ハイエンド2 in 1 PCの本機は最新のスペックを搭載し、カメラもマイクもオーディオにもこだわった機種で、現行では完璧に近いんじゃないかなと思います。
メモリも最大32GBと大きく、ストレージもSSD 2TBもあり、容量的に困ることはほとんどない大容量モデルです。
14型としては標準的な重さですが「軽い」わけではないので、持ち運びもするけど基本的に据え置き用としてや、社内で移動することが多い人に向いていると思います。
ThinkPad X1 Yoga Gen 7のスペックレビュー
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大2TB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ(14型) | WUXGA(1920×1200)/WQUXGA(3840×2400) 光沢なし、sRGB 100% |
OS | Windows 11 Home/Pro |
無線 | Wi-Fi 6E AX211、Bluetooth 5.2、LTE |
オーディオ | Dolby Atmos |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
カメラ | 1080p FHD |
セキュリティ | パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホール、HPDなど |
寸法(幅×奥行×高さ) | 314.4 × 222.3 × 15.53㎜ |
重さ | 1.38kg |
バッテリー | 57Wh/最大24.5時間(JEITA 2.0) |
保証 | プレミアムサポート+引き取り修理1年間 |
価格 | 25.3万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル12世代CPU搭載で、ハイエンドモデルのCore i5かCore i7が選べます。一番低い性能のCPUでもクリエイター向けのPCに搭載されるようなハイスペックで、12コア(Pコア4つ、Eコア8つ)16スレッドとマルチタスクもサクサクできるスペックです。
今までのCPUが2コア4スレッドや4コア8スレッドだったことを考えると、かなり多コア化が進んでいるので、多くの作業を同時にしやすくなっています。
メモリは最新のLPDDR5-5200MHzです!旧モデルはLPDDR4x-4266MHzでしたが、約20%ほど処理速度が上がっています。すごいですよね、この周波数は。重たい作業もサクサクですね。
ストレージも最新のPCIe 4.0×4で、旧モデルのPCIe 3.0×4に比べ帯域幅が倍になったので、最大データ転送速度が64Gbpsと倍になっています。
CPUとメモリ、ストレージがすべて最新のものになったので、全体的な性能はかなり高くなりました。これに加えて、本機は2 in 1 PCで、兄弟モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 10よりもほんの少しですが小さな筐体になっています。
ディスプレイ上部には360°集音マイクが4つ付いており、周囲の騒音や複数人で会議をしているときに自動的に音量を調整するDolby Voiceにも対応しており、今まで以上にWeb会議やビデオ通話がしやすくなっています。
無線LANはWi-Fi 6のエクステンションバージョンのWi-Fi 6Eに対応で、電波が届く距離が長いが速度が遅い2.4GHzと、距離が短いが速度が速い5GHzに加え、今まで以上に幅広い帯域の6GHzにも対応しています。ARやVRを使う人には、より使いやすい通信速度です。
もちろん、付属のペンは本体に収納できるので、失くす心配も無しです。
仕事を今まで以上に速く終わらせたい人や、ビジネスにもプライベートにも使え、サクサク作業が出いる機種を探している人におすすめします。
Evoプラットフォーム認証
第12世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第3世代のEvoになります。
12世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
- Iris Xeグラフィックス搭載の第12世代CPU搭載機種
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- AI推論も高速で使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- 9時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1秒以内でスリープから復帰
- 30分の充電で4時間駆動
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制機能搭載
- Thunderbolt 4搭載
- ノートパソコンであること
- (必須じゃないが)Intel VSC(Visual Sensing Controller)搭載
12世代CPU搭載モデルは増えてきましたが、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかありません。 そのくらい特別な機種なんです。
2 in 1 PC
2 in 1 PCとはディスプレイを360度回転させることができ、タブレットの様にも使用したりできるタイプのPCになります。
<タブレットモード>
移動中の車内やカフェで使うときは、タブレットモードだと場所を取らないので使いやすいです。また、ThinkPad Pen Proも付属しており、簡単な絵を描いたりメモを取ったりもできます。
<スタンドモード>
タブレットモードだと光が反射して見にくい時や、ディスプレイをもっと近づけたいときに有効なスタンドモード。スピーカーが背面や底面になるので、動画を見る時などは音が自分にまっすぐ来ないです(見ている本人よりも周りにいる人の方が音がよく聞こえます)。
<テントモード>
ベッドやソファに寝転がって使うとき、テントモードだと底面にある吸気口を塞がないので、本体が熱くなりにくいです。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/X1 Yoga Gen 6>
旧モデルのThinkPad X1 Yoga Gen 6との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。重量は最軽量モデル)
本機種/X1 Yoga Gen 7 | X1 Yoga Gen 6 | |
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
Core i5-1135G7/1145G7 Core i7-1165G7/1185G7 |
メモリ | 32GB(LPDDR5-5200MHz) | 32GB(LPDDR4-4266MHz) |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0 |
ディスプレイ | FHD、UHD相当 | FHD、UHD相当 |
無線 | WiFi6E、LTE | WiFi6、LTE |
バッテリー | 24.5時間 | 23.9時間 |
寸法 | 314.4 × 222.3 × 15.53㎜ | 313 × 223 × 14.9㎜ |
重量 | 1.38㎏ | 1.399㎏ |
価格 | 25.3万円~ | 20万円~ |
旧モデルと外観は似ていますが、上部ベゼルを細くしWebカメラ部分のみがちょっと出っ張った仕様に変わり、キーボード下部の吸気口のデザインを変更しより良いエアフローになったとのことです。
また、筐体が約20g軽くなりましたが、ほんの少~し筐体は大きくなっています。どちらも14インチの画面比16:10で、テンキーはありません。
こちらは、プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1280P | |
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Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1185G7 | |
Core i5-1145G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
性能はかなり高くなりました。
ThinkPad X1 Yoga Gen 7の特徴
ThinkPad X1 Yogaシリーズは「いつものThinkPad」とは違い、カラーがシルバーになっています。黒のThinkPadしか知らなかった人には、ちょっと違和感があるかもしれません。それでも高級感がある筐体なので、気にならないと思います。
寸法は
・幅314.4㎜(≒1万円札2枚分/320㎜)
・奥行き222.3(≒千円札1.5枚分/225㎜)
・厚さ15.53㎜(1円玉の直径の3分の2/15㎜)
で、重さは1.38㎏となっています。
14インチの画面比が16:10の筐体にしては小型ですが、ハイエンドモデルにしてはちょっと重たいですね(14型の平均重量は1.4㎏前後)。
厚さは15.53㎜と薄く、持ちやすい・掴みやすいサイズです。筐体の角も丸みを帯びており、おしゃれですね。
横から見てもスリムに見えます。
キーボードのキー下の吸気口のデザインも変更したとのことで、エアフローが良くなったとのことです。
筐体内部のデュアルファンで、底面の吸気口からフレッシュエアーを取り入れ、背面の通気口から放熱する仕様になっています。
天板にはシンプルだけどかっこいい、「ThinkPad X1」のロゴがあります。
生体認証は顔認証と指紋センサー
指紋センサーは電源ボタンと統合されているので、電源を入れたらサインインも同時にできます。
また、IRカメラが搭載したモデルもあるので、顔認証でサインインも可能です。
カメラ・スピーカー
上部カメラは高品質・FHD 1080Pになり、物理シャッターのThinkShutterも搭載です。カメラは一般的に720P HD画質がほとんどですが、本機は高解像度FHDなので別途カメラを購入する人も少ないと思います。
カメラは
・720p IR・RGBハイブリット
・1080p(IRなし)
・1080p IR・RGBハイブリット
・1080p IR・RGB独立
の4種類があり、1080p IR・RGB独立は2眼カメラになっています。
顔認証のIRレンズとRGBレンズをハイブリットしたもの(1眼)だと、RGBカメラが暗くなるという特徴があるので、最近のハイエンドモデルではレンズを分けることで、より高画質になるという手法がとられています。
気にならない程度ですが、2眼カメラ設置のためWebカメラ部分がちょっと上に出っ張ています。
また、カメラを使わないときは、物理シャッターを閉じておくと安心です。
Webカメラ横には360°集音マイクが4つあり、「周囲の騒音のカットや複数人の会議参加時に自動的に音量を調整する」Dolby Voiceにも対応しています。
よりビジネスで使いやすい仕様ですね。
MILスペック準拠
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。
安心して使える、高品質な機種です。
キーボード
キーボードはテンキー無しのフルサイズキーボードで、日本語キーか英語キーが選べます。ThinkPadはキーストロークが約1.8㎜と深いので、タイピングがかなりしやすいです。
タッチパッドは56㎜×110㎜で幅は大きめですが、縦はクリックボタンがあるために若干短いですが、使いにくいことは無いと思います。
ThinkPad Pen Proが付属
本機にはThinkPad Pen Proが搭載しており、4096段階の筆圧検知機能があります。傾き検知はないようで、また、ペンが細く小さいので、イラストと言うよりもメモ取りや簡単な図を描くくらいに合います。
ペンは赤い線が入ったスロットに入れることができるので、置き忘れや失くす可能性は低いですね。
ハイエンドCPU搭載
Core i7-1280P | Core i7 1270P/1260P |
Core i5 1250P/1240P |
|
Pコア | 6 | 4 | 4 |
Eコア | 8 | ||
スレッド | 20 | 16 | 16 |
キャッシュ | 24MB | 18MB | 12MB |
Pコア最大周波数 | 4.8GHz | 4.8/4.7GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 1.8GHz | 2.2/2.1GHz | 1.7GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 96 | 80 |
ベースパワー | 28W | ||
最大パワー | 64W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
今までのCPUは、例えば第11世代のCore i7-1165G7が4コア8スレッドとコアもスレッドも少なかったですが、第12世代では12コア/16スレッド、もしくは14コア/20スレッドと大幅に増えています。
コアやスレッド数が多いとマルチタスクがよりしやすくなり、Web会議をしながらあれもこれもしてというヘビーな使い方にも合います。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
---|---|
Core i7-12800H | |
Core i7-12700H | |
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1250P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i5-1245U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
Passmarkスコアは7000以上あればビジネス用途でも快適に使いやすく、1万を超えたらかなり性能が高いです。
本機に搭載できるCPUは複数ありますが、Core i5でも約2万という超高性能モデルなので、安心してがっつりと重たいマルチタスクもできます。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 | コントラスト比 | 色域 | その他 |
WQUXGA 3840×2400 |
あり 反射/汚れ防止 |
OLED | 400/500nit | 100000:1 | DCI-P3 100% | 省電力、Dolby Vision、HDR |
WUXGA 1920×1200 |
無し | IPS | 400nit | 1000:1 | sRGB 100% | ブルーライトカット 省電力 |
WUXGA 1920×1200 |
あり 反射/汚れ防止 |
IPS | 400nit | 1000:1 | sRGB 100% | ブルーライトカット 省電力 |
※全てマルチタッチディスプレイ・視野角170度になります。
WQUXGA | 解像度は3840×2400ドット |
---|---|
WUXGA | フル・ハイディフィニション相当で、1920×1200ドット |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能 |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準、350~400nitほどで、日中の日が当たる場所でも見やすい |
ディスプレイはどれを選んでも高品質で、広色域になります。FHD相当のWUXGAはsRGB 100%、4K UHD相当のWQUXGAはDCI-P3 100%になっています。
クリエイターでも安心して使えますが、クリエイターじゃなくても動画を見る時や画像を見る時に、本来の色に近い色彩が描写されるので、見やすいです。
<色域の例>
色域はそれぞれ以下の用途で選ばれることが多いです。
NTSC 45%・・・一般的なノートパソコンに搭載
sRGB 100%・・・Web画像編集
DCI-P3 100%・・・デジタルシネマ規格・動画編集向け
Adobe RGB 100%・・・製版・印刷用
本機にはAdobe RGB 100%はありませんが、十分な色域があると思います。
また、WQUXGAはコントラスト比が10万:1、そしてハイダイナミックレンジ(HDR)にも対応しているので、より深い、より正確な色が描写されます。
画面比も16:10と縦に長く一度に表示される情報が多いので、資料などを見る時や作る時は特に見やすいです。
最新のLPDDR5のメモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機には最新のLPDDR5-5200MHzが搭載で、データ転送速度が超高速です。今までの最高モデルはLPDDR4xで4266MHz、もしくはDDR4は3200MHzでしたが、約20%以上の速度アップになっています。
大きなデータや重たい処理もしやすくなっていますね。
PCIe 4.0のストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機には最新のPCIe NVMe 4.0×4が搭載で、今まで最高だったPCIe NVMe 3.0×4よりも帯域幅が倍になり、最大データ転送速度も倍になっています。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
セキュリティは
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時のログインパスワード
- ハードディスクパスワード・・・ハードウェアレベルでストレージにパスワードを設定
- スーパーバイザーパスワード・・・BIOSなどの設定を見たり変更する時のパスワード
- Windows Defender・・・Windows 10に標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
- TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する
- セキュリティキーホール・・・ワイヤーを設置できる箇所
などがあり、一般的なノートパソコンよりは強固ですが、追加のセキュリティをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。
Wi-Fi 6Eに対応
周波数 | 最大通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
Intel Wi-Fi 6E AX211 | 2.4/5GHz/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWiFi6Eに対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一般的なWi-Fi 6の周波数に加え6GHzにも対応しているので、より速い通信が可能です。
Wi-Fi 6は一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。ただし、Wi-Fi 6Eの国内利用はまだ始まっていません。
AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などの大容量データ通信でも遅延しにくいなど、今まで以上に使い勝手が上がります。
LTE
LTEモデルについては、まだ販売が始まっていないので、発売され次第追記します。
長いバッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間はJEITA 2.0の測定で、最大24.5時間とロングランです。駆動時間は使い方やディスプレイの輝度も影響しますが、これだけ長いと丸一日持ち運びをする人でも問題ないと思います。
インターフェイス
左側面インターフェイスはUSB4(Thunderbolt 4)が2つ、USB 3.2 Gen 1、そしてHDMIです。
右側面インターフェースは本体収納型ThinkPad Pen Pro、マイク/イヤフォンジャック、USB 3.2 Gen 1、セキュリティホールになります。
ちょっと左側に偏った感じになり、右側面にももうちょっとポートがあったら使いやすかったと思います。ちなみに、右側面のUSBポートの横は、LTEモデルの場合はSIMトレーがあります。
また、Thunderbolt 4には、こういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
通常ThinkPadは、1年間引き取り修理保証と標準サポート(電話・チャット・メール・LINE)が付いており、サポートは朝9時から夕方6時までになります。引き取り修理とは、万が一の際にLenovo指定業者が引き取りに来て、リペアセンターに配送、修理後、郵送してくれるサービスで、保証期間内は郵送費などは無料です。
保証とサポートは以下のものにアップグレードできます。
- オンサイト修理保証・・・エンジニアが指定住所に来て現地で修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・通常、翌営業日にエンジニアが指定住所に来て修理
- プレミアサポート・・・専任エージェントが24時間365日対応。一般のコールセンターとは別のコールセンターで対応
また、アクシデントダメージプロテクションといった「通常保証ではカバーしない」水濡れや破損にも対応する保証があります。
ライバル機種
<本機種・Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 10・dynabook GZ/HV>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値、重量は最軽量モデル。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad X1 Carbon Gen 10 | dynabook GZ/HV | |
CPU | Core i5-1240P/1250P Core i7-1260P/1270P/1280P |
Core i7-1260P | |
メモリ | 32GB | 16GB | |
ストレージ | SSD 2TB | SSD 1TB | |
Evo | 〇 | × | |
ディスプレイ | FHD、UHD 画面比16:10 |
FHD、UHD相当 画面比16:10 |
13.3型 FHD 画面比16:9 |
無線 | WiFi6E、LTE | Wi-Fi 6 | |
バッテリー | 24.5時間 | 24.9時間 | 24時間 |
重量 | 1.38㎏ | 1.12㎏ | 875g |
価格 | 25.3万円~ | 22.5万円~ | 15.7万円~ |
全機種インテル第12世代CPU搭載で、本機種とX1 Carbon Gen 10は14インチで画面比が16:10ですが、dynabookは13.3インチ 画面比16:9になります。
CPUの性能的には同じものもあるので似たような性能ですが、dynabookのみメモリが16GBになるので、大きなデータを扱う人はメモリ容量も考えて選んだ方がいいですね。
各機種の特徴です。
・本機種・・・ハイエンド2 in 1 PCでペンも付属。メモ取りを頻繁にする人に使いやすく、またタブレットの様にも使えるのでプライベートでも活躍する
・ThinkPad X1 Carbon Gen 10・・・本機種Yogaと似た様なスペックで、1.12㎏と軽い。外出先でもがっつり作業をしたい人向け
・dynabook・・・13.3インチで画面比が16:9と他のモデルに比べ小さいですが、たったの875gと軽く、持ち運び重視の機種
まとめ
良い点
・ハイエンドビジネス2 in 1 PC
・最新スペック満載
・Webカメラが1080Pと高画質
・指紋センサーと顔認証が搭載可能
・4つの360°集音マイク搭載
・デジタルペン付属
残念な点
・USBが5Gbpsじゃなく、10Gbpsのものが搭載していたらなお良かった
・ハイエンドモデルにしてはちょっと重たい
総合評価
最新のインテル12世代CPUに、LPDDR5のメモリ、PCIe NVMe 4.0のSSDと、これ以上は望めないスペックです。
また、ディスプレイは縦に長い16:10の画面比なので、Excelや執筆、資料作成時はかなり使いやすいです。上に行ったり下に行ったりの回数が減るので、作業効率もアップしますね。
他にもARやVRなどの大容量通信もしやすいWi-Fi 6Eに対応し、カメラは1080p、集音マイクが4つと、CPUなどのスペックのみじゃなく他の機能も高いので、全体的に見てビジネスでかなり使える機種ですね。
2 in 1 PCなので付属のペンでメモ取りもしやすし、外出先でも場所を選ばずに使えます。
機能的には抜群ですが1.38㎏となっており、ハイエンドの14インチPCとしては若干重たいかなと言う印象です(一般的なモデルで見たら標準重量)。