HP ProBook 445 G11のレビューです。
癖のない無難なPCで、誰にでも使いやすいと思います。LTEモデルもあるので、外出先で短時間の移動をしながら使う人には合うかもしれません。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen 5 7535U、8GB DDR5-4800MHz、SSD 256GBになります。
Contents
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ProBook 445 G11のスペック
CPU | Ryzen 5 7535U Ryzen 7 7735U |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | WUXGA 300ニト |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | Wi-Fi 6E、イーサネット、LTEモデルあり |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | フルHD |
オーディオ | Poly Studio内蔵デュアルスピーカー |
寸法(幅×奥行×高さ) | 318.6 × 224.4 × 10.9-17mm |
重さ | 1.44kg |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約7.8時間 |
セキュリティ | HP Wolf Security for business |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 10.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 7000シリーズが搭載で、最新じゃないですが高い性能があります。
メモリはDDR5-4800MHzでメモリスロット2つで最大32GB(16GB×2枚)、ストレージは速度を見る限りPCIe 4.0かなと思いますが、最大512GBになります。
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10の14インチで、14インチ並みの情報が表示されます。より多くの情報を見て取れるので、作業効率も上がります。輝度は300ニトで、屋内であればほぼ見にくいことはありません。
その他のスペックは、OSはWindows 11 Proで、LANはWi-Fi 6Eに対応しギガビットイーサネットもあり、WebカメラはフルHDと高解像度で、指紋センサーもあるのでサインインは一瞬です。
14インチで1.44Kgグラムとちょっと重たく、バッテリー駆動時間はそこまで長くない最大7.8時間なので、社内移動やちょっとした外出がある人に合いますね。丸1日外出するような人は、バッテリー駆動時間が長く筐体も軽い上位モデルのEliteBookがおすすめです。
インターフェイスはUSB Type-C(10Gbps)が2つあり、USB-A(5Gbps)も2つ、そしてHDMIやセキュリティロックケーブルスロット、RJ45に3.5ミリジャックもあり、十分じゃないかなと思います。
HP Wolf Security for business搭載
セキュリティはHP Wolf Security for Businessが搭載で、包括的なセキュリティになっています。
- HP Sure Sense・・・ディープラーニングを活用したリアルタイム検知機能があり、悪意のあるファイルを検出し、マルウェア、ゼロディ攻撃、ランサムウェアなどからPCを守るセキュリティ機能
- HP BIOSphere Gen6・・・ウイルスやマルウェアによる不正なBIOSの書き換えや、破損からシステムを保護
- HP Sure Click・・・Web閲覧のセキュリティ強化で、タブを閉じるだけでマルウェアが消滅する
- HP Sure Start・・・自動復旧機能で攻撃を受けても自動でリカバリ
- HP Client Security Software・・・パスワード関係などのセキュリティ機能
- HP Secure Erase・・・BIOSの中のSecure Eraseを使って内蔵ドライブのデータを完全に削除することが出来る
- ナノセキュリティロックケーブルスロット・・・盗難や持ち運び防止用のセキュリティワイヤーを使うスロット
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれる
「世界で一番安全なビジネスPC」と言っているだけありセキュリティは万全で、次項で紹介する東京生産ということもあり、安心して使えます。
日本でのサポート
HPのサポートは、電話・チャット、メール・LINEなどでやっており、対応時間は月-金9:00-21:00、土9:00-17:00になります。一番うれしいのは、電話した時に「その件でしたらこちらの部署におかけ直しください」と言う定番の文句が出てこないことですね。たらいまわしを回避し、1つの窓口で対応してくれます。また、サポートは国内になります。
保証は1年間引き取り修理が付いており、最長5年に延長ができます。また、オンサイト修理という保証にもアップグレードできます。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理/オンサイト修理・・・家や事務所に来てその場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
- アクシデントサポート・・・標準保証ではカバーされない水濡れや落下破損、盗難などに対応
保守拠点は国内に420か所以上あるので、修理も速いです。
また、他にも有料サポートが多くあるので、公式サイトを確認してみてください。
高い堅牢性
本機は2万時間のテストを実施し、米軍の物資調達企画であるMIL-STD 810Hの19項目に適合と堅牢性の高い機種です。
持ち運びやオフィスでの使用にも、安心して使えます。
メモリとSSDの増設ができる
メモリスロットは2つあり、レビュー機には8GBメモリが1枚搭載しており最大32GBにできます。
もし、シングルチャンネルメモリ(メモリ1枚)を購入したら、増設しないと特にグラフィック性能がガタ落ちなので増設は必須です(いや、必須じゃないけどしないと性能が低い)。
この赤枠はLTE用スロットですが、LTE非搭載の場合SSDを追加できます。
高性能Ryzen 7000シリーズ搭載
20U | 30U | 35U | 40U/HS | 45HX | |
プロセス | 6nm | 7nm | 7nm | 4nm | 5nm |
アーキテクチャ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 4 |
最大温度 | ? | 95° | 95° | 100° | 100° |
メモリ | DDR4 | DDR4 | DDR5 | DDR5 | DDR5 |
PCIe 4.0 | PCIe 3.0 | PCIe 3.0 | 対応 | 対応 | 対応 |
USB4 | × | × | × | 対応 | × |
まずお伝えしなくちゃいけないのは、Ryzen 7000シリーズってすっごく面倒くさくて細かく仕様が分かれているんです。
簡素化してお伝えすると、本機搭載CPUは7000シリーズの真ん中の性能でDDR5やPCIe 4.0規格に対応しています。
Ryzen 5は6コア12スレッド、Ryzen 7は8コア16スレッドと多コア多スレッドなので、マルチスレッディング性能も高く使いやすいです。
レビュー機はRyzen 5 7535Uが搭載で、メモリは8GB1枚でしたが2枚の16GB(8GB×2)に増設してすべてのベンチマークを計測しています。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、計測結果は17770とビジネス用途でも快適に使える性能です。
他のCPUとの比較です。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 135U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core 5 120U | |
Core 7 150U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は2431と高く、Half Precision(半精度)も1170と良いスコア、Quantized(量子化スコア)は3648とこれも良いスコアでした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア481、シングルコア87と悪くないスコアでした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 155U | |
Apple M1 | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i7-1280P |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は5533→ミドルクラス
- Essentialは8854→通常用途やビデオ会議などは快適にでできる
- Productivityは8331→快適に使える
- Digital content creationは6234→普通の性能(画像編集などできるが向いているわけじゃない)
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 5425U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し平均は4分8秒と予想以上に速かったです。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen AI 9 HX 370 |
その他の特徴
外観
上のベゼル(画面の黒い枠)は11ミリ、左右は約8㎜で、太くなりがちな下ベゼルはすごく細いです。ベゼルが細いとスリムに見えますね。
また、サステナビリティを意識した機種で、DVDの再生プラスチックやリサイクルアルミニウムを使用し、そして外箱とパッケージは100%サステナブル素材を使用しています。
筐体はメタル素材で剛性が高く、毎日の持ち運びも安心です。
寸法は幅318.6ミリ、奥行き224.4ミリとコンパクトな方です。
先端の厚さは10.9ミリ、後部は17ミリと薄いです。カバンに入れてもかさばりにくい薄さで、持ち運びが楽に感じます。
実測1450gで、14インチの平均的な重さは1.4㎏なので、ちょっと重たいです。
ヒンジ部分にも「PROBOOK」ってロゴが入っています。上位モデルは、見えない部分にもこだわりを持って作られていますね。
HPは個人向けモデルがラウンドエッジ、ビジネスPCはこういったエッジの効いた筐体が多いです。角が丸くないとかっこいい感じになりますね。
ディスプレイは180度開くので、床に座って作業をすることがある人にも使いやすいです。
画面比が16:10の14インチディスプレイ
ディスプレイは14インチのWUXGA(1920×1200ドット)と通常の画面アスペクト比の16:9よりも縦に長い16:10で、15インチ並みの情報が表示されます。
表示量が多いので今まで見えなかった部分もしっかりと見え、スクロールアップ/ダウンの回数が減るし、持ち運び時でも生産性を落とすことなく作業ができると思います。
右は低価格PCに搭載されるNTSC 45%と言う色域で、真ん中が本機、右はsRGB 100%のディスプレイですが、本機はNTSC 45%以上sRGB 100%以下と言った感じですね。
画像編集や動画編集には向かないディスプレイです。
この画像はどれだけ黒を描写できるかのテストで、比較的しっかりとした黒を描写できています。
次は視野角のチェックです。どこから見ても四隅が暗くなったりせずにしっかりと見えますが、輝度が低いので暗く見えやすいかもしれません。
輝度は300ニトで、こちらは輝度の目安です。明るい屋外では見にくいときがあると思います。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない) |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
フルHD WEBカメラ
<画像はプライバシーシャッターを閉じた状態>
WebカメラはフルHDで、一般的なPCに搭載されるHD解像度(約92万画素)よりも高画質です。カメラシャッターもあるので、カメラを使わないときは閉じておくと安心です。
ズームするとよりわかりやすいですが、一般的なPCに搭載されるHD画質よりも良い画質ですね。
また、HP Keystone Correction(自動でトリミングやフラット化)やWith HP Be Right Back(離席中と表示)、With HP Background Adjustment(背景一括変更)などがあるので、Web会議がよりしやすいです。
スピーカーはPoly Studioのデュアルスピーカーで、ちょっとトゲのある高音なので音楽鑑賞にはそこまで合わないですが通話はしやすい音です。
キーボード
キーボードは防滴機能付きで、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測18.6×18.4㎜で、フルサイズに近く(公称値19ミリ×19ミリ)、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と悪くないです。
主要キーは大きく使いやすく、最下部のキーは若干細長く、左右カーソルキーも小さいです。慣れが必要かもしれません。
キーボード下には指紋センサーがあり、サインインは一瞬です。
打鍵感はちょっと軽めですが、普通にタイピングできます。Copilotキーもあるので、便利ですね。
標準的なグラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは3802と2022年であれば良いスコアと言っていましたが、2025年としてみると普通です。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1340P |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Fire Strikeのスコアは4175と、CPU内蔵グラフィックスとしては悪いスコアではありませんでした。
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は6857で「快適」、FFXIV黄金のレガシーは4372で「普通」でした。
以上の結果から見ると、SNS用の画像編集など簡単なことはできる性能はありますが、本格的なことをするには性能が足りません。
排熱性能
通気口は幅広く、がっつりとフレッシュエアーを吸ってくれそうです。
筐体内部にはファンが一つと、ヒートパイプが一つだけでした。最低限の排熱機構ですが、CPUが省電力モデルなので問題無いようです。
CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時に、PCの表面温度と騒音値を測りました。
PC表面温度は42.6度とちょっと高く、平均騒音値は41dBとちょっと音がします。
熱がこもりやすいかなと思っていたのですが、先ほど紹介した4K動画のレンダリング時間ですが、3回連続でレンダリングしたにもかかわらずレンダリング時間が短くなっているので、PCはあったかくなるが性能は落ちてない感じです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR5-4800MHzで、メモリ性能を測るMemory Markは2588と同じメモリの平均より下でしたが、特に処理が遅いとは思いませんでした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
本機DDR5 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD 256GBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は4793MB/秒、ライト(書き込み速度)は2722MB/秒とどちらも悪くない速度でした。
起動時間を計測したら、5回の平均で21.2秒とちょっと遅いです。(10秒→速い、15秒→普通、20秒以上→遅い)
1回目 | 23秒 |
---|---|
2回目 | 18秒 |
3回目 | 24秒 |
4回目 | 17秒 |
5回目 | 24秒 |
平均 | 21.2秒 |
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
また、14インチでギガビットイーサネットを搭載しているので、無線でも有線でも接続できます。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル・48Whrで、JEITA 3.0測定で約7.8時間の動画再生時間になります。持ち運び用の14インチビジネスPCとしては短いです。
急速充電に対応しており、30分で最大50%の充電が可能で、50%以降は通常の充電速度に戻ります。
インターフェイス
インターフェイスはUSB-Aが2つ、USB Type-C 3.2 Gen 2が2つあり、RJ45やHDMIなどもあるので、必要十分だと思います。
右側面はナノセキュリティロックケーブル用スロット、RJ45、USB 3.2 Gen 1(データ転送速度5Gbps)、そしてnanoSIMカードトレイです。
左側面はHDMIにUSB 3.2 Gen 1とUSB Type-C 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps)が2つ、そしてオーディオ/マイクコンボジャックになります。
ライバル機種
ThinkPad E14 Gen 6 AMD
現在、上位CPUのHSシリーズが搭載し、10万円以下で販売されています。メモリは最大64GBと大きく、ストレージも増設できるので、長く使える機種です。14インチで1.44㎏とちょっと重たいですが、最大バッテリー駆動時間は約11.8時間と長く、出先でも存分に使えます
CPU | Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 最大32GB(最大容量64GB) |
ストレージ | SSD×2 |
ディスプレイ(14型) | WUXGA/2.2 IPS タッチあり |
通信 | Wi-Fi 6/6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー/顔認証(オプション) |
WEBカメラ | HD、FHD、FHD+IRカメラ |
重さ | 1.44㎏~ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約11.8時間 |
価格 | 9.3万円~ |
EliteBook 635 Aero G11
Aeroシリーズは本当に軽いですね。13.3インチで最軽量モデルは1㎏切りです。スペックも高く、どちらのCPUもNPUを搭載しており、今後ますます使いやすくなる機種です。コンパクトで軽量ですが、画面比は16:10と縦に長いので14インチ並みの情報が表示でき、MILスペックにも準拠し、満員電車などにも負けない耐久性があります
CPU | Ryzen 5 8640U Ryzen 7 8840U |
---|---|
メモリ | LPDDR5 16GB |
ストレージ | SSD 最大512GB |
Evo | 〇 |
ディスプレイ(13.3型) | WUXGA |
OS | Windows 11 Pro |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
WEBカメラ | 5MP、IRカメラ |
オーディオ | Poly Studio |
寸法(幅×奥行×高さ) | 約 297.3 x 211.2 x 15.1mm |
重さ | 990g~ |
バッテリー | 最大約11時間30分 |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 14.1万円~ |
まとめ
良い点
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・メモリとSSDの増設ができる
・排熱性能が高い
・指紋センサー付き
・HP Wolf Security搭載
残念な点
・スピーカーは音楽には向いていないが通話向き
・性能は下がらなかったが、高負荷作業を長くすると筐体が温かく、ちょっと音もする
・バッテリー駆動時間が短い
総合評価
HPビジネスPCの一番の特徴は、HP Wolf Securityですね。このセキュリティがあるので、人気が高いと思います。まぁ、セキュリティは最重要項目なので、ここまで手厚いセキュリティがあればビジネスパーソンとしては助かります。
本機は癖のない普通のノートパソコンで、合わない人は少ないんじゃないかなと思います。
個人的に気になったのは、LTEモデルもありますがバッテリー駆動時間が短いので、ACアダプタも持ち運ばないといけないかもしれません。ただでさえ軽くない筐体に、プラスでACアダプタと荷物が増えるかもしれません。
長時間外出しないけど、場所を移動することが多いというにはLTEモデルも合うかもしれません。
LTEなしモデルは社内移動や、ちょっとした外出が多い人に向いています。
Author
・パソコンガイドメインライターの本田。PCやタブレット、その他ガジェットが好きで、年間2~30台ほどのPCとモニターや周辺機器を購入するマニア
・元ミュージシャン
・暖かいところが好きで、よくタイに旅行に行く
・既婚(妻と子供2人)
・最近の趣味はオーディブルを聞きながらぼけ~っとすること
・はまってることは、裸足で1日10分歩く健康法
・若く見られがちだが40代