Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebookのレビュー

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2020年に発売され、爆発的人気を得たLenovo IdeaPad Duetと言う初代モデルがあり、その後いくつかのモデルを経て、上位モデルのIdeaPad Duet 560 ChromebookというOLED液晶を搭載したモデルが、2021年に発売されました。

本機はこれに続くIdeaPad Duetシリーズで、2022年7月に発売されましたが、多くの量販店では最初の週末には売り切れ続出していましたね。

本機はおしゃれでかわいらしいChromebookで、キーボードが取り外せるので、タブレットとしても使える1機で2度お得な機種です。

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IdeaPad Duet 370 Chromebookのスペックレビュー

SoC Qualcomm Snapdragon 7c Gen2
メモリ 4GB
ストレージ eMMC 128GB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(10.95型)
アスペクト比
2K IPS 光沢あり タッチ
5:3
OS ChromeOS
無線 Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1
生体認証
カメラ 500万/800万画素
寸法(幅×奥行×高さ) 258.04 × 164.55 × 7.9㎜
重さ 516.5g
945.8g(キーボード・カバー付き)
バッテリー 最大約12時間
保証 1年間
価格 約6万円~

<性能評価>

 

タブレットの頭脳であるSoCはQualcomm Snapdragon 7c Gen2が搭載で、8コアとそこそこ高い性能になっています。

メモリはLPDDR4X-2133MHzの4GBとなっており、この価格にしてはちょっと小さめですが、普通に使える程度になっています。

ストレージはスマホやタブレットに使用されるeMMC 5.1が搭載で、128GBとそこそこ大きな容量です。タブレットの様に、microSDカードを入れての増設はできません。

ディスプレイは普通よりもちょっとよい2K解像度で、視野角が広くコントラスト比も高いIPS液晶になります。色域もNTSC 70.8%と広いので、鮮やかな色が描写されます。

無線はWi-Fi 5ですが、2.4GHzと5GHzに対応しているので、通信速度も速いです。

カメラは一般的なタブレットのカメラで、インカメラ500万画素、アウトカメラ800万画素と普通です。スマホの高解像度に慣れているので、物足りないと思いますが、使えないことはないくらいです。

スピーカーは1.0Wが2つと、低価格モデルのノートパソコン並みじゃ?と言うくらいのものが搭載です。やはり、本機はPCなので、タブレットの様に良いスピーカーではないですね。

約11インチのタブレットとしては平均的な重量で、持ち運びもしやすいと思います。

本機は執筆時現在、家電量販店や楽天などのECサイトで販売されており、公式サイトでは情報提供のみになっています。

 

楽天市場

公式サイト

 

旧モデルとの比較

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebookと比較機種<左/本機種・右/IdeaPad Duet Chromebook>

正確に言うと、本機の旧モデルはありませんが、IdeaPad Duet Chromebookが一応元祖になると思うので、比較します。また、上位モデルで13.3インチのIdeaPad Duet 560 Chromebookと言う機種もあります。(表のバッテリーは最大値)

本機種 IdeaPad Duet Chromebook
SoC Qualcomm Snapdragon 7c Gen2 Media Tek Helio P60T
メモリ 4GB 4GB
ストレージ eMMC 128GB
ディスプレイ 10.95型 2K IPS 10.1型 FHD相当 IPS
無線 Wi-Fi 5 Wi-Fi 5
バッテリー 12時間 10時間
重量 516.5g/945.8g 450g/920g
価格 約6万円~ 4万円前後

筐体が不思議なインチ数の10.95インチになりディスプレイが大きくなったので、見やすくなっています。解像度は2K(2000×1200)もFHD相当(1920×1200)とほとんど変わりませんが、2Kと言うとなんかすごそうに聞こえますね。

大きくなった分、70gほど重くなっています。

あまり変化はありませんが、一番重要なSoCが変わったので、よりサクサク高性能になっています。

プロセッサーの性能を表すGeekbench 5のスコアです。

マルチコア性能は総合性能で、シングルコアはゲームや編集などをするときに重視します。

マルチコアシングルコア

Geekbench5 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 7c Gen 2  1622
MediaTek Helio P60T  928

Geekbench5 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 7c Gen 2  565
MediaTek Helio P60T  261

マルチコアは約70%アップ、シングルコアは倍以上のスコアになっています。

 

Chromebookとは?

Chromebookのセキュリティ

Chrome Windows
OS Chrome OS Windows
ブラウザ 基本的にGoogle Chrome Edge(好きなものを選択可能)
保存 基本的にGoogle Drive 基本的に内蔵ストレージ
ダウンロード Google Play Microsoft Store
各Webサイト
Office
セキュリティ 完全自動 自分でも対処した方が良し

Chromebookって何?って思う人も多いと思いますが、簡単に言うと「普通のノートパソコン」です。普通に使えます。

ただし、OSがChrome OSなので、Androidスマホのパソコン版と言った感じです。Windowsパソコンとの大きな違いは、好きなものをダウンロードできるかどうかですね。

Win PCは各Webサイトから好きなものをダウンロードできますが、ChromebookはGoogle Playからのみダウンロードができます。なので、「特殊なアプリやソフトをダウンロードしない」人は、特に気にならないと思います。

また、Chromebookはストレージが小さいので、パソコン本体にデータを保存せずに(保存してもOK)、クラウドにデータを保存するような仕様です。これは、いつでもどこでも、どのデバイスでも情報をシームレスに共有できるようにするためですね。

セキュリティはGoogleが対処しており、基本的に自分で何かをすると言う必要はありません。検証済みのブートプロセスにより、起動するたびにシステムに悪意のある変更がされていないかを自動的に検出し、必要に応じてより安全なバージョンに戻します。

万が一変なサイトに飛んでしまっても、システムと切り離されているので、そのページを閉じればOKです。パソコンがウイルス感染したりすることはほぼ無いそうです。

ただし、ChromebookはMicrosoft Officeアプリが使用できない(オンライン版は使用可能)なので、どうしても仕事でMicrosoft Officeを使う人はWindowsパソコンが使いやすいかもしれません。

今回はWindows PCとの違いを開設しましたが、Androidタブレットとの違いは「ChromebookとAndroidの違い」を参考にどうぞ。

 

IdeaPad Duet 370 Chromebookの特徴

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook タブレットとキーボードの取り外し

本機最大の特徴は、タブレット部分とキーボードを装脱着できることですね。

がっつり使いたいときはキーボード付きで、タブレットの様に使いたいときはキーボードなしでと、気分に合わせて形状を変えれるので、2度お得な機種です。

また、電車の中や待ち時間など机がないときはタブレットとして使えば、どこででも作業ができますね。

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook ディスプレイ

ベゼル(画面の黒い枠)はやや太めで、上位モデルのIdeaPad Duet 560 Chromebook (13.3インチ)とは若干の差がありますね。

Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook 正面<上位モデルのIdeaPad Duet 560 Chromebook>

タブレットのみの寸法は

・幅 258.04㎜
・奥行き 164.55㎜
・厚さ 7.9㎜

と、平均的な大きさです。LenovoにはTab P11という11インチのタブレットがあるので、重さなどを比較してみます。

奥行 厚さ 重さ
本機 258.04㎜ 164.55㎜ 7.9㎜ 516.5g
Tab P11 258.4㎜ 163㎜ 7.5㎜ 490g

Tab P11は純粋なタブレットですが、同じくキーボードを搭載することも可能です。本機よりも若干小さく約26g軽いですが、ほぼ同じサイズですね。

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook 右斜め前から

キーボードとカバーを付けた状態だと、

・幅 258.06㎜
・奥行き 172.51㎜
・厚さ 17.54㎜
・重さ 945.8g

になります。11インチなのでその他のパソコンと比べると、かなり小さいです。また、キーボードをつけても1㎏以下なので、気軽に持ち運びできますね。

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook タブレットの様に使用

Lenovo USIペン 2(USI 2.0)が付属しており、4096段階の筆圧検知があります。ちなみに、USI 1.0のペンを持っていても使えないです。

電池はAAAA電池と言われるものが搭載で、俗にいう単6電池になります。日本にはこの規格がないので(日本では単1~単5まで)、電池が切れたらアマゾンなどのオンラインショップで購入することになると思います。よほどの品ぞろえがないと、近場に売ってないと思います。

 

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook 背面

ボディはメタル素材と樹脂素材が使用されており、初代のIdeaPad Duet Chromebookの様なファブリック素材とは違った感じになっています。

また、ペンを入れる箇所もあるので、ペンの紛失も減ると思います。

Lenovo Ideapad Duet Chromebookの本体とキーボード、カバー<IdeaPad Duet Chromebook>

 

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook タブレット背面

カラーはツートンカラーで、ミスティーブルーという明るい感じの色ですね。

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook 左斜め前から

キーボードは78キーで、一般的なものになっています。11インチと小さいので、右側のキーが小さくなっていますが、そこまでタイピングしにくいことはないと思います。

筐体が小さいのでしょうがないですが、タッチパッドは86.8㎜×48.8㎜と小さめです。

 

SoC

SoCはQualcomm Snapdragon 7c Gen 2で、タブレットやスマホに搭載されるプロセッサーになります。8コア8スレッドで、クロックは2.55GHzです。

こちらのGeekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、パソコンの性能を測るCinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。一般的な用途であれば、総合性能であるマルチコア性能が高い方が使いやすいです。

Geekbench5 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 870
Yoga Tab 13
 3538
Snapdragon 690 5G
Lenovo TAB6
 1873
Snapdragon 7c Gen 2  1622
Snapdragon 730G
Tab P11 Pro
 1625
MediaTek Helio G90T
Yoga Tab 11
 1622
Snapdragon 662
Tab P11
 1397
Snapdragon 662
XiaoXin Pad
 1385
MediaTek MT8183
IdeaPad Slim 360 Chromebook
 1384
MediaTek Helio P22T
Tab M10 FHD Plus 2nd Gen
 992
MediaTek Helio P60T
IdeaPad Duet Chromebook
 928
Snapdragon 439
Yoga Smart Tab
 817
Snapdragon 429
Tab B10
 552
MT8166
Tab 7 (3rd Gen)
 497

Geekbench5 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 870
Yoga Tab 13
 1047
Snapdragon 690 5G
Lenovo TAB6
 610
Snapdragon 7c Gen 2  565
Snapdragon 730G
Tab P11 Pro
 551
MediaTek Helio G90T
Yoga Tab 11
 495
Snapdragon 662
XiaoXin Pad
 315
Snapdragon 662
Tab P11
 314
MediaTek MT8183
IdeaPad Slim 360 Chromebook
 297
MediaTek Helio P60T
IdeaPad Duet
 261
Snapdragon 439
Yoga Smart Tab
 177
Snapdragon 429
Tab B10
 170
MediaTek Helio P22T
Tab 10 FHD Plus 2nd Gen
 167
MT8166
Tab 7 (3rd Gen)
 140

 

中の上くらいの性能ですね。

 

ディスプレイ

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook ディスプレイ

解像度 液晶/光沢 アスペクト比 輝度
2000×1200 IPS/あり 15:9 400nit
コントラスト比 色域 視野角 その他
1400:1 NTSC 70.8% 160° Low Blue light
光沢 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい
コントラスト比 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能
IPS液晶 コントラスト比が高く、視野角も広い
nit 明るさを表す単位。300nit前後が標準

解像度は2Kとなっていますが、一般的な解像度のFHDとほぼ同じです。視野角が広くコントラスト比が高いIPS液晶が搭載で、コントラスト比は1400対1とかなり高くなっているので、よりシャープでくっきりした描写が可能になっています。

輝度は400ニトと高めで、日の当たる明るい場所でも比較的見やすいほどですが、タブレットと同じ「光沢あり」なので、背景などが反射しやすいです。

色域は70.8%と高めで、鮮やかな色が描写されます。

価格が価格なので、ディスプレイの品質はちょっと高めです。

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

メモリはLPDDR4X-2133MHzが搭載で、4GBになります。標準的なメモリで、大きさも普通なので悪くないです。

 

ストレージ

SSD(PCIe NVMe) eMMC HDD
データ転送速度 速い そこそこ早い 遅い
温度 熱くなりにくい 熱くなりにくい 熱くなりやすい
価格 高い 中価格 安い

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、タブレットの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

eMMCはタブレットやスマホに搭載されるストレージで、パソコンのSSDの様に速くないですが、そこそこ速いモデルです。一般的に、HDD以上SSD未満の速度ですね。

 

Wi-Fi 5に対応

周波数 通信速度
IEEE802.11a 5GHz 54Mbps
IEEE802.11b 2.4GHz 11Mbps
IEEE802.11g 2.4GHz 54Mbps
IEEE802.11n 2.4/5GHz 300Mbps
IEEE802.11ac 5GHz 6.9Gbps

最新のWi-Fi 6には対応していないですが、Wi-Fi 5に対応しており、IEEE802.11acは5GHzでの接続は最大6.9Gbpsとかなり速く、2.4GHzでも最大300Mbpsとかなり速いです。

 

LTE

本機はLTEに対応していないので、nanoSIMカードを使った通信はできません。

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは29Whrで、最大12時間のバッテリー駆動時間になります。使い方によっては、丸1日持ち歩いても充電は大丈夫そうですね。

また、USB Type-C接続のタブレット用の充電器と同じものが付属で、30W用になっています。

 

インターフェイス

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook インターフェイス

インターフェイスはUSB Type-C 3.1 Gen 1(Power Delivery、Display Port映像出力機能付き)が左右に1つずつついており、使いやすいですね。

初代モデルはUSB-Cが1つしかなかったので、充電している時はほぼ使えなかったですもんね。

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあります。

引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。

修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。

量販店で購入したらそのお店の保証もあると思うので、確認してみてください。

 

ライバル機種

Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebookと比較機種<左から本機種・Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook・HP hromebook X2 11

本機種と似たような機種との比較で、全機種キーボードの取り外しが可能です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)

本機種 IdeaPad Duet 560
Chromebook
HP Chromebook
X2 11
CPU Snapdragon 7c Gen 2 Snapdragon 7c
メモリ 4GB 8GB
ストレージ 128GB 64GB/128GB 128GB
ディスプレイ 2K IPS
NTSC 70.8%
13.3型FHD OLED
DCI-P3 100%
11型2K IPS
無線 Wi-Fi 5 Wi-Fi 5、LTE
バッテリー 12時間 15.5時間 11時間
重量 516g/945g 700g/1.2kg 560g/1.03㎏
価格 約6万円 6.9万円~ 6.4万円~(4GB)
7.4万円~(8GB)

SoCの性能です。

Geekbench5 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon 7c Gen 2  3288
Snapdragon 7c  2878

性能スコアは約14%ほど違いますが、大きな差はないです。

 

各機種の特徴です。

本機種・・・この中では一番低価格だが、ストレージは128GBと大きい。全体的に中の上クラスで、特に悪い点は目につかない

IdeaPad 560 Chromebook・・・13.3型と大きく、ディスプレイはOLEDと高品質。ただし、タブレットとして使う時に13.3インチはでかい・・・

HP Chromebook・・・最大8GBメモリが搭載でき、LTEモデルもあり。総合的に見ると一番高い性能になるが、その場合は価格も上がる

 

まとめ

全体的に平均的~ちょっと上の性能で、悪い点が見つからないというのが率直な感想です。

驚くような性能があるわけじゃないですが、万人向けの使いやすい機種ですね。

おしゃれなミスティーブルーで、どこにでも持っていきたくなる外観ですが、サイズ的にもどこにでも持っていける機種ですね。バッテリー駆動時間も12時間と長いので、1日一緒にいても充電も心配なさそうです。

 

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