HPのゲーミングPCと言えばOMENとPavilion Gamingでしたが、今後、Pavilion Gamingは新モデルのVictusと統合されるとの事です。
Victusは「初めてのゲーミングPCに」をコンセプトに作られた機種で、OMENよりも若干スペックが下がりますが購入しやすい価格帯に抑えられています。
本機をレビューした感想は、「ゲームをする上では問題ないスペック」で、リフレッシュレートも高く、CPU性能も高め、GPUはエントリークラスですが中量級ゲームもできるほどなので、「失敗しない機種」だと思います。
Victus 16はインテルモデルとAMDモデルの2種類があり、AMDモデルのレビューはこちらになります。
追記)
本機は2021年に発売されたVictus 16-d0000に11世代CPUが搭載で、2022年5月に販売開始したVictus 16-d1000にインテル12世代CPUが搭載しています。モデル名称はパフォーマンスモデルG2と、パフォーマンスプラスモデルG2となっています。
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Contents
Victus 16(インテル)のスペックレビュー
CPU | Intel Core i5-11400H Intel Core i7-11800H Intel Core i7-12700H |
---|---|
メモリ | 最大32GB(販売モデルは16GB) |
ストレージ | SSD 512GB+空きスロット1つ |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop NVIDIA GeForce RTX 3050 Ti Laptop NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop |
ディスプレイ(16.1型) | FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 144Hz |
無線 | Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.0 |
有線 | 内蔵ギガビットLAN(10/100/1000) |
オーディオ | Bang & Olufsen |
生体認証 | なし |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 370 x 260 x 23.5㎜ |
重さ | 2.48㎏ |
バッテリー | 最大5時間30分 |
電源 | 200W |
保証 | 1年間 |
価格 | 16.4万円~ |
※2022年5月に追加されたものは赤文字にしています
パソコンの頭脳であるCPUは最新の11世代Hシリーズで、シングルコア性能もマルチコア性能も高いハイエンドモデルです。先日同時に発表された上位モデルのOMEN 16と同じですね。
11世代搭載モデルのメモリは、DDR4-3200MHz(Core i7)かDDR4-2933MHz(Core i5)で、販売モデルは16GB(8GB+8GB)になります。
新たに追加された12世代CPUのモデルは、最新のDDR5-4800MHzが搭載です!処理速度がかなり上がっているので、重たい場面もより快適に使用できます。
また、メモリスロットが2つあるので、最大32GBに増設できます。
ストレージは11世代CPUモデルにはPCIe 3.0×4 が搭載で、12世代モデルはPCIe 4.0×4が搭載です。どちらも高速データ転送速度がありますが、最新モデルのPCIe 4.0は帯域幅が倍になったので、最大速度はPCIe 3.0の倍になっています。
また、SSDのスロットの空きが1つあるので、増設も可能です。
グラフィックスはエントリー~ミドルクラスに近い性能の「RTX 3050 」か「RTX 3050 Ti」、そしてミドルクラスの「RTX 3060」が搭載で、軽量・中量級ゲームをメインに楽しむ層に向けたスペックですね。
ディスプレイは「初めてゲーミングPCを購入する人」にも失敗しにくいように、FHD解像度でリフレッシュレート144Hzになります。こういったエントリーモデルのゲーミングPCは、リフレッシュレートが60Hzのものが多く存在していますが、本機では「ぬるぬる」プレイできる144Hzなので安心です。(リフレッシュレートとは1秒間に更新できるコマ数。60Hzの場合は1秒間に最大60回だが、これは「快適にプレイできる最低レート」)
また、16.1型と大きな画面なので、単純に見やすい=プレイしやすいですね。
その他にはWi-Fi 6/Wi-Fi 6E対応、有線接続も可能とインターフェースは問題ない程度にあり、発表時のOSはWindows 10ですが、現在はWindows 11 Homeになっています。
OMEN 16との比較
<左/本機種・右/OMEN 16 2021年モデル>
通常、本サイトでは旧モデルと比較をするのですが、本機はVictus初めての機種なので、上位モデルのOMEN 16との比較をします
OMEN 16 | 本機 | |
CPU | Core i5-11400H Core i7-11800H Core i7-12700H |
|
メモリ | DDR4/DDR5 32GB(2スロット) | |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0/4.0 |
GPU | RTX 3060 RTX 3070 RTX 3070 Ti |
RTX 3050 RTX 3050 Ti |
ディスプレイ | FHD IPS 60/144Hz QHD IPS 165Hz |
FHD IPS 144Hz |
通信 | Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E、最大1Gb LAN | |
電源 | 230W | 200W |
重量 | 2.31㎏ | 2.48㎏ |
その他 | Thunderbolt 4、sRGB 100% | ― |
価格 | 15.4万円~ | 16.4万円~ |
本機種と上位モデルのOMEN 16は同じCPUやメモリ、SSDは同じものを搭載できますが、最大の違いはグラフィックボードの性能とディスプレイ、そしてインターフェイスですね。
OMENはsRGB 100%の色域で、2.5KのQHDもあり、また、Thunderbolt 4もありますが、Victusはリフレッシュレートは高いですが、FHD解像度で通常の色域、そして、USBは全て5Gbpsの転送速度です。
また、グラフィックボードは本機は「エントリークラス」、OMEN 16はミドルハイ~ハイエンドモデルです。
グラフィックボードの性能を表すFire Srikeのベンチマークスコアです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3070 Ti | |
---|---|
RTX 3070 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 |
ライバル機種
<左から本機種・Victus 16 AMD・Lenovo Legion 560i>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Victus 16 AMD | Legion 560i | |
CPU | Core i7-12700H |
Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
Core i5-11400H Core i7-11800H |
メモリ | 32GB | ||
ストレージ | SSDx2 | SSDx1 | |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 3050 Ti RTX 3060 |
GTX 1650 RTX 3050 RTX 3060 |
GTX 1650 RTX 3060 RTX 3070 |
ディスプレイ | 16型)FHD IPS 144Hz | 15型)FHD IPS sRGB 100% 60/165Hz |
|
通信 | WiFi6、最大1Gb LAN | ||
電源 | 200W | 150/200W | 230/300W |
重量 | 2.48㎏ | 最大2.48㎏ | 2.4㎏ |
価格 | 16.4万円~ | 9.9万円~ | 10.8万円~ |
まずはCPUとGPUの性能比較です。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Ryzen 7 5800H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i5-11400H |
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3070 Ti | |
---|---|
RTX 3070 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 |
Victus AMDのRTX 3050搭載モデルは12.2万円から、Legion 560iのRTX 3060モデルは16.4万円からで、本機種のRTX 3050モデル・16.5万円と比べると安いですね。
各機種の特徴
- 本機種・・・初めてゲーミングPCを買うビギナー、もしくは中量級ゲームまでしかしないゲーマー向けで、購入しやすい価格
- Victus 16 AMD・・・エントリーモデルのGTX 1650からミドルクラスのRTX 3060と選びやすいスペック
- Legion 560i・・・ローエンドからハイエンドモデルのグラボが搭載でき、電源が一番大きいので高いパフォーマンスも発揮できる。色域がsRGB 100%とクリエイター向けで、ゲーマーにもクリエイターにも使いやすい機種
Victus 16メリット・デメリット
良い点
・CPU性能がかなり高い
・全モデルのリフレッシュレートが144Hzと高い
・GPUがDLSSやレイトレ対応
・DDR5とPCIe 4.0が搭載可能
・Wi-Fi 6Eが搭載可能
残念な点
・Core i5モデルはメモリの速度が若干遅い
・輝度が250nitと、明るい場所で使うには若干暗い
・ハイパフォーマンスモデル(Core i7-11800H+RTX 3060)に電源200Wは、足りてはいるが若干小さい
Victus 16インテルの特徴
何と言っても、本機の特徴はゲーミングPCっぽくない外観で、普段使い用として持ち運んでも周りに人に「アレ、ゲーミングPCじゃない?」と思われない点ですね。ベゼル(画面の黒い枠)もかなり細く、カラーもセラミックホワイトの純白なのでおしゃれです。
寸法は
- 幅370㎜(≒千円札2.5枚分/375㎜)
- 奥行き260㎜(≒一万円札1.5枚分/240㎜)
- 高さ23.5㎜(=10円玉の直径/23.5㎜)
になり、平均的な15型ノートパソコンより若干大きいくらいですね。重さが2.48㎏と持ち運びには向ていませんが、時々であれば気にならないと思います。
厚さも23.5㎜と、ごついです。
真っ白な天板にVictusの「V」のロゴがあります。ヒンジ部分にもVICTUSと刻印されており、かっこいいですね。
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming HubからRGBライティングやマクロキー、オーバークロックの調整などができ、機械学習のアルゴリズムにより、今までは知識が無いとちゃんとした設定が難しかった電圧をワンクックで調整し効率的な冷却と性能アップをすることもできます。(注 本機はRGBライティング非対応)
また、以下のような設定もできます。
ネットワークブースターから通信の振り分けができ、例えば、ゲームは有線LANに接続し、ゲーム以外のブラウザなどは無線LANに繋いで通信をするなどと設定できます。
パフォーマンスコントロールからファンの速度や、CPUパフォーマンスの設定もできます。
エアフロー
筐体底面面積比43%の大きさがある底面給気口に、3方向の排気口があり、筐体内部は4本のヒートパイプを使用しており、冷却効果を高めた仕様になっています。
ヒンジ部分に大きな排気口もあるので、エアフローも良さそうです。
キーボード
キーボードはテンキー・バックライト付きで、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は縦横18.7×18.4㎜、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と若干軽めで、ゲーミングPCとしては普通に押しやすいと思います。
インテル11世代/12世代CPU搭載
Core i7-12700H | Core i5-11400H | Core i7-11800H | |
製造プロセス | Intel 7(10nm) | 10nm SuperFin | |
コア/スレッド | 14/20 | 6/12 | 8/16 |
Pコア | 6 | – | |
Eコア | 8 | – | |
キャッシュ | 24MB | 12MB | 24MB |
ターボブースト時 | 4.7GHz | 4.5GHz | 4.6GHz |
Pコア最大 | 4.7GHz | – | |
Eコア | 3.5GHz | – | |
ベースクロック | -GHz | 2.7GHz | 2.3GHz |
基本パワー | 45W | ||
最大パワー | 115W | – |
搭載CPUは第11世代のTiger Lakeと12世代Alder Lakeになり、ハイパフォーマンスモデルのHシリーズが搭載です。
12世代CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
こちらはCPUの性能を表すPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i9-11950H | |
Core i9-11900H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11400H | |
Core i7-10750H | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
Core i5は10世代CPUのCore i7-10750H以上の性能で、断然使いやすくなっていますね。10世代のCore i5はコスパの観点で選ぶ人が多かったと思いますが、11世代Core i5は実力で選ばれるほどの性能です。
第11・12世代のCore i7は、2万越えのハイエンドモデルです。言うことなしです。
こちらはCinebench R23で、マルチコアはパソコンの総合性能、シングルコアが高いとクリエイティブワークやゲームがしやすくなります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i9-11900H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-11400H | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・計測機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i9-11900H | |
Core i7-1185G7 | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i5-11400H | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 5 5700U | |
Ryzen 5 5500U |
インテル製CPUはシングルコアが高いので、やはりゲーム用途やクリエイティブワークならインテルが良さそうですね。
グラフィックス
グラフィックボードは最新のRTX 30シリーズになります。
RTX 3050 Laptop | RTX 3050 Ti Laptop | RTX 3060 Laptop | |
アーキテクチャ | Ampere | ||
プロセス | 8nm | ||
CUDAコア | 2048基 | 2560基 | 3840基 |
RTコア | 16基 | 20基 | 30基 |
Tensorコア | 64基 | 80基 | 120基 |
ブースト周波数 | 1057~1740MHz | 1035~1695MHz | 1282-1485MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | ||
メモリ帯域 | 192GB/s | 336GB/s | |
メモリバス幅 | 128bit | 192bit | |
メモリ容量 | 4GB | 6GB | |
TDP | 35~80W | 90W |
グラフィック性能が高いと画像・動画編集やゲームがしやすく、上位モデルになればゲーム制作やVR・ARなどの高負荷な事もしやすくなります。
RTコアは第2世代に、Tensorコアは第3世代になり、レイトレーシング性能やDLSS性能が高くなっていますね。
- レイトレーシングとは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する機能
- DLSSは、fpsを落とさずに画質を上げることができる機能
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3070 Ti | |
---|---|
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 | |
RTX 2070 Max-Q | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 |
RTX 3050はGTX 1650の後継モデルですが、30%以上性能が上がっており、レイトレコアやTensorコアもあるので、そこそこの性能ですね。RTX 3050 Tiはミドルクラスと言っていいほどの性能で、RTX 3050よりもCUDAコアが25%増えているのでより快適に使えます。
RTX 3060は上位モデルのRTX 2070 Superに近い性能があり、多くのタイトルがプレイできます。
ゲームのベンチマーク
こちらは各ゲームのベンチマークスコアで、単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)になります。通常、60fps以上が「快適」で、それ以下はカクツキがあったりします。また、ベンチマークはFHDでのスコアで、状況やスペック、回線によって変わるので参考値としてみてください。
RTX 3050 ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
Fortnite | |
---|---|
The Witcher 3 Wild Hunt | |
PUBG | |
Call of Duty: Warzone | |
Battlefield V | |
Apex Lengends | |
Rainbow Six Siege |
RTX 3050 Ti ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
Fortnite | |
---|---|
The Witcher 3 Wild Hunt | |
Cyberpunk 2077 | |
PUBG | |
Red Dead Redemption 2 | |
Battlefield V | |
Apex Lengends | |
Rainbow Six Siege |
RTX 3060 ゲームベンチマーク
青・・・FHD(高画質) 赤・・・QHD
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
PUBG |
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢/液晶 | インチ | 輝度 | リフレッシュレート |
FHD | なし/IPS | 16.1インチ | 250nit | 144Hz |
FHD | フル・ハイディフィニションで解像度は1920 x 1080ドット |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準 |
リフレッシュレート | 1秒間に画面を更新できるコマ数 |
ディスプレイは高解像度のFHDに、視野角が広くコントラストも高いIPS液晶が搭載です。また、リフレッシュレートが144Hzと高いので、ぬるぬるした映像が楽しめます。
輝度は標準的な250nitで室内でなら問題ない明るさですが、日中の屋外で使う場合は若干暗いと思うことがあると思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
なぜだかスタンダードモデル(Core i5搭載)はDDR4-2933MHzが搭載で、パフォーマンスモデル(Core i7)は3200MHzになります。この周波数が高いと処理速度が上がるので、もちろん、2933MHzよりも3200MHzの方が快適に使えます。
12世代CPU搭載モデルは最新のDDR5-4800MHzが搭載で、ほかのモデルに比べ処理速度がかなり速くなっています。
メモリスロットは2つあり、販売は8GB 2枚組です。自分で増設したら最大32GBまで可能です。
ストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージは高速データ転送速度を誇るPCIe 3.0か4.0が搭載で、ゲームのロード時間もパソコンの起動も速いです。また、スロットがもう1基あるので増設も可能です。
LAN
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5GHz/6GHz | 9.6Gbps |
無線LANは次世代通信規格のWi-Fi6/Wi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHz、そして6GHzと3バンドに対応しており、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
また、内蔵ギガビット搭載で、有線LANの接続も可能です。
バッテリー駆動時間
バッテリーは4セルで、最大5時間30分のバッテリー駆動時間になります。電源を繋がずにゲームをすることは無いと思いますが、バッテリー駆動だと公称値より低くなります。また、普段使い用として持ち運びをする場合は、充電アダプターの携帯が必須です。
電源
電源は200Wの容量で、このエントリークラスのゲーミングPCとしては大きな電源です。他社製RTX 3050/3050 Tiモデルを見渡すと150W~170Wが多いので、他社製の同等クラスよりも高いパフォーマンスが発揮されやすいと思います。
Core7+RTX 3060のモデルは消費電力も大きいので、200Wはちょっと小さいかなと思います。
インターフェイス
左側面インターフェースは電源コネクタ、RJ45(有線LAN)、HDMI、USB-A、USB-C(映像出力・PD機能付き)、ヘッドフォン/マイクジャック、そしてSDカードリーダーになります。
USB-Cに映像出力機能があるのでDispaly Portに接続ができ、HDMIもあるので便利ですね。
右側面インターフェースはUSB-Aが2つになり、左右全てのUSBの最大データ転送速度は5Gbpsになります。
良くも悪くもない普通の仕様です。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
また、CAFE DE OMENという「技術的サポートと修理受付窓口」があり、1年間利用でき、受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。
このサポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。
まとめ
「初めてのゲーミングPCに」がコンセプトの機種なので、全体的にゲームをする上で欠点のないスペックですね。一番大事なグラフィックボードはエントリークラスとしては性能が高いし、TensorコアやRTコアもあるので、今までのエントリ―クラスとは一味違うスペックだし、CPUは超高性能の11世代CPU・Hシリーズ、リフレッシュレートは144Hzと文句なしです。
初めてのゲーミングPCとしては、使いやすい、使い始めやすい機種だと思います。