Copilot+PCのHP OmniBook Ultra 14-fdのレビューです。
AIコアを搭載した機種で今までできなかったこともできるようになり、よりAIを活用して作業ができます。コクリエイターとか使ってて、すごく楽しいですしね。
全体的な性能が高く、特にCPUとグラフィック性能がすごく高かったので「高負荷な作業ができるおしゃれなクリエイターPC」を探している人に合うと思います。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen AI 9 HX 375、メモリ32GB、SSD 1TBになります。
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OmniBook Ultra 14-fdのスペック
SoC | Ryzen AI 9 365 Ryzen AI 9 HX 375 |
---|---|
メモリ | LPDDR5x-7500 16/32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Radeon 880M Radeon 890M |
ディスプレイ(14型) | 2.2K IPS タッチ |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | 9MP+IRカメラ |
オーディオ | Poly Studioスピーカー×4 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 315 × 227 × 16.4mm |
重さ | 1.57㎏ |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約21時間 |
セキュリティ | HP Wolf Security |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 21.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるSoCはRyzen AI 300シリーズで、最大55 TOPSの性能を持つNPUを搭載し、レビュー機にはRyzen AI 9 375 HXが搭載でしたがかなり高い性能でした。
高性能NPU搭載なので、ローカルでAIの推論などを行うことができます。
メモリはLPDDR5X-7500MHzのオンボードで最大32GB、ストレージはSSD PCIe 4.0で最大1TBになります。メモリも高めの性能で、ストレージはかなり高速でした。
また、14インチで画面アスペクト比が16:10と縦に長く、15インチ並みの情報を表示できるので、より作業がしやすいです。
2.2K解像度でIPS液晶を採用し、広色域のsRGB 100%で画像編集や動画編集にも合います。タッチディスプレイなので、タブレットの様にタッチして操作もできます。
その他のスペックはWindows 11 Homeで、最新のWi-Fi 7に対応、そして法人モデルに採用されているHP独自のセキュリティシステムであるHP Wolf Securityが採用です。
Webカメラは超高画質の900万画素に顔認証のIRカメラ付き、そしてPoly Studioのスピーカーが4つあります。
14インチで1.57㎏(実測1536グラム)と重たいですが、バッテリー駆動時間は約21時間と長めで、外出先でもがっつり作業をする人に合います。
インターフェースはミニマムでUSB4が2つ、USB Type-A 10Gbpsが1つ、そして3.5ミリジャックです。ドックやアダプタがないと使いにくい場面があると思います。
兄弟モデルとの比較
本機には兄弟モデルで、同じくCopilot+PCのOmniBook Ultra Flip 14-fh(Intel)とSnapdragon搭載のOmnibook X 14-feがあります。
OmniBook Ultra Flip 14-fh
今話題のAI PCで、コンパクトボディでちょっと軽めの14インチになります。最高でCore Ultra 9も搭載でき、メモリは最大32GB、2.8K OLED、そしてWi-Fi 7に900万画素と言う外付けカメラでもあまり見ない高解像度カメラが搭載です。
CPU | Core Ultra 5 226V Core Ultra 7 258V Core Ultra 9 288V |
---|---|
メモリ | LPDDR5x 16/32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 7 |
カメラ | 900万画素+IRカメラ |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
寸法(幅×奥行×高さ) | 313 × 216 × 14.9㎜ |
重さ | 1.34㎏ |
バッテリー | 20時間 |
価格 | 19.9万円~ |
OmniBook X 14-fe
今話題のAI PCで、コンパクトボディでちょっと軽めの14インチになります。スペックは全体的に高めで、最新のWi-Fi 7も搭載可能です。SoCがスナドラなので、Arm版になります。自分がいつも使うアプリやソフトがArmでも動くか確認して、問題なければよいと思います。
CPU | Snapdragon X Elite X1E-78-100 |
---|---|
メモリ | LPDDR5x 16GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.2K IPS |
無線 | Wi-Fi 7 |
カメラ | 500万画素+IRカメラ |
生体認証 | 顔認証 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 312 × 223 × 14.3㎜ |
重さ | 1.34㎏ |
バッテリー | 26時間 |
価格 | 17.4万円~ |
Copilot +PC
Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。
主な特徴です。
・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス
Copilot+PCは以下のことができますが、Windowsアップデート後に全機能開放されます。
・コクリエイター
・イメージクリエイター
・Windows Studio Effect
・ライブキャプション
・リコール(近日利用可能)
高級感のある筐体
さすがOmniBookと言った筐体で、リサイクルアルミニウムを採用し見た目も手触りもハイエンドです。高級感が高いオーラが出ており、一目で違いが判ります。
上ベゼルは約12.9ミリ、左右ベゼルは約6.1ミリと細く、上下のベゼルがこのクラスのPCにしてはちょっと太いかなと言う感じです。
筐体はユニボディ (継ぎはぎなしで1つのパーツから作られた筐体)でボディラインが美しく、たわみにも強いです。
キーボード奥の両角を削ぎ落し、高級感を演出するSpectreカットエッジを採用しています。SpectreはHPノートパソコンの上位シリーズで、OmniBookが発売されるまで最上位モデルでした。
こちら側はカットされた部分にUSB4が搭載しており、ケーブルが机上に広がらないので見た目もさっぱりです。
寸法は横315ミリ、縦227ミリ、厚さ16.4ミリとコンパクトで、薄いですね。手で掴みやすいです。
14インチで1536グラムと平均よりも重たいです。
Copilot+PCの要件に「薄型で軽量、そして美しい」というものがあるのですが、薄型で美しいですが軽量とは言い難い重さです。(14インチの平均は1.4㎏。軽いものは1.2~1.3㎏)
とは言え、持ち運びも普通にできるほどなので気にならない人が多いと思います。
上位モデルならではで、目立たないヒンジ部分にもロゴがあります。
反対側にはHPの「AI PC」のロゴがあります。
ディスプレイは135度くらいでしょうか、ここまで開きます。指一本で開くかなと思ったのですが、無理でした。
天板の中央にはシンプルなロゴがあります。
別のOmniBookでもそうだったのですが、電源ボタンが青っぽい色でFキー列は明るいグレーになっています。
押し間違えないようにしているのだと思いますが、これは美しいキーボードとは思えないのは私だけでしょうか?。好みが分かれると思います。
キーボードはバックライト付きで、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7×18.7mmで、フルサイズ並みでなので手が大きな人でも使いやすいです。
キーストローク(キーを押し込む距離)は1mmと浅く、打鍵感はあまりないですがしっかりとした筐体なのでタイピングしやすいキーボードでした。
タッチパッドは約125.6×80.8mmと大きく、操作しやすいです。
もちろんCopilotキーもあり、私は主にメールの返信やCSS、HTMLを使うときに作ってもらったりしていますが、ファイル内容の要約などいろいろな場面で役に立ちます。
超高性能Ryzen AI 300シリーズ搭載
本機最大の特徴は、コレですよね。アーキテクチャがZen 5(本機はZen 5とZen 5cが搭載)になったRyzen AI 300シリーズです。
Ryzen AI 9 365 | Ryzen AI 9 HX 375 | |
製造プロセス | 4nm | |
アーキテクチャ | Zen 5、Zen 5C | |
NPU | 最大50TOPS | 最大54TOPS |
コア | 10 | 12 |
スレッド | 20 | 24 |
L3キャッシュ | 24MB | |
ブーストクロック | 5GHz | 5.1GHz |
ベースクロック | 2GHz | |
デフォルト/最大TDP | 28W/54W |
*TOPS・・・1秒間に何兆回演算を実行できるかの数値。54 TOPSは54兆回/秒
最大50TOPSのNPUを兼ねそろえるRyzen AI 9 365と最大54TOPSのNPU性能を持つRyzen AI 9 HX 375は、アーキテクチャにZen 5とZen 5cを採用しています。CはコンパクトのCで、IntelにはパワフルなPコアと高効率なEコアがありますが、Intelっぽく言えば、Zen 5はPコア、Zen 5cはEコアになります。
Zen 5cは1コア当たり1MBのキャッシュで(Zen 5は1MB当たり4MB)ピーククロック数も抑えており、電力効率が上がります。低負荷な作業をするときはZen 5cを使用し、バッテリー駆動時間が伸びるわけですね。IntelのPコアEコアと同じ概念です。
NPU対応アプリは日々増えているので、今後ますます使いやすくなりますね。
レビュー機はRyzen AI 9 HX 375が搭載で、CPU Markスコアは35773とかなり高いスコアでした。
その他のCPUとの比較です。Ryzen AI 9 365は別機種で計測したものなので、参考程度に見てください。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ/本機 青/その他 赤/別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア1101、シングルコア114と、かなり高いスコアでした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Ryzen AI 9 365 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 258V | |
Apple M1 | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ/本機 青/その他 赤/別機種
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Ryzen AI 9 365 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1280P |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は3197、Half Precision(半精度)は1432、Quantized(量子化スコア)は6544とすごく高いスコアでした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は7736→ハイスペック
- Essentialは11132→通常用途やビデオ会議などはかなり快適にでできる
- Productivityは10147→かなり快適に使える
- Digital content creationは11124→かなり高い性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 375 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 5425U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し平均は2分7秒とめっちゃ速いです。動画編集を頻繁にする人に向いています。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core i7-14700+RTX 4060 | |
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060 |
高いグラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。
3Dグラフィックス性能を測る3D Graphics Markのスコアは、9224と過去最高値でした。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 375 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1340P |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Steel Nomad Lightは3245、Wild Lifeは23088、Fire Stikeは9019、そしてNight Raidは33851と全体的に高めの性能で、すべてのスコアは外部グラフィックボードのGTX 1650 Max-Qよりも高かったです。
グラフオレンジは本機、赤はGTX 1650 Max-Qのスコアです。
Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです
Steel Nomad
オレンジ/本機種 赤/GTX 1650 Max-Q
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U |
Wild Life
オレンジ/本機種 赤/GTX 1650 Max-Q
RTX 3050 Ti | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Ti | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 5 8640HS |
Fire Strike
オレンジ/本機種 赤/GTX 1650 Max-Q
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 7735HS | |
Ryzen 7 7735U |
Night Raid
オレンジ/本機種 赤/GTX 1650 Max-Q
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
Ryzen AI 9 HX 375 | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 7 7735HS | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 7 7735U |
次は2Dゲームのベンチマークで、軽めのゲームであるドラゴンクエスト10は17363で「すごく快適」、重ためのFFXIV黄金のレガシーは6540で「やや快適」でした。
排熱性能
底面カバーには大きなメッシュ状の通気口があります。
筐体内部にはファンが二つとヒートパイプが一本で、上位モデルの排熱機構です。
Cinebench 2024というベンチマークソフトを実行中にPC表面温度と騒音値を計測しました。
この時のPC表面温度は、34.1°と低めでした。高負荷作業時にタイピングをしていても不快に感じることはありません。
同じくこの時の騒音値は平均49dBと、扇風機の中並みの音です。
Wi-Fi 7に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11be (Wi-Fi 7) |
2.4/5/6GHz | 46Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍、現在主流のWi-Fi 6/6Eの約5倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。
6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。
900万画素のWEBカメラ搭載
<右はプライバシーシャッターを閉じた状態>
Webカメラは超高画質の900万画素でプライバシーシャッターもあり、内蔵Webカメラとしては最高峰の品質です。一般的なPCにはHD解像度(約92万画素)、ビジネスPCにはFHD解像度(約200万画素)、そしてハイエンドモデルにはの500万画素が搭載されることが多いですが、本機のWEBカメラはそれ以上の900万画素です。
900万画素と言えば4K以上で4032×2272ですが、WEBカメラで撮影したら3840×2160(820万画素)でした。どちらにしても高精細ですね。Web会議やビデオ通話はもちろん、オンラインレッスンの講師など仕事で使う人にも使えます。
また、顔認証もあるので、サインインは一瞬です。
ズームもしくはクリックするとわかりやすいですが、真ん中の500万画素と本機の900万画素はすごくきれいです。カメラ越しの相手に好印象を与えると思います。
そしてNPU搭載機種なので、自動フレーミングやアイコンタクト、背景のぼかしにフィルターなどが使え、面倒くさいセッティングが楽になります。
マイクはAIによるノイズリダクション機能付きのデュアルマイクで、Poly Studionのクアッドスピーカーが搭載です。スピーカーはなかなか音が良く、そして大きな音でした。
バッテリー駆動時間が長い!
FHDビデオを輝度200ニトで再生したときのバッテリー駆動時間は、21時間とかなり長いです!
また、30分の充電で50%回復できます。急な外出予定が入っても安心ですね。
HP Wolf Security搭載
HP Wolf Securityとはあまり聞きなれないかもしれませんが、HPのビジネスPCが「世界で一番安全なビジネスPC」」とうたわれている要因でもあります。
通常ビジネスPCにしか採用されないのですが、OmniBookも採用されました。
HP独自の包括的なセキュリティで、以下のようなセキュリティがあります。
- HP Sure Sense・・・ディープラーニングを活用したリアルタイム検知機能があり、悪意のあるファイルを検出し、マルウェア、ゼロディ攻撃、ランサムウェアなどからPCを守るセキュリティ機能
- HP BIOSphere Gen6・・・ウイルスやマルウェアによる不正なBIOSの書き換えや、破損からシステムを保
- HP Sure Click・・・Web閲覧のセキュリティ強化で、タブを閉じるだけでマルウェアが消滅する
- HP Sure Start Gen 6・・・自動復旧機能で攻撃を受けても自動でリカバリ
- HP Client Security Software・・・パスワード関係などのセキュリティ機能
- HP Secure Erase・・・BIOSの中のSecure Eraseを使って内蔵ドライブのデータを完全に削除することが出来る
公式サイトで詳細が書かれていないですが、HPのビジネスPCにはこういったセキュリティが入っています。
その他の特徴
2.2K高精細ディスプレイ
ディスプレイは14インチの2.2K(2240×1400ドット)と通常の画面アスペクト比の16:9よりも縦に長い16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。
真ん中が本機の16:10で、左の一般的な14インチ(画面比16:9)と比べると見える量が全然違いますね。また、一番右の15.6インチほどではないですが、それに近い表示量です。
これだけの表示量があれば、持ち運び時でも生産性を落とすことなく作業ができると思います。
左が本機で右はsRGB 100%のディスプレイですが、右のものよりも若干色彩が薄いです。個体差はありますがsRGB 100%の色域なので、動画編集や画像編集に向いています。
左が本機で右オリジナル画像で、黒の描写がどれだけできるかの確認です。ズームするとわかりやすいですが、本機は黒が真っ黒じゃないですが、IPS液晶としてはすごく良く黒を描写できていると思います。
次は視野角のチェックです。視野角は広く、どこからみてもしっかりと見えます。
輝度は300ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。 |
300ニト | 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない) |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっと暗い |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
メモリ性能
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
最新のLPDDR5X-7500MHz搭載で、オンボード32GBになります。Memory Markで計測したら、2759と高いスコアでした。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 赤・・・同等メモリ
LPDDR5X平均 | |
---|---|
DDR5平均 | |
本機種 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSDで、512GBか1TBになります。レビュー機は1TBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は7155MB/秒、ライト(書き込み速度)は6499MB/秒と、PCIe 4.0では最高峰の速度でした。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
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PCIe 3.0×4 | |
HDD |
起動時間を5回計測した平均は約11秒でした。めちゃくちゃ速いです。
1回目 | 13秒 |
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2回目 | 11秒 |
3回目 | 11秒 |
4回目 | 11秒 |
5回目 | 11秒 |
平均 | 11.4秒 |
インターフェイス
インターフェイスはミニマムで、HDMIもないのでドックやアダプタがないと使いにくい場面が多々あるんじゃないかなと思います。
左側面にはUSB Type-A 10Gbpsと、マイク/ヘッドフォンジャックです。
右側面はUSB4(40Gbps 、Power Delivery、DisplayPort)が2つになります。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。
購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
ライバル機種
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9
最先端のAIソフトを詰め込んだ様な機種で、NPUは最大47TOPSとかなりハイスペックです。画面比が16:10の15.3インチで1.53㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大13.7時間と長時間作業ができます。筐体もコンパクトで薄い、そしてパワフルの機種です。ディスプレイはIPS液晶ですがPureSight Proディスプレイを採用しており、OLEDディスプレイとあまりそん色ないほど高品質です
CPU | Core Ultra 7 258V |
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メモリ | LPDDR5X 32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(15.3型) | 2.8K IPS |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | FHD |
重さ | 約1.53㎏ |
バッテリー | 最大約13.7時間 |
価格 | 24.9万円~ |
OmniBook Ultra Flip 14-fh
今話題のAI PCで、コンパクトボディでちょっと軽めの14インチになります。最高でCore Ultra 9も搭載でき、メモリは最大32GB、2.8K OLED、そしてWi-Fi 7に900万画素と言う外付けカメラでもあまり見ない高解像度カメラが搭載です。
CPU | Core Ultra 5 226V Core Ultra 7 258V Core Ultra 9 288V |
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メモリ | LPDDR5x 16/32GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED |
無線 | Wi-Fi 7 |
カメラ | 900万画素+IRカメラ |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
寸法(幅×奥行×高さ) | 313 × 216 × 14.9㎜ |
重さ | 1.34㎏ |
バッテリー | 20時間 |
価格 | 19.9万円~ |
IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9
IdeaPad初のCopilot+PCで、最大45TOPSを持つSnapdragon X Plus X1P-42-100搭載です。ディスプレイはWUXGAですが有機ELディスプレイで10bit(10.74億色)対応と、高品質です。しかもWi-Fi 7に対応し、今まで以上に高速通信が可能です。Copilot+PCと言えば価格が高いですが、本機は11万円台と比較的安く、学生にも手が出やすいと思います。
CPU | Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
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メモリ | LPDDR5X 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(14型) | WUXGA OLED 10bit |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 7 |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | FHD |
重さ | 約1.5㎏ |
バッテリー | 最大約14.1時間 |
価格 | 11.9万円~ |
まとめ
良い点
・コンパクトで高級感が高い
・洗練された外観でデザインもおしゃれ
・超高性能SoC搭載
・NPU搭載で今まで以上に便利に
・ディスプレイが2.2Kと高精細
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・爆速ストレージ
・高画質900万画素Webカメラと便利な顔認証センサー
・HP Wolf Security搭載
・バッテリー駆動時間がめっちゃ長い
・最新規格Wi-Fi 7に対応
残念な点
・14インチにしては重たい
・インターフェイスがミニマム
総合評価
Copilot+PCなのでAIを活用して今まで以上に便利になった機種で、作業時間を短縮できるし、今までできなかったことがNPUのおかげでできるようになり、より楽しくPCを使えると思います。
全体的にハイスペックでしたが、グラフィック性能がすごく高かったですね。外部GPUのGTX 1650 Max-Qよりも高い性能なので、グラボがないとはいえいろいろな作業ができます。
特に動画のレンダリング時間も速かったので、クリエイターにも使いやすいと思います。
一つ残念なのが、14インチのハイエンドPCなのに1536グラムと重かったことですね。これで軽ければ文句なしでしたが、持ち運べない重さじゃないので気にならない人もいると思います。
Author
・パソコンガイドメインライターの本田。PCやタブレット、その他ガジェットが好きで、年間2~30台ほどのPCとモニターや周辺機器を購入するマニア
・元ミュージシャン
・暖かいところが好きで、よくタイに旅行に行く
・既婚(妻と子供2人)
・最近の趣味はオーディブルを聞きながらぼけ~っとすること
・はまってることは、裸足で1日10分歩く健康法
・若く見られがちだが40代