13.3インチで、軽量コンパクトモデルのX13 Gen 3 AMDのレビューです。
XシリーズはX1シリーズ同様ハイエンドモデルで、X1では標準搭載のパーツを、本機ではカスタマイズから選択してスペックを上げることができます。
CPUやメモリなどは最新モデルを搭載しているので、サクサク快適に使えること間違いなしです。
まずはレビューのまとめをどうぞ。
良い点
・小型軽量で持ち運びがしやすい
・カーボン素材も選択可能
・Ryzen PRO 6000シリーズ搭載でセキュリティが高い
・CPUやメモリ、SSDが最新で高性能
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・FHD画質のWEBカメラ選択可能
・LTE搭載可能
・Wi-Fi 6E対応
・USB4搭載
残念な点
残念な点はないかなと思うのですが、あえて言えば、モデルによってはスペックを上げないと低価格モデルと同じものが搭載しているので(例・天板が樹脂、WEBカメラがHD画質など)、カスタマイズが必要。
逆を言えば、必要ない部分を削ったり、安いものにできるので、価格を抑えることができる
ThinkPad X13 Gen 3(AMD)のスペックレビュー
CPU | Ryzen 5 PRO 6650U Ryzen 7 PRO 6850U |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(13.3型) | WUXGA、WQXGA IPS 16:10 |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E、LTEあり、Bluetooth 5.2 |
オーディオ | ドルビーオーディオ |
生体認証 | 顔認証(オプション)、指紋センサー |
Webカメラ | 720p、1080p |
セキュリティ | パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホールなど |
寸法(幅×奥行×高さ) | 305.8 × 217.89 × 18.25㎜ |
重さ | 1.19㎏~ |
バッテリー 電源 |
41Whr・16.2時間 54.7Whr・? 45W、65W |
保証 | 1年間 |
価格 | 14.5万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のRyzen 6000シリーズが搭載で、Ryzen 5はPassmarkスコアが約1.8万、Ryzen 7は約2.4万とモンスタークラスの性能です。また、どちらも多コアなので、マルチタスクも得意です。
また、プロセッサーはビジネスモデルのPRO版で、よりセキュリティが強化されまモデルになっています。
メモリは最新のLPDDR5で、動作周波数は6400MHzと最高速度です。この動作周波数(MHz)が高いと処理速度が速く、大きなデータも素早く処理できます。ちなみにインテルモデルは最高で5200MHzなので、Ryzenの方がより高性能メモリが搭載できます。
ストレージもPCIe 4.0と最新モデルで、旧モデルから帯域幅が倍になり転送速度がかなり速くなっています。
ディスプレイはアスペクト比が16:10と縦に長いので、より多くの情報を一目で見て取れます。13.3インチですが、14インチ以上の情報が表示されるので、作業効率も上がっています。
解像度はFHD相当のWUXGAと、2.5KのWQXGAが選べ、色域はNTSC 72%かsRGB 100%になります。広い色域なので、鮮やかな色が描写されます。
CPUやメモリなどのパソコンのコア性能は高く、ディスプレイもそこそこ良い性能です。
その他のスペックはWindow 11 HomeかProが選べ、Wi-Fi 6EにLTEモデルあり、Webカメラは高画質の1080pを選択可能です。最軽量モデルは1.19㎏と軽量ですが、バッテリー駆動時間は最大16.2時間と長めです。
バッテリーも2種類選べ、電源も45Wか65Wが選べます。
全体的に平均以上のスペックで、14万円台からと低価格なので人気が出そうですね。
2022年のトレンドと比較
2022年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。
ハイエンドPCは2022年に入り、基本スペックが高く、欠点が減ってきている状況です。欠点というと、例えばWebカメラが720Pの低画質や、マイクの質だったりですが、今まで別途購入が必要だったものが標準搭載になってきたイメージです。
Ryzen 6000シリーズ | USB4 | LPDDR5 | PCIe 4.0 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アスペクト比16:10 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | △ | 〇 | △ |
Wi-Fi 6E | 素材 | Dolby Atmos | 全方位360°マイクが4つ |
〇 | △ | × | △ |
生体認証 | 重量1.2㎏前後 | 18時間以上バッテリー | |
指紋/顔 | 〇 | △ |
全方位マイク4つ搭載はビジネスモデルのThinkPadのハイエンドモデルに搭載していますが、本機は全方位360°マイクを2つ搭載しています。
バッテリーは最大16.2時間と、少し及ばずです。また、素材は、底面はアルミニウムですが、天板は樹脂かファイバーが選択可能です。ファイバーを選択した場合は「〇」ですが、オプションなので「△」にしています。
オーディオはドルビーアトモスじゃなく、一般的なドルビーオーディオになり、周囲の騒音や複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整するDolby Voiceに対応しています。
CPUなどのノートパソコンのコア性能はハイエンドですが、その他のスペックが若干ハイエンドには届かないです。ただし、カスタマイズから変更すると、ほとんどがハイエンドモデル並みになります。。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/ThinkPad X13 Gen 2 AMD>
旧モデルのThinkPad X13 gen 2との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | ThinkPad X13 gen 2 | |
CPU | Ryzen 5 PRO 6650U Ryzen 7 PRO 6850U |
Ryzen 3 Pro 5450U Ryzen 5 Pro 5650U Ryzen 7 Pro 5850U |
メモリ | 32GB(6400MHz) | 32GB(4266MHz) |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0 |
ディスプレイ | WUXGA、WQXGA 16:10 |
WUXGA、WQXGA 16:10 |
無線 | Wi-Fi 6E、4G LTE | Wi-Fi 6、4G/5G LTE |
バッテリー | 16.2時間 | 15.4時間 |
寸法 | 305.8 × 217.89 × 18.25㎜ | 305.8 x 217.06 x 18.19㎜ |
重量 | 1.19㎏ | 1.27㎏ |
価格 | 14.5万円~ | 10.6万円~ |
変更点です。
・CPUがRyzen 5000シリーズから最新の6000シリーズに
・メモリがLPDDR4XからLPDDR5に
・SSDがPCIe 3.0から4.0に
・Wi-Fi 6がWi-Fi 6Eに
・WEBカメラにFHD画質が追加
・カーボン素材も選べる
・筐体が若干大きくなったが、80g軽くなった
・1つのUSB Type-CがUSB4に
全体的な性能が上がり、欠点が減った感じです。
こちらは、プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。快適にビジネス用途で使うには、7000以上のスコアが目安になります。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 Pro 6850U | |
---|---|
Ryzen 7 Pro 5850U | |
Ryzen 5 Pro 6650U | |
Ryzen 5 Pro 5650U | |
Ryzen 3 PRO 5450U |
ThinkPad X13 Gen 3(AMD)の特徴
XシリーズはハイエンドのX1シリーズに比べ、若干ベゼル(画面の黒い枠)が大きいですが、その分低価格ですね。
ベゼルが「X1に比べ大きい」と言っても、寸法は比較的コンパクトで、
・幅 305.8㎜
・奥行き 217.89㎜
・厚さ 18.25㎜
と、A4サイズ(210㎜×297㎜)よりほんの少し大きいサイズです。お使いのビジネスバッグにも、すっぽり入ると思います。
厚さは18.25㎜と若干大きめですが、インターフェイスも多く排気口もあるので許容範囲だと思います。
重量は1.19㎏~からと軽量で、Wi-Fi 6EにLTE(オプション)もあるので、機動性は高いです。
ディスプレイは約180°開くので、地面にパソコンを置いて作業をする人も、ミーティングでチームに情報共有するときにも使いやすいです。
天板はPPS(樹脂素材)が標準になっていますが、カーボン素材も選べます。
底面カバーはアルミニウム素材で、通気口は小さめです。カバーを取り外すネジが少なく、変わったところに付いていますね。
WebカメラはモデルによってはHD画質720pが搭載なので、必要であれば「カスタマイズ」から1080pと書かれたモデルを選択します。
Web会議が多い人は、自分の映りが良くなるので、変更した方が良いと思います。
また、プライバシーシャッターがあるので、カメラを使わないときは閉じておくと、セキュリティ的に安心です。
指紋センサー
電源統合型指紋センサーが搭載で、電源を入れたらサインインも同時に完了するので、サッと使い始めることができます。また、ストレージはSSD PCIe 4.0と高速モデルなので、起動も素早いです。
顔認証(IRカメラ)はオプション
顔認証用のIRカメラはオプションになります。あったらあったで使うこともありますが、本機の場合は指紋センサーがあるのでなくてもいいかなと思います。
キーボード
キーボードは88キー・バックライト付きで、バックライト無しのモデルもあります。トラックパッドは115㎜×61㎜と13.3インチにしては大きく、14インチのX1 carbon gen 10よりも大きいです。操作性が高く、使いやすいと思います。
また、赤ポチ(トラックポイント)があるので、どちらにしても使いやすいですね。
キーボード上部には2Wスピーカーが2つあり、オーディオはドルビーオーディオになります。普通です。
MILスペック
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。
超高性能Ryzen 6000シリーズプロセッサー
Ryzen 5 PRO 6650U | Ryzen 7 PRO 6850U | |
アーキテクチャ | Zen 3+ | Zen 3+ |
製造プロセス | 6nm | |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 |
キャッシュ | 16MB | |
基本クロック | 2.9GHz | 2.7GHz |
ブーストクロック | 4.5GHz | 4.7GHz |
GPUコア | 6 | 12 |
TDP | 15-28W |
旧シリーズのRyzen 5000は上位モデルのみZen 3で、通常モデルはZen 2でしたが、今現在発表されているRyzen 6000シリーズは、すべてがZen 3+になっています。また、CPUはPROモデルになり、セキュリティが強化されているビジネスモデルです。
Zen 3+の主な特徴です。
・前世代と比較して最大30%高速
・最大24時間のバッテリー
・内蔵GPUがRDNA2(レイトレーシング対応)
・統合型グラフィック性能は最大約2倍に
・DDR5/LPDDR5のメモリに対応
・USB4対応
・PCIe Gen 4対応
・Wi-Fi 6E対応
Ryzen 6000シリーズからようやくUSB4に対応したので、使いやすくなりましたね。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Ryzen 7 Pro 6850U | |
Core i5-12500H | |
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 Pro 6650U | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは8000以上で高性能、1万以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Ryzen 7 PRO 6850U | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i9-11950H | |
Core i9-11900H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 4700U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12700H | |
Ryzen 7 PRO 6850U | |
Core i9-11900H | |
Core i7-11850H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5600U | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1065G7 |
Ryzen 5 PRO 6650Uの詳しい性能は、こちらをどうぞ。
グラフィックス
グラフィックは内蔵グラフィックスで、Ryzen 5 6600UがRadeon 660M、Ryzen 7 6800UがRadeon 680Mになります。
発売されたばかりのプロセッサーでデータがないので、入手次第情報をアップデートします。
ディスプレイ
解像度 | 光沢/液晶 | アスペクト比 | 輝度 |
WUXGA | なし/IPS | 16:10 | 300nit 300nit 500nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1000:1 | NTSC 72% | 170° | ― タッチ Privacy Guard |
解像度 | 光沢/液晶 | アスペクト比 | 輝度 |
WQXGA | なし/IPS | 16:10 | 400nit |
コントラスト比 | 色域 | 視野角 | その他 |
1200:1 | sRGB 100% | 170° | Dolby Vision ブルーライトカット |
WQXGA | 解像度は2560×1600ドット |
---|---|
WUXGA | フル・ハイディフィニション相当で、画質は解像度は1920×1200ドット |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能 |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250~300nitが標準 |
Dolby Vision | Dolby社のHDRの技術。従来よりもより明るく(白はより白く、黒はより黒く描写できる)表現できる |
ディスプレイは平均以上の品質で、コントラスト比がちょっと高いですね。平均的なディスプレイのコントラスト比は700~800:1なので、より力強い描写が可能です。
アスペクト比は縦に長い16:10となっており、13.3インチでも14インチ以上の情報が描写可能なので、作業効率も上がります。
<左・16:10の13.3インチ/右・16:9の14インチ>
輝度はどのモデルも高めで、400ニトや500ニトを選べば日の当たる屋外でも使いやすい明るさです。
1つのモデルは2.5Kと解像度が高く、色域もsRGB 100%なので、クリエイティブワークにも合う品質ですね。
WUXGAモデルはNTSC 72%で、sRGB 100%相当の色域がありますが、若干R(Red)が弱いです。
<左からNTSC 45%、sRGB 100%、NTSC 72%>
また、2.5KディスプレイのみDolby Visionに対応しており、よりメリハリのある映像が映し出されます。
<左・HDRなし/右・HDRオン>
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR5-6400MHzで、オンボードになります。6400MHzって・・・すごいですね。この動作周波数(MHz)が高いと、より速くデータ処理ができるので、よりビジネス用途に向いています。
ストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機は最新のPCIe 4.0だが搭載で、最大データ転送速度が旧モデルの倍・64Gbpsになっています!
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時のログインパスワード
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでストレージにパスワードを設定
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどの設定を見たり変更する時のパスワード
- Windows Defender・・・Windows 10に標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
- TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーを設置できる箇所
などがあり、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られています。
詳しくは、公式サイトをどうぞ。
また、Secured Core Level 3が施されており、詳細は公表されていませんが、Windows OSのハードウェアやセキュリティ関連の設定条件が一番厳しい基準になっているとのことです。ちなみにこれはLenovoの設定・基準じゃなく、Windowsによるものです。
この様に一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
ただし、Wi-Fi 6Eの国内利用はまだ始まっていないので、最大で5GHz接続になります。
LTE
執筆時現在、4GのFibocom L860-GLしか選択できませんが、仕様書には5G Sub6のFibocom FM350-GLも記載されており、しかも旧モデルも5G回線があったので、こちらも追加されると思います。
通信速度は、
・Fibocom L860-GL・・・ダウンロード最大1Gbps、アップロード最大75Mbps
・Fibocom FM350-GL・・・ダウンロード最大4.7Gbps、アップロード最大1.25Gbps
4G回線でもかなり速いですが、5GのFM350-GLは超高速ですね。
LTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめです。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル41Whrか4セル54.7Whrが選べ、41Whr搭載モデルは最大16.2時間のバッテリー駆動時間になります。長いですね。
4セルの駆動時間は未確認ですが、3セルよりも長くなると思われます。
また、電源も45Wか65Wが選べます。
インターフェイス
右側面は左からスマートカードリーダー(オプション)、USB 3.2 Gen 1、セキュリティキーホールになります。
左側面インターフェイスはUSB4、USB Type-C 3.2 Gen 2(映像出力機能付き)、HDMI、USB 3.2 Gen 1、マイク/ヘッドフォンジャックになります。
LTEモデルはnanoSIMカードスロットが、背面部分にあります。
USB 3.2 Gen 1の最大データ転送速度は5Gbpsで、Gen 2は10Gbps、そしてUSB4は20Gbpsになります。
USB4には、以下の様な機能があります。
・最大データ転送速度が40Gbps
・DisplayPort Alt Modeでの映像出力機能(接続1台)
・最大100Wの供給が可能(ただし最大値であって、すべてのUSB4ができるわけじゃない)
・最大伝送距離0.8m(USB4 20Gbpsケーブル使用時は2m)
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。
ライバル機種
<左から本機種・ThinkPad X1 Carbon Gen 10・ThinkBook 13s Gen 4 AMD>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad X1 Carbon Gen 10 | ThinkBook 13s Gen 4 | |
CPU | Ryzen 5 PRO 6650U Ryzen 7 PRO 6850U |
Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
Ryzen 5 6600U Ryzen 7 6800U |
メモリ | LPDDR5 32GB | LPDDR5 16GB | |
SSD | SSD PCIe 4.0 | ||
ディスプレイ | WUXGA、WQXGA 13.3型 画面比16:10 |
WUXGA、WQUXGA 14型 画面比16:10 |
WUXGA、WQXGA 13.3型 画面比16:10 |
無線 | Wi-Fi 6E、LTE | Wi-Fi 6E、LTE | Wi-Fi 6E |
バッテリー | 16.2時間 | 24.9時間 | 14.1時間 |
重量 | 1.19㎏ | 1.12㎏ | 1.23㎏ |
価格 | 14.5万円~ | 22.5万円~ | 11.9万円~ |
全機種最新CPU、メモリ、SSDが搭載で、コンパクト軽量モデルです。
各機種の特徴です。2022年になりハイエンドモデルはスペックが似てきたので選ぶのが難しいですが、ベゼル(画面の黒い枠)幅やスピーカーのワット数、マイクなど細かなところで違いがあります。
本機種・・・スペックは高めですが一番低価格。ThinkBook 13s Gen 4 AMDと似たようなスペックですが、本機はモデルによっては高品質パーツを選ばないと一般的なパーツが搭載
X1 Carbon Gen 10・・・ThinkPadのフラッグシップモデルで、コンパクト軽量モデル。マイクやスピーカーなどの細かなパーツも高品質。唯一Evoプラットフォーム認証を得た機種
ThinkBook 13s Gen 4・・・おしゃれな筐体で、性能・品質も高い。ThinkPadはMIL規格に準拠しているが、Thinkbookはなし。
まとめ
良い点
・小型軽量で持ち運びがしやすい
・カーボン素材も選択可能
・Ryzen PRO 6000シリーズ搭載でセキュリティが高い
・CPUやメモリ、SSDが最新で高性能
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・FHD画質のWEBカメラ選択可能
・LTE搭載可能
・Wi-Fi 6E対応
・USB4搭載
残念な点
残念な点はないかなと思うのですが、あえて言えば、モデルによってはスペックを上げないと低価格モデルと同じものが搭載しているので(例・天板が樹脂、WEBカメラがHD画質など)、カスタマイズが必要。
逆を言えば、必要ない部分を削ったり、安いものにできるので、価格を抑えることができる
総合評価
PCのコアスペックであるCPUなどは高性能で、サクサク快適に使えます。ディスプレイは2.5Kを選べばsRGB 100%があるので、クリエイティブワークをする人にも合うし、WUXGAはNTSC 72%なので、そこそこ鮮やかな色彩です。
軽量モデルでWi-Fi 6Eに対応し、LTEも搭載できるので、機動性は抜群です。持ち運びが多い人には、特に使いやすいと思います。
カスタマイズから低いスペックも選べるので、こだわりがない人は価格を抑えて高性能機種を買うことができますね。
ただし、こだわり派は購入機種のスペックをよく確認して、必要であればカスタマイズから上位スペックにしないといけません。