Lenovo Yoga Slim 9i Gen 10(14型 Intel)のレビューです。
今まで触ったことがないような滑らかな手触りで、とにかくおしゃれです。すごくおしゃれなPCです。
また、世界初のカメラアンダーディスプレイを採用したPCで、ベゼルも細いので画面すべてがディスプレイと言った感じでした。
レビュー機はメーカからお借りしており、スペックはCore Ultra 7 258V、LPDDR5X-8533MHz 32GB、SSD 1TBになります。
まずは本機の良い点、残念な点です。
良い点 | 残念な点 |
カメラアンダーディスプレイを採用 | カメラで撮影した画像の色が若干グレーがかってた |
超高品質ディスプレイ | ッテリー駆動時間はそんなに長くない |
すっごく美しく、軽い、そして薄い筐体 | (この価格でハイエンドYogaなので)SSDは最新のPCIe 5.0だったらよかった |
顔認証+指紋センサ― | (この価格なので)ディスプレイの輝度は500ニトあればよかった |
スピーカーが良い! | インターフェイスが少ないのでドックやハブが必要 |
Wi-Fi 7 | – |
グラフィック性能がすごく高い | – |
Evo Editionプラットフォーム認証とCopilot+PCで快適に使える | – |
・新着セール情報
Contents
Lenovo Yoga Slim 9i Gen 10(14型 Intel)のスペック
CPU | Core Ultra 7 256V Core Ultra 7 258V |
---|---|
メモリ | LPDDR5X-8533 32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WQUXGA OLED DCI-P3 100% |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
WEBカメラ | 3200万画+IR |
寸法(幅×奥行×高さ) | 312.93 × 203.5 × 14.55mm |
重さ | 1.25㎏ |
バッテリー(150nitでWebブラウジングで計測) | 最大約14.05時間 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 30.8万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはCore Ultraシリーズ2が搭載で、最大47 TOPSのNPUが搭載です。Core Ultra 7 256Vと258Vの2つがありますがコア数などの性能は全く一緒で、統合されたメモリ容量が違うだけです。256Vは16GBメモリ、そして258Vは32GBになります。
メモリはLPDDR5X-8533MHzでオンボード32GB、ストレージはSSD PCIe 4.0で1TBとどちらも高性能で大容量です。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長い14インチで、15インチ並みの情報量があります。
解像度はWQUXGAで3840×2400ドットと、一般的に4Kと呼ばれる解像度で、POLEDディスプレイを採用しています。OLED(有機EL)にPがくっついていますが、これはプラスチックのPで OLEDの基板部分をプラスチックにし、柔軟性を持たせたもので、湾曲したディスプレイや折りたたみ式のスマホなどで採用されています。
OLEDなので完全な黒を描写でき、高品質PureSight Proディスプレイ、HDR500に対応し、デジタルシネマ規格のDCI-P3 100%と色域が広く、リフレッシュレートは120Hzとぬるぬるです。
その他のスペックはWindows 11 HomeかProを選択でき、無線はWi-Fi 7に対応、Webカメラは超高画質3200万画素で、顔認証のIRカメラ付きになります。3200万画素って、ほぼ8K(3300万画素)ですよ・・・。凄すぎです。
また、Yogaにしてはすごく軽い1.25㎏で、バッテリー駆動時間は150nitでWebブラウジングをした時に14.05時間です。悪くないですがディスプレイが超高品質なので、そんなに長いわけじゃありません。
本機の薄さは14.55ミリとすごく薄いので、インターフェイスはすごくミニマムです。左右にThunderbolt 4が1つずつのみです。
旧モデルとの比較
私も今気が付いたのですが、旧モデルのGen 9は日本では発売されていません。海外でのみ出たようです。
ただし、CPUなどのスペック的には2024年発売のYoga Slim 7i Aura Edition Gen 9(こちらは15.3インチ)と同じです。
よくある質問と回答
ここではよく聞かれる質問と回答をまとめました。聞きたいことがない場合は、Xにて質問してもらえればすぐに回答します。
質問 | 回答 |
---|---|
納期が変わりました。こういうことは良くありますか? | 時期によりますが、大きなセールがある12月、1月、そして新年度に向けての買い替え需要が高い3月4月は納期がずれることがあるようです |
出荷からどのくらいで届きますか? | 経験からみると、出荷から通常2~3日以内に届くと思います |
画像・動画編集に使えますか? | 簡単な切り貼りや字幕・音声を付けるという動画編集であれば問題ありません |
ファンはうるさいですか? | ベンチマーク計測時で44dBで、一般的な使用をしているときは静かです |
PD充電できますか? | Thunderbolt 4があるので可能です |
PD給電とDP出力をケーブル一本でできますか? | Thunderbolt 4があるので可能です |
オンラインレッスンに合いますか? | カメラの解像度は3200万画素と考えられないくらい高いので、講師の方にも、オンライン配信の方にも合うほどの品質です |
メモリ/ストレージの増設はできますか? | いいえ、できません |
持ち運びに向いていますか? | 14インチの平均より軽く、そしてコンパクトなので向いています |
ディスプレイは明るいですか? | 400ニトと明るいですが、直射日光が当たる明るい場所では見やすいわけではありません |
Officeの使い心地は? | 快適に使えます |
PCを快適に使う目安のスペックは? | Core Ultra 5 256Vのメモリ16GBモデルもあるようですが、せっかくこれだけ高品質な機種なので32GBをお勧めします |
ディスプレイの色域の違いは何ですか? | 色域が広いとより正確な色を描写できます。広さはAdobe RGB(これはほとんどない) >DCI-P3 > sRGB > NTSC 45%になり、本機はDCI-P3 100%でΔE<1になります |
バッテリー駆動時間は長いですか? | 150nitでWebブラウジングをした時に14.05時間で、そんなに長いわけじゃありません。 |
リフレッシュレートはいくつですか? | 最大120Hzです |
以下にて本機の特徴をご紹介します。
世界初のカメラアンダーディスプレイPC&超高画質3200万画素
本機は不思議なつくりをしているんです。CUD(カメラアンダーディスプレイ)と言って、ディスプレイの下にカメラがあるんです。
おそらくですが、カメラを使うときはカメラ部分のディスプレイの表示をなくし、下にあるカメラが機能するという仕組みかなと思います。予想ですが。
ただし、カメラは隠れるのにプライバシーシャッターもあるので、カメラは隠れていてもこっちを映せるのかなと思います。そうでなければシャッター必要ないですしね。
ちなみに、カメラを起動したら自動で出てきます。カメラを出すボタンなどはありません。
Lenovoは不思議なものを作りますね~。
Webカメラは超高画質3200万画素で、プライバシーシャッターが搭載しています。通常のビジネスモデルにはFHD画質(約207万画素)、ハイエンドだと500万画素や800万画素と言うのも時々ありますが、本機は8Kの3200万画素です。
上の画像は本機のWEBカメラと、FHDのWEBカメラで撮影した同じ人形で、本機は高画質ですが色がちょっと灰色がかってる感じでした。
また、顔認証のIRカメラもあり、サインインはゼロタッチでできます。
マイクはノイズキャンセリング機能付きで4つ搭載しており、スピーカーは3Wのウーファーが2つ、2Wのツイーターが2つになります。
動画で紹介しますが、音質はすごく良いです。
また、本機にはNPUが搭載しているのでWindowsスタジオエフェクトが使え、自動フレーミングやアイコンタクト、は池のぼかしなどの効果が簡単に使えます。
超高品質ディスプレイ
ディスプレイはすごくきれいです。Yogaのディスプレイは、本当にきれいです。目も疲れにくいし、色も正確に描写できるし、コントラスト比も高く見やすいです。
超高品質ディスプレイで特徴が多いです。
・14インチ
・4K POLEDで高精細、そして完全な黒を描写できる
・画面比16:10で15インチ並みの情報量
・PureSight Proディスプレイで、よりシャープな映像がより速く、そしてより現実の様に描写できる
・ΔE<1、DCI-P3 100%、sRGB 100%でプロ向けの正確な色を描写できる
・98%のアクティブ領域比率ですべてがディスプレイ
・コントラスト比100万:1でくっきりすっきり
・ハイダイナミックレンジのDolby Vision+HDR500対応で白はより白く、黒はより黒く描写
・400ニト
・マルチタッチ
・120Hzのリフレッシュレートでぬるぬる
ただし1点だけ言わせてもらうと、これだけのハイスペックディスプレイで価格も30万越えしますが、輝度が400ニトしかないのは残念です。400ニトでも明るいですが、このクラスのPCなら500ニトは欲しいところです。
本機は画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16:9のディスプレイよりも多くの情報を表示できます。このおかげでスクロール回数も減るし、一目でより多くの情報を見て取れるので作業効率もアップします。
また、98%のアクティブ領域とベゼルが細いので、ディスプレイが大きく見えます。
<例のため少し誇張しています>
ΔE<1(Delta E測定で1以下)なので、現実のものと色差は肉眼ではわからないくらいになります。言い換えると、現実にあるものと本機のディスプレイに映し出されたものは、ほぼ同じ色彩であるということです。
PureSight Proの詳細は公開されていないのですが、PureSightはいくつかの旧モデルにも採用されており、「よりシャープな映像がより速く、そしてより現実の様に描写できる」とのことです。今回はPro版なので性能が上がっているんだと思います。
色域はDCI-P3 100%と広く、一般的なクリエイターPCに採用されることが多いsRGB 100%よりもより正確に色を描写できます。動画・画像編集、2D/3DCADなどのクリエイティブワークや、動画視聴にすごく合います。
こちらは黒をどれだけ描写できるかの比較で、完全な黒を描写できるOLEDディスプレイなのでしっかりと黒を表現できています。またコントラスト比は100万対1と高いので、メリハリのある映像になっています。
視野角はどこから見ても暗くなる部分がなくしっかりと見えています。
輝度は400ニトと高いですがこのクラスにしては残念。こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
Evo Editionプラットフォーム認証に準拠
本機は5世代めのEvoプラットフォーム認証に準拠している特別な機種です。
Evoは14世代以降のCPUを搭載しているすべてのPCが準拠しているわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
14世代CPU搭載のEvoプラットフォーム認証の主な要件は75を超え、Intel曰く「高性能、高速充電、長寿命バッテリー、即時起動、クラス最高の接続性、および最適なサイズと重量など、75 を超える項目について、妥協することない高い水準をクリアする必要がある」とのことです。
以下は要件の一部です。
- Core Ultra 5/7/9搭載
- Intel Arc、もしくはdGPU搭載
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- フルHDで実利用10時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1.5秒以内でスリープから復帰
- 生体認証/近接デバイス認証対応
- 30分の充電で4時間以上駆動
- 15㎜以下(iGPU)もしくは20㎜以下(dGPU)の厚さ
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制や背景ぼかしなどの機能
- Windowsスタジオエフェクト対応
- Thunderbolt 4搭載
- EPEATR Silver以上などサステナブルであること
- Intel Unisonのサポート
代々、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかなく、特別な機種になります。
Copilot+PCとは?
Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。
主な特徴です。
・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス
すごく簡単に言うと、AIがいろいろなサポートをしてくれて作業効率が上がる(便利になる)、と考えていたら問題ないです。
こちらにCopilot+PCでできることを紹介しているので、あわせてどうぞ。
ただし、IntelとAMD搭載機種は11月のOSアップデート後にこれらの機能が使えるようになります。
過去最高クラスにおしゃれな筐体
この美しいボディラインに、きらりと光るエッジ。すごくかっこいいですよね。筆者のメイン機種はYogaを使用しているのですが、それもこれもこの美しいボディと高品質なディスプレイに惹かれたからなんです。
3Dテクスチャガラスカバーを採用し、「強化された耐衝撃カバーガラスは頑丈で、どんな状況にも耐えられるよう作られています。」どのことです。
本当にガラスみたいなんですよ。物を置いたらすごく反射しています。意外にも指紋は目立ちませんが、埃は目立ちます。
また、手触りも滑らかですごく良く、こんなPCは初めてです。
角度や光によって色が若干ですが変わって見えます。
ちなみにかっこいいのは筐体だけじゃなく、箱もユニークでかっこいいです。こういったところまでこだわるのがYogaですよね。
ベゼルも細く、画面占有率は98%とクレイジーな値になっています。低価格モデルは84%ほど、結構良いPCで90%ほど、高くても94%くらいがマックスでしたが、これだけベゼルも細いしカメラをディスプレイの下に設置したため、ほぼ全部ディスプレイって感じになっていますね。
ちなみにベゼル幅は左右と上が3.0ミリ、下は4.0ミリでした。こんなに細いのは初めてです。
筐体はすっごく薄く、カバー付きiPhoneと同じくらいの14.55ミリです。薄いです。掴むとわかりますが、「薄っ!」って思うと思います。
寸法は幅312.93ミリ、奥行き203.5ミリとかなりコンパクトです。公式サイトには13型の筐体に14インチのディスプレイを詰め込んだと書いてある通り、2020年ごろの13.3インチPCと同じサイズです。
重さは実測1234gで、やはり13.3インチ並みの重さです。すごいですね。14インチで13.3インチ並みの寸法と重さなので、持ち運びはすごくしやすいです。
ディスプレイは最大でこのくらいまで開きます。135度くらいですね。
また、指一本でディスプレイを開けることができるので、片手にドリンクなど持っていてもすぐに開いて(顔認証もあるので)使うことができます。
アダプタは持ち運びに便利な65Wスリムアダプターが付属です。
2つの生体認証対応
本機は指紋センサーと顔認証があります。通常はゼロタッチの顔認証でサインインすることが多いと思いますが、暗いところやカメラが汚れてるなどでうまく動作しないことがあるので、そういった時に指紋センサーもあると便利ですね。
ミニマムなインターフェイス
これは良くない特徴ですが、インターフェイスは左右にThunderbolt 4が1つずつと、かなり思い切った仕様です。据え置き時は、ドックを使わないと使いにくいです。
エッジツーエッジでキーが大きく使いやすいキーボード
キーボードは日本語キーのバックライト付きで、キーボードが端から端まで広がっているEdge to Edgeで使いやすいです。
主要キーと下の列のキーはすべて同じ大きさなので、ミスタイプしにくいと思います。また、左右カーソルキーも大きいので、押しやすいです。
左上にある「半角/全角キー」は小さくされることが多いですが、本機では主要キーと同じ大きさです。
ただし、ご覧の様に右端に見慣れないキーが並んでおり、指紋センサーや音量などがあります。Entreキーが一番右端じゃないので、意識しないとミスをします。また、この列の一番上にデリートキーがあります。通常はBack Spaceキーの上にあるのですがずれているので、ここも慣れが必要でした。
コパイロットボタンもあるので、調べ物や疑問があるときもワンタッチで呼び出せるので快適です。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測19×18.3㎜とフルサイズ並みで窮屈じゃなく、キーストローク(キーを押し込む距離)は実測1.5㎜とあり、ちょっと軽い打鍵感ですが悪くないです。
キーボードもちょっと湾曲しており、少しくらいずれてタイプしても中心を打てるようになっています。
タッチパッドは実測105.3ミリ×70.2ミリとちょっと小さいですが、ガラスコーティングされておりスムースにカーソルを動かせます。
Wi-Fi 7に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11be (Wi-Fi 7) |
2.4/5/6GHz | 46Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。
6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。
Intel Core Ultraシリーズ2搭載
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
8コア8スレッドとスレッドが少ないのでマルチコア性能は若干低め、シングルスレッド性能は高いです。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
グラフィックはIntel Arcグラフィックス140Vで、Xコアは8個になります。
CPU性能を総合的に見ると、シングルコアで作業をすることはすごく速く、マルチタスクは苦手、グラフィック性能はすごく高い機種でした。
CPUの性能を測るCPU Markのスコアは21026と十分なスコアでした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V/別機種 | |
Core Ultra 7 258V/本機 | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア559、シングルコア121とシングルコアはすごく良いスコアでした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Core Ultra 7 155H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640U | |
Core i5-13420H | |
Apple M1 | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i5-13420H | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i7-1280P |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は2595、Half Precision(半精度)は1335、Quantized(量子化スコア)は4943と高い性能でした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は6638→ミドルクラス
- Essentialは9973→通常用途やビデオ会議などはすごく快適にでできる
- Productivityは8454→とても快適に使える
- Digital content creationは9417→すごく高い性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core i5-13420H | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i7-1260P | |
Core i5-13420H | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 5425U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。
3回計測し平均は3分29秒と結構速かったです。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 7535HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 7 258V | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core i7-14700+RTX 4060 | |
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060 |
グラボ並みのグラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。
3Dグラフィックス性能を測る3D Graphics Markのスコアは、5174と高かったです。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-13420H |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Fire Stikeは8891とすごく良く、外部グラフィックカードのGTX 1650 Max-Qよりも20%以上も高いスコアでした。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535HS | |
Core i5-13420H |
次は2Dゲームのベンチマークで、軽めのゲームであるドラゴンクエスト10は8535で「とても快適」、重ためのFFXIV黄金のレガシーは9637で「普通」でした。(画質はFHD)
ちなみに、本機は4Kディスプレイなので4K画質でやったらどうかなと思いやってみましたが、3139と低いスコアで「設定変更を推奨」でした。
グラフィック性能が高いとはいえ、さすがに無理でした。
総合してみると、ちょっと重ための2Dゲームは快適にできるほどで、毎日いくつもの編集をするプロじゃなければ、画像・動画編集も快適にできるほどの性能です。
しっかりと排熱できている
底面にはメッシュの通気口があり、大きくて幅広いです。
カバーを開けることができなかったのですが、仕様書を見ると2つのファンに2本のヒートパイプがあり、排熱機構としては普通です。
CPUの性能を100%フルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時に、PC表面温度と騒音値を計測しました。
この時のPC表面温度は37.8度と低くく、騒音値は44dBとうるさくないですが音は聞こえます。うまく性能を引き出しつつ、熱くならないようにしっかりとセッティングされているようです。
ちなみに普通に使っていてCPUを100%使うことはほぼないので、ここまでの音や温度を見ることはないと思います。
その他の特徴
高性能メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5X-8533MHzの32GBで、Memory Markで性能を計測したら3662とすごく良いスコアでした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
本機種LPDDR5X | |
---|---|
LPDDR5X平均 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
シーケンシャル速度が速いストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0の1TBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は6178MB/秒、ライト(書き込み速度)は4779MB/秒とすごく速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
本機種 | |
---|---|
PCIe 4.0×4 | |
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
起動時間を計測しました。5回計測した平均は12秒とすごく速いです。
1回目 | 12秒 |
---|---|
2回目 | 12秒 |
3回目 | 12秒 |
4回目 | 12秒 |
5回目 | 12秒 |
平均 | 12秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セル75Whrで、150nitの輝度でWebブラウジングをした時は最大約14時間ほどになります。ただし、通常300ニト以上で使うと思うし、屋外で使う場合は最大輝度で作業をすることもあるので、長時間の外出の場合はACアダプタやモバイルバッテリーがあると安心です。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長4年まで延長できます。また、通常であればPremium Care Plus/プレミアムケアと言うサポートにアップグレードができますが、執筆時現在、まだこの保証はありません。こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
まとめ
良い点
・不思議なカメラアンダーディスプレイを採用
・超高品質ディスプレイ
・Evo Editionプラットフォーム認証
・すっごく美しく、軽い、そして薄い筐体
・顔認証+指紋センサ―
・スピーカーが良い!
・Wi-Fi 7に対応
・グラフィック性能がすごく高い
・Copilot+PCで快適に使える
残念な点
・カメラの色が若干グレーがかってた
・バッテリー駆動時間はそんなに長くない
・この価格でハイエンドYogaなのでSSDは最新のPCIe 5.0だったらよかった
・この価格なので、ディスプレイの輝度は500ニトあればよかった
・インターフェイスが少ないのでドックやハブが必要
総合評価
かっこいい。
とにかくかっこいい筐体で、これ触ったら絶対にに欲しくなると思います。
いや、めちゃくちゃかっこいいです。
滑らかな手触りの3Dテクスチャガラスカバーで、目を引く外観です。
しかも外観だけじゃなく、ディスプレイは最高峰ですよね。4K解像度にDCI-P3 100%の色域、そしてベゼルがめちゃくちゃ細いので、画面全部がディスプレイのように感じます。
CPU性能も比較的高く、グラフィック性能はすごく良いです。筆者も同じCPU搭載PCを使っていますが、これで動画変種も画像編集も難なくやっています。
実はYogaって伝統的(?)にちょっと重たい機種が多いのですが、本機は実測1234gと軽く持ち運びが便利です。
所有欲も満たしてくれる機種で、大満足すると思います。
購入先