2万円で購入できるLenovo Tab Oneのレビューです。
スペック的にもLenovo Tab(10.1インチ)と似た機種ですが、本機は8.7インチとスマホより大きく一般的なタブレットよりも小型なので、用途も広がります。
性能は高くないですが、ほとんどのことを一通りできる程度のスペックになっており、「サクサク動かないとだめ!」って言う人以外なら普通に使える機種です。
レビュー機は購入品で、スペックはMediaTek Helio G85、LPDDR4X 4GB、ストレージはeMMC 5.1 64GBになります。
・新着セール情報
Contents
Lenovo Tab Oneのスペック
SoC | MediaTek Helio G85 |
---|---|
メモリ | LPDDR4X 4GB |
ストレージ | eMMC 5.1 64GB |
ディスプレイ(8.7型) | 1340 × 800 480nit |
WideVine | L1対応 |
OS | Android 14 |
無線 | Wi-Fi 5(LTEモデルあり) |
生体認証 | 顔認証 |
カメラ | 800万画素/200万画素 |
オーディオ | スピーカー×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 211 × 124.8 × 8.5mm |
重さ | 320g |
バッテリー | 5100mAh 最大10時間 |
標準保証 | 1年間 |
保護 | IP52 |
OSアップデート | 1回(Android 15まで) |
価格 | 20,790円~ |
<性能評価>
タブレットの頭脳であるSoCにはMediaTek Helio G85が搭載し、ローエンドスペックですがオクタコア(8コア)あるので、WebブラウジングやYoutubeなどの一般的な用途では普通に使えます。
あとでいろんなベンチマークを紹介していますが、Antutuは約27万と低めの性能でした。
メモリはLPDDR4Xで4GBを搭載し、ストレージはeMMC 5.1で64GBになります。メモリもストレージも小さいです。
ディスプレイは8.7インチと持ち運びに便利なサイズですが、持ち運ばない人でもスマホより大きな画面なので動画視聴やSNSなど見やすいです。
また、PCを持っていきたくない旅行先でWordやExcelなどの情報を修正するなどの使い方にも合うと思います。
OSはAndroid 14で、1回のアップデート(Android 15まで)を保証を予定しています。
無線はWi-Fi 5で顔認証に対応し、カメラはフロント200万画素、リアは800万画素とないよりましなスペックでスピーカーはドルビーアトモス対応で2基搭載し、音質は普通です。
バッテリーは5100mAhで動画再生時間は最大10時間と普通に長いので、使い方によれば、夜家に帰ってきてもバッテリーは残っているくらいだと思います。
また、本機最大の特徴であるLTEモデルもあるので、外出先でも気兼ねなく使えます。
性能は低めですが画面分割で2つのことをしていても普通に使え、重たいゲームをしなければ問題ない性能です。
LTEモデルあり
本機最大の特徴はこのLTEモデルですね。2025年にLenovoから発売されたタブレットで、LTEモデルは本機だけです。
最近少なくなってきましたね。おそらくスマホのテザリングをする人が多いので減ったのかな?と思います。
筆者はLTEモデルを購入したと思ったら、LTEなしモデルでした(泣)。
LTEのバンドはこちらで、十分にあると思います。
FDD LTE Band 1/3/8/18/19/26/28
TDD LTE Band 40/41
ちなみに、LTEモデルは電話出来るかな?と思ったんですが、Lenovo公式に尋ねると無理だと言われました。
小型8.7インチで持ちやすい・持ち運びしやすい
大きすぎず、小さすぎずですね。子供でも持ちやすいサイズです。
重さは実測318gでした。平均的なスマホの倍くらいの重さです。
大人であれば横持でも縦持ちでも片手で楽に使えます。
ちなみに、6.6インチのスマホと比べるとこのくらい差があります。
筐体はちょっと安っぽい
ベゼルも細めで、正面から見ると安っぽさは一切ないです。
背面です。円形のくぼみがデザインとして付いていますが、つるつるで滑りやすいです。
ズームしてみるとこんな感じです。
初めて触った時の印象は、「あれ?これケース付きだっけ?」です。プラスチックのケースが初めから付いているかと思ったら、これが背面の手触りでした。
う~ん、安っぽいプラスチックと言った感じですが、おそらくケースを使う人が多いのでここは気にならないと思います。
USB 2.0 Type-Cポートがあり、OTG機能のことはどこにも書いてませんでしたが、外付けSSDをつないだら普通に使えたのでOTG機能付きです。
最近のタブレットって薄型化が激しくて3.5ミリジャックがないものが増えてきましたが、本機はあります。
ちなみに、バッテリーは5100mAhと大きくないですが、最大10時間のバッテリー駆動時間があります。
生体認証は顔認証があり、認識速度も速いです。
カメラはフラッシュ無しのシングルカメラで、フロント200万画素、リア800万画素です。まぁ、好んで使うことはないと思いますが、普通です。
同梱物はUSBケーブルとSDカードトレーを開けるピン、そして説明書などです。
最大1TBのmicroSDカードを増設できる
ストレージは64GBと小さく、システムなどで20GBくらい使うのであまり容量はありません。最大で1TBのmicroSDカードを増設できるので、データを多く入れる人は初めに増設しておいた方が良いです。
その他の特徴
ローエンドSoCだが普段使い用途には問題なし
MediaTek Helio G85 | |
プロセス | 4nm |
コア | Arm Cortex-A75 ×2 Arm Cortex-A55 ×6 |
コア数 | 8コア |
GPU | Arm Mali-G52 MC2 |
Socはパフォーマンスの高いコアと、省電力のコアの2種類を搭載しており、低負荷なことをしているときは省電力コアで作業をするため、バッテリー駆動時間が長くなるという特徴があります。
性能は低めですが、8コアもあるので画面分割でも使えました。ただし、動きはてきぱきと言うよりもちょっと読み込み時間がかかることがほとんどなので、「タップした瞬間表示されないと嫌だ」みたいな人は別機種を選んでください。
ベンチマークの目安
200万以上・・・向かうとこ敵なし
150万以上・・・重いゲームも快適
100万以上・・・重たいゲームもできる
50万以上・・・中量級以下のゲーム向き
25万以上・・・低い性能だが普通に使える
総合 | 279,418 |
---|---|
CPU | 90,054 |
GPU | 40,166 |
MEM(メモリとストレージの読み書きの速度) | 68,817 |
UX(アプリ動作の速さ) | 79,381 |
Antutuベンチマークは279,418と、ギリギリ最低スペックの25万を超えたところです。
MEMはメモリとストレージの読み書きの速度で68,817、UXはアプリ動作の速さのスコアで79,381と全体的に低いですが普通に使える性能です。
次はPCMark for Androidで、アプリケーション実行時の総合的なパフォーマンスを計測します。
計測スコアは8875と予想以上に良いスコアでした。なんでこんなに良かったかわかりませんが、Officeワークなども普通にできるほどのスコアです。
Work 3.0
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 8 Gen 3 | |
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MediaTek Dimensity 8300 | |
ThinkPhone/Snapdragon 8+ Gen 1 | |
Tab P12 Pro/Snapdragon 870 | |
Tab P11 Pro Gen 2/MediaTek Kompanio 1300T | |
POCO PAD/Snapdragon 7s Gen 2 | |
Tab P12/Dimensity 7050 | |
Tab One/Helio G85 | |
Tab P11 Pro/Snapdragon 730G | |
Redmi Pad SE 8.7/Helio G85 | |
Lenovo Tab/Helio G85 | |
Redmi Pad SE/Snapdragon 680 | |
Tab M10 Plus 3rd Gen/Snapdragon 680 | |
Tab M7 (3rd Gen)/MediaTek MT8166 |
3Dグラフィックス性能
グラフィック性能が高いとゲームや重たい作業がしやすくなります。
Wild Lifeはモバイルデバイスの性能を測るベンチマークで、計測結果は708と低めでした。
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 8 Gen 3 Legion 8.8 3rd Gen |
|
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ThinkPhone Snapdragon 8+ Gen 1 |
|
MediaTek Dimensity 8300 | |
MediaTek Kompanio 1300T Lenovo Tab P11 Pro Gen 2 |
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Snapdragon 870 Lenovo Tab P12 Pro |
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Snapdragon 7s Gen 2 POCO PAD |
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MediaTek Dimensity 7050 Lenovo Tab P12 |
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MediaTek Helio G99 | |
Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Kompanio 520 | |
Heli0 G85 Lenovo Tab |
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Helio G85 Tab One |
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Helio G88 Tab M11 | |
Helio G80 Tab M9 |
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Snapdragon 662 XiaoXin Pad |
ゲームはできる?
今回は、Call of Dutyと原神をダウンロードしましたが、原神はストレージ容量が足りなかったのでダウンロードが止まり警告が出てきました。
Call Of Dutyは低画質でしたが普通にゲームはプレイできました(動画で紹介)。
画質にこだわらないホビーユーザーなら問題ない性能です。
ディスプレイHD解像度で良くもないが悪くもない
ディスプレイは1340×800ドットで、色域はNTSC 60%(sRGB 80%相当)となっています。もっと色域は狭いと思っていたのですが、壁紙を見てもちょっと色鮮やかだったし、2万円もするので当たり前と言えば当たり前ですね。
左が本機で右は2.5Kで8.7インチの Legion Tab (8.8”, 3)との比較です。解像度が倍近く違いますが、ディスプレイが小さいため画質が悪いと思うこともないと思います。
左が本機で、右はちょっと価格が高いLenovo Tabです。似たような色ですが、右の方がより良いですね。
上の画像は黒の描写の比較で、左は本機、右はオリジナル画像です。意外にも黒をしっかりと描写できています。コントラスト比は1500:1なので、くっきりメリハリがありますね。
輝度は最大480ニトと屋内では十分、日が当たる屋外だとちょっと暗いかなと言う感じです。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
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250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
WidevineはL1対応
DRM Infoで確認すると、セキュリティレベルはL1になっていました。これはWidevineはL1に対応しているという意味で、Netflixやamazon Primeビデオなど高解像度で見ることができます。
ドルビーアトモスに対応したスピーカーが2基搭載
スピーカーはドルビーアトモスに対応しており、一般的なオーディオの様に平面的じゃなく、立体的な音を表現できます。
スピーカーは2つあり、音は普通です。
Wi-Fi 5に対応
<夕方4時に計測/左Wi-Fi 7、右本機Wi-Fi 5>
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
無線は低価格モデルに採用されるWi-Fi 5で、遅いかな~って思ってたら普通に速かったです。5GHz接続で260Mbpsでした。
Wi-Fi 7と比較したら差はありますが、それでも十分な速度です(速度は契約回線や時間によって大きく変わるので、「このくらい出るんだ」と言う感じで見てください)。
LPDDR4Xのメモリ搭載
本機はLPDDR4Xが搭載し、4GBになります。
CPDTでメモリの処理速度を計測したら、4.56GB/秒と4GBメモリにしては速い処理速度でした。
他のタブレットとの比較です。
メモリ速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Legion 8.8 3rd Gen/12GB | |
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Idea Tab Pro/8GB | |
ThinkPhone/8GB | |
Tab P12 Pro/8GB | |
Tab P11 Pro Gen 2/6GB | |
Tab Plus/8GB | |
POCO PAD 8GB+4GB仮想メモリ | |
Tab P12/8GB | |
Tab P11 Pro/6GB | |
Redmi Pad SE 8.7 | |
Tab One/4GB | |
XiaoXin Pad/6GB | |
Tab M10 Plus 3rd Gen | |
Tab M11 | |
Lenovo Tab/4GB | |
Lenovo Tab M9 /4GB | |
Blackview Tab 90 Wifi/4GB |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、Webサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはeMMC 5.1で、64GBになります。また、先述した様に最大1TBのmicroSDカードを増設できます。
シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み)は222MB/秒、ライト(書き込み)は140MB/秒と、速くありません。
その他の機種との比較です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
POCO PAD | |
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Legion Tab 8.8 | |
Tab P11 Pro Gen 2 | |
Tab P12 Pro | |
Idea Tab Pro | |
Tab P12 | |
Tab P11 Pro | |
Tab Plus | |
XiaoXin Pad | |
Tab M10 Plus 3rd Gen | |
ALLDOCUBE X Game | |
Lenovo Tab M9 | |
Redmi Pad SE | |
Redmi Pad SE 8.7 | |
Tab One | |
Tab M7 (3rd Gen) | |
Tab M11 | |
Chromebook CM14 Flip | |
Lenovo Tab |
シーケンシャルライト
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Legion Tab 8.8 | |
---|---|
Tab P11 Pro Gen 2 | |
Tab M10 Plus 3rd Gen | |
Tab P12 Pro | |
Idea Tab Pro | |
Tab P12 | |
POCO PAD | |
Tab Plus | |
Tab M11 | |
Lavie T8 2023 | |
Tab P11 Pro | |
XiaoXin Pad | |
Lenovo Tab | |
Lenovo Tab M9 | |
Tab One | |
ALLDOCUBE X Game | |
Redmi Pad SE | |
IdeaPad Duet Chromebook | |
Redmi Pad SE 8.7 | |
Tab M7 (3rd Gen) |
防水防塵機能付き・IP52
IP保護等級はIP52で、防塵機能は上から2番目に良い「5」、防水機能は下から3番目の「2」になり、防塵機能は高いですが、防水機能は「タブレットが15度以上傾いていれば落ちてくる水による影響を受けない」になっています。
<イメージ図>
私は保証しませんが、こんな感じみたいですよ。水に浸かっちゃダメですが、落ちてくる水はOKらしいです。まぁどっちにしても、濡らさないようにしたいですね。
サポート・保証
標準で1年間の「片道引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長2年まで延長できます。また、プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
デフォルトの保証は片道引き取り修理になります。
- 片道引き取り修理・・・自分でリペアセンターに郵送(有料)、修理後、郵送(無料)してくれる保証です。
また、ADPという保証がオプションで付けることができます。
ADP・・・火災、液体こぼし、落下、自然災害による破損など 予期しない事故による障害をカバーするサービスです。 なお、本サービスは契約期間中1回限りの提供を以て終了します。
筆者購入時の納期
紆余曲折合ったのですが、2025年6月30日(月)に購入し目安納期(出荷予定)は3営業日で、到着は7月2日の3日後でした。
まとめ
・動画を見たりWebブラウジングを主にする人で、ちょっとゲームもやってみたいと言う人
・小さいので子供にも持ちやすい
・旅行や出張先で書類の最終チェックや修正用
・スマホより大きな画面でYoutubeなどを見たい人
良い点
・LTEモデルあり
・価格は安くサクサク動くわけじゃないがストレス無く使える
・ストレージの増設が可能
・顔認証付き
・軽めのゲームならできる
残念な点
・ちょっと安っぽい背面
総合評価
全体的にエントリークラスのスペックと品質ですが、一通りのことはできるタブレットで、こだわりがない人だったら特に不満に思うこともないと思います。
この価格なのでサクサク動くわけじゃないですが、ストレスを感じるほど遅いわけでもないし、見にくいわけでもない、すべてが「そこそこOK」と言う仕様です。
また、2025年でLenovoのLTE付きタブレットは本機だけだし、LTEがあるとどこでも使えるので便利です。