HP Envy x360 14-fc(インテル)の実機レビュー NPU搭載で高級感があるプレミアムモデル

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意外なことに、Envyで14インチのコンバーチブルは筆者が知る限り初めてです。15インチと13インチのコンバーチブルはあったのですが、14インチは今までなかったんですよね。

本機は14インチのコンバーチブルPCで重量が1.39㎏と軽く、全体的に見てもほとんど欠点がない機種かなと思います。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはCore Ultra 7 155U、メモリ32GB、SSD 1TB、2.8K OLEDディスプレイになります。

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HP Envy x360 14-fcのスペック

カラー メテオシルバー、ミッドナイトブルー
CPU Core Ultra 5 125U
Core Ultra 7 155U
メモリ LPDDR5-6400 最大32GB
ストレージ SSD 最大1TB
グラフィックス Intel グラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA IPS
2.8K OLED
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ 5MP
オーディオ Poly Studioデュアルスピーカー
寸法(幅×奥行×高さ) 313 × 218× 16.9 mm
重さ 1.39㎏
バッテリー 最大約15時間
標準保証 1年間
価格 13.9万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第14世代で、省電力モデルのUシリーズが搭載です。NPUコアを搭載しており、AI関連の性能が上がっています。

メモリは高速のLPDDR5-6400MHzで、最大32GBと大容量です。ストレージはSSD PCIe 4.0が搭載で、こちらも高速・大容量です。

グラフィックスは13世代までと同じIris-Xeですが、名称が変わりインテルグラフィックスになっています。

ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、14インチでも15インチ並みの情報が表示されます。解像度はWUXGA(1920×1200ドット)と2.8K(2880×1800ドット)の2種類があり、WUXGAはIPS液晶、2.8KはOLEDディスプレイを採用です。

もし画像編集や動画編集を考えている人は、OLEDがおすすめです。

その他のスペックは、OSはWindows 11 Homeが搭載で、高速のWi-Fi 6Eに対応、超高画質500万画素のWebカメラを搭載し、顔認証のIRカメラもあります。

筐体はコンパクトで重量1.39㎏と軽量で持ち運びに便利、バッテリー駆動時間は最大約15時間と長く、外出先で作業をすることが多い人に向いています。

快適に動作する証であるEvoプラットフォームに準拠した、ワンランク上の機種です。

 

 

公式サイト

 

2024年のトレンドと比較

2024年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)

14世代CPU DDR5 PCIe 4.0 アスペクト比16:10
Wi-Fi 6E sRGB 100%以上 輝度300nit以上 1080P Webカメラ以上
Copilotボタン 生体認証 重量1.4㎏前後 バッテリー14時間以上

バッテリー駆動時間は、Core Ultra 5が最大約15時間で、Core Ultra 7は最大約10.5時間になります。

 

 

旧モデルとの比較

Envyで14インチはありますが、14インチのX360は初めてになります。

 

 

軽量なコンバーチブルで使いやすい

コンバーチブルPCとはヒンジが360度回転し、形状を変えることができるパソコンになります。

 

HP Envy x360 14-fc テントモード

テントモードはソファやベッドの上に寝転がって使うとき、底面の吸気口をふさがないので、筐体が熱くなりにくいです。

 

HP Envy x360 14-fc スタンドモード

キーボードが邪魔な時や、画面をもっと近づけたいとき、ペンを使う時はスタンドモードにすると使いやすいです。

 

HP Envy x360 14-fc タブレットモード

タブレットの様にもできるので、パソコンの状態じゃ使いにくい時に役に立ちます。ちなみにペンは付属じゃなく、MPPアクティブペンが別途販売されています。

 

HP Envy x360 14-fc 重さ計測 実測1366g

本機は14インチで1.39㎏と軽量なので、短時間であれば片手で持ってペンを使ったりなどの作業もできます。

 

 

NPUコア搭載インテル14世代CPU搭載

Intel第14世代CPU

Core Ultra 7 155U Core Ultra 5
125U
製造プロセス Intel 4(7nm)
P/E/LPコア 2/8/2 2/8/2
スレッド 14 14
キャッシュ 12MB 12MB
Pコア最大クロック 4.8GHz 4.3GHz
Eコア最大クロック 3.8GHz 3.6GHz
Xコア 4 4
ベースパワー 15W
マックスパワー 57W

CPUは今までのようにPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)も搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。

また、14世代からLP Eコアという低消費電力コアも搭載しており、よりバッテリーが長持ちしやすくなっています。

AI専用のプロセッサーであるNPUを搭載し、グラフィックスはIntel Graphics(Uシリーズ)になっています。

ここ最近PhotoshopなんかでもAI生成などAIを使うことが増えており、こういった作業をNPUがやるので全体的なパフォーマンスが上がりますね。Adobe Premiere Proでの「文字起こし」は従来より27%、Stable Diffusionでの「テキスト→画像生成」は約70%、そしてAudacityで「テキスト→楽曲生成」は約80%も時間が短くなりました。

 

HP Envy x360 14-fc CPU Mark計測結果

こちらはCPUの性能を測るCPU Markのスコアです。Core Ultra 7 155Uの計測結果は16014と十分な性能ですが、もうちょっと高くても良かったと思います。

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 9 185H  33266
Core i9-13900H  29430
Core i7-13700H  27666
Core Ultra 7 155H  24271
Core Ultra 5 125H  24203
Core i5-13500H  23206
Core i7-1370P  23042
Core i5-1340P  20922
Ryzen 7 7730U  19034
Core i7-1260P  18691
Core Ultra 5 125U/別機種で計測  17921
Ryzen 5 7530U  17704
Core i5-1240P  17318
Core i7-1355U  16378
Core Ultra 7 155U  16014
Core i5-1335U   13220

 

 

HP Envy x360 14-fc Cinebench 2024計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア375はミドルクラス、シングルコアは100と良い性能でした。

他のCPUとの比較です。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較 

Ryzen AI 9 HX 370  1062
Snapdragon X Elite X1E-78-100  924
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Plus X1P-42-100  702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V/別機種  556
Apple M1  509
Core Ultra 7 258V  479
Core i7-1280P  433
Core Ultra 7 155U  375

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  121
Core Ultra 7 258V/別機種  119
Ryzen AI 9 HX 370  115
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Snapdragon X Plus X1P-42-100  107
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Core Ultra 7 155U  100
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

HP Envy x360 14-fc PCMark10計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス

本機種のスコアです。

  • 総合性能は5316→ぎりぎりミドルクラス
  • Essentialは9185→通常用途やビデオ会議などは快適にでできる
  • Productivityは7366→快適に使える
  • Digital content creationは6027→そこそこ高い性能
EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10915
Ryzen 5 8640HS  10622
Ryzen 5 7535U  10196
Core Ultra 5 125H  9781
Core i7-1260P  9744
Core i5-1240P  9728
Ryzen 5 7535U  9465
Core Ultra 7 258V  9442
Core Ultra 7 155U  9185
Ryzen 5 5625U  9036
Ryzen 7 5700U  8951
Ryzen 3 5425U  8743
Ryzen 3 7335U  8318
Ryzen 5 PRO 6650U  8130
Ryzen 5 5500U  7907
Snapdragon X Plus X1P-42-100  7615

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10550
Ryzen 5 8640HS  9349
Ryzen 5 5625U  9223
Ryzen 5 7535U  8996
Core Ultra 7 258V  8499
Ryzen 3 5425U  8193
Ryzen 5 7535U  8176
Ryzen 7 5700U  8065
Ryzen 5 PRO 6650U  8026
Core Ultra 5 125H  7892
Ryzen 3 7335U  7499
Core Ultra 7 155U  7366
Core i7-1260P  6187
Core i5-1240P  6167
Core i5-1235U  5542

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  11536
Core Ultra 7 258V  9352
Core Ultra 5 125H  8250
Ryzen 5 8640HS  7777
Ryzen 7 7735U  7159
Core i7-1260P  6406
Core Ultra 7 155U  6027
Core i5-1240P  5875
Ryzen 5 7535U  5851
Ryzen 5 PRO 6650U  5636
Ryzen 5 5625U  5372
Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 3 7335U  4872
Core i5-1235U  4716
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4251
Ryzen 3 5425U  4240

 

HP Envy x360 14-fc レンダリング時間計測結果

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し、平均は約6分5秒でした。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 155U  6分5秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Core Ultra 7 258V  4分12秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分26秒

 

 

画像編集くらいはできるグラフィックス性能

HP Envy x360 14-fc 3D Graphics Mark計測結果

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは3356と悪くないスコアでした。

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  9117
Ryzen 7 8845HS  9055
Ryzen 5 8640HS  6065
Core Ultra 5 125H  5507
Core Ultra 7 258V  5430
Ryzen 7 7735U  5098
Ryzen 5 7535U  4127
Ryzen 5 PRO 6650U  3526
Core Ultra 7 155U  3356
Core i7-1260P  3263
Core i7-1355U  2981
Core i5-1335U  2686
Core i5-1340P  2542
Ryzen 7 PRO 5850U  2328
Core i5-1240P  2326
Core i5-1235U  2319
Ryzen 3 7335U  2609

 

 

次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。

HP Envy x360 14-fc Fire Strike計測結果 HP Envy x360 14-fc Night raid計測結果 HP Envy x360 14-fc Steel Nomad Light計測結果 HP Envy x360 14-fc Wild Life計測結果

Steel Nomad Lightは1696、Wild Lifeは12642、Fire Stikeは4618、そしてNight Raidは17099とRyzen 7 7735U並みの性能で、そこそこ高い性能です。

Steel Noamd LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
Core Ultra 7 258V  3253
GTX 1650 Max-Q  2819
Core Ultra 5 125H  2472
Core Ultra 7 155U  1696
Ryzen 7 7735U  1437
Snapdragon X Plus X1P-42-100  1139
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  24841
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
GTX 1650 Max-Q  16974
Ryzen 7 8845HS  16368
Ryzen 5 8640HS  13987
Core Ultra 7 155U  12642
Snapdragon X Plus X1P-42-100  11404
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
GTX 1650  8033
Core Ultra 5 125H  7904
Core Ultra 7 258V  7429
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Ryzen 7 7735U  4645
Core Ultra 7 155U  4618
Snapdragon X Plus X1P-42-100  3599
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  28829
GTX 1650 Ti  27333
Core Ultra 5 125H  26261
GTX 1650 Max-Q  20322
Ryzen 7 7735U  17539
Core Ultra 7 155U  17099
Snapdragon X Plus X1P-42-100  16232

 

次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は7027で「快適」、FFXIV黄金のレガシーは4556で「普通」でした。2Dゲームなら普通にできるほどの性能です。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX FHD画質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 5 125H  17314
Ryzen AI 9 HX 370  17266
Core Ultra 7 258V  15486
Ryzen 5 5625U  10747
Ryzen 7 5700U  10370
Ryzen 3 5345U  9348
Ryzen 7 7730U  9033
Ryzen 5 7530U  8994
Ryzen 5 8640HS  8954
Ryzen 5 PRO 6650U  7949
Ryzen 7 7735U  7291
Core Ultra 7 155U  7027
Core i7-1355U  6213
Core i5-1335U  5150

FFXIV 標準品質

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core Ultra 7 258V  7573
Core Ultra 5 125H  7547
Ryzen AI 9 HX 370  7187
Snapdragon X Elite X1E-78-100  6556
Ryzen 5 8640HS  5470
Ryzen 7 8845HS  5345
Snapdragon X Plus X1P-42-100  4794
Core Ultra 7 155U  4556
Ryzen 7 7735U  4398
Ryzen 3 7335U  2051

 

 

Copilotボタン搭載キーボード

HP Envy x360 14-fc コパイロットキー付きキーボード

キーボードは主要キーが大きく、刻印も大きめなのでブラインドタッチをしない人にも見やすく使いやすいと思います。ただし、主要キーとほかのキーはサイズが違うので、慣れが必要だと思います。また、カーソルキーがすべて小さいので、私はカーソルの押し間違いが何度かありました。

 

HP Envy x360 14-fc キーボードのバックライトオン<バックライトON>

キーピッチは18.7×18.4ミリと大きく、手が大きな人にも使いやすいです。キーストロークは実測1㎜、公称値1.3㎜とちょっと軽い打鍵感なので、しっかり打ち込むよりも軽く流れるようにタイピングする人に使いやすいです。

タッチパッドは125×80ミリと普通より若干大きく、操作もしやすいです。

コパイロットキーがキーボード上にあるので、調べ物をするときにすぐに起動でき、質問ができるので楽ですね。

 

Intel Evo Editionプラットフォームに準拠

HP Envy x360 14-fc Evo Editionプラットフォーム認証<本機のEvoシール>

本機は5世代めのEvoプラットフォーム認証に準拠している特別な機種です。

Evoは14世代CPUを搭載しているすべてのPCが準拠しているわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。

14世代CPU搭載のEvoプラットフォーム認証の主な要件は75を超え、Intel曰く「高性能、高速充電、長寿命バッテリー、即時起動、クラス最高の接続性、および最適なサイズと重量など、75 を超える項目について、妥協することない高い水準をクリアする必要がある」とのことです。

以下は要件の一部です。

  • Core Ultra 5/7/9搭載
  • アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
  • 電源を問わずにレスポンスが良い事
  • フルHDで実利用10時間以上のバッテリー駆動時間
  • フルHD以上
  • 1.5秒以内でスリープから復帰
  • 生体認証/近接デバイス認証対応
  • 30分の充電で4時間以上駆動
  • 15㎜以下(iGPU)もしくは20㎜以下(dGPU)の厚さ
  • Wi-Fi 6E実装
  • Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
  • フルHD以上のWebカメラを搭載
  • 音声ノイズ抑制や背景ぼかしなどの機能
  • Windowsスタジオエフェクト対応
  • Thunderbolt 4搭載
  • EPEATR Silver以上などサステナブルであること
  • Intel Unisonのサポート

 

 

ハイスペック2.8K OLED搭載可能

HP Envy x360 14-fc 正面

ディスプレイは2種類あり、WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶か、2.8K(2880×1800ドット) OLEDで、どちらもタッチパネルになります。

2.8Kは高精細できめ細やかに見え、OLEDディスプレイは完全な黒を描写でき、メリハリのある描写が可能です。画像・動画編集をするようなクリエイター向けのスペックですね。

OLEDディスプレイはIMAX Enhanced認定で、これは「圧倒的な映像美とダイナミックなサウンド、そしてIMAX特有の壮大なスケール。まるで劇場にいるかのような、没入型エンターテインメント体験を提供します」とのことです。

IMAXを有効化するには、設定→システム→ディスプレイ→「明るさを100%に」、「夜間ランプをOFF」、「HDR 使用をオン」にすると完了です。

また、「EyeSafe」認定のブルーライトカットパネルを採用し、目に優しいディスプレイです。

 

ディスプレイは14インチで、画面アスペクト比が16:10と縦に長いです。14インチでも15インチ並みの情報が表示され、一目で見て取れる情報が多いので作業効率も上がります。

 

こちらは画像編集向けのsRGB 100%のディスプレイとの比較ですが、本機は色域も広くコントラスト比も高いのでくっきりとしたメリハリのある描写です。

 

こちらは約26万円の筆者所有のクリエイターPCとの色域比較で、主に黒と白(煙の量)と全体的な色を見ていきます。見比べると、煙の量も飛び散っているインクの量も本機の方が多いですね。黒は同じくらいだと思いますが、その他は本機のディスプレイはすごく高性能だと思います。

リフレッシュレートはWUXGAが60Hz、2.8Kは最大120Hzになります。

輝度はどちらも400ニトで、こちらは輝度の目安です。

220ニト 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える
250ニト 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える
300ニト 屋外の日陰でも見える
400ニト 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい
500ニト 屋外向け
600ニト 画面に直射日光が当たっても比較的見える

 

最後に視野角のチェックです。視野角は広いようで、四隅が暗くなったりと言うことはありませんでした。どこからでも見やすいです。

 

超高画質500万画素のWebカメラ

HP Envy x360 14-fc Webカメラ

 

オートHDR対応の500万画素Webカメラが搭載で、通常HD(92万画素)か、ビジネスPCではFHD(207万画素)が主流になってきている中、本機はそのさらに上を行く500万画素で、例えば配信をする人でも外付けカメラ無しで十分な品質を確保できます。

 

本機の500万画素のWEBカメラで撮影した画像と、別機種のFHDカメラ(約200万画素)で撮影したものです。もちろん500万画素の方が高画質ですが、そこまで大きな差は出ませんでした。

 

HP Envy x360 14-fc Webカメラ プライバシーシャッターを閉じた状態<プライバシーシャッターを閉じた状態>

瞬時にプライバシーを保護できる、プライバシーカメラスイッチとマイクミュートボタンも搭載、そして顔認証センサーもあります。

 

Windows Studio Effect

また、Windows Studioエフェクトによるオートフレーム機能や背景ぼかし機能、カメラ目線に補正するアイコンタクト機能などもあります。

なんか、ここ最近のカメラはすごいですね。

スピーカーはPoly Studioのデュアルスピーカー、そしてデュアルマイクも搭載し、AIによるノイズリダクションもあります。

音楽を聞いているときのスピーカーはミドルとハイがちょっと高く、音量はそこまで大きくありません。普通のスピーカーでした。

 

AIによるセキュリティ

HP AIによるセキュリティ

本機は人感検知機能付きで、画面から離れるとロックし、画面前に戻ると起動、そして視線を外すと画面を暗くするなどの機能がついています。

カフェなどの不特定の人が多い場所で使う人には、重要ですね。

 

 

その他の特徴

 

外観

本機はメテオシルバーとミッドナイトブルーの二色があり、ミッドナイトブルーはビジネスPCっぽく、メテオシルバーは普段使いPCっぽく見えますね。

 

HP Envy x360 14-fc 右斜め前から

ベゼルはかなり細く、左右5.5㎜、上部11㎜で、幅313㎜、奥行き218㎜とコンパクトな筐体です。さすが上位モデルのEnvyなので、見た目も手触りも高級感ががっつりあります。

 

HP Envy x360 14-fc 重さ計測 実測1366g

重量は14インチとしてみると標準的な1.39㎏(実測1366g)ですが、コンバーチブルの14インチでこの重量は軽いです。

高強度リサイクルアルミニウムを使用しているので軽く、そして耐久性も高いです。安心して持ち運べますね。

 

HP Envy x360 14-fc 横から

16.9㎜と薄く、カバンもかさばりにくいですね。

 

HP Envy x360 14-fc 背面

洗練されたデザインで、ロゴもかっこいいです。

 

HP Envy x360 14-fc ヒンジにあるロゴ

ヒンジには「ENVY」のロゴがあり、見えにくいところまでこだわって作られていますね。また、ヒンジ部分もメタルなので開閉することが多い2 in 1 PCですが、高強度で壊れにくいと思います。

 

HP Envy x360 14-fc ラウンドエッジで優しい印象

ラウンドエッジを採用し、優しい印象を与えるボディです。Envyって英語で羨望と言う意味があるのですが、名は体を表していると思います。

 

排熱性能

HP Envy x360 14-fc 底面カバー

底面カバーの通気口は幅広く、メッシュ状でごみも入りにくい設計です。

CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時のCPUの温度を計測したのですが、なぜだかアプリに温度が表示されませんでした。

 

HP Envy x360 14-fc Cinebench 2024計測時のPC表面温度

この時のPC表面温度は32.5度と低く、高負荷なことをしていてもほんの少し暖かいくらいで、不快感などは一切ありませんでした。

 

HP Envy x360 14-fc Cinebench 2024計測時の騒音値

騒音値は平均約34dBと静かです。図書館や静かなカフェなどで作業をする人にも使いやすいです。

 

 

メモリ

HP Envy x360 14-fc Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

LPDDR5-6400MHzを搭載し、16GBか32GBと大容量です。レビュー機には32GBが搭載し、Memory Markの計測結果は2360とこのクラスのメモリで、大容量32GBにしてはかなり遅かったです。計測ミスもあるので何度かやりましたが、同じくらいのスコアでした。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

LPDDR5X平均  3288
DDR5平均  2769
LPDDR5平均  2759
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
本機種  2360
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

HP Envy x360 14-fc シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 1TBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は3671MB/秒、ライト(書き込み速度)は3012MB/秒とリードがあまり速くありませんでした。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

起動時間を計測しました。5回計測し、平均は16.2秒でした。速いことは速いですが、Evo Edition プラットフォーム認証の機種なので、12秒くらいかと思いました。レビュー機として酷使された機種なので、ちょっと遅くなったのかなと思います。

購入初期はもっと速いはずですが、長く使い続けるとこのくらいの速度になると思います。

1回目 15秒
2回目 17秒
3回目 17秒
4回目 15秒
5回目 17秒
平均 16.2秒

 

 

Wi-Fi 6Eに対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。

 

 

LTE

LTEや5Gはないので、外出先で無線につなぐときはスマホのテザリングや店舗のWi-Fiを使用することになります。

テザリング用の格安SIMなら、楽天最強プランがおすすめです。筆者はIIJmioでドコモ回線20GB/月 約2000円と、楽天最強プランを契約していますが、月に20GB以上使うのであれば楽天がお得です。

 

 

バッテリー駆動時間

バッテリーはMobileMark 25計測でCore Ultra 5が最大15時間、Core Ultra 7が最大10.5時間となります。半日以上の作業ができるほどで、30分で50%も充電できるファストチャージ対応です。

 

 

インターフェイス

インターフェイスの品質は良いですが、必要最低限といった感じです。Thunderbolt 4が1つあるので、ドックを使えば据え置き用としても使いやすいです。

 

HP Envy x360 14-fc 右側面インターフェイス

右側面にはヘッドフォン/マイクジャックと、USB-A 10Gbpsになります。

 

HP Envy x360 14-fc 左側面インターフェイス

左側面にはUSB-A 10Gbps、HDMI、Thunderbolt 4、そしてUSB Type-C 10Gbps(Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)付きで、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。

  • Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
  • 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
  • PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
  • 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
  • 8K出力にも対応

 

 

サポート・保証

Lenovo サポートと保証

HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。

購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。

  • 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
  • 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料

 

 

ライバル機種

 

HP Spectre x360 14-eu

HP Spectre x360 14-euのレビュー インテル14世代CPU搭載クリエイターPCインテル14世代CPUが搭載し、ほぼ欠点がないんじゃないかというくらいハイエンドなクリエイターPCです。グラフィック性能が高くディスプレイは2.8K OLED、高色域のDCI-P3 100%です。Thunderbolt 4が2つありますが1つは充電兼用で、あとはUSB-Aが1つとマイク/ヘッドフォンジャックだけなので、インターフェイスが乏しいです。Thunderbolt 4対応ドックがあれば快適に使えます

CPU Core Ultra 5 125H
Core Ultra 7 155H
メモリ LPDDR5X 32GB
ストレージ SSD 最大1TB
グラフィックス インテルArcグラフィックス
ディスプレイ(14型) 2.8K(2880×1800) OLED ブライトビュー
無線 Wi-Fi 6E
その他 顔認証、指紋センサー、900万画素WEBカメラ、人感検知機能付き、デジタルペン付属
重さ 1.44㎏
バッテリー 最大約13時間
価格 19.3万円~

レビュー

 

Lenovo Yoga 7i 2 in 1 Gen 9

Lenovo Yoga 7i 2-in-1 Gen 9 14型のレビューインテル14世代CPU搭載でグラフィック性能が高くディスプレイも業務用モニターレベルのスペックで、一つ上の快適さがあるPCです。14インチで1.49㎏と軽量じゃない点が欠点ですが、それ以外はハイスペックです。

CPU Core Ultra 5 125H
Core Ultra 7 155H
メモリ LPDDR5X 16GB
ストレージ SSD 最大1TB
グラフィックス インテルArcグラフィックス
ディスプレイ(14型) WUXGA OLED
2.8K OLED
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ IR+1080p FHD
重さ 約1.49㎏
バッテリー(JEITA 3.0)
JEITA 2.0
最大約11.6時間(動画再生時)
最大約28.4時間
付属 Lenovo デジタルペン
価格 14.3万円~

レビュー

 

IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9

Lenovo IdeaPad 5x 2-in-1 Gen 9IdeaPad初のCopilot+PCで、最大45TOPSを持つSnapdragon X Plus X1P-42-100搭載です。ディスプレイはWUXGAですが有機ELディスプレイで10bit(10.74億色)対応と、高品質です。しかもWi-Fi 7に対応し、今まで以上に高速通信が可能です。Copilot+PCと言えば価格が高いですが、本機は11万円台と比較的安く、学生にも手が出やすいと思います。

CPU Snapdragon X Plus X1P-42-100
メモリ LPDDR5X 16GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(14型) WUXGA OLED 10bit
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 7
生体認証 指紋センサー
WEBカメラ FHD
重さ 約1.5㎏
バッテリー 最大約14.1時間
価格 11.9万円~

レビュー

 

まとめ

良い点

・小型軽量で持ち運びがしやすい
・Core Ultra CPUが搭載で、AI関連の性能がアップ
・最新スペック満載
・アルミニウム素材で高級感があり耐久性も高い
・Evoプラットフォームで性能が高い
・画面比が16:10で、14インチでも15インチ並みの情報が表示される
・最高で2.8K OLEDとディスプレイもハイスペック
・500万画素Webカメラ
・Thunderbolt 4搭載

 

残念な点

・特にないが、あえて言えばメモリとSSDの速度が上位モデルのEnvyにしては、そこまで速くない

 

総合評価

全体的に「ビジネス用途でもサクサク使える」性能で、500万画素のWEBカメラやWindows Studio Effect、AIによるセキュリティ機能などプラスアルファのある機種です。

レビュー機ではあまり良いスコアが出ませんでしたが、メモリは32GBと大きいのでヘビーユーザーで重たい作業をする人でもサクサク使えます。

ミドルクラス以上の性能で高級感のある外観、そしてアルミニウムで耐久性も高く、気兼ねなく持ち運びできます。また、コンバーチブルなのでいろいろな状況でも使いやすい形にできるため、家でも職場でも、新幹線や飛行機でも使いやすいです。

 

 

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