ついに、Intel第11世代CPU搭載モデルがリリースされましたね。第11世代になって、全体的な性能がかなりアップしました。
Yogaは元々性能も高めで、最新機能が搭載されることが多いのですが、今回も期待を裏切らずにいい感じに仕上がっています。
新規格のThunderbolt 4にも対応しているので、8Kディスプレイにも接続できるし、4Kディスプレイは2台まで同時に出力、データ転送速度はThunderbolt 3から変わらず40Gbp/秒と高速のままです。しかも、次世代規格のUSB4.0の仕様に準拠しているので、今後はThunderboltを使うことが増えるでしょうね。
Contents
Lenovo Yoga 950iのレビュー
CPU | Intel core i5-1135G7 Intel core i7-1185G7 |
---|---|
メモリ | 最大16GB(オンボード) |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Iris Xe |
OS | Windows 10 Home |
ディスプレイ(14型) | 4k UHD IPS HDR 400 Dolby Vision 光沢あり マルチタッチ |
無線 | WiFi6、Bluetooth v5.1 |
オーディオ | Dolby Atmos |
スピーカー | ステレオスピーカー2wx4、ウーファーx2 |
Microsoft Office | 搭載可能 |
バッテリー | 12.2時間 |
寸法(幅x奥行x高さ) | 319.4×216.4×14.6㎜ |
その他 | 指紋センサー、アクティブペン付属 |
重さ | 1.37㎏ |
価格 | 14万円~ |
CPUは最新第11世代のIntel coreシリーズで、ビジネスモデルでもがっつり使えるCore i5と、ゲーミングPCや編集用PCなどに搭載されるほどの性能があるCore i7-1185G7です。
性能が高いのはもちろんですが、グラフィックスにIris Xeという最高クラスの内蔵グラフィックスが搭載されていて、外付けグラフィックボードのNVIDIA GeForce MX 350と同じくらいの性能があります。画像編集や動画編集、Lightroomなんかも使いやすくなっています。
メモリも大容量の16GBまで、ストレージはSSD 最大1TBなので、パソコンの起動もかなり速いです。
ディスプレイも画像編集・映画鑑賞などに向いている4K UHDディスプレイで、ハイダイナミックレンジ対応なので、画質は最高クラスになっています。
オーディオにもこだわりがあり、映画館やNetflixなどの動画サイトでも普及が進んでいるDolby Atmos搭載で、本機種にはスピーカーが合計6つも付いています!この薄型のノートパソコンに6つのスピーカーって、すごいですね。
普段使いのPCとしては最高クラスのスペックで、持ち運びもしやすく、編集作業もできる優れものです。
旧モデルと比較
旧モデルのYoga C940との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Yoga C940 | |
CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1185G7 |
Core i5-1035G4 |
メモリ | 16GB(4266MHz) | 8GB |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 1TB |
ディスプレイ | 4K UHD | FHD IPS |
無線 | WiFi6 | WiFi5 |
バッテリー | 12.2時間 | 23時間 |
重量 | 1.37㎏ | 1.35㎏ |
価格 | 14万円~ | 15万円~ |
CPUが第10世代から11世代に変わり、筐体も若干小さくなりましたが、重量は20g増加、バッテリー駆動時間は半分ほどになりました。ただし、ディスプレイはFHDだったものが4K UHDディスプレイになり、価格が1万円下がっているので、スペック自体はかなり上がっています。また、以前はThunderbolt 3が搭載していましたが、新規格のThunderbolt 4に変わっています。
スペックは上がって、価格は下がっていますね。
10世代11世代CPU比較
[visualizer id=”20485″ lazy=”no” class=””]ライバル機種
<左から本機種・Yoga 750i・X1 Yoga Gen 6>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Yoga 750i | ThinkPad X1 Yoga Gen6 | |
CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1185G7 |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i5-1135G7/1145G7 Core i7-1165G7/1185G7 |
メモリ | 16GB | 16GB | 32GB |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 512GB | SSD 2TB |
グラフィックス | Iris Xe | Iris Xe | Iris Xe |
ディスプレイ | 4K UHD 16:9 |
FHD 16:9 |
FHD、4K UHD 画面比16:10 |
無線 | WiFi6 | WiFi6 | WiFi6、LTE 4G/5G |
バッテリー | 12,2時間 | 14.7時間 | 23.9時間 |
重量 | 1.37㎏ | 1.43㎏ | 1.4㎏ |
価格 | 14万円~ | 8.7万円~ | 20.1万円~ |
全機種Evoプラットフォーム認証を受けたハイエンドモデルで、14型2 in 1 PCになります。
FHDディスプレイのみのYoga 750iは「ディスプレイにこだわらない人」であれば一番安く購入でき、性能も高めです。
ThinkPad X1 Yoga Gen 6はビジネスモデルの2 in 1 PCで、最大値が高いのでより高いスペックが必要な人に向いています。また、バッテリー駆動時間も丸一日と長いので、バッテリーを気にすることも少ないと思います。
本機種は標準で4K UHDディスプレイが搭載、そして1.37㎏と14型では軽い機種です。持ち運びが多く、動画・画像編集などのクリエイティブワークをする人におすすめしたい機種です。
メリット・デメリット
メリット
・14型では軽量
・Evoプラットフォームで性能が高い
・クリエイター向け
デメリット
・インターフェイスが乏しい
Yoga 950iの特徴
最大の特徴はインテルEvoプラットフォームですね。本機種はインテルとの共同開発された機種で、簡単に言うと全てがパワーアップした機種になります。
即時起動、接続性の向上、バッテリー時間の向上、処理速度などがアップしており、Thunderbolt 4によりファイルのPCIeの転送速度もかなり上がっています。グラフィックスのIris Xeは、外部グラフィックボード並みの性能もあります。
こちらはライバルであるRyzen 7 4800Uとの性能比較ですが、多くの性能は完全に上回っています。ここ最近はRyzen搭載モデルが人気でしたが、またIntelを選ぶ人が増えるでしょうね。
ちなみに、「Intel Evo Platform」の認証を取得するには、主に以下の要件があります。
- Iris Xeグラフィックス搭載の第11世代CPU搭載機種
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- AI推論も高速で使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- 9時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1秒以内でスリープから復帰
- 30分の充電で4時間駆動
- WiFi6対応
- Thunderbolt 4搭載
- ノートパソコンであること
今までは「Engineered For Mobile Performance(エンジニアのためのモバイルパフォーマンス)」というロゴだったのですが、この認証の新しい認証と言った感じですね。
詳しくはIntel公式ページに書かれていますが、抽象的過ぎて分かりにくいかもしれません。
ベゼル(画面の黒い枠)が狭く画面の液晶比率は89%なので、ベゼルが作業の邪魔になりにくいです。年々ベゼルは小さくなるのに性能は上がっていますね。
見た目もスリムでおしゃれです。
<カラー・マイカ> | <ブラックは海外のみ> |
2 in 1 PCなので、ディスプレイを360度開くことが出来ます。ベッドやソファに転がっている時はテントモードにすれば、パソコンの底面にある吸気口が塞がれないのでパソコンも熱くなりにくいし、移動中の車内などではタブレットモード、ガッツリデスクに座って使う時は通常のデスクトップモードと、その状況に合わせて使いやすい形で使えます。
アクティブペンも付属していて、イラストを描いたり、メモを取ったりできます。
ペンは本体に収納出来るので、失くすこともないし、使いたいときに充電切れ・・・なんてこともないです。ちなみに、ヒンジ部分はスピーカーになっているので、どのモードで音楽を聴いても質の良い音が楽しめます。
寸法は幅319.4㎜、奥行き216.4㎜とかなり小さく、大学ノートA4サイズ(297㎜x210㎜)と比べても幅+2.2㎝、奥行き0.64㎝大きいだけです。
厚さも14.6㎜とかなり薄いので、カバンに入れて持ち運びもしやすいです。
天板にはシンプルにYOGAとロゴがあります。
キーボードは84キーで、テンキー(数字のキー)はありません。
ディスプレイ
ディスプレイは4K画質のUHDになります。
右にスクロールできます↓
光沢 | 液晶 | 輝度 | HDR | 色域 | マルチタッチ | |
UHD/HDR | あり | IPS | 500nit | VESA HDR400 | DCI-P3 90% | 対応 |
Dolby Vison対応です
FHD | フル・ハイディフィニション、解像度1920x1080 |
---|---|
UHD(4K) | ウルトラ・ハイディフィニション、解像度3840x2160 |
IPS | 視野角が広く、コントラスト比も比較的高く、自然な色合いが描写できる |
光沢あり | タッチディスプレイでは光沢あるが普通。ものが画面に反射しやすい |
nit | 輝度(明るさ)を表す単位で、通常250前後が標準 |
HDR | ハイ・ダイナミック・レンジの略で、黒つぶれ、白飛びなどが無く、より本来の色を表現できる |
Dolby Vision | ドルビー社のHDR規格 |
DCI-P3 | 色空間規格で動画編集用に使われるくらい色域が広い規格 |
プロのクリエイターが使うくらい質の高いディスプレイで、何と言っても4K HDRなので色が鮮やかに描写されます。
CPU
製造プロセス | コア/スレッド キャッシュ |
グラフィックス | ベースクロック シングルコアターボ時 |
|
Core i7-1185G7 | 10nm SuperFin |
4/8 12MB |
Iris Xe | 3GHz 4.8GHz |
Core i5-1135G7 | 10nm SuperFin |
4/8 8MB |
Iris Xe | 2.4GHz 4.2GHz |
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”13865″ lazy=”no” class=””]Core i7-1185G7は1万オーバーのスコアになっています。例えばゲーミングデスクトップにも使われるCPU・Core i5-9400やRyzen 5 3400Gなんかよりも性能が高いです!かなりハイスペックになっています。
Core i5も8353と、ビジネス用途でいろいろなソフトやページを同時にがっつり使う用途でも対応できるくらいの性能です。
やはり、11世代はすごいですね。
こちらはCinebench R20のスコアです。レンダリングを行ってスコアを出すテストで、数値が高い方がレンダリング時間も短くなります。上から1番目と2番目が本機種搭載CPUです。
[visualizer id=”14751″ lazy=”no” class=””]フォトショップや動画編集ソフトのAdobe premiere Proなんかも、快適に使えそうですね。こちらは先ほど紹介したRyzen 7 4800Uとの比較で、フォトショップは1.4倍速く、Premiere Proは2.7倍とかなり使いやすくなってますね。
また、コア数も4コアなので、同時に多くのデータを処理しやすくなっています。
<アプリの数は例です>
4コア8スレッドになると多くのデータを同時に処理できるので、アレもこれもと、同時に複数の事をやりやすいです。
グラフィックス
グラフィックスは、超高性能CPU内蔵グラフィックス・Iris Xeが搭載です。2019年に発表されたIris Plusとの比較ですが、倍近い性能になっています。
<ゲームのベンチマークスコア>
リフレッシュレート(fps)が「ゲームを快適にプレイできる目安の60以上」はあまりないですが、虹6なんかは60近いのでギリギリ楽しめそうです。Fortniteは50ちょっとですね。
興味がある人は、↓これの44分50秒あたりから見てみて下さい。ゲームでのfpsや動きが見れます。
fpsが60以下でも、結構スムーズですよね。
3Dグラフィックス性能を計る、Fire Strike Graphicsの性能です。3Dゲームや動画編集をする場合の目安にできます。
[visualizer id=”14702″ lazy=”no” class=””]注)数値はパフォーマンスモードを変え性能が高い方を記載しています。
メモリ
メモリはパソコンの作業台で、一時的にデータを保管する場所です。メモリが大きいとより多くの、より大きなデータが扱いやすくなります。
ここ最近では8GBが主流になってきており、これだけあれば、まず困る事はありませんが、フォトショップやLightroomなど何かしら編集作業をする予定の人は、16GBあったほうがより快適ですね。
メモリの種類はLPDDR4Xで、低電力でも動くメモリなのでバッテリー時間が長くなります。実際に本機種はUHDディスプレイでも12.2時間と、長めのバッテリー駆動時間になっていますね。
ストレージ
ストレージはSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)で、最大1TB搭載できます。
SSDの種類はM.2 PCle-NVMeで、データ転送速度がかなり速い機種になります。HDDと比べると数十倍速く、PCの起動も高速です。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応です。5Gと共に注目されている通信規格で、最大9.6Gbpsもの通信速度になります。
ここ最近はドコモ光 ギガが10Gbpsの通信速度を提供していて、提供エリアもどんどん広がっているので、今後高速通信が可能になりますね。
オーディオ
オーディオは映画館でも導入が進んでいるDolby Atmosです。当然同じ規格ではないですが、家庭用の規格で、最大9.1.6chまで可能です。
特徴として、三次元空間をパンできる位置情報が含まれているので、音がよりリアルにいろんな方向から聞こえる仕様です。
また本機種は、ノートパソコンなのにスピーカー4つに、低音のウーファーが2つ搭載されているので、本格的な音を楽しめます。
インターフェイス
- 電源ボタン
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
- Thunderbolt4(DC-in, Power Delivery, DisplayPort)
- USB 3.1
インターフェイスは最小限のものが付いているくらいですが、Thunderbolt 4が2つあるので困る事は無いでしょうね。
Thunderbolt 4は最大データ転送速度が40Gbpsですが、今までは0.8mまでこのスピードだったのが2mでも40Gbpsが出るようになりました。
また、PCIeの転送速度は16GBから32Gbpsになり、ストレージ転送速度は最大3.000Mbpsです!データ移動がかなり楽になります。また、今までは4Kディスプレイに出力できるのが1台でしたが、2台までになり、8K出力にも対応しています。
来年出でると噂のUSB4.0規格に準拠しているので、Type-C端子で接続できます。
最後に
Lenovoで一番最初のインテル第11世代CPU搭載モデルなので、これもまた人気が出るでしょうね。CPUだけのスペックじゃなく総合力が上がったPCだし、Yogaはおしゃれで洗練されたモデルなので、学生、社会人、クリエイターなどいろいろな人に合うと思います。