ASUS Zenbook SORA UX3407の実機レビュー 最軽量モデル899gの超軽量Copilot+PC

当サイトは広告、アフィリエイトを含みます

今回は、ASUS様のご厚意で明日2月5日に発売されるASUS Zenbook SORAを、発売前に一足早くレビューをする機会があったので記事にまとめました。

執筆時時点では、恐らく日本で数人しかレビューをしていないと思うので、最速レビューになると思います。

本機を一言で言うと「軽い!」です。Copilo+PCで1㎏を切る機種は少なく、X X1モデルは驚異の899gです!!(レビュー機はX Eliteモデルで実測985グラム)

通常、ノートパソコン軽いってだけでかなり価格が高くなりますが、本機はただ軽いだけじゃなく、Copilo+PCで性能も高くバッテリー駆動時間も長い、それでいて最安値モデルは17万円台からとなっています。

ちなみに海外ではASUS Zenbook A14と言う名称で販売されていますが、本機は日本向けに調査され開発された機種になります。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはSnapdragon X Elite X1E-78-100、メモリLPDDR5X-8448MHz 32GB、SSD PCIe 4.0 512GBになります。

詳しく概要をつかみたい方は動画もどうぞ。

 ASUSでは2月17日までValentine SALEを開催中です!

Valentine SALE
Weekly Deals

 

ASUS Zenbook SORAのスペック

CPU Snapdragon X X1-26-100
Snapdragon X Elite X1E-78-100
メモリ LPDDR5X-8448MHz 最大32GB
ストレージ SSD 512GB/1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA(1920×1200ドット)TFT液晶/OLED
OS Windows 11 Home Arm
無線 Wi-Fi 6E/Wi-Fi 7
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
オーディオ Dolby Atmos、1Wスピーカー×2
寸法(幅×奥行×高さ) 310.7 × 213.9 × 13.4~15.9mm
重さ 899g(X X1モデル)
980g(X Eliteモデル)
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約16.2時間(X X1モデル)
標準保証 1年間
価格 179,800円~

<性能評価>

※ベンチマークがエミュレーターで動くため、正確なGPU性能は測れませんでした

 

パソコンの頭脳であるCPUは、最大45 TOPSのNPU性能を持つSnapdragon X X1-26-100かX Elite X1E-78-100が搭載で、レビュー機はX Eliteが搭載でした。CPU性能はなかなか高く、Geekbench AIのスコアはすごく高かったです。

メモリはLPDDR5X-8448MHzのオンボード最大32GBで、メモリベンチマークのスコアはかなり高かったです。ストレージはSSD PCIe 4.0で最大1TBと大容量で、こちらもデータ転送速度が速かったです。

ディスプレイはどちらも1920×1200でX X1モデルはTFT液晶、X EliteモデルはOLEDディスプレイになります。また、画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。

OSはArm版のWindows Home 11でFHD Webカメラに顔認証対応、ドルビーアトモスのオーディオに1Wスピーカーが2基搭載、そして無線はWi-Fi 6EかWi-Fi 7になります。

インターフェイスの数は普通で、Thunderbolt 4が2つにUSB-Aも2つ、HDMIにコンボジャックにHDMIもあります。

14インチで1㎏以下と軽く、X X1モデルは899g!!めちゃくちゃ軽いですね。バッテリー駆動時間は約16.2時間と長く、丸一日外出するような人に合います。

ただし、OSがArm版なのでエミュレーターで動いて本来の性能を発揮できないものがあったり、使えないアプリや対応していないドライバもあります。互換性の問題があるので、ビジネス用途の場合は購入前に調べたほうが良いと思います。

 

 

公式サイト

 

Copilot+PCとは?

Copilot+PC

Copilot+PC(コパイロットプラスピーシー)と言うのは、Microsoftが「Microsoft Build 2024」で発表した新しいカテゴリのPCで、AI技術を活用するための機種と位置付けられています。

主な特徴です。

・NPU搭載
・16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
・256GB以上のストレージ
・40+TOPS(1秒当たり40兆回の演算)
・終日のバッテリー寿命
・最先端のAIモデルへのアクセス
・RecallでPCで見たものを簡単に検索
・CocreatorでほぼリアルタイムにAI画像の生成及び調整
・Live Captionで40以上の言語の音声を英語に翻訳
・薄型軽量、美しいデバイス

すごく簡単に言うと、AIがいろいろなサポートをしてくれて作業効率が上がる(便利になる)、と考えていたら問題ないです。

 

こちらにCopilot+PCでできることを紹介しているので、あわせてどうぞ。

 

 

Arm版Windows 11でできること、できないこと

Arm版のOSって、通常のWindowsと違いできないこともあります。

いろんなアプリとかドライバってIntelとかAMDに合わせて作られているので、タブレットやスマホに搭載されるSnapdragon(Qualcomm社)じゃ使えないものがあります。もしくは、使えてもエミュレーションされてて本来の性能が発揮できないものが多くあります。

以前ARM版Windows 10で使えないものとして、Google日本語入力やプリンター用ドライバーが有名でしたが、Windows 11では対応ソフトが増えました。

今回はいくつか一般的なソフトやデバイスと筆者が頻繁に使うソフトを検証しました。

Microsoft Office
Google日本語入力
Canon製プリンターのドライバー ×
Bambu Studio (3Dプリンタソフト)
Bluetoothアクセサリ
(キーボード、マウス、イヤホン)
Xbox △ 一部対応
Photoshop
Lightroom
VirtualBox ×
Blender 動作が重たい
Parsec 動作が重たい

2024年12月6日・BlenderとParsecの使用感を追加しました

依然としてプリンターなどのドライバーには非対応なようで、Canonのプリンターは使えませんでしたが、メーカーがARM版ドライバーを出していれば使うことができます。

ソフト全般についてはARM版Windows 11からx64エミュレーションをサポートしているため、ARMにネイティブで対応しているソフトよりは効率が落ちますが動作可能です。

Xboxについては、クラウドゲーミングのみ表示され、他のデバイスで購入済みのゲームなどは表示されませんでした。ただし、MinecraftなどMicrosoft Storeからダウンロードできる一部のゲームはARM上でもプレイ可能です。

 

 

軽い!めちゃくちゃ軽い

ASUS Zenbook SORA 実測985グラムの軽量ボディ

本機は14インチで実測985グラムと1㎏を切る軽量機種で、とにかく軽いんですよね。しかもX1モデルの方は899グラムと900グラム切りの超軽量機種です。

裏話をすると、SORA開発時は世界最軽量のCopilo+PCだったのですが、2025年1月に富士通FMV WU1-K1と言う868グラムのCopilot+PCが出たので、発表前に世界最軽量Copilo+PCの座を奪われました。

 

ASUS Zenbook SORA 正面

しかも、本機は軽いだけじゃなく高級感がすごく高く、かなりかっこよい外観です。

 

ベゼルは左右約4ミリ、上約8.2ミリと極細です。

 

ASUS Zenbook SORA 背面 セラルミナム素材

高いPCってアルミニウムやマグネシウム、そしてカーボンファイバーが採用されますが、本機はセラルミナムと言うセラミック素材をアルミニウム素材にくっつけた不思議な素材で、なんとASUSは4年かけてこの素材を作り出したみたいです。高強度で耐摩耗性と耐傷性、そして耐衝撃性が高く、さらさらとした手触りです。

 

もちろんMIL-STD-810Hにも準拠しているので、安心してどこにでも連れていくことができます。

 

ASUS Zenbook SORA 真横から

軽いだけあってスリムでコンパクトな機種なんです。幅は310.7ミリ、奥行き213.9ミリ、厚さ13.4~15.9mmとなっています。数年前の13.3インチ並みの大きさですね。

 

ASUS Zenbook SORA iPhone 14と厚さ比較

最薄部はカバー付きのiPhone 14と同じ厚さです。これならカバンに入れてもかさばらないですね。

 

ASUS Zenbook SORA ラウンドエッジの筐体

ラウンドエッジの筐体で、かっこよいというよりもおしゃれな感じです。

 

ASUS Zenbook SORA 飾り

なんかかっこいいボタンがあると思ったら、ただの飾りでした(残念)。

 

ASUS Zenbook SORA ディスプレイが開く最大角度

ディスプレイが開く最大角度は、写真の通りです。135°くらいだと思います。

 

 

指一本で開くディスプレイ

軽い機種って特に調整が難しいのですが、本機は指一本でディスプレイを開くことができます。

片手に資料や飲み物を持っていても、簡単に使い始めることができます。

 

 

最大45 TOPSのNPU性能を持つSnapdragonが搭載

Snapdragon

Snapdragon X Elite X1E-78-100
コア/スレッド 12/12
トータルキャッシュ 42MB
TFLOPS(GPU) 最大4.6 TFLOPS
TOPS(NPU) 最大45 TOPS
Snapdragon X X1-26-100
コア/スレッド 8/8
トータルキャッシュ 30MB
TFLOPS(GPU) 最大1.7 TFLOPS
TOPS(NPU) 最大45 TOPS

このSoCの最大の特徴は、AI専用のNPUコアですね。最大45TOPS(1秒間に45兆回の演算を実行可能)と高いNPU性能です。

また、多くのアプリからArm版Windows向けネイティブアプリケーションが提供されており、今まで以上に使えるアプリが多くなっています。

今回ベンチマークをとったのはCPU MarkとCinebench 2024、そしてGeekbench AIのみです。というのも、ほとんどのベンチマークがエミュレーターで動くので、本来の性能を測れないためです。

ここからはベンチマークの紹介で、Snapdragon X Elite X1E-78-100で計測しています。

 

ASUS Zenbook SORA CPU Mark計測結果

Snapdragon X Elite X1E-78-100のCPU Markの計測結果は28318と、別機種で計測したスコアとほぼ同じでした。

その他のCPUとの比較です。

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種

Ryzen AI 9 HX 370  38025
Ryzen AI 9 HX 370  36217
Core Ultra 9 185H  33266
Ryzen AI 9 365  31399
Ryzen 7 8845H  30037
Core Ultra 7 165H  28719
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  28668
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  28318
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  22886
Core Ultra 7 258V  21237
Core Ultra 5 125H  20071
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Core i5-1335U  18931
Core Ultra 5 135U  18742
Core Ultra 5 125U  17921
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140

 

ASUS Zenbook SORA Cinebench 2024計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア759、シングルコア106と良いスコアでした。

他のCPUとの比較です。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種

Ryzen AI 9 HX 370  1237
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  924
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  883
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  759
Snapdragon X Plus X1P-42-100  702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V  556
Apple M1  509
Core i7-1280P  433

シングルコア性能

オレンジ/本機 青/その他 赤/同じCPU別機種

Core Ultra 7 258V  119
Ryzen AI 9 HX 370  117
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  107
Snapdragon X Plus X1P-42-100  107
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  106
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  106
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

ASUS Zenbook SORA Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能計測結果

Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。

Single Precision(単精度)は2115、Half Precision(半精度)は3471、Quantized(量子化スコア)は6867とぶっちぎりで良いスコアでした。特に半精度の性能はかなり高いです。

単精度スコア半精度スコア量子化スコア

Single Precision Score/単精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  3624
Core Ultra 5 125H  2758
Core Ultra 5 125U  2458
Core i7-1260P  2405
Core Ultra 7 258V  2374
Ryzen 5 8640HS  2204
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  2115
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  2058
Ryzen 5 7535U  1647
Ryzen 3 7335U  1133

Half Precision Score/半精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  3471
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  2631
Ryzen AI 9 HX 370  1537
Core Ultra 7 258V  1255
Core Ultra 5 125H  1208
Ryzen 5 8640HS  1063
Core Ultra 5 125U  1042
Core i7-1260P  988
Ryzen 5 7535U  808
Ryzen 3 7335U  649

Quantized Score/量子化スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  6881
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  6867
Ryzen AI 9 HX 370  6827
Core Ultra 7 258V  4815
Core Ultra 5 125H  4475
Core Ultra 5 125U  3972
Ryzen 5 8640HS  3923
Core i7-1260P  3424
Ryzen 5 7535U  2290
Ryzen 3 7335U  1629

 

ASUS Zenbook SORA 4K動画のレンダリング時間計測結果

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は3分28秒でした。別の機種で計測したときと全く同じ時間でした。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 258V  6分2秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100/別機種  3分28秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100/本機  3分28秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分9秒
Core i7-14700+RTX 4060  1分50秒
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060  1分38秒

 

 

グラフィックス性能

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。

3DMarkを使いグラフィック性能を測りましたが、エミュレーターで動いているので正確な性能を測れませんでした。

参考までにどうぞ。

ASUS Zenbook SORA Steel Nomad Light計測結果 ASUS Zenbook SORA Wild Life計測結果ASUS Zenbook SORA Fire Strike計測結果ASUS Zenbook SORA Night Raid計測結果

Steel Nomad Lightは2166、Wild Lifeは17949、Fire Stikeは6077、そしてNight Raidは28010と、いくつかのベンチマークはGTX 1650 Max-Qを超えるスコアが出ていました。エミュレーションされてるのにすごいですね。

Steel Noamd LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
Core Ultra 7 258V  3253
GTX 1650 Max-Q  2819
Core Ultra 5 125H  2472
Snapdragon X Elite X1E-78-100  2166
Ryzen 7 7735U  1437
Snapdragon X Plus X1P-42-100  1139
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  25716
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
Snapdragon X Elite X1E-78-100  17949
GTX 1650 Max-Q  16974
Ryzen 7 8845HS  16368
Ryzen 5 8640HS  13987
Snapdragon X Plus X1P-42-100  11404
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
GTX 1650  8033
Core Ultra 5 125H  7904
Core Ultra 7 258V  7839
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6077
Ryzen 7 7735U  4645
Snapdragon X Plus X1P-42-100  3599
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  28829
Snapdragon X Elite X1E-78-100  28010
GTX 1650 Ti  27333
Core Ultra 5 125H  26261
GTX 1650 Max-Q  20322
Ryzen 7 7735U  17539
Snapdragon X Plus X1P-42-100  16232

 

ASUS Zenbook SORA ドラゴンクエスト10計測結果

次は2Dゲームのベンチマークで、同じくエミュレーターで動いています。ドラゴンクエスト10は5867で「快適」でした。

 

 

OLEDディスプレイ搭載モデルあり

ASUS Zenbook SORA 正面

本機のディスプレイは2種類あり、レビュー機は右のモデルになります。

Snapdragon X X1-26-100 Snapdragon X Elite X1E-78-100
解像度 1920×1200
ディスプレイ TFT液晶 ASUS Lumina OLEDディスプレイ
光沢 ノングレア グレア
視野角 170°
色域 DCI-P3 100%、ΔE<1
コントラスト比 1,000,000:1
HDR HDR True Black 600
色深度 10bit(10.7億色)

解像度は1920×1200ドットと一般的なFHDよりも縦に120ドットも長く、14インチでも15インチ並みの情報量があります。

さすがに右の15.6インチには劣りますが、それに近い表示量があります。

 

レビュー機はASUS Lumina OLEDディスプレイを搭載し、本物の黒を描写でき、コントラスト比も高いです。右の2.8K OLEDディスプレイと比べてもそん色なく、同じくらいの色域ですね。

真っ黒を描写できるので映像/画像にもメリハリがでるし、コントラスト比は100万:1でハイダイナミックレンジのHDR True Black 600に対応しているのではっきりくっきりと描写されます。すごく高品質です。

 

色域は広く、右のDCI-P3 100%よりも豊かな色彩になっています。Zenbookのディスプレイは、全体的に高品質ですね。

ΔE

ΔE<1(Delta E測定で1以下)なので、現実のものと色差は肉眼ではわからないくらいになり、現実にあるものと本機のディスプレイに映し出されたものは、ほぼ同じ色彩であるということです。

 

最後に視野角のチェックです。視野角は170°で、一番右の画像の時のみ暗くなりました。正面や斜めから見る分には問題ありません。

 

 

多機能タッチパッド付きキーボード

ASUS Zenbook SORA 多機能タッチパッド付きキーボード

キーボードはバックライト付きで、Copilotキーもあります。

 

ASUS Zenbook SORA キーボード

赤枠内の主要キーと下の列のキーは同じ大きさなので、見た目も良いしミスタイプもしにくいです。ただし、カーソルキーとFキー列は小さいので、慣れが必要かもしれません。

 

ASUS Zenbook SORA キーボード

キーピッチ(キーの中心部から隣のキーの中心までの距離)は実測18.8×18.3ミリと十分な距離があり、手が大きな人にも使いやすいです。

キーストロークは実測1.0㎜と浅く、軽めのタイピングで流れるように動く人には合うと思います。

 

ASUS Zenbook SORA タッチパッド

このタッチパッドはスワイプして、輝度の調整、音量調節、ビデオの再生巻き戻しができます。これ便利なんですね~。わざわざカーソル動かさなくてもここで調節できるので楽ですね。

また、79.5㎜×127.5㎜のと大きなタッチパッドなので、操作がしやすいです。

 

 

Wi-Fi 7対応

超高速無線・Wi-Fi 7に対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps
IEEE802.11be
(Wi-Fi 7)
2.4/5/6GHz 46Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 7に対応しており、現在主流のWi-Fi 6の約5倍、低価格モデルのPCに採用されるWi-Fi 5の約13倍の最大通信速度があります。また、理論上16本のストリームになり、今まで以上に多くのデバイス(理論上2倍)を接続して快適に使えます。

6GHzで最大320MHzのチャンネル幅があり、Wi-Fi 6E(最大160MHz)の2倍の帯域幅になります。

ただし、ルーターもWi-Fi 7に対応していないといけないし、契約回線も速くないとその恩恵はあまり受けられません。

また、Snapdragon X X1-26-100搭載モデルはWi-Fi 6Eになります。

 

 

バッテリー駆動時間が長い!

Snapdragon X X1-26-100 Snapdragon X Elite X1E-78-100
JEITA 3.0 約16.2時間 計測中
ASUSの測定 約19.75時間 約29時間

※ASUS測定はディスプレイ輝度150cd/m2、電源モードをトップクラスの電力効率でフルHD動画連続再生時間。

Snapdragon X X1-26-100搭載モデルは48Whrのバッテリーが搭載で、最大約19.75時間とかなり長いバッテリー駆動時間です。

Snapdragon X Elite X1E-78-100モデルは70Whrの大容量バッテリーを搭載し(こんな大きなバッテリー搭載して1㎏切るのはすごいですね)、最大約29時間のバッテリー駆動時間になります。

長すぎでしょ(笑)

 

 

その他の特徴

 

排熱性能

ASUS Zenbook SORA 底面カバー

いつもなら筐体内部を開けてファンの数やヒートパイプを調べるのですが、本機はこれからASUS SORAの発表会見で使用するということなので、遠慮しておきました(笑)。

 

ASUS Zenbook SORA 筐体内部参考画像

こちらはZenbook SORAの海外モデルでZenbook A14の画像です。ファンは2つにヒートパイプが1つあります。

スナドラ搭載なので発熱は心配していませんが、検証しました。

 

ASUS Zenbook SORA Cinebench 2024計測時のCPU温度の推移図

CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時の、CPUの温度推移図です。Cinebenchをスタートしたらすぐに350度(摂氏77度)ほどに上がり、その後は343度(70度)を上限に上下しながら推移しています。

急激に温度が上下したりすることなく、比較的安定して動いています。

 

Webカメラ&オーディオ/スピーカー

ASUS Zenbook SORA Webカメラ

Webカメラは高画質のFHD解像度で顔認証に対応で、プライバシーシャッター(ON/OFFボタンはF10)もあります。

 

左の画像は本機で撮影、右は他のWEBカメラで撮影したFHD解像度の写真です。品質は良い方だと思います。

 

ASUS Zenbook SORA Windowsスタジオエフェクト

また、Windowsスタジオエフェクトも使え、よりWeb会議がしやすくなると思います。自動フレーミングやアイコンタクトなどすごく便利だし、背景のぼかしなどもできます。

オーディオはドルビーアトモスで1Wスピーカーが2つ搭載しており、Web会議に合う音質です。音楽を聞くにはちょっと軽い音かなと思いますが、ミドルとハイの抜けが良く。(スピーカー音は動画で紹介しています)

 

 

メモリ

ASUS Zenbook SORA Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリはLPDDR5X-8448MHzの32GBで、Memory Markで性能を計測したら4229とめちゃくちゃ良いスコアでした。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

本機種  4229
LPDDR5X平均  3288
DDR5平均  2769
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

ASUS Zenbook SORA シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 1TBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は6690MB/秒、ライト(書き込み速度)は3632MB/秒とめちゃくちゃ速いです。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

本機種  6690MB/秒
 3632MB/秒
PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

 

インターフェイス

インターフェイス少ないですがThunderbolt 4が2つもあるので、屋内で使う人はドックがあると便利です。

 

ASUS Zenbook SORA 右側面インターフェイス

右側面にはUSB 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps)が1つです。

 

ASUS Zenbook SORA 左側面インターフェイス

左側面はHDMI、Thunderbolt 4(データ転送速度40Gbps/Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き)が2つ、そしてオーディオコンボジャックになります。

 

 

ライバル機種

同じくAI PCからいくつかライバル機種をピックアップしました。

 

ThinkPad X1 Carbon Gen 13 ​Aura Edition
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura EditionThinkPad初でLenovoで二機目のAura Editionです。CPUにはCore Ultraシリーズ2を採用し、グラフィック性能がかなり高くバッテリーも長持ちです。また、本機はX1 Carbon初の1㎏以下の機種で、14インチで986gと超軽量です

 

CPU Intel Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5X-8533MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14型) 2.8K OLED
無線 Wi-Fi 7 BE201
生体認証 指紋センサー、顔認証
重さ 986g
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約11.6時間
価格 28.6万円~

レビュー

 

FMV WU1-K1

FMV WU1-K1世界最軽量のCopilo+PCで、14インチで868g!筐体も小さく、それでいてUSB4が2つにUSB-Aが1つ、RJ45もあります。総合的に見てもASUS Zenbook SORAと似たようなスペックで、大きな違いはCPUにIntel Core Ultraシリーズ2を採用している点です。

CPU  Intel Core Ultra 7 256V
Intel Core Ultra 7 258V
メモリ LPDDR5x 最大32GB
ストレージ SSD 最大2TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA
無線 Wi-Fi 7、イーサネット
カメラ FHD+IRカメラ
生体認証 顔認証、指紋センサー
寸法(幅×奥行×高さ) 308.8 × 209 × 15.8-17.3㎜
重さ 868g
バッテリー 15.5時間
価格 21.4万円~

公式サイト

 

OmniBook Ultra 14-fd

OmniBook X 14-fe 正面今話題のAI PCで、Arm版のSnapdragonじゃなくAMD Ryzenが搭載になります。メモリは最大32GBと大容量で、なんと900万画素のWebカメラです!!4K解像度が約829万画素なので、900万画素って4K以上ですね。また、最新のWi-Fi 7にも対応しています

CPU Ryzen AI 9 365
Ryzen AI 9 HX 375
メモリ LPDDR5x 32GB
ストレージ SSD 1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(14型) 2.2K IPS タッチ
無線 Wi-Fi 7
カメラ 900万画素+IRカメラ
生体認証 顔認証
寸法(幅×奥行×高さ) 315 × 227 × 16.4㎜
重さ 1.57㎏
バッテリー 21時間
価格 18.9万円~

公式サイト

 

ASUS Vivobook S 14 OLED

ASUS Vivobook S 14 OLED(M5406WA)超高性能CPUが搭載でスペックはかなり高め、そしてZenbookよりも低価格です。Wi-Fi 6Eで重さが1.3キロ、そしてバッテリー駆動時間が若干短くなっていますが、あまり持ち運びしないという人はこちらも検討候補に入ります(とは言っても14インチで1.3キロは軽い方です)。

CPU Ryzen AI 9 HX 370
メモリ LPDDR5X-7500MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
ディスプレイ(14型) 2.8K(2880×1800ドット)OLED HDR 120Hz 600ニト グレア
無線 Wi-Fi 6E
重さ 約1.3㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約8.9時間
価格 20.9万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・超軽量コンパクトで持ち運びがしやすい
・セラルミナム素材で高級感や耐久性が高い
・最大47TOPSのNPU搭載で、Geekbench AIでの性能も高かった
・画面比が16:10で、14インチでも一般的な15インチ並みの情報が表示される
・超高品質OLEDディスプレイあり
・指一本で開くことができるディスプレイ
・Wi-Fi 7対応モデルあり
・高機能タッチパッド
・メモリが超高速
・バッテリー駆動時間が長い
・Thunderbolt 4が2つ

 

残念な点

・残念と言うか元々わかりきっていたことですが、Arm版OSなので使えないアプリやドライバがある

 

総合評価

軽いと全てが良く見えますね。性能も高いので体感でわかるほどサクサク動くし。また、特殊素材のセラルミナムを使用しているので手触りも良く、他のパソコンとは全然違った感じです。

全体的にハイエンドなので性能的に気になる点はないですが、何度も言っているようにArm版Windowsなので使えないアプリなどがあるかもしれないので、特にビジネス用途で購入をお考えの人は注意が必要です。

 

公式サイト

 

パソコンガイド運営者の写真