Lenovo Legion Tower 7 34IAS10 (Intel)のレビューです。
水冷式冷却・ARGBライティング・Wi-Fi 7+2.5Gbe搭載など、最新技術を詰め込んだ本機は、Core Ultra 9+RTX 5080構成で圧倒的な性能を誇るハイエンドゲーミングPCです。静音性・排熱性も高く、4K動画編集や重量級ゲームも快適。拡張性もあり、プロ志向のゲーマーやクリエイターに最適な一台です。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはCore Ultra 9 285K、メモリ64GB(32GB×2)、RTX 5080、SSD 2TBになり、電源は850Wです。
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・新着セール情報
Contents
Lenovo Legion Tower 7 34IAS10 (Intel)のスペックと特徴
CPU | Core Ultra 7 265K Core Ultra 9 285K |
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メモリ | DDR5-5600 最大192GB |
ストレージ | SSD×4+HDD×2 |
グラフィックス | RTX 5070 Ti RTX 5080 |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | Wi-Fi 7/6E、2.5ギガビットイーサネット |
冷却 | 水冷(背面×1、上部 ×2、フロント×3) |
寸法(幅×奥行×高さ) | 211 × 451.6 × 477.4ミリ |
重さ | 約17㎏ |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
標準保証 | 1年間(Legion Ultimate Support) |
価格 | 36.4万円~ |
<性能評価>
CPUはCore Ultraシリーズ2で最高峰のCore Ultra 7 265KかCore Ultra 9 285Kが選択でき、ハイエンド中のハイエンドになります。あとでいろいろなベンチマークを紹介していますが、Core Ultra 9のCPU Markは約7万と非常に高かったです。
メモリはDDR5-5600でメモリスロットは4つあり、最大192GBとかなり大きくできます。
ストレージはSSD PCIe 4.0とPCIe 5.0で、SSDは最大4枚、HDDは最大2枚搭載可能です。これだけあれば多くのゲームを保存できますね。
LANは最新のWi-Fi 7かWi-Fi 6Eが選択でき、2.5ギガビットイーサネットを搭載で高速安定通信が可能です。
電源は850Wと大きく、水冷の冷却機構を採用し、 背面×1、上部 ×2、フロント×3基のRGBライティング付きファンがあります。ベンチマーク実行時に各箇所の温度を計測したのですが、電源ユニット部分でも38.5度と低く、GPU部分は38.3度とかなり低い温度に保たれていました。排熱性能はすごく高いです。
インターフェイスは必要十分にあり、USB 4(Thunderbolt 4対応)も1つあるので便利です。
6基のRGBファンで魅せるゲーミング筐体
ライティングが鮮やかで視覚的に映えますね。リアファン1つに上部に2つのファンがあります。
Legionのロゴ部分もおしゃれですね。
内部のグラボの装飾部分も光っていました。
フロントにはファンが3つあり、合計6つのARGBライティングファンです。
写真じゃ見にくいですが3Dメッシュベゼルを採用しており、より良いエアフローを実現しています。
ちなみに前面のロゴもライティング対応です。
サイドパネルは左側面がガラスで、右は通常のパネルです。
裏配線で、きれいにまとめられていますね~。自作では手間がかかる部分なので、完成度の高さが際立ちます。
左側面のガラスパネルを外した状態です。
ちなみに、この赤丸部分に電源が入っており、850Wの80PLUS GOLDでした。
天面のインターフェイスは3.5ミリジャックにUSB 3.2 Gen 2 Type-C(10Gbps)、USB 3.2 Gen 1(5Gbps)、USB 2.0が2つ、そして電源ボタンです。
背面はUSB 3.2 Gen 1(5Gbps)が4つ、DisplayPort、USB4(Thunderbolt 4)、USB 2.0(480Mbps)が2つ、イーサネット、そしてライン出入力などのポートが5つあります。ここ最近、ちらほらですがデスクトップにUSB4が搭載されることが多くなってきましたね
グラボの出力端子はどちらもHDMI 2.1bが1つ、DisplayPort 2.1bが3つあります。
底面です。ゴム足のゴムも大きく、筐体も重たいのでしっかりと安定しています。また、フロント部分にフィルター付きの通気口があり、ここでもフレッシュエアーを吸い込んでいます。
天面にも排気口があるので、エアフローはすごく良いと思います。
Lenovo HubでRGBライティングとパフォーマンスを一括管理
ファンのライティング設定やパフォーマンス設定などは、Lenovo hubから簡単にできます。
光らせるとゲーミングPC感が高くなり、かっこいいですね。
Legion Coldfront採用で高い排熱性能と静音性
ファンはこちらが搭載です。
・250Wの360㎜水冷式CPUクーラー
・リアファン
・トップファン×2
・フロントファン×2
Legion ColdfrontはLenovo Legionの冷却システムのことで、熱設計のイノベーションにより、ファンやヒートパイプを最適化し、静音性を保ちながら高いパフォーマンスを維持します。
Fire Strikeを計測時にPCの温度を計測しました。
左から天面35.0度、背面のGPUがある個所38.3度、電源ユニット付近38.5度、リアファンは38.0度すべて低い温度に抑えられています。
先日レビューをしたLegion Tower 5 30IAS10 (Intel)も低温でしたが、よりスペックが高い本機でここまでCoolにできるのはすごいです。
騒音値はバランスモードで平均42.03dB、性能をより引き出すパフォーマンスモードで42.09dBとほぼ同じで、さすがに音は少し聞こえますが、60dBオーバーが普通なゲーミングPCでは非常に静かです。こんなに静かなんてすごいです。
最大192GBメモリ・SSD×3+HDD×2搭載可能な拡張性
筐体内部にアクセスするには、左側に見える大きなネジを外してパネルを外します。
サイドパネルを外した状態です。
搭載メモリはDDR5-5600MHzで、メモリスロットが4つあり最大192GBまで増設できます。レビュー機には32GBメモリが2枚搭載しています。
ストレージはPCIeスロットやM.2スロットがあり、 最大で4枚のSSDと2基のHDD 3.5インチが搭載できます。
CPU・GPUベンチマーク結果と性能比較
搭載できるCPUとGPUは2種類で、レビュー機はCore Ultra 7 265KF/RTX 5080になります。
・Core Ultra 7 265K
・Core Ultra 9 285K
・RTX 5070 Ti
・RTX 5080
先にベンチマークの結果をお伝えすると、CPUの総合性能はすごく高く、マルチコアもシングルコアも当サイト計測CPUの中で最高値でした。
グラフィック性能も非常に高く、重たいゲームも快適にプレイできましたが、Fire Strikeのスコアは同じグラボの平均値よりも低いスコアでした。
CPU Mark計測結果
CPU性能を測るCPU Markスコアは、69531とめちゃくちゃ高いスコアでした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 285K | |
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Core Ultra 7 265K/OMEN | |
Core Ultra 7 265K/別機種 | |
Core i7-14700 | |
Core i7-14700F | |
Core i7-14700T | |
Core i5-14600 | |
Core i5-14500 | |
Core i5-14400 | |
Core i5-14400F | |
Ryzen 5 8500G | |
Core i3-14100 | |
Core i3-14100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Core i3-14100T |
Cinebench 2024で見るマルチ・シングルコア性能
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。
マルチコアは2357、シングルコアは141と、かなり高いスコアです。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 285K | |
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Core Ultra 7 265K | |
Core Ultra 7 265K/OMEN | |
Core i7-14700 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 5 8500G | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Apple M1 | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 3 8300GE |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 285K | |
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Core Ultra 7 265K/OMEN | |
Core Ultra 7 265K | |
Core i7-14700 | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 5 8500G | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P |
Fire Strikeスコア比較:RTX 5080の実力とモード差
NVIDIA GeForce RTXシリーズはリアルタイム レイトレーシングが可能で、3Dの描写が現実世界のように見えます。
「レイトレーシング」とは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシミュレートし描写する技術なんです。また、fpsを落とさずに画質を上げることが出来るDLSSにも対応しているので、より鮮明な映像が楽しめます。
ベンチマークは、Legion Hubでバランスモードとパフォーマンスモードの設定にして計測しました。
<バランスモード>
<バランスモード>
DirectX 11で動作するFire Strikeをバランスモードで計測すると40151、パフォーマンスモードだと43502とかなり性能が上がりました。
3DMark公式サイトで紹介されている平均値をどちらも下回りましたが、高い性能です。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 5080 | |
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RTX 5070 Ti | |
RTX 4080 | |
RTX 5080/パフォーマンス | |
RTX 5070 | |
RTX 5080/バランス | |
RTX 4070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 4060 |
少し重ためのFFXIV黄金のレガシーは、バランスモード・高品質で28812で「非常に快適」でした。
ゼンレスゾーンゼロ実機プレイ:fpsと操作性検証
ゼンレスゾーンゼロは、FHD解像度でグローバルイルミネーションやシャドウ品質、SFXなど「高」設定でやったら、戦闘シーンで稀に80台に落ちますが平均fpsは100前後、ルミナスクエアを散策しているときは90~100前後でした。
ゼンゼロって重いので、RTX 5080でもFHDでこのくらいなんですね。
ただし、FHD解像度・高設定で平均fpsは100前後と。筆者が実際にプレイした限り戦闘シーンでも快適に操作できました
4K動画レンダリング速度:DaVinci Resolveでの実測結果
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は1分00秒でした。過去最高速度です!
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 5 7535U | |
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Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 8500G+RTX 4060 Ti | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core i7-14700+RTX 4060 | |
Core Ultra 7 265K+RTX 4060 | |
Core Ultra 7 265K+RTX 4070 Ti Super 4060 | |
Core Ultra 9 285K+RTX 5080 |
DDR5-5600メモリ性能とMemory Mark比較
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-5600MHzの64GB(32GB×2)で、先述したように最大192GBに増設できます。
Memory Markの計測結果は4016とかなり高いスコアでした。メモリ性能も非常に高いです。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
本機種DDR5 | |
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LPDDR5X平均 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
PCIe 5.0 SSDの実測速度とストレージ構成
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 5.0 2TBになり、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は7104MB/秒、ライト(書き込み速度)は5017MB/秒とすごく速いですが、PCIe 5.0の速度としてみたらそんなに早くないです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 5.0 | |
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PCIe 4.0 | |
PCIe 3.0 | |
HDD |
その他の特徴
Wi-Fi 7に対応+2.5ギガイーサネット
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11be (Wi-Fi 7) |
2.4/5/6GHz | 46Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。
6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。
また、1ギガもしくは2.5ギガビットイーサネットが搭載しているので、無線でも有線でもサクサク使えます。
Legion Ultimate Supportと保証内容の詳細
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。
引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
また、カスタマイズモデル以外には標準で、「ゲーミングに特化した24時間サポート・Legion Ultimate Support」が付いています。このサポートの特徴は、パソコンの不具合の対処法や使い方の事だけじゃなく、最新ゲームの推奨環境やゲームを快適にプレイする上での知識・どうやったら勝てるかなども提供しています。
しかも、スタッフはゲームに精通した熟練プレイヤーなので、専門用語(ゲーム用語)やコミュニティ用語での会話が可能です!
このサポートのおかげで、初心者でも気軽にゲーミングPCデビューできるようになりましたね。
まとめ
良い点
・CPUとGPU共に非常に高い性能
・全体的に性能が高い
・排熱性能が非常に高い
・ゲーム時も静かな方
・若干の拡張性あり
・ライティングがかっこいい
・簡単に内部にアクセスできる
・Wi-Fi 7対応で2.5ギガビットイーサネットもあり高速安定通信が可能
・デスクトップでは珍しくUSB4(Thunderbolt 4)がある
残念な点
・なし!明確な欠点は見当たりませんでした
総合評価
評価100点満点に近い機種です!
CPU性能もGPU性能も高く、それでいて排熱性能と静音性も高い!さすが水冷ですね。チューブ洗浄やポンプ点検など手間はかかりますが、それだけの価値があるPCだと思います。
しかも、何といってもかっこいいですしね、このライティング。
スペックを見てわかる通り、本機はガチ勢・プロ向けの機種ですね。