本機種は徹底的にコスパを追求したシリーズで、とにかく安いです。ビジネスモデルとしては最安値域の、税・送料込み4万2680円です。削れるところを削ったスペックですが、「パソコンが使えたらそれで問題ない」という人であれば、納得の機種だと思います。
しかも、こんなに安いのに「東京生産モデル」なので、Japanクオリティで作られた機種なんです。通常、Made in Japanは価格が若干上がるのですが、本機種は安いですね。
また、ここ最近めっきり減ってきた光学ドライブも搭載しているので、CDやDVDなどを読み込む機会が多い人には嬉しい機種です。
Contents
HP 250 G7 Refreshのスペックレビュー
カラー | ダークアッシュシルバー |
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CPU | Intel Celeron N4020 Intel core i3-1005G1 Intel core i5-1035G1 |
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大256GB HDD 最大1TB(SATA) |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.6型) | フルHD 220nit HD 220nit |
OS | Windows 10 Home、Pro |
光学ドライブ | DVDライター DVDスーパーマルチドライブ |
その他 | WiFi、Bluetooth搭載、SDカードリーダー、Office Home &Business 2019搭載可能 |
セキュリティ | Windows Defender、TPM |
バッテリー | 最大9.7時間(JEITA測定) |
寸法 | 376 x 246 x 22.5㎜ |
重さ | 1.78㎏ |
保証 | 1年間 |
価格 | 3万9380円~ |
パソコンの頭脳であるCPUには、ライトユーザー向けのCeleronとCore i3、そして性能が高いCore i5が選択できます。そこまで高負荷がかかる作業をしない人は、Core i3を搭載していたら十分だと思いますが、がっつり使う場合はCore i5だとより作業がしやすいです。
メモリは最大16GBと大きく、16GBモデルを選んだ場合はデュアルチャンネルと言って「8GBのメモリ2枚使用」しているので、処理速度も速くなっています。メモリは、2枚1組で使った方が処理速度が速いんですね。
ストレージは、CelelronモデルはHDD/最大1TB、CoreシリーズはHDD、もしくはSSDが搭載可能です。高速タイプのSSD PCIe NVMeもあるので、データ移動も速く、パソコンの起動もサクサクです。
ディスプレイはCeleronモデルがHD(ハイディフィニション)、CoreシリーズはHDかフルHDが選択可能です。HDはそこまで高い解像度ではないので、予算が許せばフルHDがいいですね。目にも優しいです。
指紋センサーや顔認証などの「ハイテク機能」は無く、シンプルな機能になっていますが、光学ドライブ搭載なのでCDやDVDを読み書きする人には使いやすいと思います。
最大バッテリー駆動時間は9.7時間と標準的で、光学ドライブ搭載なのに1.78㎏と比較的軽いので、持ち運びもしやすい方です。
シンプルなパソコンをお探しの方に合う機種です。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/HP 250 G6>
旧モデルのHP 250 G6との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 250 G6 | |
CPU | Celeron N4020 Core i3-1005G1 Core i5-1035G1 |
Celeron N4000 Core i7-7020 |
メモリ | 16GB | 4GB |
ストレージ | SSD +HDD | HDD 500GB |
ディスプレイ | HD、FHD | HD TN液晶 |
無線 | WiFi5 | WiFi5 |
バッテリー | 9.7時間 | 10時間 |
重量 | 1.78㎏ | 1.86㎏ |
光学ドライブ | DVDライター DVDスーパーマルチドライブ |
DVDライター |
価格 | 3.9万円~ | 2019年に販売終了 |
プロセッサーは第7世代から10世代に変わり、ストレージもSSDに、メモリも大きめの最大16GBと全体的にレベルアップしていますね。
旧モデルはHDDのみだったので、2019年に購入していたらまだ今も使っていると思いますが、かなり動きが遅いでしょうね。
ライバル機種
<左から本機種・Lavie N15 A・Ideapad Slim 550i>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Lavie N15A | IdeaPad Slim 550i | |
CPU | Celeron N4020 Core i3-1005G1 Core i5-1035G1 |
Athlon Silver 3050U AMD 3020e |
Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | 16GB | 8GB | 16GB |
ストレージ | SSD+HDD | SSD+HDD | SSD 512GB |
ディスプレイ | HD, FHD TN | HD TN液晶 | 15.6型 FHD IPS |
無線 | WiFi5 | WiFi5 | WiFi5 |
バッテリー | 9.7時間 | 6.0時間 | 13時間 |
重量 | 1.78kg | 2.2㎏ | 1.66㎏ |
光学ドライブ | DVDライター DVDスーパーマルチドライブ |
DVDスーパーマルチ ブルーレイ |
無し |
価格 | 3.9万円~ | 6.7万円~ | 5万円~ |
各機種の特徴です。
- 本機種・・・光学ドライブ付きのビジネスモデルで超低価格。
- Lavie・・・日本生産でDVDスーパーマルチドライブ付き。価格は安くないが普通
- IdeaPad・・・光学ドライブ無しの機種で、性能は高め。それでいて5万円からと低価格。外付け光学ドライブでも良いなら、本機種がお勧め
パソコンの頭脳であるCPUの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
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Core i5-1135G7 | |
Core i5-1035G1 | |
Core i3-1115G4 | |
Core i3-1005G1 | |
Athlon S 3050U | |
AMD 3020e | |
Celeron N4020 |
メリット・デメリット
良い点
・低価格
・光学ドライブ付き
残念な点
・液晶がTN液晶で視野角が狭く青みがかった色
HP 250 G7 Refreshの特徴
カラーは「ダークアッシュシルバー」と言う色で、シルバーなの?と思いましたが、光の当たり具合では黒っぽく見えます。ザ・ビジネスモデルと言った外観です。
寸法は幅376㎜、奥行き246㎜、高さは22.5㎜と大きく、大学ノートA4サイズ(297×210㎜)と比べると、幅+約8㎝、奥行き+約3.5㎝になります。
厚さは光学ドライブがあるので22.5㎜と大きく、1円玉(直径20㎜)よりも若干大きいです。
基本的にずっしりと大きく見える機種ですが、重さは1.78㎏と標準的な15型の重さなので、そこまで持ち運びがしにくいわけではありません。
背面です。後ろから見ても「大人のビジネスノート」と言った外観ですね。
シンプルな機種とは言え、細部までこだわった作りです。天板は織物っぽい加工がされています。
東京生産
HPのビジネスノートは全機種じゃないですが、東京生産モデルがあります。日本で生産されるのでクオリティも高く、納期も比較的短い、最少工程での輸送なので安心です。(通常モデルは海外から発送)
CPU
Celeron N4020 | Intel core i3-1005G1 | Core i5-1035G1 | |
製造プロセス | 14nm | 10nm | 10nm |
コア/スレッド | 2/2 | 2/4 | 4/8 |
ベースクロック | 1.1GHz | 1.2GHz | 1.0GHz |
ターボブースト時 | 2.8GHz | 3.4GHz | 3.6GHz |
キャッシュ | 4MB | 4MB | 6MB |
TDP | 6W | 15W | 15W |
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
(グラフをタップすると数値が表示されます)
[visualizer id=”16256″ lazy=”no” class=””]Celeron N4020はかなり低い性能で、常にストレスを感じながら作業をする可能性が高いです。Web閲覧でもサクサク動くことはないくらいです。
代わってCore i3とi5には高性能のGシリーズのCPUが搭載で、一般的なノートパソコンに搭載されるUシリーズよりも高い性能になっています。
Core i3でもスコア5188と高いスコアで、比較的使いやすい性能です。Core i5はスコア8000オーバーと、ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることは少ないです。高い性能ですね。
こちらはCineBench R20のスコアで、シングルコアとマルチコアの性能を数値化したものです。(上2つが本機種搭載)
[visualizer id=”16261″ lazy=”no” class=””]Celeron N4020はちょっと古いCPUなのでCinebench R20のスコアがなかったのですが、シングルコアが150くらい、マルチコアは450前後になると思います。
ディスプレイ
インチ | 解像度 | 光沢 | 輝度 | タッチディスプレイ |
15.6インチ | フルHD 1920×1080 |
なし | 220nit | – |
15.6インチ | HD 1366×768 |
なし | 220nit | – |
ディスプレイは解像度が低いHDと、高解像度のフルHDの2種類があり、解像度が高いほうがより多くの情報を表示できるのですべての事がしやすくなります。
輝度は若干暗いかな?と言うくらいですが、室内で使うのであれば問題ないくらいです。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から上下左右の次のキーの中心までの距離)は18.7×18.7㎜と標準的なサイズなので、タイピングもしやすいです。
キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅くなく、比較的タイピングもしやすい仕様です。格安モデルにしては上出来だと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する場所で、パソコンの作業台になります。作業台が大きいとより大きなデータや、より多くのことがやりやすくなります。
CeleronモデルにはDDR4-2400MHzが、CoreシリーズにはDDR4-2666MHzが搭載で、16GBモデルのみデュアルチャンネル(メモリ8GBx2枚使用)になっています。
ちなみにメモリは4GBからありますが、はっきり言って使いにくいです。軽いサイトのタブ1つしか開かないならいいですが、使いにくいので、メモリ8GB以上がおすすめです。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動なんかにも関わってくるパーツなんですね。
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 16Gbps~32Gbps | 6Gbps(SATA接続) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージは数種類あり、
- HDD 500GB/1TB・・・SATA
- SSD 128GB・・・SATA
- SSD 256GB・・・PCIe NVMe
- SSD 512GB・・・PCIe NVMe
になります。
HDDは安いですが、遅いです。SSDに比べ、何もかもが遅いです。パソコンの起動も時間がかかるので、「作業効率アップよりもとにかく安いPCが欲しい人」以外にお勧めしません。
代わってSSD 128GBはSSDですが、SATA接続なので若干遅いです。HDDより数倍速いですが、容量も少ないし、あまりお勧めできるストレージではありません。
「普通」に快適に使うには、SSD 256GBか512GBがいいと思います。
光学ドライブ
本機種はDVDライターか、DVDスーパーマルチドライブが搭載しています。どちらもデータの読み書きができますが、若干の違いがあります。
読み込み、書き込み | DVDスーパーマルチドライブ | DVDライター |
CD-R,CD-RW | 〇 | 〇 |
DVD-R,DVD-R+,DVD-RW,DVD-RW+ | 〇 | 〇 |
DVD-RAM | 〇 | △(書き込み非対応) |
セキュリティ
セキュリティは他のビジネスモデルに比べると少ないですが、TPMがあるので標準以上になります。
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれる
サポート・保証
HPのビジネスノートは日本でのサポートを行っており、保守拠点は国内に420拠点以上あるので、修理対応もスピーディーです。
ビジネスサポートは通常のコールセンターよりもつながりやすく、何といってもたらいまわしがないというのが嬉しいです。時間は、月~金が朝9時から夜21時まで、土曜日が朝9時から夕方17時までになっています。
保証は1年間引き取り修理で、HP指定業者が自宅や会社にPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれます。最長5年まで延長でき、保証期間内はパーツ代や輸送費は無料です。
もしくは「オンサイト修理」と言う、「エンジニアが指定住所に来て修理」をする保証にアップグレードでき、こちらも最長5年まで延長できます。
アクシデントサポートと言う通常保証じゃカバーされない「水濡れ」「落下」「盗難」などをカバーする保証もあります。
インターフェイス
左から、電源コネクタ、RJ45(LANポート)、HDMI、USB-A 3.1 Gen1x2、ヘッドフォン/マイクジャックがあります。
左から、SDカードリーダー、USB-A 2.0、光学ドライブになります。
HDMIやUSB-A、SDカードリーダーもあるので十分だと思いますが、USB-Cがないのもコスト削減のためかなと思います。
まとめ
大幅にコストカットをして、必要な機能だけを残した機種ですが、フルHD・Coreシリーズを選べば全然悪くない機種ですね。何といっても光学ドライブ付きで価格が4万円以下となっているので、コスパが高いと思います。
ここ最近の機種は「あれもこれも機能が搭載した機種」が多いので、原点に回帰した感じですね。どんなに豊富な機能が付いていても使わなかったら意味がないので、それなら初めからそういった機能がない機種でもいいかもしれませんね。