前世代からかなり性能が上がったインテル第12世代CPUは、通常版のPシリーズと省電力版のUシリーズがあります。
主にPシリーズは一般的なノートパソコンに搭載され、UシリーズはタブレットPCなどの薄型機種に搭載されるようなCPUです。ただし、Uシリーズは一般的なノートパソコンにも搭載されているので、薄型PCだけじゃなさそうです。
レビューに使用した機種は、Lenovo Yoga 770i Core i5-1240P メモリ LPDDR5-4800MHz 16GB SSD PCI Express 4.0です。
Contents
Core i5-1240Pの仕様
Core i7-1260P | Core i5-1240P | |
Pコア | 4 | |
Eコア | 8 | |
スレッド | 16 | 16 |
キャッシュ | 18MB | 12MB |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 2.1GHz | 1.7GHz |
Eコア最大周波数 | 3.4GHz | 3.3GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 80 |
ベースパワー | 28W | |
最大パワー | 64W |
Core i5-1240Pは上位モデルのCore i7-1260Pと同じコア数・スレッド数で、クロック数とGPU実行ユニットの数が若干違います。
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
Passmarkスコア
Passmarkスコアは、なんと19861!!Core i5でこれはすごいですね。
スコアの目安と、他のCPUとの比較です。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1280P | |
---|---|
Ryzen 7 Pro 6850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 6600U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23
マルチコア9770、シングルコア1645と、これもかなり高い数値になりました。以前はIntelと言えばシングルコア、AMDと言えばマルチコア性能が高かったですが、12世代になり、マルチもシングルコアも高い性能になっています。
スコアの目安は、マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 6850H | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 7 Pro 6850U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 6600U | |
Core i5-1235U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1215U | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-12500H | |
Ryzen 7 6800U | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 5 6600U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
Geekbench 5
Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、CPUやGPUコンピューティングのスコアを計測できます。
マルチコアはかなり高く9625、シングルコアは意外に伸びずに1496でした。
その他のCPUとの比較です。
Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、CPUやGPUコンピューティングのスコアを計測できます。
Geekbench 5 マルチコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U | |
Core i3-12100 | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-1195G7 | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i3-1115G4 |
Geekbench 5 シングルコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core i3-12100 | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1195G7 | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 7 4700U |
PCMark10
PCMark10は、
・Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」
・Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」
・Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」
を表しています。
総合性能の目安は
5000以上・・・超ハイスペック(グラボ搭載機種はこれ以上)
4000以上・・・ハイスペック
3000以上・・・中位モデル
2000以下・・・エントリ―クラス
です。
Core i5-1240Pはこの様になり、Productivityのみ低めの性能でした。
- 総合性能は5064
- Essentialは9728→高性能だが、思ったより伸びなかった
- Productivityは6167→問題なく使えるが、低めの性能
- Digital content creationは5875→外付けGPU無しにしては高性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i3-1215U | |
---|---|
Core i5-1240P | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i7-1065G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 3 5425U | |
---|---|
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 7 4700U | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i5-1240P | |
Core i3-1115G4 | |
Core i5-1235U | |
Core i7-1065G7 |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i5-1240P | |
---|---|
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i3-1115G4 |
グラフィックス性能
グラフィックス性能は、たったの2332でした。まぁ、内蔵グラフィックスとしては問題ないレベルですが、11世代Core i5-1135G7よりもかなり性能が下がっています。
グラフィック性能が予想よりもかなり低く出たので、他サイトをチェックしてみたら、本サイトの計測値よりも50%~90%ほど高い数値が出ていることもありました。
もしかしたら、レビュー機が何かしらの不具合があったのか、他サイトは電源の設定を最高性能にしていたのか分かりませんが(それでもここまでの性能差は出ないはずですが)、計測結果に開きがありました。
おそらくですが、本サイトの計測値は、このCPUの最低水準ぐらいで見ていてよいかもしれません。
その他のCPUとの比較です。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 PRO 6850U | |
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MX550 | |
MX450 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 5800U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 5300U |
ゲームのベンチマークスコア
グラフィック性能が低いので、そこまで期待していませんでしたが、やっぱり低いスコアでした。
まずは、ドラゴンクエストXです。
標準品質・FHD解像度で計測し、「快適・6204」でした。
こちらはFFXIV ENDWALKER 暁月のフィナーレで、標準品質・ノートパソコンで6402でした。あれ?なんでこんなに出たんでしょう?結構よい数値です。
他のCPUとの比較です。
ドラクエX FHD画質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
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Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5345U | |
Core i3-1115G4 | |
Core i5-1240P | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U |
FFXIV 標準品質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i5-1240P | |
---|---|
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1115G4 |
Core i5-1240P搭載おすすめ機種
Yoga 770i 14
ディスプレイが超高品質で、業務用スペックです。2.8K OLEDでDolby VisionやHDR500に対応、10bit 10.74億色の表示が可能です。CPUやメモリなどのスペックも2022年最新で2 in 1 PC、そしてEvoプラットフォーム認証を得た特別な機種です。今回のレビューで使用した機種です
CPU | Core i5-1240P Core i7-1260P |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | 最大 1TB SSD |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED 10bit(最大10.74億色) |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E |
その他 | Evo、顔認証、1080p Webカメラ、ドルビーアトモス対応、スピーカー×4、Lenovoデジタルペン付属 |
重さ | 1.42㎏ |
バッテリー | 約12時間 |
価格 | 14.8万円~ |
ThinkPad X1 Nano Gen 2
Evoプラットフォーム認証を得た機種で、最軽量モデルは966.5gと、1㎏を切る軽量モデルです。Wi-Fi 6Eに体操しており4G/5G LTEも搭載可能と無線環境は抜群です。最新パーツがふんだんに使用されたハイエンドモデルで、外出が多い人におすすめです
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P Core i7-1270P/1280P |
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メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(13型) | 2K IPS 光沢なし タッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTE/5G |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証(オプション) |
Webカメラ | FHD 1080p 、IRカメラあり |
重さ | 966.5g~ |
バッテリー | 最大約18.2時間 |
価格 | 25.4万円~ |
ThinkPad T16 Gen 1
インテル第12世代CPU搭載で、メモリも最大48GBと大きく、画面比が16:10なので多く情報が一目で見て取れます。16インチですが最軽量モデルが1.64㎏と軽く、バッテリー駆動時間も長いので、外出先でもがっつり仕事がしたい人に向いています。
CPU | Core i5-1235U/1245U Core i7-1255U/1265U Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
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メモリ | 最大48GB |
ストレージ | 最大 2TB |
グラフィックス | Iris Xe GeForce MX550 GeForce RTX 2050 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS マルチタッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 有線LAN |
Wi-Fi 6E、4G LTE、Bluetooth 5.2 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T |
その他 | 顔認証、指紋センサー、720p/1080p、IRカメラあり |
重さ | 1.64㎏~ |
バッテリー 電源 |
最大約17.4時間 45W/65W/135W |
価格 | 15.1万円~ |
最後に
今回の計測では、ライバルであるRyzen 5 6600Uよりも高い性能で、Ryzen 7 PRO 6850U並みの性能だったので、予想以上に良い結果でした。
もちろん、旧世代のCore i7-1165G7よりも、ほとんどの性能が上回っていたので、順当にスペックアップしていますね。
グラフィック性能が若干低めだったのが気がかりですが、12世代CPUは総じて内蔵GPU性能が低いようです。
他にもこういった記事を書いているので、併せてどうぞ。