本機種は絶賛販売中ですが、後継機種のT14s Gen 1 AMDが販売開始しました!こちらのレビューもどうぞ。
Lenovo ThinkPad T495SはT495とほぼ同じ性能なのですが、Sシリーズと言うだけあって、1.2㎜~1.8㎜ほど薄くなり、軽くなっています。
また、セキュリティ面でもビジネスをしている人や外で使う機会が多い人にはうれしい、ThinkPad Privacy Guardが付いています。
ThinkPadシリーズとしては安めの、約11万円から販売されています。安いと言っても11万円なのは、ThinkPadはビジネス向けのモデルなので質やスペックが高いからです。
ビジネスパーソンには当然おすすめで、スペック的にヘビーユーザーにも満足がいくものです。
Contents
ThinkPad T495S(14)のレビュー
まずはスペックを見ていきましょう。
CPU | AMD Ryzen 5 Pro 3500U AMD Ryzen 7 Pro 3700U |
---|---|
GHz | 2.1GHz、2.3GHz |
コア数 | 4コア/8スレッド |
メモリ | 8GB、16GB |
ストレージ(SSD) | 128GB~1TB(OPAL対応) |
OS | Windows 10 Home、Windows 10 Pro |
セキュリティー | Windows Defender、TPM、セキュリティ キーホール、パワーオン パスワード、ハードディスク パスワード、スーパーバイザー パスワード、ThinkPad privacy guard、Thinkshutter |
グラフィックス | AMD Radeon Vegaグラフィックス |
ディスプレイ | FHD、FHDマルチタッチ、FHDマルチタッチ省電力 |
指紋センサー | 有り |
顔認証 | 有り無し(IRカメラを選べば有り) |
キーボードバックライト | 有り無し |
バッテリー | 最大16.5時間(省電力ディスプレイ) |
LTE(WWLAN) | 搭載有・無し |
Office | 追加可能 |
重量 | 1.26㎏ |
サイズ | 328.8 x 225.8 x 16.1mm |
保証 | 1年間引き取り修理 |
金額 | 約9.9万円~ |
ここ最近性能がかなり上がっているAMD Ryzen 5 Pro, 7 ProのCPUに、メモリも最大16GBと大きいのでいろんな用途で活躍できます。
バッテリーが最大16時間持ち、1.26㎏と軽量、LTEにも対応しThinkPad privacy guardというのぞき込み防止機能もあるので、外出が多い人をターゲットに作られたハイスペックノートパソコンですね。
Xシリーズより格安ですが、ビジネスに必要な機能とスペックを兼ね揃えていますね。
外観
ThinkPadシリーズは、やっぱり見た目がかっこいいですね。「出来るビジネスパーソン」が使ってそうな見た目が好きですね。
大きさも大学ノートA4サイズより縦15㎜横21㎜大きいだけなので、コンパクトで持ち運びがしやすいです。
横から見たら薄さが際立つと思うのですが、さすがS(Slim)が付くだけあって薄いですね。
後ろからみた外観↑と、前から見た外観↓です。
電源ボタンが若干内側に付いていますね。特に問題はないですが。
このようにほぼ180度開くことが出来るので、向かい合って座っている時に便利です。
ThinkPad T495Sの特徴
それでは以下にて詳しく解説していきます。
T495SとT495の比較
ThinkPad T495Sには似たようなモデルでT495という機種があります。ほぼ全ての性能は同じなのですが、若干違うところもあるので比較紹介します。
T495S | T495 | |
CPU | AMD Ryzen 5 pro, 7 pro | AMD Ryzen 3pro, 5 pro, 7 pro |
メモリ | 8GB、16GB | 8GB、16GB、24GB |
ストレージ | 128GB~1TB(OPAL対応) | 128GB~1TB(OPAL対応) |
グラフィックス | AMD Radeon Vega | AMD Radeon Vega |
ディスプレイ | FHD、FHDマルチタッチ、FHDマルチタッチ省電力 | HD、FHD、FHDマルチタッチ |
指紋センサー | 搭載可能 | 搭載可能 |
顔認証 | 搭載可能 | 搭載可能 |
LTE | 搭載可能 | 搭載可能 |
バッテリー | 14.3時間(通常ディスプレイ)16.5時間(省電力) | 15.8時間 |
サイズ | 328×225.8×16.1㎜ | 329x227x17.9㎜ |
重量 | 1.26㎏ | 1.57㎏ |
価格 | 9.9万円~ | 約9万円~ |
上の表の通りT495Sは300gほど軽く、厚さが1.8㎜薄いです。基本的にこれだけです。
それ以外の性能では、T495はCPUにRyzen 3 proが選べメモリが最大24GBまでになります。逆にT495Sは、省電力ディスプレイが選べるのでそれを選んだ場合はバッテリー時間が16.5時間と長くなります。
CPUなどその他の性能を同じにした場合の価格差は、約1万円です。
なので、300gほど軽く1.8㎜薄い方が良かったらT495Sが良いし、室内でしか使わないから関係ないって人は、T495の方が1万円お得です。
ほぼ同じ性能なので似たようなレビューになっていますが、T495のレビューはこちらからどうぞ。
特徴
まずは何と言っても、レノボThinkPadシリーズでおなじみのトラックポイントです。
初めて使う人は「何これ?」って思うかもしれませんが、ページをスクロールしたり、部分的に拡大したりと色々出来るので、指がホームポジションから離れずに作業が出来ます。
これは慣れたらすっごく役に立ちますよ!
本当に指がホームポジションから離れなくていいので、作業効率アップです。
また、12項目の米軍調達基準に準拠し、200以上の品質チェックテストをしているので、耐久性が他のノートパソコンとは一味も二味も違います。
大分前ですが、NASAが宇宙ステーションに持って行ったノートパソコンはLenovo ThinkPadでしたね。
それくらい耐久性には定評があります。
また、キーボードもタイピングがしやすいんですよね。ThinkPadは打感がいいので、資料作成やメールが多い人、プログラマーに人気がありますね。
というのも、ThinkPadのキーストロークは1.8㎜前後と深いので、押しごたえがあるんですね。一般的なノートパソコンは1.2㎜前後と打感が軽いです。
CPU(プロセッサ)
CPUはパソコンの頭脳部分なので、性能が良ければよいほど快適にパソコンが動きます。
AMD?インテルじゃないの?って思う人もいると思いますが、T495SではプロセッサはAMDになっています。
個人的には、AMDでもインテルでもお互いに長短あるのでどちらでもいい派ですが、AMDのRyzenはコスパが高いCPUになります。
一般的にはRyzen3が標準性能なので、5Proはワンランク上の快適さ、7Proだったらかなりサクサクと作業が出来ます。
下のグラフは、ThinkPad T495S搭載のAPUのPassMarkスコアの比較です。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”9649″]Ryzen 5、7共にIntel製ハイエンドCPUのCore i7-10610Uと、ほぼ同等の性能を持っていますね。ハイスペックです。
コア・スレッド
- AMD Ryzen 5 Pro(4コア8スレッド)
- AMD Ryzen 7 Pro(4コア8スレッド)
コアとスレッドは、単純に数字が大きい方が性能が良くなります。
コアのイメージとしては道路で、スレッドが車線と考えると分かりやすいですね。
例えば、4コア4スレッドのCPUだと、4つの車線に4台の車(情報)しか行き来(処理)出来ませんが、4コア8スレッドになると、4つの車線に8台の車(情報)が行き来(処理)出来ます。
なので数字が大きい方が、情報処理が早くなるのでパソコンがサクサク動きます。
メモリ(RAM)
メモリは一時的にデータを保存する場所で、より大きなメモリは、より大きなデータ、より多くのデータを同時に処理できます。
ここ最近は8GBが主流になっていますね。8GBあれば、特に困る事は無いと思いますが、大きなデータを使う人は16GBでもいいかなと思います。
メモリはDDR4-2400MHzで、オンボードです。メモリの増設は出来ません。
ストレージ
ストレージはSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)で、最大1TB搭載可能です。
SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)とHDD(ハード・ディスク・ドライブ)の特徴を紹介します。
SSD | HDD | |
価格 | 高い | 安い |
動作音 | 静か | うるさい |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
データ移動 | 速い | 遅い |
寿命 | 長い | 短い |
SSDとHDDは仕組みが全然違うのですが、HDDは磁気を帯びたディスクを高速で回転させ、磁気の性質を変えてデータを保存するのに対して、SSDはデータ保存をする空間に0と1の数字を書き込みデータ保存をします。
T495Sに搭載されるSSDはM.2 PCle-NVMe 3.0×4で、最大データ転送速度は32Gbps(32GB/秒)です!また、128GB以外のストレージはOPALに対応しています。
OPALとは自己暗号化ドライブのことで、ハードウェアにてドライブ全体の暗号化を行っているストレージのことです。ソフトウェアで後から暗号化するんじゃなく、初めから暗号化されて記憶されます。
ソフトウェアで後から処理するんじゃないので、暗号の解除が難しいんです。
ディスプレイ
右にスクロールできます↓
光沢 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | NTSC | 視野角 | |
FHD | 無し | IPS | 250nit | 700:1 | 45% | 170度 |
FHD マルチタッチ |
無し | IPS | 300nit | 700:1 | 45% | 170度 |
FHD 省電力 |
無し | IPS | 400nit | 800:1 | 72% | 170度 |
FHD Privacy Shutter |
無し | IPS | 400nit | 1000:1 | 72% | 170度 |
FHD | フル・ハイディフィニション、解像度1920x1080 |
---|---|
IPS | 視野角が広く、コントラスト比も比較的高く、自然な色合いが描写できる |
光沢なし | 映り込みが軽減された液晶 |
nit | 輝度(明るさ)を表す単位で、通常250前後が標準 |
コントラスト | 最少輝度(黒色)と最大輝度(白色)の差。差が大きいとより鮮やかで、力強い描写が可能 |
NTSC | 色空間の規格。一般的なノートパソコンは45%が多い。NTSC 72%はsRGB100%相当なので、Web用画像編集にも向いているほど高色域 |
標準的なディスプレイからNTSC72%(sRGB100%相当)まであるので、高色域のディスプレイも選べます。
OS
OSはWindows 10 HomeとProから選べます。
ProとHomeの一番の違いと言えば、Bitlockerを使えるかどうかだと思います。
Bitlockerとはストレージのデータを暗号化する機能なので、超重要なデータがある人なんかはProを選んだ方がいいです。
他にもクライアントHyper-VはWindows内で仮想マシンとして複数のOSが使える機能、アクセスの割り当てなどもできます。
ビジネスでかなり重要な事をするという人、部下のパソコンを管理する人などはPro、それ以外だったらHomeで十分ですね。
Homeを選んでも後からMicrosoft storeでProにアップデートできるので、迷った場合はHomeでいいかなと思います。
セキュリティ
セキュリティは、多くのものが入っています。
- Windows Defender・・・Windows 10に搭載されているセキュリティで、マルウェア対策、フィッシング対策、危険なページやアプリを実行しようとするとブロックし警告を出したりします。
- TPM・・・Trusted Platform Moduleの略で、OSや他のハードウェアから独立して機能するセキュリティチップの事です。独立しているので外部からの攻撃にも強いし、以前はストレージに収納されていた認証するときに使う暗号などの重要情報を、安全に格納できます。
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーを付けて物理的にパソコンが盗まれないようにするもの
- パワーオンパスワード・・・ログインする時に使うパスワードです
- ハードディスクパスワード・・・ハードディスクのストレージ(SSD)にハードウェアレベルでパスワードを設定し、仮にパソコン自体を盗まれたとしてもパスワードが分からない限り中身を読み込めないようにするセキュリティ
- スーパーバイザーパスワード・・・管理者向けのパスワード設定で、BIOSなどのハードウェア側の設定情報を見たり、変更したり、ユーザーパスワードの設定や変更も出来ます
- ThinkPad privacy guard・・・例えば誰かが後ろや横からのぞき見しているなっていう時に、ディスプレイの視野角をボタン一つで狭めることが出来る機能
- ThinkShutter・・・前面カメラを物理的に隠すシャッターです。今のご時世どんなウイルスが出回っているか分からないので、カメラを使っていない時はこれで隠すのが最強のセキュリティですね
指紋センサーとIRカメラ
指紋センサーは標準で付いています。これがあると指をかざすだけでログインできるので、毎回ログインパスワードを入力しなくていいので助かりますね。
IRカメラ付きにするともっとログインが早くなり、顔認証でログインが出来ます。パソコンを開けたらその瞬間認証されます。
3300円なので、追加しておいた方がいい機能ですね。
グラフィックス
グラフィックスは主にゲームをする時に必要なものなのですが、ゲーム以外の用途にも活凡庸されされるようになってきています。
T495Sには、CPU内蔵グラフィックスAMD Radeon Vegaが搭載されています。
- Ryzen 5 pro・・・Radeon Vega 8
- Ryzen 7 pro・・・Radeon Vega 10
Intel製のCPU内蔵グラフィックスとの比較ベンチマークスコアです。
[visualizer id=”9651″]インテルの最新内蔵GPU・Iris Plusには負けますが、全然悪くない数字です。本格的な動画編集や3Dゲームはきついですが、軽めの3Dゲームや2Dゲームなら問題なく使えると思います。
バッテリー
バッテリーは、最大16.5時間のパワフル充電です。
外出先で使うことが多いビジネスマンには、助かりますね。
カフェで仕事をしても、これだけ充電が持てば充電ケーブルを持ち歩かなくていいので荷物も減るし、外出もしやすくなりますね。
重量も約1.3キロなので軽いですしね。
LTE
LTEは、携帯のSIMカードを入れてパケットでインターネットが使えるようになる機能です。
購入時に「カスタマイズ」をクリックして「WWAN Selection」から、WWAN対応を選べばLTE機能付きに変更できます。
屋内で主に使う人は必要ないですが、出先で使うことが多い人は機能を追加した方がいいですね。
ケータイの電波が入るところだったら、どこでもインターネットが使えるようになります。
インターフェイス
- スマートカードリーダー(一部構成でのみ選択可能)
- USB 3.1 Gen1x1(Powered USB)
- セキュリティー・キーホール
- USB 3.1 Gen2 Type-C(電源と共用)
- USB 3.1 Gen2 Type-C
- イーサネット拡張コネクター2
- USB 3.1 Gen2
- HDMI
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
- SIM カードスロット&microSDメディアカードリーダー
USBジャックが3つもあるので、複数のデバイスの充電に役に立ちますね。
HDMIジャックもあるので、自宅や職場で使う人は2台目のディスプレイを使いながら仕事が出来るので、すっごく役に立ちますね。
会社のイントラネットや有線LANで接続する場合は、イーサネット拡張コネクタが必要になります。(別売り)
最後に
ThinkPad Xシリーズのような機能がついて約10万円から買えるので、少し安めのビジネス用ノートパソコンが欲しい人にはお勧めです。
最初にも言ったようにレノボではセールをやっているので、この機会をお見逃しなく!