Lenovo XiaoXin Pad ProはLenovoのAndroidタブレットで、レノボ中国で販売されているのですが、これを海外向けにスペックを変えて販売したものになります。
本機はLenovoジャパンでは「Lenovo Tab P11 Pro」として販売されており、ほぼ同じスペックになります(詳細は後述)。
Contents
Lenovo XiaoXin Pad Proのスペックレビュー
SoC | Qualcomm Snapdragon 730G |
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メモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ(11.5型) | WQXGA(2.5K) OLED液晶 タッチパネル |
リフレッシュレート | 90Hz |
OS | Android |
無線 | Wi-Fi 5、Bluetooth v5.0 |
オーディオ | Dolby Atmos |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
内蔵カメラ | フロント・800万画素+800万画素 背面・500万画素(広角カメラ)+1300万画素 |
寸法 | 264.28 x 171.4 x 5.8㎜ |
重さ | 485g 926g (キーボード・カバー付き) |
バッテリー | 最大8時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 3.6万円 |
<性能評価>
CPUにはQualcomのSnapdragon 730Gが搭載で、性能はミドルハイクラスです。画像・動画編集やOfficeワークなどもこなせ、人によってはPC無しで本機だけでも十分だと思います。
メモリも6GBと大容量で、ストレージは128GBと大きく、最大256GBのmicro SDカードで増設できるので、最大で400GBほどになります。
ディスプレイは11.5型とタブレットにしては大きめで、2560×1600ドット、そしてOLED(有機EL)パネルとタブレットでは最高峰の品質です。特にOLED液晶はコントラスト比が高いので、画像を見たり動画を見たりするのに最適です。
ただし、元は中国のタブレットなので、Google Playでダウンロードできないものもあるようです(が、未確認です)。
カメラは二眼で背面のメインカメラは1300万画素、広角カメラが500万画素と高画素で、太陽光があればある程度ん品質で写真も撮れますが、まぁ、タブレットのカメラなので期待は禁物です。
指紋センサーと顔認証にも対応しているので、マスクをしていてる時は指紋センサーで、家にいる時は顔認証でサインインも一瞬で終わります。マスクしていると顔認証使えないので、これは助かりますね。
また、バッテリーは8600mAhと大きいのですが、最大駆動時間は8時間となっています。オリジナルのTab P11 Proが8400mAhで最大15時間となっているのですが、本機は現実的なバッテリー駆動時間ですね。
オーディオはDolby AtmosでJBLのスピーカーが4基搭載されているので、一般的なタブレットよりも高品質な音です。
総合的に見て、ほぼ何でもできるスペックがありますが、「Lenovoジャパンの保証・サポートがない」「ダウンロードできないアプリがある」と言うことを知っておけば、価格も安くお勧めです。
Lenovo Tab P11 Proとの比較
<Tab P11 Pro>
本機とLenovo ジャパンで販売されているTab p11 Proはほぼ同じスペックですが、若干の違いがあります。
本機種 | Tab P11 Pro | |
保証・サポート | 1年間(banggoodによる) | 1年間(Lenovoジャパンによる) |
アプリ | 使えないアプリあり | 通常通り |
価格 | 3.6万円 | 6.6万円 |
やはり大きな違いは使えないアプリがある点ですが、価格が半分くらいなので悩ましいですね。また、サポートはBanggoodでのものになるので、何かあったときにLenovoジャパンで対処ができません。
Lenovo XiaoXin Pad Proの特徴
<キーボードは別売り>
本機種はベゼル(画面の黒い枠)がかなり細く、画面比率87%となっています。キーボードやキックスタンドは、Tab P11 Pro用のものを、公式サイトで購入できます(9900円)。
<カバー>
<キーボード>
キーボードはJIS配列のキーボードですが、私が購入したときは公式サイトで販売されていなかったので、海外から購入しました。
- キーピッチは18㎜
- キーストロークは1.3㎜
タブレット用のキーボードなので薄く軽量ですが、やはりタイピングのしやすさと言う点ではノートパソコンの方が高いです。
ベゼルは左右約7.9㎜、上8.1㎜、下7.1㎜で、上部にはインカメラがあるので1㎜程大きくなっていると思います。
寸法は幅264.28㎜、奥行き171.4㎜、厚さ5.8㎜となっており、11.5型にしてはコンパクトですね。5.8㎜とかなり薄いので、持った時に「薄っ!」と思いました。
<5.8㎜とスマホ並みの薄さ>
ボディはアルミニウム合金で軽量、しかも耐久性が高く丈夫と言う特徴があります。それでいて485gと、11.5型にしては軽量です。
Lenovo プレシジョンペン2対応
Lenovo中国の製品とは言えLenovo製品なので、日本の公式サイトで購入できるLenovoプレシジョンペン2に対応しています。
ペンは4096段階の筆圧を感知し、傾き検知機能もあるので、普通のペンの様に使いやすいです。内蔵バッテリーでペンの頭を空けるとUSB-Cポートがあり、ここから充電できます。満充電で約200時間とのことです。
使い心地は反応も良く、位置もずれないし、普通のペンを使っているように使えます。
文字も書きやすく、個人的にここまでしっかりと反応したペンは初めてです。力を込めると線が太くなるなど、普通の紙に普通のペンで書いている感じですね。
CPU
Qualcomm Snapdragon 730G | |
コア | 8コア |
最大クロック数 | 2.2GHz |
内蔵GPU | Adreno 618 |
プロセッサーは8コアと大きく、複数のアプリを同時に起動しても問題なく使え、タブレットではミドルハイスペックですね。
こちらはGeekbench5のスコアで、マルチコア性能は総合性能ですが、シングルコア性能が高いとゲームやクリエイティブワークもしやすくなります。
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 870 Yoga Tab 13 |
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Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G XiaoXin Pad Pro |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
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Snapdragon 662 Tab P11 |
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MediaTek Helio P22T Tab M10 FHD Plus 2nd Gen |
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MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
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Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
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MT8166 Tab 7 (3rd Gen) |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon 870 Yoga Tab 13 |
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Snapdragon 690 5G Lenovo TAB6 |
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Snapdragon 730G Tab P11 Pro |
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Snapdragon 730G XiaoXin Pad Pro |
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MediaTek Helio G90T Yoga Tab 11 |
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Snapdragon 662 Tab P11 |
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MediaTek Helio P60T IdeaPad Duet |
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Snapdragon 439 Yoga Smart Tab |
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Snapdragon 429 Tab B10 |
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MediaTek Helio P22T Tab 10 FHD Plus 2nd Gen |
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MT8166 Tab 7 (3rd Gen) |
ミドルハイクラスの性能なので、特に困ること・できないことは無いと思います。
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢 | 液晶 | 色域 | その他 |
WQXGA 2560×1600 |
あり | OLED | DCI-P3 100% | HDR 100 Dolby Vision |
WUXGA | 2.5K WQHD相当の解像度 |
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光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
OLED | OLED(有機EL)は、薄くて曲げることも可能、コントラスト比が高い、省電力などの特徴あり |
色域 | DCI-P3はデジタルシネマ規格 |
とにかくディスプレイの品質が高く、何をするにしても気持ちよく使えるのが特徴です。また、Dolby社のHDR(ハイダイナミックレンジ)であるDolby VisionやHDR 100に対応しており、よりコントラスト比が高く、色彩が鮮やかに描写されます。
色域はDCI-P3というデジタルシネマ規格の広色域で、実際の目で見た色に近い色が描写されます。3万円台のタブレットでこれはすごいですね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。本機種にはLPDDR4x 6GBが搭載です。
タブレットでは2GB~4GBが主流なので、6GBはかなり大きい方です。
ストレージ
本機種搭載のストレージはスマホやタブレットを中心に搭載されるeMMCでなく、UFS 3.1が搭載で、一般的に使用されるeMMCよりも高速でデータ移動が可能です。
また、micro SDカードでストレージの増設ができ、最大256GBまで増設可能なので、ストレージ容量は心配ないですね。
オーディオ
オーディオはDolby Atmosです!映画館でも導入が進んでおり、Netflixなどの動画配信サイトでもドルビーアトモス用の動画が配信されています。Atmosは最大9.1.6chのサラウンディングが可能で、音がそこからもあそこからも、いろんな方向から聞こえるのが特徴です。
しかもJBLスピーカーが4つ(両横に2つずつ)もあるので、どの持ち方で聞いても迫力満点です。
個人的に、タブレットでこの質の音はかなり良いと思います。Dolby Atmosアプリ内でイコライザーもあるので、設定変更も可能です。
WiFi
WIFiは最新のWiFi6じゃなくWiFi5(802.11b / g / n / ac)に対応です。
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
Wi-Fi 6ではないですが、高速通信速度があるIEEE802.11acに対応しているので、問題ない速さです。
インターフェイス
インターフェイスは右側面にはUSB-C 3.1 Gen 1、左側面には指紋認証ボタン兼電源ボタン、micro SDカードスロットがあります。
下部にはキーボードを接続するポゴピン、上部には音量ボタンがあります。
USB-Cポートから付属の電源アダプターで充電ができ、OTG(USB On The Go)機能もあるので、SDカードやHDDに直接アクセスできます。
サポート・保証
本機が販売されているBanggood.comでは、以下の保証があります。
間違ったものが来た、商品が破損していたなどの保証から、「個人的な理由で返品したい」などの理由でも返品できます。
今までの経験上、Banggoodの保証はアマゾンみたいにしっかりしていると思いますが(日本語対応あり)、レノボジャパンでは保証が受けることができません。
Androidタブレットをサブモニターとして使用する方法
無料アプリのSpacedeskをダウンロードして、PCのサブモニターとしてタブレットも使えます。PCとタブレット両方にアプリをダウンロードしたら使えますが、詳しい方法はこちらの記事にまとめているので併せてどうぞ。
まとめ
メリット
・ビジネス用途でも使えるほどハイスペック
・高解像度2.5K、OLED液晶なので色彩も豊
・Dolby Visionで迫力ある映像が楽しめる
・オーディオがすごく良く、JBLの内蔵スピーカーが4つ!
・軽くておしゃれ
・オールメタルボディで頑丈
・ストレージの増設・交換も可能で、限界がない
・大画面なので作業がしやすい
・とにかく安い
デメリット
・Lenovoジャパンによる保証がない
・使えないアプリがある
総合評価
中身はLenovo Tab P11 Proと同じなので、ハイエンドモデルです。ほとんどの事はスペック的に問題なくでき、大画面なので使い勝手も高いです。しかも、価格もかなり安いので購入しやすいですね。
ただし、上記したデメリットもあるので、デメリットが自分にとって大したことないという場合は購入してよいと思いますが、万が一不安だという場合はLenovoジャパンで購入した方が良いと思います。