5G(sub6)対応の14型2 in 1 PCで、外出用兼据え置き用として使える機種です。
11世代インテルCPUを搭載しており、メモリも2枚組のデュアルチャンネルメモリなので高い性能を発揮でき、スペック的にはビジネス用途でも快適に使いやすいほどなので、多くの人に合うと思います。
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Contents
Pavilion x360 14-dy1000のスペックレビュー
CPU | Core i5-1155G7 |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS タッチ |
OS | Windows 11 |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0、5G LTE |
オーディオ | デュアルマイク、デュアルスピーカー |
生体認証 | 指紋センサー |
Microsoft Office | Office Home &Business 2019搭載可能 |
セキュリティ | パワーオンパスワード、アドミニストレーターパスワード、TPM |
寸法(幅×奥行×高さ) | 323×210×18.9㎜ |
重さ | 1.59㎏ |
バッテリー | 最大8時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 12.2万円~(割引前価格) |
各動作の快適度で、◎が一番です。
Web閲覧 | Office | 動画視聴 | ビデオ電話 |
◎ | ◎ | 〇 | 〇 |
画像・動画編集 | 起動時間 | ||
〇 | 約10秒 |
パソコンの頭脳であるプロセッサーはインテル11世代のCore i5-1155G7が搭載で、CPU性能もグラフィック性能も高いハイエンドモデルになります。
メモリはスロットが2つで、8GBか大容量の16GBが選べるので、ヘビーユーザーにも使いやすい容量です。ストレージは最速モデルのM.2 PCIe NVMeが搭載で、512GBになります。こちらも大容量なので安心ですね。
ディスプレイはマルチタッチ対応で、指やペンでの操作も可能。解像度はフルHD、コントラスト比や視野角が広いIPS液晶が搭載です。
本機はスペックが高いのですが、特に目を見張るのは通信規格ですね。最新のWi-Fi 6に対応し、LTEは5G sub6モジュール搭載です。簡単に言うと、WiFi通信でもSIMカードでの通信もかなり速い通信速度があるので、サクサク快適に使えるんです。
ただし、本機種は14型にしては若干重く、バッテリー駆動時間は8時間と「持ち運び用にしては短め」です。パワーバンクや、充電アダプターの持ち運びが必要な人もいると思います。
Thunderbolt 4は無いですが、インターフェースは転送速度が10GbpsのUSB-C(Display Port映像出力機能付き)が1つ、USB-Aは2つにHDMIもあるので、据え置き用としても使いやすいと思います。最大3画面できますね。
総合的に見て、「持ち運びもあるけれど、家や事務所でもがっつり使う」と言う人に合うと思います。LTEがあるので移動の多いビジネスパーソンや、学生にも使いやすいですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのPavilion x360 14-dwとの比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Core i5-1155G7 | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | SSD 512GB | |
ディスプレイ | FHD IPS タッチ | |
無線 | WiFi6、5G LTE | WiFi6、4G LTE |
バッテリー | 8時間 | 11.5時間 |
重量 | 1.59㎏ | 1.65㎏ |
価格 | 12.2万円~ | 15.9万円(割引前価格)~ |
スペックは似ていますが重量が60g軽くなっており、特に下ベゼル(画面の黒い枠)が細くなっていますね。
また、本機は5G LTEに対応したので、通信速度がかなり速くなっています。次世代モデルですね。
Pavilion x360 14-dy1000の特徴
本機はディスプレイが360度回転する「2 in 1 PC」で、今の状況にあった形に変えることができます。
<テントモード>
ソファやベッドに寝転がって使うときは、テントモードで使えば底面にある吸気口をふさがないので、パソコンが熱くなりにくいです。また、新幹線や飛行機などのテーブルが小さな場所でも使いやすいです。
<タブレットモード>
ディスプレイを全開すればタブレットの様に使え、タッチディスプレイなので通常のタブレットの様に指やペンで使うことができます。(ペンは別売り)
ただし14型なので手で持つにはちょっと大きいですね。
<スタンドモード>
他にもスタンドモードや、通常のノートブックモードなどがあります。
好きな形にして使えるので、どこででも使いやすいですね。
液晶占有比率が88%と狭額ベゼルなので、すっきりした見た目ですね。旧モデルに比べ奥行きが11㎜も小さく、そして60g軽くなっています。
寸法は
幅323㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
奥行き210㎜(≒500mlペットボトルの高さ/205㎜)
高さ18.9㎜(一円玉の直径/20㎜)
です。
A4サイズ(297㎜×210㎜)よりちょっとだけ大きいサイズなので、今使っているカバンにもすっぽり入ると思います。
高さは標準的なので、掴みやすいサイズです。全体的にコンパクトな部類ですが、14型で1.59㎏とちょっと重たいですね。持ち運びが多く2 in 1 PCじゃなくてもいい人は、Pavilion Aero 13も検討に値すると思います。
この機種は13.3型ですが画面比が16:10と縦に長いので、14型以上の情報が表示できます。また、重さは957gと超軽量です。ただし、LTEはありません。
天板はすっきりシンプルですが、大きめのロゴがあります。
ボディのエッジは丸みを帯びた加工がしてあり、おしゃれだと思います。
また、指紋センサーもあるので、サインインは一瞬です!
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は19×18.7㎜で、ゆったりした幅があるので手が大きな人でも使いやすいと思います。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、結構軽めのタイプで入力しやすいですね。
バックライトも付いているので、暗がりで作業をする人にも使いやすいです。
CPU
Core i5-1155G7 | |
製造プロセス | 10nm SuperFin |
コア/スレッド | 4/8 |
キャッシュ | 8MB |
ベースクロック | 2.5GHz |
ブーストクロック | 4.5GHz |
TDP | 28W |
プロセッサーは11世代のCore i5で、ハイエンドモデルです。とにかく性能が高いので、高負荷な事もしやすいです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1185G7 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1155G7 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 | |
Core i3-1115G4 | |
Core i3-10110U | |
Pentium Silver N5030 |
ビジネス用途でも7000前後あれば快適に使えますが、本機は1万オーバーです!一応本機は普段使いモデルですが、かなり高負荷な作業もしやすいです。
グラフィックス
グラフィック性能が高いと、Officeを使った作業や複数画面での作業などがしやすくなります。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
MX450 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1155G7 | |
Core i5-1135G7 | |
MX250 | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i3-1115G4 | |
Iris Plus | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 4300U |
内蔵グラフィックスとしてはかなり高い性能です。筆者は下位モデルんCore i5 1135G7でPhotoshopやLightroomも使っていますが、簡単な編集は問題なくできるほどの性能です。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 |
FHD | あり | IPS |
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質で解像度は1920×1080ドット |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
コントラスト比 | 最少輝度と最大輝度の差。差が大きい方が力強い描写が可能 |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
ディスプレイは高解像度のフルHDで、視野角が広くコントラスト比が高いIPS液晶を使用しています。
標準的なディスプレイなので、使いやすいともいます。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機はDDR4-3200MHzが搭載で、8GBモデルと16GBモデルがあります。動作周波数(MHz)がDDR4では現行最高なので、サクサク快適ですね。
また、メモリスロットが2つあるデュアルチャンネルメモリーを採用しており、シングルチャンネル(メモリ1枚)よりも多くのデータ転送ができ、特にグラフィック性能が高くなります。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
最速モデルのM.2 PCIe NVMeが搭載なので、パソコンの起動も速くデータ転送速度も激速です!
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
LTE
LTEはnanoSIMを使った通信方法で、スマホの様にパケット通信で常時インターネットに接続ができます。
また、本機は5G sub6に対応しており、今までの4G LTEよりもかなり速度が速くなっています。4Gは3.6GHz以下の帯域幅を使用していますが、本機sub6は3.6GHz~6GHzの帯域幅を使用しており、このGHzが高いとより大きなのデータを扱いやすくなります(言い換えると、速度が速いです)。
4G Intel XMM 7360は下り最大450Mbps、上り最大50Mbpsでしたが、Intel 5G Solution 5000はダウンロード最大4.7Gbps、アップロードは最大1.2Gbpsとかなり速いです。
ダウンロードで約10倍、アップロードで24倍の速度ですね。
ちなみにLTE用の格安SIMなら、大手のIIJmioがおすすめですよ。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は最大約8時間で、普通と言えば普通の長さですが、使い方によっては充電アダプターやバッテリーバンクが必要だと思います。
インターフェイス
インターフェイスは左からHDMI 2.0、USB-C(データ転送速度10Gbps、Power Delivery、Display Port映像出力)、ヘッドフォン/マイクジャックです。
左からnanoSIMカードトレイ、USB-A(データ転送速度5Gbps)が2つ、そして電源コネクタになります。
ポートは多いわけじゃないですが、少ないわけでもなく、問題ない程度にあります。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
ライバル機種
<左から本機種・Envy x360 15・Lenovo ideapad Flex 550 14>
本機種と似たような最新機種との比較で、Envyのみ15型、全機種2 in 1 PCです。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Envy X360 15 Intel | Flex 550 | |
CPU | Core i5-1155G7 | Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
メモリ | 16GB | ||
ストレージ | SSD 512GB | SSD 1TB | SSD 512GB |
グラフィックス | Iris Xe | Radeon | |
ディスプレイ | FHD IPS タッチ | ||
無線 | WiFi6、5G LTE | WiFi6 | WiFi5 |
ペン | 無し | 付属 | |
バッテリー | 8時間 | 13時間 | 16.1時間 |
重量 | 1.59㎏ | 2.0㎏ | 1.5㎏ |
価格 | 12.2万円~ | 11.8万円~ | 6.1万円~ |
スペック的には似ていますが、本機種のみLTEが搭載です。また、他機種に比べバッテリー駆動時間が短いですね。
CPUの性能をあらわすPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5700U | |
---|---|
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1155G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Core i3-1115G4 |
各機種の特徴
・本機種はLTEが必要で、持ち運びもするけど据え置き用としても使う人に向いています。
・Envyは2.0㎏と重いが、最大スペックが高いので据え置き用として使いやすい。
・IdeaPadは唯一WiFi5対応だが、性能が高くバッテリー駆動時間が長い
まとめ
良い点
・ハイエンドモデル
・デュアルチャンネルメモリ
・5G LTE対応なので外出先でも超高速通信が可能
・2 in 1 PC
残念な点
・若干重い
・バッテリー駆動時間が長くない(普通)
総合評価
11世代CPU搭載で性能も高く、グラフィック性能もあるので、多くの用途で活躍できると思います。性能が足りないと思う人は、(専門的な事をしない限り)あまりいないと思います。
メモリがデュアルチャンネルメモリなので増設もできるので(自己責任で)、大きなデータを扱う人にも使いやすくなります。また、ストレージはSSD 512GBなので、十分な容量があります。
通信機能は抜群で、最新規格のWiFi6に対応、次世代規格の5G(sub6)にも対応しているので、電波が届けばどこでも快適な作業ができます。ただし5Gエリアはまだ少ないので、今は先行投資的な意味合いになると思います。エリアが拡大したら恩恵を一番受けますね。
14型2 in 1 PCで使い勝手は高いですが、1.59㎏と若干重いので持ち運びが便利かと言ったらそうでもなく、「もっと持ち運びしやすい機種」は多くあります。ただし、5G LTE付き2 in 1 PCはほとんどないので、希少性のある機種だと思います。