ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA)のレビュー Ryzen AI+高品質ディスプレイでクリエイティブワーク向きモバイルPC

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ASUS Vivobook S 14 OLED (M5406)のレビューです。

先日レビューをしたVivobook S 16 OLEDとほぼ同じスペックですが、ベンチマークの結果は本機の方が高いことが多く、コンパクトな14インチで1.3㎏と軽いので、持ち運びもしやすくがっつり作業に向いた機種です。

16インチ同様に極上のディスプレイを搭載しており、色彩豊かでしっかりと本来の色を描写できるスペックです。

動画も作ったので、こちらもどうぞ。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen AI 9 HX 370、メモリ32GB、SSD 1TBになります。

 

ASUS Vivobook S 14 OLEDのスペック

CPU Ryzen AI 9 HX 370
メモリ LPDDR5X-7500MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) 2.8K(2880×1800ドット)OLED HDR 120Hz 600ニト グレア
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
オーディオ Dolby Atmos、ハーマンカードン
寸法(幅×奥行×高さ) 310.5 × 221.9 × 13.9~15.9mm
重さ 約1.3㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約8.9時間
標準保証 1年間
価格 20.9万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUは、最大50 TOPSのNPU性能を持つRyzen AI 9 HX 370を搭載です。Zen 5とZen 5cのアーキテクチャで4nmプロセス、最大TDPは54Wと高く、高い性能でした。

内蔵グラフィックスのRadeon M890が搭載で、GTX 1650並みの性能で、動画作成もできるし4K動画の書き出しも速かったです。

メモリはLPDDR5X-7500MHzのオンボード32GB、ストレージはSSD PCIe 4.0で1TBになります。

ディスプレイは高品質で、14インチ2.8K(2880×1800ドット) ASUS Lumina OLEDディスプレイを採用です。10 bit 10.7億色の色深度に、ΔE<1の色精度、広色域のDCI-P3 100%にHDRにも対応、ピーク輝度は600ニトとかなり明るく、アダプティブリフレッシュレートは120Hz とぬるぬるです。

また、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。

OSはWindows Home 11でFHD Webカメラに顔認証対応、ドルビーアトモスのオーディオにハーマンカードン製1Wスピーカーが2基搭載、無線はWi-Fi 6Eになります。

インターフェイスは必要十分にあり、USB Type-AとType-C(うち1つはUSB4)が2つずつで、HDMIにmicroSDカードリーダー、コンボジャックもあります。本機には16インチモデルのVivobook 16 S OLEDがありますが、それと同じインターフェイスです。

14インチで約1.3㎏と軽く、バッテリー駆動時間は平均的な約8.9時間となっています。ACアダプタは大きめの90Wで(一般的なPCは65W)、最大消費電力も90Wになります。

 

 

公式サイト

上のリンクから移動できない場合は、こちらをクリック。

 

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兄弟モデルとの比較

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 正面<本機種・同じ筐体を使用>

同じ筐体を使用したM5406UA(Ryzen 7 8845HS/14.9万円)とM5406NA(Ryzen 5 7535HS/13.4万円)と言うモデルもあります。CPUやメモリのクロック数の違いがあり、M5406NAのみUSB4はありませんが、基本的に同じ機種です。

本機種 兄弟モデル
CPU Ryzen AI 9 HX 370 Ryzen 5 7535HS
Ryzen 7 8845HS
メモリ LPDDR5X-7500MHz 32GB LPDDR5X 16GB
ストレージ SSD PCIe 4.0
ディスプレイ 3.2K OLED HDR 120Hz WUXGA OLED
無線 Wi-Fi 6E
バッテリー 8.9時間
重量 1.3㎏ 1.3㎏

本機搭載のRyzen AI 9 HX 370は50 TOPSの性能を持つNPUが搭載し、Ryzen 7 8845HSは16TOPSのNPU、そしてRyzen 5 7535HSはNPUなしです。

また、Copilot+PCは本機だけで、他のモデルは違います。

 

Copilot+PCとは?

Copilot+PC

Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。

主な特徴です。

・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス

すごく簡単に言うと、AIがいろいろなサポートをしてくれて作業効率が上がる(便利になる)、と考えていたら問題ないです。

 

こちらにCopilot+PCでできることを紹介しているので、あわせてどうぞ。

ただし、IntelとAMD搭載機種は11月のOSアップデート後にこれらの機能が使えるようになります。

 

 

最大50 TOPSのNPU性能を持つRyzen AI 300シリーズ搭載

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) CPU-Z

AMD Ryzen AI 9 HX 370
製造プロセス 4nm
アーキテクチャ 4x Zen 5 , 8x Zen 5c
コア 12コア
スレッド 24スレッド
L3キャッシュ 24MB
最大ブーストクロック 5.1GHz
Zen 5ベースクロック 2GHz
Zen 5cベースクロック 2GHz
グラフィックス AMD Radeon 890M
16コア
NPU 50 TOPS
TDP 28W
マックスパワー 54W

SoCは4nmで、Intelっぽく言えばZen 5(Pコア)とZen 5c(Eコア)になり、最大50 TOPS(1秒間に50兆回の演算処理)性能を持ちます。

先述しましたが、AMDではCopilot+の機能がまだ使えませんが、NPU対応のアプリ(筆者の用途で言えばPhotoshopやDavinci Resolveなどのクリエイターアプリ)で作業が少ししやすくなります。

グラフィックスはRadeon 890Mで、内蔵グラフィックスとはいえかなり高い性能でした。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) CPU Mark計測結果

こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、35370と高いスコアでした。兄弟モデルに16インチのVivobook S 16 OLEDが同じスペックでありますが、16インチの方が筐体が大きく排熱性能に優れているため、本機はそれよりも若干低いスコアになりました。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16 OLED  36217
Ryzen AI 9 HX 370  35370
Core Ultra 9 185H  33266
Ryzen AI 9 365  31399
Ryzen 7 8845H  30037
Core Ultra 7 165H  28719
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Snapdragon X Elite X1E-78-100  22886
Core Ultra 7 258V  21237
Core Ultra 5 125H  20071
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Core i5-1335U  18931
Core Ultra 5 135U  18742
Core Ultra 5 125U  17921
Core 5 120U  17292
Core 7 150U  16900
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140
Core i7-1355U  15878
Core i3-1315U  12654
Core i3-N305  10090

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) Cinebench 2024計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア1062、シングルコア115と、どちらもすごく良いスコアでした。

他のCPUとの比較です。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較 

Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  1071
Ryzen AI 9 HX 370  1062
Snapdragon X Elite X1E-78-100  924
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Plus X1P-42-100  702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V  556
Apple M1  509
Core i7-1280P  433

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  119
Ryzen AI 9 HX 370  115
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  114
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Snapdragon X Plus X1P-42-100  107
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) PCMark10計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス

本機種のスコアです。

  • 総合性能は7881→ミドルハイクラス
  • Essentialは10915→通常用途やビデオ会議などは余裕でできる
  • Productivityは10550→超高速に使える
  • Digital content creationは11536→かなり高い性能で動画編集などにも向いている
EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10915
Ryzen 5 8640HS  10622
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  10412
Ryzen 5 7535U  10196
Core Ultra 5 125H  9781
Core i7-1260P  9744
Core i5-1240P  9728
Ryzen 5 7535U  9465
Core Ultra 7 258V  9421
Ryzen 5 5625U  9036
Ryzen 7 5700U  8951
Ryzen 3 5425U  8743
Ryzen 3 7335U  8318
Ryzen 5 PRO 6650U  8130
Ryzen 5 5500U  7907
Snapdragon X Plus X1P-42-100  7615

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10550
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  10209
Ryzen 5 8640HS  9349
Ryzen 5 5625U  9223
Ryzen 5 7535U  8996
Core Ultra 7 258V  8287
Ryzen 3 5425U  8193
Ryzen 5 7535U  8176
Ryzen 7 5700U  8065
Ryzen 5 PRO 6650U  8026
Core Ultra 5 125H  7892
Ryzen 3 7335U  7499
Core i7-1260P  6187
Core i5-1240P  6167
Core i5-1235U  5542

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  11536
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  10916
Core Ultra 7 258V  9578
Core Ultra 5 125H  8250
Ryzen 5 8640HS  7777
Ryzen 7 7735U  7159
Core i7-1260P  6406
Core i5-1240P  5875
Ryzen 5 7535U  5851
Ryzen 5 PRO 6650U  5636
Ryzen 5 5625U  5372
Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 3 7335U  4872
Core i5-1235U  4716
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4251
Ryzen 3 5425U  4240

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 5分の4K動画書き出し時間

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は2分26秒でした。速いですね。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 258V  6分2秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分26秒
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  2分9秒

 

 

グラボ並みのグラフィックス性能

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 3D Graphics Mark計測結果

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは9117と過去最高スコアでした。

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  9117
Ryzen 7 8845HS  9055
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  7982
Ryzen 5 8640HS  6065
Core Ultra 5 125H  5507
Ryzen 7 7735U  5098
Core Ultra 7 258V  5067
Ryzen 5 7535U  4127
Ryzen 5 PRO 6650U  3526
Core i7-1260P  3263
Core i7-1355U  2981
Core i5-1335U  2686
Core i5-1340P  2542
Ryzen 7 PRO 5850U  2328
Core i5-1240P  2326
Core i5-1235U  2319
Ryzen 3 7335U  2609

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) Fire Strike計測結果 ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) Night Raid計測結果 ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) Steel Nomad計測結果 ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) Wild Life計測結果

次はゲームのベンチマークを使い、グラフィック性能を測ります。

Steel Nomad Lightは3507、Wild Lifeは22702、Fire Stikeは9118、そしてNight Raidは33378と、すべてのベンチマークで兄弟モデルの16インチよりも高いスコアでした。一般的に筐体が大きい方が排熱性能も高くなるので良いスコアが出るのですが、不思議と14インチが勝っていますね。

Steel Noamd LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
GTX 1650 Max-Q  2819
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  2792
Core Ultra 7 258V  2734
Core Ultra 5 125H  2472
Ryzen 7 7735U  1437
Snapdragon X Plus X1P-42-100  1139
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  25716
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  17654
GTX 1650 Max-Q  16974
Ryzen 7 8845HS  16368
Ryzen 5 8640HS  13987
Snapdragon X Plus X1P-42-100  11404
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
GTX 1650  8033
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  7951
Core Ultra 5 125H  7904
Core Ultra 7 258V  7839
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Ryzen 7 7735U  4645
Snapdragon X Plus X1P-42-100  3599
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  31139
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  31089
GTX 1650 Ti  27333
Core Ultra 5 125H  26261
GTX 1650 Max-Q  20322
Ryzen 7 7735U  17539
Snapdragon X Plus X1P-42-100  16232

 

次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は17266で「すごく快適」、FFXIV黄金のレガシーは7187で「やや快適」でした。2Dゲームは快適にできるほどの性能です。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX FHD画質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  18362
Core Ultra 5 125H  17314
Ryzen AI 9 HX 370  17266
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  16209
Ryzen 5 5625U  10747
Ryzen 7 5700U  10370
Ryzen 3 5345U  9348
Ryzen 7 7730U  9033
Ryzen 5 7530U  8994
Ryzen 5 8640HS  8954
Ryzen 5 PRO 6650U  7949
Ryzen 7 7735U  7291
Core i7-1260P  6272
Core i7-1355U  6213
Core i5-1240P  6204
Core i5-1335U  5150
Ryzen 3 7335U  5071

FFXIV 標準品質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  9490
Core Ultra 5 125H  7547
Ryzen AI 9 HX 370  7187
Ryzen AI 9 HX 370/Vivobook S 16  7092
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6556
Ryzen 5 8640HS  5470
Ryzen 7 8845HS  5345
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4794
Ryzen 7 7735U  4398
Ryzen 3 7335U  2051

 

高品質ディスプレイ搭載

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) ディスプレイ

本機のディスプレイは特徴が多いので、羅列します。

・2.8K(2880×1800ドット)解像度
・ASUS Lumina OLED
・1,000,000:1のコントラスト比
・DCI-P3 100%
・10 bit 10.7億色の色深度
・ΔE<1の色精度
・最大輝度600ニト
・HDR True Black 600
・最大120Hzのリフレッシュレート・0.2msのディスプレイ応答時間
・省電力(ASUS OLED Care)
・ASUS Splendid
・約70%のブルーライト軽減

これ、すごいディスプレイですね。いろんな最高峰スペックがてんこ盛りです。

2.8Kと高精細で細かな部分もしっかりと描写され、ASUS Lumina OLEDは本物の黒(0.0005ニト)を描写できるし、コントラスト比は百万対1ですっきりとくっきりな描写ができます。

 

左は本機で、右は標準よりもちょっと良いディスプレイで、IPS液晶にsRGB 100%の色域があります。本機の方が断然色彩豊かですね。

また、本機は1,000,000:1のコントラスト比なので、ASUSの方がよりシャープな描写ですね。

ΔE

ΔE<1(Delta E測定で1以下)なので、現実のものと色差は肉眼ではわからないくらいになり、現実にあるものと本機のディスプレイに映し出されたものは、ほぼ同じ色彩であるということです。

これらに加え、10 bitの色深度で10.7億色の発色なので(一般的なディスプレイは8 bitの1670万色)、より正確な色が描写されます。

 

この画像は黒をどれだけ描写できるかのテストに使っているのですが、ASUSを使って初めて煙の量がここまで多いことに気づきました。今ままでは、ASUSのLumina OLED以外では真っ黒だったので黒と思って使っていたんです。

右の機種だと煙は下(画像右端)のみですが、本機で倍くらいの煙が出ています。また、筆者のメインモニターは4K IPS Adobe RGBで約9万円なのですが、それでもここまで煙は出ていませんでした。

また、最大輝度が600ニトと高いので、それも影響していると思います(右のディスプレイは最大500ニト)。

最後に視野角のチェックです。どこから見ても薄暗くなる部分もなく見やすいです。

 

 

RGBライティング付きキーボード

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) キーボード

本機はASUS ErgoSenseキーボードを採用し、打鍵感も良く使いやすいキーボードです。もちろんCopilotキーもあります。大きなキーなので、特にタイプミスがしにくいです。

キーピッチ(キーの中心部から隣のキーの中心までの距離)はフルサイズ19.05㎜と十分な距離があり、手が大きな人にも使いやすいです。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 湾曲しているキートップ

キーストロークは1.7㎜と深く、ラバードームを採用しており打鍵感も良く、キートップは湾曲しており、ちょっとくらいタイピングがずれてもしっかりと中心を打てます。また、キーキャップは0.2㎜と極薄で、一般的に薄い方がキースイッチそのものの音が出るので良いとされています。

 

ASUS ErgoSenseキーボードはシザーキー機構を採用し、ノイズと共振を最小限に抑えているので、静かだし疲れにくいです。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED RGBライティングバックライト設定

キーボードのバックライトはRGBライティングで、好きな色に変更ができます。Windowsの設定→個人用設定→動的ライティングで設定します。

カラーは単色、Breathing(ゆっくり点滅)、Rainbow(色が変わっていく)の設定があります。

 

 

タッチパッドで調整ができる

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) タッチパッド

このタッチパッドはスワイプして、輝度の調整、音量調節、ビデオの再生巻き戻し、ScreenXpert Control Center コントロールセンターへアクセスができます。

これ便利なんですね~。わざわざカーソル動かさなくてもここで調節できるので楽ですね。

タッチパッドは静穏ドームスイッチシートを使用してノイズを軽減し、0.23㎜のクリックの深さがあります。

 

 

その他の特徴

 

外観

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 右斜め前から

上下左右のベゼル(画面の黒い枠)が細く、コンパクトに見えます。画面アスペクト比が16:10と縦に長いディスプレイを搭載していますが、寸法は幅310.5㎜、奥行き221.9㎜と実際にコンパクトで、最薄部は13.9㎜の厚さになっています。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 厚さ

写真じゃ薄さが伝わりびくいですが、薄いです。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 背面排気口

背面排気口もおしゃれですね。見えないとこまでこだわって作られています。また、ボディは1つのパーツから作られたユニボディで、堅牢性も高く洗練された外観です。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 天板

メタル素材なので、手触りも良いです。よく見ると指紋もついているので、時々拭いてあげたほうが良いと思います。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 天板ロゴ

CNN彫刻のロゴがあり、シンプルなデザインですがワンポイント入っています。ビジネスPCみたいな雰囲気もありますね。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 背面

軍用規格のMIL-STD-810Hに準拠しており、満員電車で圧迫が掛かることが多い人も安心して使えると思います。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) ディスプレイを180度開いた状態

180°開くことができるディスプレイで、画面共有や床に置いて作業をすることがある人にも使いやすいです。

 

排熱性能

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 底面カバー

底面の通気口は幅広いですね。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 筐体内部

ASUS IceCool サーマルテクノロジーを採用し、高負荷タスクにおいてもパフォーマンスを低下させることなく、スムーズに処理できます。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) ファン

防塵フィルタ付き97枚のアイスブレードがあるファンが2つ、ヒートパイプも2つあり、上位モデルの排熱仕様です。標準モードだと38dB以下の騒音値で、静かですね。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) ベンチマーク計測時のCPU温度の推移図

CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時の、CPUの温度推移図です。最大でも343°(摂氏70°)ほどで、安定してこの辺を推移しています。

これは急にクロックが落ちたりせずに、安定してCPUが動作している証拠ですね。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) ベンチマーク計測時のPC表面温度

ちなみに、この時のPCの温度は平均で39度となりました。表面はほんのり温かいくらいで、不快感はないです。

 

 

Webカメラ&オーディオ/スピーカー

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) WEBカメラ

Webカメラは高画質のFHD解像度で、プライバシーシャッターに顔認証にも対応しています。

左の画像は本機で撮影、右は他のWEBカメラで撮影したFHD解像度の写真で、本機の方が若干質が良いと思います。

また、2024年11月以降のOSアップデート後はWindowsスタジオエフェクトも使えるようになるので、よりWeb会議がしやすくなると思います。AI搭載のカメラなので、自動画面調光機能だったり、離席すると画面ロックや帰ってくるとロック解除などを自動でやってくれます。

オーディオはDolby Atmosで一般的なオーディオの様な平面的じゃなく、立体的な音を体感できます。

1Wスピーカーが2つとこの価格のPCにしては小さいですが、ハーマンカードン製のスピーカーで、Smart AmplifierとASUS Audio Booster技術により、音声の音量を最大5.25倍までブーストできるので、悪くない音質・音量です。

 

 

メモリ

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはLPDDR5X-7500MHzで32GBで、Memory Markで性能を計測したら2712とそこそこ良いスコアでしたが、LPDDR5X-7500MHzのオンボードとしては低いスコアでした。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

LPDDR5X平均  3503
DDR5平均  2769
本機種  2712
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 1TBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は5033MB/秒、ライト(書き込み速度)は3622MB/秒と速いですが、もうちょっと速いかと思っていました。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

本機種  5033MB/秒
 3622MB/秒
PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

起動時間を計測しました。めちゃくちゃ速いわけじゃなかったですが、普通に速いです。

1回目 16秒
2回目 15秒
3回目 14秒
4回目 15秒
5回目 15秒
平均 15.0秒

 

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは大きめの4セル75Whですが、動画再生時は最大約8.9時間と悪くない長さです。本機は最大消費電力が90Wと高いので、バッテリー駆動時間が短くなっていると思います。

充電時間は約1.8時間で満充電になります。

 

Wi-Fi 6Eに対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

無線はWi-Fi 6Eに対応しており、Wi-Fi 5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。

 

 

インターフェイス

インターフェイスは十分な数がありますが、USB4以外はデータ転送速度が5Gbpsとなっており、USB4を別のことに使用していたらデータ移動時にちょっと不便です。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 右側面インターフェイス

右側面にはUSB 3.2 Gen 1(データ転送速度5Gbps)が2つです。

 

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA) 左側面インターフェイス

左側面はHDMI、USB 3.2 Gen 1 Type-C(データ転送速度5Gbps/Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き)、USB4(データ転送速度40Gbps/Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き)、microSDカードリーダー、そしてオーディオコンボジャックになります。

 

 

ライバル機種

同じくAI PCからいくつかライバル機種をピックアップしました。

 

Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9

Lenovo Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9Copilot+PC
最先端のAIソフトを詰め込んだ様な機種で、NPUは最大47TOPSとかなりハイスペックです。画面比が16:10の15.3インチで1.53㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大13.7時間と長時間作業ができます。筐体もコンパクトで薄い、そしてパワフルの機種です。ディスプレイはIPS液晶ですがPureSight Proディスプレイを採用しており、OLEDディスプレイとあまりそん色ないほど高品質です

CPU Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5X 32GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(15.3型) 2.8K IPS
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 7
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
重さ 約1.53㎏
バッテリー 最大約13.7時間
価格 24.9万円~

レビュー

 

 OmniBook Ultra 14-fd

OmniBook X 14-fe 正面今話題のAI PCで、Arm版のSnapdragonじゃなくAMD Ryzenが搭載になります。これ、待ってる人多かったんじゃないでしょうか?仕事で使うのにOSがArm版だと使いにくいですしね。メモリは最大32GBと大容量で、なんと900万画素のWebカメラです!!4K解像度が約829万画素なので、900万画素って4K以上ですね。また、最新のWi-Fi 7にも対応しています

CPU Ryzen AI 9 365
Ryzen AI 9 HX 375
メモリ LPDDR5x 32GB
ストレージ SSD 1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) 2.2K IPS タッチ
無線 Wi-Fi 7
カメラ 900万画素+IRカメラ
生体認証 顔認証
寸法(幅×奥行×高さ) 315 × 227 × 16.4㎜
重さ 1.57㎏
バッテリー 21時間
価格 18.9万円~

公式サイト

 

ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD)

ThinkPad T14s Gen 6 Strix Point(AMD) 正面最大50TOPSのNPU性能があるRyzen AI 7 PRO 360を搭載し、メモリが最大64GBと大容量機種です。筆者は数年前からメモリ32GBを使っていますがヘビーなことをやっているとメモリ不足に陥ることがあるので、こういった使い方をする人にも便利です。また、1.3㎏と軽いので持ち運びに向いています

CPU Ryzen AI 7 PRO 360
メモリ LPDDR5X-7500 32GB/64GB
ストレージ SSD PCIe 4.0 最大1TB
ディスプレイ(14型) WUXGA IPS、タッチあり
無線 Wi-Fi 7、5G Sub6あり
生体認証 顔認証、指紋センサー(搭載可能)
WEBカメラ 500万画素、IRカメラ
重さ 1.3㎏~
バッテリー 最大約15.5時間
価格 23.2万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・軽量極薄で持ち運びがしやすい
・メタルのユニボディでおしゃれ・傷もつきにくい
・CPUとGPU性能がめちゃくちゃ高い
・画面比が16:10で、14インチでも一般的な15インチ並みの情報が表示される
・ディスプレイが超高品質
・排熱性能が高い
・キーボードの打鍵感が良く、タッチパッドでいろいろな操作ができる
・Webカメラの品質がちょっと良かった

 

残念な点

・USB4以外のポートが低速度
・Wi-Fi 7に非対応
・バッテリー駆動時間がもうちょっと長ければよかった

 

総合評価

CPU性能がすごく高く、グラフィック性能が必要なことも今まで以上に使いやすい機種です。私が一番驚いたのは、ディスプレイの品質です。今のメインPCとメインモニターも極上で最高峰なのですが、本機の方がより詳細な描写ができることにちょっとショックを受けました。

画像編集や動画編集をするクリエイターに向いたスペックで、持ち運びもしやすいし堅牢性も高いので、安心して外出できます。

持ち運びがしやすいとはいえ、バッテリー駆動時間が最大8.9時間とそんなに長いわけじゃないので、長時間外出する場合はACアダプタやモバイルバッテリーを一緒に持っていくと助かります。

クリエイターだけじゃなく、ビジネスユースで使うのに向いていますね。USB4以外のUSBのデータ転送速度が5Gbpsとちょっと遅いですが、モニターにつなぐときはUSB 3.2 Gen 1 Type-Cを使えばUSB4を占領せずにデータ転送時に使えます。

 

 

公式サイト

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