのでWindowsスタジオエフェクトが使え、自動フレーミングやアイコンタクト、背景のぼかしなどの効果が簡単に使えます。
画面比16:10のディスプレイ
ディスプレイは14インチで、画面アスペクト比が16:10と縦に長いWUXGA(1920×1200ドット)にIPS液晶が搭載です。
一般的な画面比の16:9の14インチディスプレイと比べると、本機は表示量がすごく多いので一目でより多くの情報を見て取れます。
執筆時現在、本機は色が薄いNTSC 45%と言う色域のもののみになります。右のディスプレイは旧モデルのGen 7で、こちらは高色域のsRGB 100%がありました。
せっかくSDカードリーダーも搭載しているので、ディスプレイにsRGB 100%モデルが追加されたらクリエイティブワークをする人にも使いやすいですね。
こちらは黒をどれだけ描写できるかの比較で、左の本機は意外にも黒の描写がしっかりとできています。
視野角は178度と広く、どこから見ても暗くなる部分もなくしっかり見えました。
輝度は全モデル300ニトで、室内向けです。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない) |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
豊富なインターフェイス
インターフェイスは豊富で、USB Type-Cが2つ(うち1つはUSB4)、USB Type-Aも2つ、そしてSDカードリーダーやHDMI、そしてイーサネットもあるので、ドックを使わなくても十分だと思います。
右側面にはSDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1(データ転送速度10Gbps)、RJ45、そしてケーブルロックスロットになります。画像・動画編集をする私としては、SDカードリーダーがあるのはうれしいですね。
スマホのmicroSDカードからのデータ移動も楽になります(大きさを変えるアダプタ必要)。
左側面はUSB Type-C 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps/映像出力機能付き)、USB 3.2 Gen 1(データ転送速度10Gbps)、HDMI、USB4(データ転送速度40Gbps/映像出力機能付き、PowerDelivery対応)、マイク/ヘッドフォンジャックになります。
USB4があるので大きなデータ移動も楽々ですね。
2つの生体認証を搭載可能
<指紋センサー統合型電源ボタン>
本機には電源ボタン統合型の指紋センサーが標準搭載し、顔認証(IRカメラ)も追加できます。
通常は顔認証でサインインすると思いますが、顔認証が正常に動作しないときってあるので、そういう時に指紋センサーがあると便利です。
NPU搭載インテルCore Ultraシリーズ2
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
搭載できるCPUは以下になります。
12コア14スレッド
・Core Ultra 5 225U
・Core Ultra 5 235U(vPro対応)
14コア14スレッド
・Core Ultra 5 225H
16コア16スレッド
・Core Ultra 7 255H
末尾がHのCPUはハイパフォーマンスシリーズで性能が高く、末尾がUの省電力モデルは性能が少し抑えられている分バッテリー駆動時間が伸びます。
以下にてベンチマークを紹介しますが、レビュー機はCore Ultra 5 225Hが搭載しています。
CPUの性能を測るCPU Markのスコアは30624とすごく高い性能でした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ/本機 青/その他
Core Ultra 9 285H | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Core Ultra 5 225H | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Core Ultra 5 225U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア808、シングルコア121とどちらもすごく高いスコアでした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 9 285H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 225H | |
Apple M1 Max | |
Core Ultra 7 155H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640U | |
Core i5-13420H | |
Apple M1 | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i7-1280P | |
Core Ultra 5 225U |
シングルコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Core Ultra 9 285H | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 225H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 225U | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i7-1280P |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は3902、Half Precision(半精度)は1645、Quantized(量子化スコア)は6296とすごく高い性能でした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 285H | |
---|---|
Core Ultra 5 225H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 225U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Core Ultra 9 285H | |
Core Ultra 5 225H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 225U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 285H | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 5 225H | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 225U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は7105→ミドルハイクラス
- Essentialは10356→通常用途やビデオ会議などはすごく快適にでできる
- Productivityは8810→とても快適に使える
- Digital content creationは10670→すごく高い性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 9 285H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 225H | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 225U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 9 285H | |
Core Ultra 5 225H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 225U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 285H | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 5 225H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 225U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i7-1260P | |
Core i5-13420H | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U |
5分の風景を撮影した4K動画の、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。
3回計測し平均は3分20秒と速い方でした。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core Ultra 5 225U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 7 258V | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Core Ultra 5 225H | |
Core Ultra 9 285H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core i7-14700+RTX 4060 | |
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060 |
グラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。
3Dグラフィックス性能を測る3D Graphics Markのスコアは、6025と高い性能でした。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 9 285H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 225H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 225U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-13420H |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Fire Stikeは6611と、外部グラフィックボードのGTX 1650 Max-Qに近いスコアでした。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Core Ultra 9 285H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 225H | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core Ultra 5 225U | |
Core i5-13420H |
次は2Dゲームのベンチマークで、軽めのゲームであるドラゴンクエスト10は14330で「すごく快適」、重ためのFFXIV黄金のレガシーは5570で「普通」でした。(画質はFHD)
総合してみるとGTX 1650 Max-Qに近い性能で、動画編集なんかもできるほどの性能でした。プロ向けの性能ではないですが、時々こういったクリエイティブワークをする人に向いています。
その他の特徴
排熱性能は悪くないが良くない
底面の通気口は幅広いですね。
筐体内部はファン一つに、ヒートパイプが2本になっています。この価格のPCでヒートパイプが2本もあるのは珍しいです。
CPUの性能を100%フルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時に、PC表面温度と底面温度、そして騒音値を計測しました。
この時のPC表面温度は49度と高く、キーボードが温かくなっています。騒音値は平均約62dBとうるさかったです。
底面温度は44.2度で、温度的に膝の上に置いて使っても大丈夫でしたが、夏は熱いかもしれません。
ちなみに普通に使っていてCPUを100%使うことはほぼないので、ここまでの音や温度を見ることはないと思います。
メモリ性能
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-5600MHzの16GB(8GB×2枚)で、Memory Markで性能を計測したら3229と、DDR5の平均よりも15%ほど高い性能でした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
本機種DDR5 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
高速ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 512GBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は6704MB/秒、ライト(書き込み速度)は3631MB/秒とどちらもすごく速いです。
SDカードリーダーの速度はリード92MB/秒、ライト85MB/秒でこちらは普通でした。
起動時間を計測しました。5回計測した平均は13.8秒と速かったです。
1回目 | 15秒 |
---|---|
2回目 | 13秒 |
3回目 | 13秒 |
4回目 | 15秒 |
5回目 | 13秒 |
平均 | 13.8秒 |
Wi-Fi 6/6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
本機はWi-Fi 6かWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
また、1ギガビットイーサネットもあるので、無線でも有線でも使えます。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル45Whrか4セル60Whrで、45Whr時の最大バッテリー駆動時間はローカルビデオを150ニットの輝度で再生したときに約14.2時間でした。
そんなに長いわけじゃないので、丸一日外出することが多い人は、重たくなりますが60Whrを検討してもいいかもしれません。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、通常であればPremium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができますが、執筆時現在、まだこの保証はありません。こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・このスペックで9万円切り
・メモリとストレージの増設が可能
・メタル素材でおしゃれ
・画面比が16:10と縦に長いので見やすい
・2つの生体認証搭載可能
・インターフェイスが豊富でUSB4搭載
・キーが大きく、ほとんど均一のサイズで使いやすい
残念な点
・見ることは少ないが、底面カバーが樹脂素材
・CPUにハイパフォーマンスのHシリーズ搭載時に超高負荷なことをすると、ファンの音がうるさく、PC温度も高め
・ディスプレの色域が狭い
総合評価
最大の魅力はメモリとストレージを増設できる点ですね。今すぐしなくても、スペック不足を感じたらいつでも自分でできるので、こういった機種は長く使うことができます。
また、CPUにHシリーズを搭載できるのでかなり高い性能になります。Core Ultra 5 225Hで発熱も騒音も高かったので、Core Ultra 7を搭載したらもっと上がると思います。
高負荷な作業をしない場合はUシリーズがおすすめで、この場合はバッテリー駆動時間も長くなるし、発熱や騒音も少なくなります。
14インチで1448gとちょっと重たいかな?と言うくらいでした。ちょうど先日ThinkPad X13 Gen 6という1㎏以下の13.3インチをレビューしましたが、価格も倍くらいになるので、価格を考えると1.4㎏でも悪くないんじゃないかな?と思います。