2022年8月に量販店向けモデルとしてリリースされた本機は、スペックから見ると2021年に発売したかったのかな?と思う仕様になっています。
兄弟モデルのIdeaPad Gaming 360 AMDは2021年に発売されており、本機は1年遅れでリリースされたようです。
スペックはローエンドで、軽めのゲームをプレイする人に向いています。
当サイトの評価は、低めになりました。昨年であればもうちょっと高かったと思いますが、今見ると型落ちになったためです。
スペック | [usr 3.8] |
---|---|
コスパ | [usr 3.2] |
総合評価 | [usr 3.5] |
Contents
IdeaPad Gaming 360iのスペック
CPU | Core i5-11320H Core i7-11390H |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD+HDD/SSD×2 |
グラフィックス | GTX 1650 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 120Hz |
OS | Windows 11 Home |
LAN | Wi-Fi 6 100BASE-TX/1000BASE-T |
オーディオ | Nahimic |
生体認証 | なし |
WEBカメラ | HD 720p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 359.6 × 251.9 × 24.2㎜ |
重さ | 2.25㎏ |
バッテリー | 最大約9時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 15.1万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは、第11世代のHシリーズ(ハイパフォーマンスモデル)が搭載で、CPU Markスコアは1万ほどになります。そこそこ高い性能ですが、発熱の影響か、通常のUシリーズと同じくらいのスコアになっています。
メモリはDDR4-3200MHzが搭載で、メモリスロット2つ・16GBが搭載です。ストレージは高速データ転送速度があるM.2 SSDが搭載で、2.5インチHDDか、もう1枚SSDを増設できます。
増設した場合は保証が外れるので、自信がある方はやってみてください。
グラフィックボードはNVIDIA GeForce GTX 1650で、ベストセラーと呼んでよいほど息が長いGPUですね。もう古いですが、いまだに多くの機種に搭載されています。スペック的にはローエンドで、軽いゲームや3DCADなどができます。
ディスプレイはFHD IPSと一般的なもので、輝度は250ニトと低めです。暗い室内で使うには十分ですが、太陽光が入る明るい場所だと見にくいと思うことがあると思います。
また、色域はNTSC 45%になっており、クリエイティブワークには向きませんが、ゲームをプレイするには支障はないです。
通信はWi-Fi 6と、ギガビットイーサネットが搭載、オーディオはゲーミングPCで人気のNahimicオーディオで、2Wスピーカーが2つになります。
重さは約2.25㎏と重たいですが、バッテリー駆動時間はCore i5選択時は最大9時間(Core i7は7時間)と普通に使える長さなので、ちょっとした外出にも対応できます。
標準的なローエンドモデルのゲーミングノートといったスペックで、軽めのゲームをプレイする人や、初めてのゲーミングPCに合うと思います。
2022年のトレンドと比較
2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
12世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
× | × | × | × |
Wi-Fi 6 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | × | × | × |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | ||
× | × |
まぁ、2021年に出るはずだったので、上記の結果は当然ですね。ちなみにストレージはSSD+2.5インチHDDか、SSD×2枚になります。
新モデルとの比較
<左/本機種・右/Gaming 370i>
通常は旧モデルからどのくらい性能が上がったのか比較するのですが、本機の場合は、最新機種とどのくらい性能差があるか比較します。
新モデルのIdeaPad Gaming 370iとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Gaming 370i | |
CPU | Core i5-11320H Core i7-11390H |
Core i5-12500H Core i7-12700H |
メモリ | DDR4 16GB | DDR4 16GB |
ストレージ | SSD+HDD | SSD×2 |
GPU | GTX 1650 | RTX 3050 RTX 3050 Ti RTX 3060 |
ディスプレイ | 15.6型 FHD IPS 120Hz 画面比16:9 |
16型 WUXGA IPS 165Hz 画面比16:10 |
無線 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 9時間 | 11時間 |
重量 | 2.25㎏ | 2.6㎏ |
価格 | 15.1万円~ | 14.2万円~ |
両機種の違いです。
・本機は11世代CPUで、新モデルは12世代
・新モデルはSSD2枚搭載可能で、最新のPCIe 4.0あり
・新モデルは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチなので、17インチ並みの情報が表示される
・新モデルは350ニト、sRGB 100%(本機は250ニト、NTSC 45%)
・新モデルは最新のRTX 30シリーズ搭載(本機はGTX 1650)
スペックだけを見ると新モデルの方が断然高く、そして機能的で、しかも低価格です。ただし、本機の良い点として、家電量販店で販売されているので、実機を触って試すことができます。新モデルは公式サイトでの販売です。
なので、どうしても実機を触ってから購入したい人は、本機がおすすめです。
プロセッサーとグラフィック性能を表すCPU markスコアと、Fire Strikeのスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
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Core i5-12500H | |
Core i5-11320H | |
Core i7-11390H |
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3060 | |
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RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 |
性能差は、かなりありますね。
IdeaPad Gaming 360iの特徴
上ベゼルが特徴的な形をしており、The Gaming PCといった外観ですね。
ベゼル(画面の黒い枠)も太くなく、おしゃれです。
寸法は一般的なゲーミングPCのサイズで、
・幅 359.6㎜
・奥行 251.9㎜
・高さ 24.2㎜
と、ゲーミングPCなので分厚いですね。筐体が大きいと熱がこもりにくくなるので、これはOKだと思います。
シンプルな天板で、筐体は樹脂素材を使用しています。
大きな通気孔があり、エアフローも良さそうですね。
大口径ファン2つ搭載で、4方向排気、そして3つのヒートパイプが採用されており、従来モデルよりも冷却機能が強化されているそうです。
オーディオは多くのゲーミングPCに採用されるNahimicオーディオで、ゲームの音響ならNahimicというくらい人気ですね。
スピーカーは2W×2と標準的なので、音を楽しむのであれば、専用ヘッドフォンの購入をお勧めします。
キーボード
キーボードは日本語・84キーで、ホワイトバックライト、テンキー付きになります。
タッチパッドは120㎜×70㎜とそこそこの大きさですが、ゲーミングマウスを使うと思うので、そんなに出番はないと思います。
また、キーボードは主要キーは同じ大きさで、カーソルキーも大きいですね。操作しやすいと思います。
CPU
Core i5-11300H | Core i7-11370H | |
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開発コード | Tiger Lake | |
アーキテクチャ | 10nm SuperFin | |
コア/スレッド | 4/8 | |
グラフィックス | Iris Xe | |
基本クロック | 3.1GHz | 3.3GHz |
ブーストクロック | 4.4GHz | 4.8GHz |
キャッシュ | 8MB | 12MB |
TDP | 35W |
プロセッサーはインテル第11世代CPUで、ハイパフォーマンスモデルのHシリーズが搭載です。ただし、こちらは省電力モデルのHシリーズになり、一般的なゲーミングPCに搭載されるHシリーズは45Wと高めのTDPです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i5-12500H | |
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Core i5-11320H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11390H | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 |
一番上のCore i5-12500Hはインテル第12世代CPUで、その他は11世代と10世代CPUを比較のために入れています。
本機搭載CPUは悪くないですが、現行販売されている12世代と比較すると見劣りします。
こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23スコア
オレンジ色・・・マルチコア 青・・・シングルコア
Core i7-11800H | |
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Core i5-11500H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-11370H | |
Core i5-11300H | |
Core i7-10510U |
悪くないですが、そこまで高くない性能です。
グラフィックス
GTX 1650 mobile | |
アーキテクチャ | Turing |
プロセス | 12nm |
CUDAコア | 896基 |
RTコア | – |
Tensorコア | – |
ブースト周波数 | 1560MHz |
メモリタイプ | GDDR6 |
メモリインターフェース幅 | 128bit |
メモリ容量 | 4GB |
TGP | 50W |
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 Ti | |
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RTX 3070 Ti | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 |
ゲームのベンチマーク
こちらは各ゲームのベンチマークスコアで、単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)になります。通常、60fps以上が「快適」で、それ以下はカクツキがあったりします。(fpsはスペックや回線状況などにより大きく変わるので、参考値として見てください)
GTX 1650 ベンチマークスコア
青・・・標準 赤・・・高画質
PUBG | |
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World of Tanks | |
The Witcher 3:Wild Hunt | |
Apex Legends | |
GTA V | |
Fortnite | |
Rainbow Six Siege | |
Counter Strike Global Offensive |
性能はそこまで高くないですが、画質調整をすれば快適に遊べるタイトルも多くあります。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD | なし | IPS | 250nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | リフレッシュレート |
800:1 | NTSC 45% | 170° | 120Hz |
ディスプレイは低価格ゲーミングPCに多いスペックで、あまり特徴はありません。
リフレッシュレートが120Hzなのは救いですね。昔は平気で60Hzのディスプレイとか多くありましたね。
自室でプレイするには、特に困ることもないと思いますが、明るいところだと見にくいと思うことがあるかもしれません。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR4-3200MHzで、メモリスロット2つ・16GB(8GB×2)が搭載です。
十分な容量があるし、保証が外れますが増設も可能なので、問題ないと思います。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはSSDが搭載で、もう1つSSD、もしくは2.5インチHDDが増設できます。SSDはPCIe 3.0×4が搭載ですが、増設用のM.2はPCIe 3.0×2しか対応していないので、若干速度が落ちます。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 3.0 | |
---|---|
HDD |
通信
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
また、有線は1gbe(100BASE-TX/1000BASE-T)になります。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル・45Whrで、Core i7を選んだときは最大7時間、Core i5は最大9時間になります。ゲームをしていたらここまで持ちませんが、ゲーム以外であればちょっとした外出時にも使えます。
また、電源は135Wと標準的です。
インターフェイス
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
- USB3.0 2つ
- 電源コネクタ
- イーサネット・コネクター(RJ-45)
- HDMI
- USB3.0 Type-C
インターフェイスは最低限のポートが、最低限ついている感じです。すべてのUSBのデータ転送速度は、5Gbpsになります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
ただし、本機は公式サイトで販売されていないので、購入時に各店舗でご確認ください。
ライバル機種
ライバル機種はすべて、本機より高性能で低価格です。
Legion 570i
マイナスポイントがない機種で、全体的に高品質になっています。通常、ここはいいけど、ここが残念と言うところがあるのですが、本機は特になしです。12世代CPUで、グラボも3機種から選べ、初心者にも、ヘビーユーザーにも合う機種です
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H |
---|---|
メモリ | DDR5 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | RTX 3050 Ti RTX 3060 RTX 3070 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 165Hz WQHD IPS 165Hz |
無線 | Wi-Fi 6/6E、Bluetooth 5.1 |
Webカメラ | FHD 1080p |
重さ | 2.4㎏ |
電源 | 230/300W |
バッテリー | 約8時間 |
価格 | 15.0万円~ |
IdeaPad Gaming 370i
低価格モデルのゲーミングPCで、Legionシリーズよりも安く、初めてのゲーミングPCとしてや、中量級ゲームをする人に合う機種です。低価格モデルとは言っても、インテル12世代Hシリーズ搭載でグラボもRTX 30シリーズと性能は高く、FHD WebカメラやWi-Fi 6など、その他のスペックも高めです
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H |
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メモリ | DDR4 16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 3050 Ti RTX 3060 |
ディスプレイ(16型) アスペクト比 |
WUXGA IPS 光沢なし 16:10 |
リフレッシュレート | 165Hz |
OS | Windows 11 Home |
無線 有線 |
Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 ギガビットイーサネット |
Webカメラ | 1080p FHD |
重さ | 2.6㎏ |
バッテリー 電源 |
最大11時間 170/230W |
価格 | 14.2万円~ |
IdeaPad Gaming 370 AMD
Ryzen 6000シリーズ搭載でRTX 3050か3050 Tiが搭載可能の、「初めてのゲーミングPC」に向いた機種です。価格も13万円台からと比較的安いですが、全体的なスペックがまともで、欠点らしき部分がないと思います。ディスプレイはsRGB 100%と、クリエイターにも向いた品質です。
CPU | Ryzen 5 6600H Ryzen 7 6800H |
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メモリ | DDR5 16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 3050 Ti |
ディスプレイ(16型) アスペクト比 |
WUXGA IPS 光沢なし 16:10 |
リフレッシュレート | 165Hz |
OS | Windows 11 Home |
無線 有線 |
Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 ギガビットイーサネット |
Webカメラ | 1080p FHD |
重さ | 2.6㎏ |
バッテリー 電源 |
最大14時間 170W・3ピン |
価格 | 13.7万円~ |
まとめ
良い点
・量販店でも販売されているので、実機に触って試すことができる
・ストレージの増設が可能(ただし保証が外れます)
残念な点
・2021年に発売されるべきモデル
総合評価
本機はローエンドモデルのGTX 1650搭載で、CPUやメモリはそれ相応のものが搭載し、軽めのゲームなら高画質でもプレイできるものもありますが、画質調整うまくしながらやることになると思います。
量販店モデルって実機を触って使ってみることができる反面、人件費や家賃などの経費が上乗せされるので、価格が高くなります。また、楽天でも販売されていますが、価格はちょっと高いですね。
オンラインでの購入でも問題ないのであれば、先ほど紹介したライバル機種のレビューも読んでみてください。