Lenovoワークステーションのミドルクラスモデル、P16v Gen 2です。
旧モデルから大きく変わっていませんが、インテル14世代CPUとRTX Ada世代が搭載し、RJ45も追加されたのでより快適に使えるようになっています。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.6] |
---|---|
コスパ | [usr 4.6] |
総合評価 | [usr 4.6] |
Contents
ThinkPad P16v Gen 2 Intelのスペック
CPU | Core Ultra 7 155H Core Ultra 7 165H Core Ultra 9 185H |
---|---|
メモリ | DDR5-5600 最大96GB |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス RTX 500 Ada RTX 1000 Ada RTX 2000 Ada RTX 3000 Ada |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS WQUXGA IPS |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | ギガビットイーサネット、Wi-Fi 6E、LTE |
生体認証 | 指紋センサー(標準)、顔認証(オプション) |
WEBカメラ | 1080P/500万画素 |
オーディオ | 2W×2 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 365 × 262 × 24.66mm |
重さ | 約2.22㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) 電源 |
最大約16時間 170W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 25.1万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第14世代で、ハイパフォーマンスモデルのHシリーズが搭載です。最大でCore i9も搭載でき、CPU性能と内蔵グラフィック性能がかなり高くなっています。
また、インテル14世代にはNPUというAI専用のコアがあり、バックグラウンドで多くのことに対処してくれるので使い勝手が上がっています。
メモリはDDR5-5600MHzで、メモリスロット2つ・最大96GBに対応しています。ちなみにECCメモリはないようです。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0で、最大で2つのSSDを搭載できます。公式サイトで販売されているSSDは価格が高いですが、カスタマイズから2つのSSDを搭載したら、ワンクリックでRAID 0か1の設定もできます。自分でやると大変なので、この点はうれしいですね。
グラフィックボードは最新のAda世代が搭載可能で、より本格的な作業が可能です。内蔵グラフィックスモデルはIntel Arcグラフィックスで、内蔵グラフィックスとは言えGTX 1650並みの性能があります。
そしてグラボモデルは業務用のRTX Ada世代でローエンド、ミドルクラス、そしてミドルハイクラスのGPUが選べるので、ハイエンドを求めていない人には十分です。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。大画面がさらに多くの情報を表示できるので、生産性も上がります。
ただし、ディスプレイWUXGA(1920×1200ドット)かWQUXGA(3840×2400ドット)と格差があり、中間スペックがありません。色域は3つあり、画像・動画編集やCADなど使わない人に向いているNTSC 45%(低価格PCに採用される色域)、画像編集などに向いているsRGB 100%、そして本来の色彩に近い色を描写できるDCI-P3 100%があります。
その他のスペックは、OSはWindows 11 HomeかProがあり、Wi-Fi 6EにLTEも搭載可能、指紋センサーは標準搭載で電源ボタンに統合されており、IRカメラは500万画素Webカメラを選択したらついてきます。
電源は135Wか170Wで、バッテリーは大容量90Whr、最大バッテリー駆動時間は約16時間と、2024年5月現在までで販売されているLenovo2024年モデルの中で一番長いです。
インターフェイスは多いわけじゃないですが必要十分にあり、Thunderbolt 4は2つあるので使いやすいです。また、旧モデルにはなかったイーサネットコネクタが追加されたので、より使いやすくなっています。
本機は2.2㎏と持ち運びにはちょっと重たいですが、出先でも高性能ワークステーションが必要な人に向いています。また、持ち運ばないけどデスクトップは必要ないという人であればメイン機種としても視野に入ると思います。
2024年のトレンドと比較
2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
14世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | バッテリー10時間以上 | |
〇 | 〇 | 〇 |
最新のワークステーションなので、すべて満たしていますね。
旧モデルとの比較
旧モデルのThinkPad P16v Gen 1との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
旧モデル | 本機種 | |
CPU | Core i5-13500H Core i7-13700H/13800H Core i9-13900H |
Core Ultra 7 155H Core Ultra 7 165H Core Ultra 9 185H |
メモリ | DDR5-5600 96GB | |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 ×2 | |
GPU | RTX A500 RTX A1000 RTX 2000 Ada |
内蔵グラフィックス RTX A500 Ada RTX A1000 Ada RTX 2000 Ada RTX 3000 Ada |
ディスプレイ | WUXGA、WQUXGA | |
無線 | Wi-Fi 6E、LTE | |
バッテリー | 20.18時間(JEITA 2,0) | 16時間(JEITA 3.0) |
重量 | 2.2㎏ | 2.22㎏ |
寸法 | 365 × 262 × 24.66㎜ |
主な変更点です。
・CPUが最新のインテル第14世代に
・GPUに多くのAda世代が追加
・イーサネットコネクタが追加
一番重要なスペックのCPUとGPUが新しくなり、最大性能が上がっています。また、旧モデルはワークステーションなのにRJ45がなくて使いにくかったですが、本機には追加されました。
こちらはプロセッサーの性能を表すCPU Markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core Ultra 9 185H | |
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Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13800H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i5-13500H |
Core Ultra 9の性能は大きく上がりましたが、Ultra 7は落ちていますね。
それでは本機の特徴です。
高性能インテル14世代CPU搭載
Core Ultra 9 185H | Core Ultra 7 155/165H | ||
製造プロセス | Intel 4(7nm) | ||
P/E/LPコア | 6/8/2 | 6/8/2 | |
スレッド | 22 | 22 | |
キャッシュ | 24MB | 24MB | |
Pコア最大クロック | 5.1GHz | 4.8GHz | |
Eコア最大クロック | 3.8GHz | 3.8GHz | |
Xコア | 8 | 8 | |
ベースパワー | 45W | 28W | |
マックスパワー | 115W |
CPUは今までのようにPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)も搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、14世代からLP Eコアという低消費電力コアも搭載しており、よりバッテリーが長持ちしやすくなっています。
AI専用のプロセッサーであるNPUを搭載し、グラフィックスはIntel Arcベースになっています。Hシリーズのグラフィック性能はかなり高く、趣味や時々しか動画編集をしないような人であれば十分に使えます。
NPUを搭載しているPCはAI PCと呼ばれるのですが、本機もNPUを搭載しいろいろな場面でNPUを使いより快適に使えるようになっています。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markのスコアです。スコアは公開されているものや、当サイトで計測したものになります。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
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Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1370P | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 7 7730U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7530U | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 165U | |
Core i7-1355U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i5-1335U |
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機 青・・・比較
Core Ultra 7 155H | |
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Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 9 185H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・14世代 青・・・13世代
Core i9-13900H | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 5 135H | |
Core i5-1335U | |
Core i5-13500H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 135U |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-13420H | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1235U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 9 185H | |
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Core Ultra 7 155H | |
Core i7-13700H | |
Core Ultra 7 165H | |
Core i5-13420H | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1235U |
高性能内蔵グラフィックスIntel Arcグラフィックス
内蔵グラフィックスはインテルArcグラフィックスで、インテルArcは14世代CPUの目玉の1つです。Arcはかなり高い性能で、ベンチマークではグラフィックボードのGTX 1650 Max-Qよりも高い性能です。
仕事で毎日編集をする人はグラボ搭載モデルが良いですが、時々しかしないという方は内蔵グラフィックスでも十分かもしれません。ただし、本機のようなハイスペックワークステーションには、RTX Ada世代のグラフィックカードをお勧めします。
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4060 | |
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Radeon RX 6600M | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M |
Night RaidはCPU内蔵グラフィックス向けのDirectX 12のベンチマークです。
Night Raid
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q |
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q |
業務用グラフィックカード搭載可能
グラフィックスはDirectX(3Dゲーム)に最適化されたGeForceじゃなく、高度な技術計算(OpenGL)に最適化されたRTX Ada世代です。発色が良く、CAD等を使う設計・建築、メディアクリエイターの業務用グラフィックボードです。
RTX 5000 |
RTX 4000 |
RTX 3000 |
RTX 2000 |
RTX 1000 |
RTX 500 |
|
アーキテクチャ | Ada Lovelace | |||||
CUDAコア | 9728 | 7424 | 4608 | 3072 | 2560 | 2048 |
RTコア | 76 | 58 | 36 | 24 | 16 | 16 |
Tensorコア | 304 | 232 | 144 | 96 | 80 | 64 |
TOPS | 682 | 538 | 319 | 232 | 193 | 154 |
メモリタイプ | GDDR6 | |||||
メモリ帯域 | 576GB/秒 | 432GB/秒 | 256GB/秒 | 256GB/秒 | 168GB/秒 | 128GB/秒 |
メモリ容量 | 16GB | 12GB | 8GB | 8GB | 6GB | 4GB |
TGP | 80-175W | 60-175W | 35-140W | 35-140W | 35-140W | 35-60W |
本機のTGP | – | – | 35W | 35W | 35W | 35W |
※RTX 5000と4000は比較のため記載
TGPが最低に抑えられているので低めの性能になりますが、その分発熱も低いので安定して使えるというメリットもあります。
超高画質ディスプレイ搭載可能
ディスプレイは4種類あり、全モデルIPS液晶、光沢なし、視野角170°で、画面アスペクト比は16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。
・WQUXGA(3840×2400ドット) 800ニト DCI-P3 100% HDR 400 Dolby Vision
・WUXGA(1920×1200ドット) 400ニト sRGB 100%
・WUXGA 300ニト NTSC 45%
・WUXGA 300ニト NTSC 45% マルチタッチ
上2つのディスプレイは良いと思いますが、下2つはNTSC 45%と色域が狭く、低価格PCに搭載される様なものになっています。
色域は3種類あり、左からNTSC 45%、Web用の画像や動画編集に合うsRGB 100%、そしてデジタルシネマ規格のDCI-P3 100%になります。
ディープラーニングや技術計算など色彩は関係ないという使い方であれば、(少しでも予算を抑えたい場合は)一番左のNTSC 45%でもよいと思います。CADや映像編集3DCGなどの用途であれば、sRGB 100%やDCI-P3 100%が良いです。
また、WQUXGAはかなりハイスペックで、3.8Kと高精細でHDR400やDolby Vision(従来よりもより明るく(白はより白く、黒はより黒く描写できる)表現できる技術)に対応しています。完全なるクリエイター向けです。
また、WQUXGAのみファクトリーカラーキャリブレーションに対応しており、ワンクリックで工場出荷時の状態に戻すことができるので、面倒くさいキャリブレーションをする必要がありません。
輝度は300/400/800ニトで、こちらは輝度の目安です(800ニトは試したことがないので未記載)。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
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250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
超高画質500万画素Webカメラ搭載可能
Webカメラは1080p FHDか、2.8K相当の500万画素になり、500万画素を選んだ場合は顔認証用のIRカメラも搭載します。ただし、IRカメラはハイブリットカメラなので、Webカメラと兼用になります。
どちらも高解像度なので、WEBカメラ経由で現場の状況を見せたり、Web会議で自分の映りが良くなったりと、ワンランク上のカメラですね。
500万画素と言えば外付けカメラのスペックで、かなりきれいな映りになります。ホワイトボードを共有したり、カメラで何かしら自分以外も映すような人に合います。
スピーカーはドルビーオーディオプレミアムで2Wが2つ、遠距離デュアルマイクが搭載し、Dolby Voiceに対応しています。ドルビーボイスとは、周囲の騒音があるときや、複数人で会議をしているときに、自動的に音量を調整する機能で、騒音が多い現場で会議をするときなどに重宝します。
ISV認証
本機はISV(独立系ソフトウェアベンダー)により、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性をテストされてISV認証を取得しているので、安心して使えます。
英語版のみですが、Lenovoのサイトでどのベンダーのどのソフトと互換性があるか確認が出来ます。
P16v Gen 2は新しい機種なのでまだリストに載っていませんでしたが、購入前に確認してみてください。
その他の特徴
ワークステーションですがベゼル(画面の黒い枠)もそんなに太くなく、かっこいいですね。
寸法は
・幅 365㎜
・奥行 262㎜
・高さ 24.66㎜
となっており、幅は一般的な16インチと同じ、奥行と高さはワークステーションなので大きめですね。重さは2.22㎏からと標準的です。
高さ(厚さ)は24,66㎜と分厚く、背面には2つの排気口があり、グラフィックボードは35Wと低めのTGPなので、熱もこもりにくいと思います。
天板も底面も樹脂素材を使用し、この価格にしてはコストカットを頑張り過ぎている感もあります。
キーボード
フルサイズのキーボードを採用し、JISキーか英語キーが選べ、どちらもバックライト付きです。タッチパッドは115㎜×67.6㎜と、そこそこ大きなサイズです。
トラックポイントもあるし、ThinkPadのキーボードは打鍵感が高くタイピングしやすいので、生産性も高くなります。
また、電源と統合された指紋センサーが搭載で、サインインは一瞬で完了です。
MILスペック
本機はMIL規格と言う12項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、ディスプレイ部の耐久性など様々なテストもクリアしています。他にも、200の項目の品質チェックをしており、安心して使える機種です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-5600MHzで、メモリスロット2つ・最大96GB(48GB×2枚)になります。自分でした方が安上がりですが、48GBのメモリってほとんど市場に出てないので公式サイトでアップグレードした方が楽かもしれません。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載SSDはSSD PCIe 4.0で、2枚搭載できます。公式サイトでSSDを2枚にしたらかなり価格が高いですが、その代わりにRAID設定がワンクリックでできます。RAID設定をしない人は自身でSSDを購入して増設した方が良いです。SSDはType 2280です。
RAIDは0か1が設定できます。
- RAID 0・・・読み込み書き込みが高速で出来るし、分散してデータを保存ができる反面、1つのストレージに障害が発生すると復旧できません。
- RAID 1・・・読み書きが遅いが、複数のストレージに「同じデータを書き込む」ので、1つのストレージに障害があってももう一つの方のデータを使って作業が出来ます。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
セキュリティ
ThinkPadは、全方位から備えるサイバーセキュリティのThinkShieldによって守られており、堅牢性が高い機種になっています。
一般的なノートパソコンよりは強固ですが、セキュリティソフトをお考えの場合は「Lenovoパソコンにおすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。
Wi-Fi 6Eに対応+イーサネットコネクタが追加
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
また、旧モデルにはなかったギガビットイーサネットも搭載したので、より使い勝手が上がりました。
LTE
執筆時現在WWANは選べませんが、仕様書によるとEM160R-GL 4G LTE CAT16が搭載可能です。
通信速度は下り最大1Gbps、上り最大150Mbpsと速いです。
LTE用の格安SIMなら大手のIIJmioか、楽天最強プランおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セル90Whrで、最大バッテリー駆動時間は約16時間と長いです。2024年5月現在までに販売されているLenovo 2024年モデルの中で一番長いです。また、電源は135Wか170Wになります。
インターフェイス
16インチにしてはインターフェイスは少ないですが、Thunderbolt 4が2つあるので屋内で使う場合でも安心です。Lenovoにはドックやワークステーション向けのドックもあるので、こちらもあわせてどうぞ。
左側面にはHDMIとSDカードリーダー、そしてカスタマイズからスマートカードリーダーが搭載できます。
右側面にはUSB 3.2 Gen 1、Thunderbolt 4、マイク/ヘッドフォンジャック、そしてSIMカードスロットになります。
背面にはRJ45、Thunderbolt 4、そして電源コネクタになり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長5年まで延長できます。また、プレミアサポートと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで)
また、保証は引き取り修理とオンサイト修理、翌営業日オンサイト修理の3種類があります。
- 引き取り修理・・・家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。
- オンサイト修理・・・事務所や自宅にエンジニアが来て修理
- 翌営業日オンサイト修理・・・翌営業日(土日祝日以外)にエンジニアが来て修理
ライバル機種
ThinkPad Pシリーズには機動性重視の機種や、スペック重視の機種もあり、選択肢が多いです。本機はちょっとした機動性と、そこそこのスペックになっています。
ThinkPad P1 Gen 6
機動性を高めつつ、性能も最高峰まで上げられる機種です。ワークステーションにしてはコンパクトで軽量なので、外出先でも高負荷な作業をする人に合います
CPU | Core i7-13700H/13800H Core i9-13900H |
---|---|
メモリ | 最大96GB |
ストレージ | SSD×2 |
グラフィックス | RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada Geforce RTX 4060/4080/4090 |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS WQXGA IPS WQUXGA OLED |
LAN | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | なし/FHD/5MP |
バッテリー 電源 |
最大約19.5時間 170/230W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 34.4万円~ |
ThinkPad P16 Gen 2
2023年のLenovoノートパソコン最高峰の機種で、これより高いスペックの機種は出ないんじゃないかなと思います。16インチで約3㎏と重たいですが、LTEも搭載可能で現場作業にも向いています。ただし、ストレージが異常に高く、購入する人も限られると思います
CPU | Core i5-13600HX Core i7-13700HX Core i7-13850HX Core i9-13980HX Core i9-13950HX |
---|---|
メモリ | 最大192GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス Intel Arc Pro A30M RTX A1000 RTX 2000/3500/4000/5000 ada |
ディスプレイ(16型) | WUXGA/WQXGA IPS 光沢なし WQUXGA OLED 光沢なし |
無線 | Wi-Fi 6E、LTE |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | 1080p FHD、IRカメラ搭載モデルあり |
重さ | 約2.95㎏~ |
価格 | 30.4万円~ |
まとめ
良い点
・ちょっとした機動性があり、バッテリー駆動時間が長く、LTEも搭載可能
・最新スペック満載
・画面比が16:10で、16型でも17型以上の情報が表示される
・メモリが大きい
・ミドルハイクラスのRTX 3000 Adaを搭載可能
・高解像度ディスプレイもあり
・500万画素のWebカメラも選択可能
・RJ45が搭載
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・インターフェイスは多くない
・ディスプレイが極端にスペックが違い、中の上クラスがない
総合評価
ワークステーションにしては価格も安く、それでいて高いスペックなのでコスパが高い機種ですね。
旧モデルから大きくスペックが変わったわけじゃありませんが、CPUとGPUが最新になり、RJ45が搭載されたので使いやすくなりました。
ワークステーションなのでバッテリーの消費は大きいですが、最大16時間とかなり長いバッテリー駆動時間があるので、外出先でも長時間使えます。