HP 14s-fqのレビュー Ryzen 5000シリーズ搭載モデルあり!

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平均的なスペックで「普通」の機種ですが、14型では軽量の1.33㎏なので持ち運びが多い人にも合う機種です。

個人的には上位モデルのPavilionに近い機種だと思い、平均的なPavilionよりもバッテリー駆動時間が長いので、使い勝手が高いです。

当サイトの評価は、このようになりました。

スペック [usr 3.5]
コスパ [usr 4.0]
総合評価 [usr 3.7]

 

※2022年8月26日追記)Ryzen 5 5625Uが追加されたので、情報をアップデートしています

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HP 14s-fqのスペックレビュー

HP 14s-fq 左斜め前から

 

CPU AMD 3020e
AMD Ryzen 3 5300U
AMD Ryzen 5 5500U
AMD Ryzen 5 5625U(追加)
メモリ 最大8GB
ストレージ SSD 128/256GB
グラフィックス Radeonグラフィックス
ディスプレイ(14型) FHD IPS液晶
OS Windows 11 Sモード
Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0
Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
生体認証 指紋センサー
セキュリティ パワーオンパスワード、アドミニストレーターパスワード、TPM
寸法(幅×奥行×高さ) 324×225×17.9㎜
重さ 1.33㎏
バッテリー 最大9.5時間
保証 1年間
価格 3万9800円~

本機は特に目新しさがあるわけじゃありませんが、低価格モデルなのにしっかりとした仕様になっています。

プロセッサーは省電力モデルで性能が低いAMD 3020eもありますが、Ryzen 5000シリーズもあるので、比較的高負荷な作業もしやすいです。ただし、メモリが最大8GBなので、ヘビーユーザーはメモリを増設をしたらかなり使い勝手が上がりますね。

ストレージはAMD 3020eモデルがSSD SATA 128GB、RyzenモデルはM.2 SSD 256GBと、小さめです。ただし、ここ最近クラウドにデータを保存する人も多いので、十分だという人も多いかもしれません。筆者はOfficeも使うのでMicrosoft Personal 365を使用しており、1TBのオンラインストレージがあるので、ここ最近はストレージ容量も気にしなくなりました。

ディスプレイは標準的なFHD IPS液晶です。低価格モデルはコントラスト比が低いTN液晶が使われることが多いですが、高品質なIPS液晶ですね。

無線通信はAMD 3020eモデルがWi-Fi 5、RyzenモデルがWi-Fi 6になります。Wi-Fi 5でも最大通信速度が6.9Gbpsと速いので、使いやすいと思います。(Wi-Fi 6は最大9.6Gbps)

また、低価格モデルにしては珍しく指紋センサーも搭載しているし、14型で1.33㎏と軽量なので、持ち運びもしやすく使いやすいです。

バッテリー駆動時間は最大9.5時間と普通に使う分には問題ない長さなので、学生の様に一日で歩くことがある人でも十分かと思います。

 

公式サイト

兄弟モデルとの比較

HP 14s-fqと比較機種<左/本機種・右/HP 15s-fq>

本機にはほぼ同じ名称のHP 15s-fqという、15.6インチインテルCPUモデルがあります。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)

本機種 15s-fq
CPU AMD 3020e
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 5 5625U
Celeron N4500
Core i3-1115G4
Core i5-1135G7
メモリ 8GB
ストレージ SSD 256GB SSD 1TB
ディスプレイ FHD IPS
無線 Wi-Fi 5/6
バッテリー 9.5時間 7.5時間
重量 1.33㎏ 1.6㎏
価格 3.9万円~ 4.6万円~

ほぼ同じ仕様で、CPUと画面のサイズが違いますね。

持ち運びが多い人は14型が良いですが、持ち運びをあまりしない人は、大画面の15.6型を検討してもいいと思います。

こちらはプロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 5 5625U  15108
Ryzen 5 5500U  13579
Core i5-1135G7  10098
Ryzen 3 5300U  10092
Core i3-1115G4  6546
AMD 3020e  2625
Celeron N4500  1967

 

HP 14s-fqの特徴

HP 14s-fq 正面

両辺のベゼル(画面の黒い枠)が細く、Windows 11が搭載なのでよりおしゃれに見えますね。上部のベゼルもより細くするために、Webカメラ部分のみが突起する仕様になっています。

HP 14s-fq 左斜め前から

筐体の寸法は平均的な14型サイズですが、重量が1.33gと軽量になっています。一般的な14型は1.4㎏~1.45㎏なので、約100gほど軽いですね。

寸法は

幅324㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
奥行225㎜(=千円札1.5枚分/225㎜)
厚さ17.9㎜(一円玉の直径20㎜以下)

で、A4サイズ(297㎜×210㎜)よりちょっと大きいくらいです。持ち運びに便利なサイズですね。

 

HP 14s-fqの厚さ

厚さも平均的な17.9㎜なので、持ちやすいです。

HP 14s-fq 背面

天板はシンプルで、「hp」のロゴがあるだけです。すっきりしています。

HP 14s-fq パームレスト

ヘアライン加工がしてあるパームレストです。よりスタイリッシュに見えるとのことです。

HP 14s-fq 左から

AMD 3020eモデルはOSがWindows 11 Sモードになっています。

SモードはMicrosoftが検証したアプリのみインストール可能で、ブラウザはEdgeに固定されています。これは安全性を高め、パソコンの軽量化にもなるので、性能が低いCPUを搭載したパソコンによくある仕様です(解除可能)。

 

キーボード

HP 14s-fq キーボード

各キーが独立している浮石型キーボードで、誤入力がしにくくなります。

キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7×18.4㎜で、比較的幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜なので、軽めのタッチだとタイピングしやすいと思います。

 

高性能プロセッサー搭載

Ryzen 5 5625U Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U AMD 3020e
アーキテクチャ Zen 3 Zen 2
コア/スレッド 6/12 4/8 6/12 2/2
キャッシュ 16MB 4MB 8MB 4MB
GPUコア 7 6 7 3
基本クロック 2.3GHz 2.6GHz 2.1GHz 1.2GHz
ブーストクロック 4.3GHz 3.8GHz 4.0GHz 2.6GHz
TDP 15W 15W 15W 6W

CPUはRyzen 5000シリーズでRyzen 5 5625UのみアーキテクチャのZen 3で、ほかのモデルはRyzen 4000シリーズと同じZen 2になります。

Zen 2とZen 3の変更点はいろいろありますが、大まかなものは以下になります。

  • コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
  • IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
  • シングルスレッドの性能が最大23%UP
  • マルチスレッドの性能が最大108%UP
  • バッテリー効率が上がった

 

スコアの目安

  • 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
  • 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い

Passmarkスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen 7 5800U  19960
Ryzen 5 5600H  17768
Ryzen 7 5700U  16272
Ryzen 5 5625U  15108
Ryzen 5 5500U  13579
Core i7-1165G7  10620
Core i5-1135G7  10098
Ryzen 3 5300U  10092
Core i3-1115G4  6546
Athlon Silver 3050U  3198
AMD 3020e  2588

 

AMD 3020eは省電力CPUで控えめな性能なので、パソコンを時々しか使わないような人に合います。

代わってRyzenモデルはかなり性能が高く、Ryzen 3を搭載していたらとりあえず困ることは無いと思います。

こちら↓はCinebench R23のスコアで、マルチコアはパソコンの総合性能ですが、シングルコア性能が高いとクリエイティブワークがしやすくなります。専門的な事をする人が気にするスコアなので、本機種を購入する人はあまり気にしないと思いますが、興味がある方はクリックして確認をどうぞ。

Cinebench R23

 

Cinebench R23 マルチコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-11800H  12180
Ryzen 5 5600H  9974
Ryzen 7 5700U  9555
Core i5-11400H  9237
Ryzen 5 5500U  7783
Ryzen 5 5625U  7776
Core i7-1185G7  6246
Core i7-1165G7  6070
Core i5-1135G7  5913
Core i7-1065G7  4475
Core i5-1035G1  3672
Core i3-1115G4  3343

Cinebench R23 シングルコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1185G7  1538
Core i7-1165G7  1504
Ryzen 7 5800H  1445
Core i5-11400H  1415
Ryzen 5 5625U  1394
Core i5-1135G7  1343
Core i3-1115G4  1319
Ryzen 5 5700U  1274
Ryzen 5 5500U  1180
Core i7-1065G7  1153
Core i5-1035G1  1060

 

グラフィックス

グラフィック性能が高いとOfficeワークがしやすくなったり、画像・動画編集などのクリエイティブワークもしやすくなります。

こちらはVideo Card Benchmarksのスコアです。

Video Card Benchmarks

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

MX450  3715
Core i7-1165G7  3681
Core i5-1135G7  2898
MX250  2582
Ryzen 5 5500U  2326
Ryzen 7 5700U  2251
Core i3-1115G4  2118
Ryzen 7 4700U  2066
Ryzen 5 5625U 2021
Iris Plus  1859
Ryzen 5 4500U  1818
Ryzen 3 4300U  1607
UHD  888

 

個人的な感覚ですが、スコアが2000以上あればLightroomやPhotoshopもある程度普通に使えます。

 

ディスプレイ

HP 14s-fqのディスプレイ

解像度 光沢 液晶
FHD あり IPS
FHD フル・ハイディフィニション、一般的な画質で解像度は1920×1080ドット
光沢 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい
IPS液晶 コントラスト比が高く、視野角も広い

ディスプレイは特筆するところはないですが、フルHD IPS液晶と標準的なディスプレイが搭載です。HD解像度やTN液晶じゃないので、安心して使えます。

一点だけ言うとしたら、液晶が光沢ありなので、背景などの映り込みがしやすいです。

 

<左・光沢あり/右・光沢なし>

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

AMD 3020eモデルは4GBメモリ1枚(2400MHz)で、Ryzen モデルは4GBメモリ2枚組(3200MHz)の8GBになります。

この動作周波数(MHz)が高いと処理速度が速くなり、Ryzenモデル搭載メモリはAMD 3020eのものに比べ40%ほど処理速度が速くなります。

また、一般的にメモリは8GBあれば問題なく使えますが、ヘビーユーザーは16GBがお勧めなので、本機種を購入するとしたら自己責任でメモリの増設も検討した方が良いかもしれません。

 

ストレージ

SSD(PCIe NVMe) SSD(SATA)
最大データ転送速度 最大16Gbps~32Gbps 最大6Gbps
平均起動時間 10秒~15秒 15秒~30秒ほど
温度 熱くなりにくい 熱くなりにくい
価格 高い ちょっと安い

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

AMD 3020eモデルはSATA接続のSSDが搭載で、RyzenモデルのSSDに比べデータ転送速度がかなり遅くなります。データのやり取りを頻繁にする人はRyzenモデルがお勧めです。

 

公式サイト

 

セキュリティ

  • Windows Defender・・・Windows 10に標準搭載されているウイルスから保護するセキュリティ機能
  • TPM・・・独立して機能するセキュリティチップで、パスワードなどの情報を格納する

基本的にセキュリティはWindows Defenderで十分だと思いますが、追加のセキュリティをお考えの場合は「おすすめのセキュリティソフト」も併せて読んでみてください。仮想環境を構築し、6つのソフト+Windows Defenederで実際のフィッシングサイトにアクセスをして遮断できるかどうかのテストを行ったので、実際の防御率が分かりやすいと思います。

 

Wi-Fi 6対応

次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

AMD 3020eモデルはWi-Fi 5ですが、IEEE802.11acにも対応しているので、そこそこ速い速度になります。

 

バッテリー駆動時間

3セルリチウムイオンバッテリーが搭載で、ファストチャージ機能(急速充電)対応です。45分の充電で50%まで充電できるので、急な外出予定が入っても、サクッと充電して出かけることができます。

バッテリー駆動時間はAMD 3020eモデルが最大8.5時間、Ryzenモデルが最大9.5時間になります。

 

インターフェイス

HP 14s-fq 左側面インターフェイス

左側面インターフェイスは、SDカードリーダーのみです。

 

HP 14s-fq 右側面インターフェイス

右側面は左からヘッドフォン/マイクジャック、USB-C、USB-Aが2つ、そしてHDMIと電源コネクタになります。

全てのUSBのデータ転送速度は5Gbpsになり、USB-Cはデータ転送機能のみです。

 

サポート・保証

HP サポート・保証

 

HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついています。

パソコンに同梱される「パソコン入門書」を見ながら設定や使い方を見ることが出来、分からない場合は電話でサポートを受けることが出来るので、安心して購入できます。

保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理と出張修理もあります。

  • 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
  • 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料

 

ライバル機種

HP 14s-fqと比較機種 <左から本機種・Pavilion 14-dv・Lenovo IdeaPad Slim 550>

本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)

本機種 Pavilion 14-dv IdeaPad slim 550
CPU AMD 3020e
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 5 5625U
Core i5-1135G7
Core i3-1115G4
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
メモリ 8GB 8GB 16GB
ストレージ SSD 256GB SSD 512GB SSD 512GB
ディスプレイ FHD IPS 光沢あり FHD IPS 非光沢 FHD IPS 非光沢
無線 Wi-Fi 5/6 Wi-Fi 6 Wi-Fi 6
バッテリー 9.5時間 8時間 14時間
重量 1.33㎏ 1.42㎏ 1.45㎏
価格 3.9万円~
6.4万円~(Ryzenモデル)
6.4万円~ 5.6万円~

本機種は上位モデルのPavilionにも似た様な仕様があり、CPUがインテル製になります。

各機種の特徴です。

・本機種・・・14型では軽量で、全体的に平均的なスペック。ただし、Ryzenモデルは価格が上がる

・Pavilion 14-dv・・・上位モデルだが価格も安く、容量がより大きい。ただし、1.42㎏と約100g重たい

・IdeaPad Slim 550・・・Ryzen 3 5300Uでも5.6万円からと低価格だが、ほとんどのスペックは上回っている。バッテリー駆動時間も長いが、重さが1.45㎏と若干重たい

 

まとめ

良い点

・軽量で持ち運びがしやすい
・性能は低いが3.9万円からの低価格モデルもある
・全体的に平均的なスペック

残念な点

・Ryzenモデルは若干価格が上がる

 

総合評価

総合的に見て、Ryzenモデルは平均的なスペックの軽量モデルと言った機種です。1.33㎏と軽いのが本機最大の特徴だと思います。

うまく構成された普段使いモデルで、子供や学生、家族用などの使い方であれば、十分な快適さが得られると思います。バッテリー駆動時間もそこそこ長いので、使い方によっては1日外出しても充電アダプターやパワーバンクは必要ないと思います。

AMD 3020eモデルは安いですがかなり性能が低いので、時々しか使用しないなどのライトユーザーであればいいかもしれません。

 

公式サイト