Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMDの実機レビュー 軽量コンパクトなワークステーション

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コンパクトで、最軽量モデルは1.31㎏と軽いThinkPad P14s Gen 5 AMDのレビューです。

本機最大の特徴は、この軽さとコンパクトな筐体になります。当たり前ですが、軽さと引き換えにファンが1つだったり、ヒートパイプも1つだったりとなっているので、あまり重たい作業を長時間するような使い方には向いていません。

外出用のサブ機としてや、学生が授業で使うといった用途に合うと思います。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen 5 PRO 8640HS、メモリ16GB、SSD 256GBになります。

サクッと概要をつかむには、動画もどうぞ。

 

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ThinkPad P14s Gen 5 AMDのスペック

CPU Ryzen 5 PRO 8640HS
Ryzen 7 PRO 8840HS
メモリ DDR5-5600 最大96GB
ストレージ SSD 最大2TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA IPS
2.8K OLED
OS Windows 11 Home/Pro
通信 Wi-Fi 6E、5G、ギガビットイーサネット
生体認証 指紋センサー、顔認証
WEBカメラ 500万画素
寸法(幅×奥行×高さ) 315.9 × 223.7 × 17.7mm
重さ 1.31㎏~
バッテリー 最大約10.2時間
標準保証 1年間
価格 19.9万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUは最新のRyzen 8000シリーズで、Ryzen AIが搭載した機種になります。AIに力を入れた機種で、対応アプリなど使いやすさが増します。

グラボはなくCPU内蔵グラフィックスで、一般的にはそこそこの性能があるはずなので重たくない2D/3DCADや動画・画像編集もできる性能です。

メモリはDDR5-5600MHzで、最大96GBに対応しています。動作周波数も高いし、メモリもかなり大きくできるので、重たい作業もしやすいです。

ストレージはSSD PCIe 4.0で、最大2TBになります。ストレージは1枚だけ搭載可能で、増設はできません。

ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示でき、WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶か、2.8K OLEDの2種類があり、タッチパネルやPrivacy Gurad対応モデルもあります。

デフォルトの色域はNTSC 45%と狭いですが、sRGB 100%やDCI-P3 100%もあるので用途に合わせて選びやすいです。

その他のスペックは、OSはWindows 11 HomeかProが選べ、Wi-Fi 6Eに対応、WEBカメラは超高画質の500万画素でIRカメラ搭載モデルもあります。

14インチのワークステーションで1.31㎏からとかなり軽量で、最大バッテリー駆動時間は10.2時間と長めです。

2DCADや簡単な3DCADを扱う人や、画像動画編集などをする人で、PCの持ち運びが多く、外出先で作業をすることが多い人に合います。

 

 

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2025年のトレンドと比較

2025年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)

NPU Copilotボタン DDR5
SSD PCIe 4.0 アスペクト比16:10 sRGB 100%以上 Wi-Fi 6E
輝度300nit以上 1080P Webカメラ以上 生体認証 バッテリー10時間以上

モデルによっては色域が狭いNTSC 45%もありますが、カスタマイズからsRGB 100%やDCI-P3 100%のディスプレイも選べます。

 

 

旧モデルとの比較

 

旧モデル 本機種
CPU Ryzen 5 PRO 7540U
Ryzen 7 PRO 7840U
Ryzen 5 PRO 8640HS
Ryzen 7 PRO 8840HS
メモリ LPDDR5X-6400MHz 64GB DDR5 96GB
ストレージ SSD PCIe 4.0 2TB
GPU NVIDIA RTX A500 内蔵グラフィックス
ディスプレイ WUXGA IPS タッチあり
2.8K OLED
無線 Wi-Fi 6E、4G LTE Wi-Fi 6E、5G
バッテリー 22.4時間(JEITA 2.0) 10.2時間(JEITA 3.0)
重量 1.34㎏ 1.31㎏
寸法 317.7 × 226.9 × 17.9mm 315.9 × 223.7 × 17.7mm

主な変更点です。

・CPUがRyzen 8000シリーズになりNPUが搭載
・メモリが2スロットになり最大96GBに
・グラボがなくなった
・筐体が少し小さくなり30g軽くなった
・コミュニケーションバーが搭載
・クイックメニューが搭載

一番の変更点はNPUが搭載したことと、メモリがオンボードじゃなくなったので自分で増設できる点です。以前はかなり高いお金を出して32GBや64GBにしなくちゃいけませんでしたが、新機種は自分でメモリを増設できるのでかなり安くスペックアップできます。(増設は自己責任・保証が外れる可能性あり)

それでは本機の特徴です。

 

NPUっていつ使うの?

AIコアって何?

ここ最近、AI、AIと言われていますが、AIコアであるNPUっていつ使うの?っていう疑問ありますよね。

今現在NPUコアを使ってできるものはWindows Studioエフェクトや、一部のアプリ(Photoshopなど)がNPU対応の機能を実装しています。

Windows Studioエフェクト

 

と言うことで、現在は対応アプリが少ないのでそこまで活躍する場がないですが、今後あると便利になるといったものになります。

 

 

AIエンジン付きRyzen 8000シリーズ搭載

Ryzen 8000シリーズ

Ryzen 5 PRO 8640HS Ryzen 7 PRO 8840HS
製造プロセス 4nm
アーキテクチャ Zen 4
Ryzen AI
コア/スレッド 6/12 8/16
L3キャッシュ 16MB
ベースクロック 3.5Hz 3.3GHz
ブーストクロック 4.9GHz 5.1GHz
GPUコア 8 12
NPU 16 TOPS(全体で最大31 TOPS) 16 TOPS(全体で最大39 TOPS)
TDP 28W(20W~30W)

アーキテクチャはZen 4になり、主な特徴はこちらです。

・Zen 3の改良版
・L2キャッシュ増量
・ディープラーニング性能の向上
・Zen 3に比べIPCが約14%アップ

Zen 4はレイテンシの短縮とスルートップの向上を目的に作られており、順当に開発されていますね。

また、Ryzen 8000シリーズはRyzen AIというNPUコアがあり、4nmプロセスルールで電力効率が高まっています。最大TDPは30Wと低いですが、高性能です。

PROモデルはビジネス用途として開発されており、よりセキュリティが強化されたモデルになります。

 

最初はCPUの性能を測るCPU Markのスコアです。

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD CPU Mark計測結果

Ryzen 5 PRO 8640HSの計測結果は22218と、なかなか良いスコアでした。

 

スコアの目安

  • 10000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 13000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 18000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 20000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  35370
Core Ultra 9 185H  33266
Ryzen AI 9 365  31399
Ryzen 7 8845H  30037
Core Ultra 7 165H  28719
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Snapdragon X Elite X1E-78-100  22886
Ryzen 5 PRO 8640HS  22218
Core Ultra 7 258V  21237
Core Ultra 5 125H  20071
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Core i5-1335U  18931
Core Ultra 5 135U  18742
Core Ultra 5 125U  17921
Core 5 120U  17292
Core 7 150U  16900
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能計測結果

Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。

Single Precision(単精度)は2158、Half Precision(半精度)は1091、Quantized(量子化スコア)は3907とそこそこ高い性能でした。

単精度スコア半精度スコア量子化スコア

Single Precision Score/単精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  3624
Core Ultra 5 125H  2758
Core Ultra 5 125U  2458
Core i7-1260P  2405
Core Ultra 7 258V  2374
Ryzen 5 8640HS  2204
Core i5-1335U  2203
Ryzen 5 PRO 8640HS  2158
Snapdragon X Elite X1E-78-100  2058
Ryzen 5 7535U  1647
Ryzen 3 7335U  1133

Half Precision Score/半精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100  2631
Ryzen AI 9 HX 370  1537
Core Ultra 7 258V  1255
Core Ultra 5 125H  1208
Ryzen 5 PRO 8640HS  1091
Ryzen 5 8640HS  1063
Core Ultra 5 125U  1042
Core i7-1260P  988
Core i5-1335U  947
Ryzen 5 7535U  808
Ryzen 3 7335U  649

Quantized Score/量子化スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100  6881
Ryzen AI 9 HX 370  6827
Core Ultra 7 258V  4815
Core Ultra 5 125H  4475
Core i5-1335U  4063
Core Ultra 5 125U  3972
Ryzen 5 8640HS  3923
Ryzen 5 PRO 8640HS  3907
Core i7-1260P  3424
Ryzen 5 7535U  2290
Ryzen 3 7335U  1629

 

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD PCMark10計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス

本機種のスコアです。

  • 総合性能は6335→ミドルハイクラス
  • Essentialは10208→通常用途やビデオ会議などはかなり快適にでできる
  • Productivityは9199→高速に使える
  • Digital content creationは7419→そこそこ高い性能で動画編集などにも向いている
EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10915
Ryzen 5 8640HS  10622
Ryzen 5 PRO 8640HS  10208
Ryzen 5 7535U  10196
Core Ultra 5 125H  9781
Core i7-1260P  9744
Core i5-1240P  9728
Ryzen 5 7535U  9465
Core Ultra 7 258V  9361
Ryzen 5 5625U  9036
Ryzen 7 5700U  8951
Ryzen 3 5425U  8743
Ryzen 3 7335U  8318
Ryzen 5 PRO 6650U  8130
Ryzen 5 5500U  7907
Snapdragon X Plus X1P-42-100  7615

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10550
Ryzen 5 8640HS  9349
Ryzen 5 5625U  9223
Ryzen 5 PRO 8640HS  9199
Ryzen 5 7535U  8996
Core Ultra 7 258V  8492
Ryzen 3 5425U  8193
Ryzen 5 7535U  8176
Ryzen 7 5700U  8065
Ryzen 5 PRO 6650U  8026
Core Ultra 5 125H  7892
Ryzen 3 7335U  7499
Core i7-1260P  6187
Core i5-1240P  6167
Core i5-1235U  5542

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  11536
Core Ultra 7 258V  9321
Core Ultra 5 125H  8250
Ryzen 5 8640HS  7777
Ryzen 5 PRO 8640HS  7419
Ryzen 7 7735U  7159
Core i7-1260P  6406
Core i5-1240P  5875
Ryzen 5 7535U  5851
Ryzen 5 PRO 6650U  5636
Ryzen 5 5625U  5372
Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 3 7335U  4872
Core i5-1235U  4716
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4251
Ryzen 3 5425U  4240

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 5分の4K動画レンダリング時間計測結果

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は4分15秒でした。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 258V  6分2秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Core i5-1335U  4分36秒
Ryzen 5 PRO 8640HS  4分15秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100  3分28秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分9秒
Core i7-14700+RTX 4060  1分50秒
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060  1分38秒

 

 

グラフィックス性能はあまり高くない

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 3D Graphics Mark計測結果

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。

3D Graphics Markのスコアは3741とそこそこ高いスコアですが、期待したほど高いわけじゃありませんでした。今回はシングルチャンネルメモリ(メモリが1枚)だったので性能は伸びませんでしたが、2枚にすると大きく性能が上がります。

 

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  9117
Ryzen 7 8845HS  9055
Ryzen 5 8640HS  6065
Core Ultra 5 125H  5507
Core Ultra 7 258V  5430
Ryzen 7 7735U  5098
Ryzen 5 7535U  4127
Ryzen 5 PRO 8640HS  3741
Ryzen 5 PRO 6650U  3526
Core i7-1260P  3263
Core i7-1355U  2981
Core i5-1335U  2686
Core i5-1340P  2542
Ryzen 7 PRO 5850U  2328
Ryzen 3 7335U  2609

 

次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD Steel Nomad Light計測結果Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD Wild Life計測結果Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD Fire Strike計測結果 Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD Night Raid計測結果

Steel Nomad Lightは1530、Wild Lifeは8855、Fire Stikeは4192、そしてNight Raidは17414と、こちらもあまり伸びませんでした。

 

Steel Noamd LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
Core Ultra 7 258V  3182
GTX 1650 Max-Q  2819
Core Ultra 5 125H  2472
Ryzen 5 PRO 8640HS  1530
Ryzen 7 7735U  1437
Snapdragon X Plus X1P-42-100  1139
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  26545
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
GTX 1650 Max-Q  16974
Ryzen 7 8845HS  16368
Ryzen 5 8640HS  13987
Snapdragon X Plus X1P-42-100  11404
Ryzen 5 PRO 8640HS  8844
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
Core Ultra 7 258V  8065
GTX 1650  8033
Core Ultra 5 125H  7904
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Ryzen 7 7735U  4645
Ryzen 5 PRO 8640HS  4192
Snapdragon X Plus X1P-42-100  3599
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  31046
GTX 1650 Ti  27333
Core Ultra 5 125H  26261
GTX 1650 Max-Q  20322
Ryzen 7 7735U  17539
Ryzen 5 PRO 8640HS  17414
Snapdragon X Plus X1P-42-100  16232

 

次は2Dゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は7593で「すごく快適」、FFXIV黄金のレガシーは3159で「設定変更を推奨」でした。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX FHD画質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  17353
Core Ultra 5 125H  17314
Ryzen AI 9 HX 370  17266
Ryzen 5 5625U  10747
Ryzen 7 5700U  10370
Ryzen 3 5345U  9348
Ryzen 7 7730U  9033
Ryzen 5 7530U  8994
Ryzen 5 8640HS  8954
Ryzen 5 PRO 6650U  7949
Ryzen 5 PRO 8640HS  7593
Ryzen 7 7735U  7291
Core i7-1355U  6213
Core i5-1335U  5150

FFXIV 標準品質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  9391
Core Ultra 5 125H  7547
Ryzen AI 9 HX 370  7187
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6556
Ryzen 5 8640HS  5470
Ryzen 7 8845HS  5345
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4794
Ryzen 7 7735U  4398
Ryzen 5 PRO 8640HS  3159
Ryzen 3 7335U  2051

 

 

ワークステーションなのに1.31㎏からと軽い

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 重さ計測<レビュー機は1407グラム>

本機の最軽量モデルは1.31㎏と超軽量で、14インチのワークステーションとしては業界を見渡しても最軽量モデルになると思います。

レビュー機は39.3Whrのバッテリーを搭載して、LTEとスマートカードリーダーがあるので1407グラムとなりました。、14インチノートパソコンとしては普通ですが、ワークステーションとしては軽い方です。

ただし、52.5Whrのバッテリーを選ぶとバッテリー駆動時間は伸びますが、より重たくなります。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD コンパクト筐体

寸法は幅315.9ミリ、奥行き223.7ミリ、そして厚さ17.7ミリとコンパクトで、持ち運びがしやすい筐体です。

この軽量コンパクトさが本機最大の特徴だと思います。

 

 

最高で2.8K OLEDディスプレイを選択可能

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 正面<レビュー機はWUXGA IPS sRGB 100%>

本機のディスプレイは種類が多いですが、解像度はWUXGA(1920×1200)と2.8K(2800×1800)になります。

・WUXGA IPS 光沢無し NTSC 45% 400ニト
WUXGA IPS 光沢無し sRGB 100% 400ニト 省電力
・WUXGA IPS 光沢無し NTSC 45% 400ニトタッチパネル
・WUXGA IPS 光沢無し sRGB 100% 500ニト タッチパネル Think Privacy Guard
・2.8K OLED 反射・汚れ防止 DCI-P3 100% 400ニト

レビュー機は一番人気のWUXGA sRGB 100%(上の赤文字のディスプレイ)で、色域が広いので色鮮やかな描写ができます。

 

本機は真ん中で、左はデフォルトのNTSC 45%、一番右は2.8K OLED DCI-P3 100%になります。左は色が薄く、右はすごく色鮮やかですね。

sRGB 100%は画像編集やYoutubeやSNS用の動画編集などに向いており、DCI-P3 100%はプロ向けのデジタルシネマ規格で映像編集に向いています。

また、DCI-P3 100%は2.8Kと高精細で詳細も描写され、OLEDディスプレイはまっ黒を描写できるのですっきりとくっきりな描写ができます。

 

こちらは黒の描写をチェックする画像で、左の本機は黒が明るすぎですね。しっかりとした画像編集や動画編集をするなら、DCI-P3 100%のディスプレイを選んだほうが良いかもしれません。

 

画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、一般的な16:9の14インチよりも多くの情報が一目で見て取れます。

 

次は視野角のチェックです。どこから見ても薄暗くなる部分もなく見やすいです。

 

輝度は400ニトか500ニトで、こちらは輝度の目安です。

220ニト 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える
250ニト 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える
300ニト 屋外の日陰でも見える
400ニト 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい
500ニト 屋外でも比較的見やすい
600ニト 画面に直射日光が当たっても比較的見える

 

 

コミュニケーションバー搭載で500万画素WEBカメラ搭載

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD コミュニケーションバー

ちょっと飛び出したようになっている部分がコミュニケーションバーと言い、このおかげでカメラやマイクのスペックが上がっています。

 

WEBカメラは超高画質の500万画素(おおよそ2.8K解像度)で、プライバシーシャッター付き、そしてカスタマイズから顔認証用のIRカメラモデルも選べます。

 

ビジネスPCにはHD画質やFHD画質のカメラが多いですが、本機は500万画素と高解像度なので比べると全然違いますね。

高画質なので、Web会議などで映し出される自分がより良い見た目になります。

Windows Studioエフェクト

また、先述しましたが本機はAIコアがあるのでWindows Effect Studioが使えます。自動フレーミングやアイコンタクト、背景のぼかしなど、Web会議などに「あったらいいな」があります。

マイクはDolby Voice(周囲の騒音があるときや、複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整する機能)に対応しており、360度遠距離マイクが2つ内蔵、そしてスピーカーは2Wが2基です。

 

 

生体認証が2つある

カスタマイズから電源ボタン統合の指紋センサーと、顔認証用のIRカメラを搭載できます。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 指紋センサーとIRカメラのカスタマイズ価格

それぞれ1100円かかりますが、2つあるとサインインやアプリのログインの時にすごく便利です。

 

 

最大96GBの大容量メモリ

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはDDR5-5600MHzで、2スロット・最大96GB(48GB×2枚)になります。

Memory Markでメモリ性能を測ったら、メモリ16GB(メモリ1枚)のレビュー機はシングルチャンネルメモリで動作しているので、2368とかなり低いスコアでした。メモリを増設して2枚組にしたらスコアは大きく上がります。(手元にDDR5-5600がなかったので増設できませんでした)

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

LPDDR5X平均  3324
DDR5平均  2769
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
本機種  2368
DDR4-3200MHz平均  2165

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD メモリスロット

メモリスロットはこの赤枠部分で、今は左に1枚のみです。右の白い部分にもう1枚入れて増設できます。

 

 

5G搭載可能

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 5G

5GはQuectel RM520N-GL 5G Sub6を搭載でき、最大ダウンロード速度は2.4Gbps、アップロードは900Mbpsになります。

さすが5Gなので、速いですね。ただし、+44,000円と高いですね。

 

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。

また、1ギガビットイーサネットも搭載しており、無線でも有線でもサクサク使えます。

 

 

その他の特徴

 

外観

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 左斜め前から

いつものThinkPadと言った外観で、かっこいいですね。

 

上ベゼルは12ミリ、左右のベゼルは約7ミリと細めです。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD コンパクト筐体

先述しましたが、ワークステーションとしてはコンパクトで軽量です。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 右側面

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 背面にある排気口

旧モデルは右側面に排気口がありましたが、マウスを使っていると温風が当たって嫌な人は多かったと思いますが、排気口は背面に移動したので安心です。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 背面

本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD ディスプレイを180度開いた状態

ディスプレイは180度開くことができるので、床に座って作業をすることがあるエンジニアにも使いやすいです。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 底面の通気口

底面の通気口は大きく、がっつりとフレッシュエアーを吸ってくれそうです。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 筐体内部

排熱性能は意外にも低価格モデルと同じで、ファンとヒートパイプが1つずつでした。軽量化のためにファンもヒートパイプも1つに抑えたんだと思います。

 

 

ISV認証

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD ISV認証

本機種はISV(独立系ソフトウェアベンダー)により、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性をテストされてISV認証を得ています。(ISV認証はこちらから確認できます)

上の画像は「Autodesk VRED 2023,2024,2025」の認証を確認した画像で、Certifiedとなっています。

 

 

キーボード

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD キーボード

ThinkPadのキーボードはタイピングがしやすいことで有名で、打鍵感が良く、トラックポイントを使えば、ホームポジションから離れずに作業が可能です。

キーボードはフルサイズ89キーで、バックライトの有無はカスタマイズから変更できます。ただし、バックライト無しのキーボードはプラスチック感が強く打鍵感も低いので、バックライトありを強くお勧めします。

ちなみにレビュー機はバックライトなしだったので、ThinkPad愛好家からするとかなり違和感があるキーボードでした。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD キーボード 湾曲したキートップ

キートップは湾曲しているので、ちょっと中心をずれてタイピングしてもしっかりと中心を叩け、ミスをしにくい造りです。

キーピッチ(キーの中心部から隣のキーの中心までの距離)は19.0×19.0㎜とフルサイズで、手が大きな人にも使いやすいです。

キーストロークは1.0㎜と浅いですが、ここはさすがのThinkPadなので程よい打鍵感はありました。ただし、先ほども言いましたが、レビュー機はバックライトなしでキーの材質も違うので、バックライトありのキーボードを選ぶ必要があります。

トラックパッド(タッチパッド)は60㎜×115㎜と大きく、操作性も高いです。アクセシビリティ向上のため、エンターキーやFnキー、F2とF3キーに突起(ポジションバー)が付きました。重要なキーの押し間違いが減りそうです。

 

TrackPoint Quick Menu

そして、トラックポイントをダブルタップすると、TrackPoint Quick Menuがポップアップし、カメラやマイク、ノイズ抑制などの設定ができるようになりました。Web会議が多い人には使いやすいです。

 

 

ストレージ

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

最新のSSD PCIe 4.0×4が搭載で、最大2TBと大容量です。軽さと引き換えにM.2スロットは1つしかないので、ストレージの増設はできません。

シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は4051MB/秒、ライト(書き込み速度)は1966MB/秒と遅いわけじゃないですが、この価格のワークステーションとしては褒められる速度ではありませんでした。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

起動時間を計測しました。

1回目 20秒
2回目 19秒
3回目 20秒
4回目 19秒
5回目 20秒
平均 19.6秒

 

セキュリティ

ThinkShield

ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。

一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。

 

 

バッテリー駆動時間

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD バッテリー

バッテリーは39.3Whrか52.5Whrが選べ、最大10.2時間の動画再生時間があります。そこそこ長いバッテリー駆動時間で、外出先でも長時間作業ができます。

 

 

インターフェイス

インターフェイスはそれほど困らない程度にあり、Thunderbolt 4は2つもあるので、ドックを持っていたら据え置き用としても使いやすいです。Lenovoではいくつかのドックやハブが販売されているので、Lenovoドックのレビューも併せてどうぞ。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 左側面インターフェイス

左側面にはThunderbolt 4が2つ、HDMI、USB 3.2 Gen 1、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになります。

 

Lenovo ThinkPad P14s Gen 5 AMD 右側面

右側面はスマートカードリーダー(オプション)、SIMスロット、USB 3.2 Gen 1、イーサネットコネクタ、そしてセキュリティスロットになります。

Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。

  • Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
  • 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
  • PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
  • 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
  • 8K出力にも対応

 

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)

また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。

  1. 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
  2. オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
  3. 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理

 

 

まとめ

良い点

・最軽量モデルは小型軽量で持ち運びがしやすい
・AIコア搭載
・最新スペック満載
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・最大メモリ容量が大きい
・2.8K OLED搭載可能
・500万画素のWEBカメラが搭載
・5G搭載可能

 

残念な点

・小さなバッテリー搭載でも1.4㎏あったので、大きなバッテリーを搭載したらもっと重くなる
・レビュー機はバックライトなしのキーボードだったので、あまり打鍵感が良くない
・軽量化のため筐体内部のファンとヒートパイプが1つずつ

 

総合評価

本機は軽さに重点を置いたワークステーションなので、軽量化のために排熱性能を落としています。できないことはないですが、高負荷な作業を毎日何時間もするというよりも、外出先でちょっと編集をしたりといった補助的な使い方が良いかもしれません。

本機をメイン機種として使う予定の場合は、あまり高負荷な作業を長時間しないような使い方の人には良いと思います。

また、工学部などの生徒が授業で使うなどであれば問題ない性能です。

 

 

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