11.6型の小型モバイルノートで児童向け、もしくはビジネスパーソンの持ち運び用2台目として活躍できる可能性がある機種です。
CPUの性能は控えめですが、Thunderbolt 3にLTEも搭載と高機能モバイルノートになっています。
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Contents
Lavie Direct N11 2021年春モデルのスペックレビュー
CPU | Intel Celeron N4120 |
---|---|
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC 64GB |
グラフィックス | UHDグラフィックス600 |
ディスプレイ(11.6型) | ワイドスーパーシャインビュー IPS液晶 タッチパネル |
OS | Windows 10 Pro |
無線 | WiFi5、Bluetooth 5.0、LTE |
カラー | ブラック |
オーディオ | インテル ハイディフィニション |
生体認証 | 無し |
MSOffice | Office Home &Business 2019、Personal 2019搭載可能 |
セキュリティ | TPM |
寸法 | 294.6 x 209.6 x 20.4㎜ |
重さ | 1.3㎏ |
バッテリー | 最大11.9時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 6万5780円~ |
パソコンの頭脳であるCPUは省電力のインテルCeleronが搭載で、性能は控えめですがバッテリー駆動時間も長く、テキスト入力中心の低負荷な作業をする人向けの性能です。がっつり作業をしたい社会人や大学生には向いていませんが、そこそこのことならできるくらいです。
メモリはオンボードでデュアルチャンネルに対応ですが、4GBとかなり小さいです。
ストレージはスマホやタブレットに使用されるeMMCが搭載で、64GBとこちらも控えめです。外付けHDDやmicroSDカードを併用した方が良いと思います。
ディスプレイは、ワイドスーパーシャインビューと言う明るく視野角が広いディスプレイで、HD解像度になります。また、コントラスト比が高く視野角が広いIPS液晶を使っており、画面が小さいのでそこまで悪い画質ではないです。
OSはなぜだかWindows 10 Proが搭載です。家庭向けのWindows 10 Homeで十分だと思うのですが・・・。
11.6型ですが小型の13.3型並みの大きさで、重さは1.3㎏とこのサイズにしては重たいですね。2 in 1 PCだし、米軍の物資調達規格(MIL規格)に準拠したテストをクリアしているので大きくなるのは分かりますが、ここ最近の軽い14型並みの重さです。
バッテリー駆動時間は最大11.9時間と実用的で、一日学校に持って行っても十分ですね。
スペックは突っ込みどころが多々ありますが、日本生産でMIL規格準拠と品質や耐久性は高く、安心して使える機種ですね。
ライバル機種
<左から本機種・Lenovo IdeaPad Flex 360 Chromebook・Flex 550i Chromebook>
本機種と似たような機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | IdeaPad Flex 360 Chromebook | IdeaPad Flex 550i Chromebook | |
CPU | Celeron N4120 | MediaTek MT8183 | Celeron 5205U |
メモリ | 4GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | eMMC 64GB | eMMC 64GB | eMMC 64GB |
ディスプレイ | 11.6型 HD IPS | 11.6型 HD IPS | 13.3型 FHD IPS |
無線 | WiFi5、LTE | WiFi5 | WiFi5 |
バッテリー | 11.0時間 | 16時間 | 10時間 |
重量 | 1.3㎏ | 1.2kg | 1.3㎏ |
価格 | 6.5万円~ | 3.9万円~ | 6.1万円~ |
全て児童・学生向けの2 in 1 PCで似た様な価格帯、似た様な重さですが、本機種以外はChromebookになります。
まずは、各機種搭載のCPUの性能を表すPassmarkスコアです。
[visualizer id=”18582″ lazy=”no” class=””]児童向けのパソコンは全体的に低いスペックになっていますが、本機種は他機種に比べ頭1つ抜き出ていますね。ただし、比較機種はChromebookなので、使い心地にそこまで差はありません。感覚ですが、むしろChromebookの方が若干速いと思います。
IdeaPad Flex 550iのみ13.3型で大画面ですが、重さは本機種と同じ1.3㎏となっています。本機種は11.6型で1.3㎏と重いですね。
購入のポイント
- 本機種・・・児童にLTE(常時インターネット接続)は必要ないと思いますが、LTEが必要なビジネスパーソンの2台目に合うと思います
- Flex 360・・・より軽くより安い機種
- Flex 550i・・・FHDディスプレイでより高い解像度。13.3型の大画面
メリット・デメリット
良い点
・日本生産で高品質
・ちょっと小型
・ちょっと軽い
・LTE
残念な点
・Windows OSで4GBメモリは小さい
・控えめなスペック
・LTEがあるが、児童には必要なし。社会人にはあった方がいいが、ビジネス用途だとスペックに難あり
・11.6型としては筐体が小さいわけでなく軽いわけでもない
Lavie Direct N11 2021年春モデルの特徴
児童向けの機種なのでベゼル(画面の黒い枠)も太く、枠が二重に見えますね(見えるというか、二重ですね)。児童向けの機種は衝撃テストなどのテストをクリアした機種なので、耐久性を上げるため筐体やベゼルが大きいんですね。
筐体は11.6型なので小さいですが、小型の13.3型並みの寸法で、重さは小型13型~14型並みになります。寸法は
幅294.6㎜・・・千円札2枚分(300㎜)
奥行きは209.6㎜・・・500mlペットボトルの高さ(205㎜)
高さ20.4㎜・・・一円玉(直径20㎜)
とほぼ同じです。ランドセルの横幅は約23㎝(本機種奥行きは20.24㎝)なので、すっぽり入るサイズです。重さは1.3㎏と移動距離が少ない小学生なら、そこまで気にならない重さだと思います。
似た様なサイズの機種と比較してみます。
幅 | 奥行き | 高さ | 重さ | |
Lavie Note Mobile 12型 20万円~ |
307.2㎜ | 216㎜ | 16.9㎜ | 842g |
X1 Nano 13型 18万円~ |
292.8㎜ | 207.7㎜ | 12.87㎜ | 907g |
Yoga Slim 750i Carbon 13型 11.8万円~ |
295.9㎜ | 208.9㎜ | 14.25㎜ | 966g |
X1 Carbon 14型 17万円~ |
314.5㎜ | 221.6㎜ | 14.9㎜ | 1.13㎏ |
価格帯が違うので比較しずらいですが、全ての機種がより軽く、面積も小さくなっています。
高さ(厚さ)も20.4㎜と若干あるので、子供が片手で持つのは難しいかもしれません。
天板にはLavieのロゴが入っており、シンプルですね。
本機種は360度回転するディスプレイなので、タブレットの様にして使うこともできます(タブレットスタイル)。子供には使いやすい仕様ですね。
<2 in 1 PCのスタイルの例>
一般的に2 in 1 PCと呼ばれ、タブレットスタイルやテントスタイル、スタンドスタイルなど状況に合わせて形状を変えることができます。もちろんタッチパネルなので、指で操作もできます。
本機種にはキーボード上部にもカメラが付いているので、どのスタイルで使用していてもカメラが使えます。
キーボード
NECのキーボードは全体的に質が高く、本機種はキーストローク(キーを押し込む距離)が1.4㎜、キーピッチ(1つのキーから次のキーへの距離)は19㎜と普通サイズになっています。この機種でタイピングに慣れていたら、今後大型モデル、もしくはデスクトップに買い替えてもスムーズにタイピングができますね。
キーピッチは浅めですが、児童向けなので問題ないと思います。大人が使う場合は、軽めのタッチでタイプすると使いやすいです。また、エンターキーが大きいので、子供でも大人でも使いやすいと思います。
国内生産
国内で管理・生産を行っているLavieはいくつもの品質テストやチェックをしており、購入後も安心して使えます。
国内生産のメリットとして、高い品質、配送が速い、輸送時にダメージが受けにくいということが挙げられます。多くの外資ブランドは中国などで生産しており、国内輸送よりも長時間・長距離移動になることを考えると、安心感が違いますね。
CPU
Intel Celeron N4120 | |
---|---|
製造プロセス | 14nm |
コア/スレッド | 4/4 |
キャッシュ | 4MB |
ベースクロック | 1.1GHz |
ブーストクロック | 2.6GHz |
TDP | 6W |
パソコンの頭脳であるCPUには省電力のCeleron N4120が搭載で、控えめな性能になっています。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり 使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”18600″ lazy=”no” class=””]Celeron以外はここ最近の機種に搭載される一般的なものになりますが、本機種は児童向けなのでかなり控えめな性能になっています。
本機種のみじゃなくどこの会社のPCでも、「児童向けパソコン」は性能が低いですね。と言うのも、「児童であればいくつものアプリを開いて作業をすることがない」と想定していると思います。アプリなども1つずつ開けて使えば、待ち時間も少ないと思います。
ディスプレイ
ディスプレイはHD ワイドスーパーシャインビューIPS液晶で、光沢ありになります。キーボード上部のカメラとは別にディスプレイ上部にもカメラがあり、内蔵マイクもあるのでオンライン授業などにも対応できます。
HD | ハイディフィニションで1366×768の解像度 |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
TN液晶 | 青みがかった色でコントラスト比も低く視野角も狭い(こちらは非搭載) |
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機種搭載のメモリはLPDDR4が搭載で、オンボード・4GBになります。メモリが小さいので、多くのデータを同時に処理することは苦手です。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | eMMC | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | HDD以上SSD以下 | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | HDD以上SSD以下 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 中価格 | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機種にはeMMCと言うスマホやタブレットに搭載されるストレージが搭載で、そこそこ速いので児童向けとしては十分かと思います。
ただし容量が64GBと小さいので、データはmicroSDカードやクラウドに保存すると、容量を気にせずに長く使えます。
LTE
LTEはnanoSIMを使って常時インターネット接続が可能になる機能で、3Gと4Gのみになります。
対応バンドは以下になります。
LTE(A対応) : バンド1, 3, 8, 18, 19, 21 , 26, 28, 41
3G : バンド1, 8
大手3社の4G重要バンドは以下になり、すべてに対応しています。
- docomo・・・1、3、19
- au・・・1、18
- softbank・・・1、3、8
セキュリティ
本機種にはTPMという独立して機能するチップが搭載しており、パスワードなどの重要情報を格納できます。他にもWindows Defenderと言うWindows標準のセキュリティも付いており、マルウェアやフィッシングなどのウイルスからパソコンを守ってくれます。
また、本機種はWindows 10 pro が搭載されているので、Bitlockerと言う暗号化機能もあります。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は最大11.9時間と長く、外出用や自動向けとしては十分ですね。また、2.6時間で満タンに充電できるので、万が一な場合もサクッと充電して出かけることができます。
インターフェイス
左側面には左から電源スイッチ、USB-C 3.1(Thunderbolt 3)、USB-A 3.0、microSDカードリーダー、ヘッドフォン・マイクジャックがあります。
右側面にはボリュームボタン、LTE用のSIMカードスロット(WiFiモデルにはUSB-A 3.0)、USB-C 3.0、盗難防止用ロックになります。
USB 3.0のデータ転送速度は最大5Gbpsになり、Thunderbolt 3 は40Gbpsと超高速です。
児童向けとしてはThunderbolt 3は必要なく、HDMIがあったら魚かったですが、ビジネスパーソン向けとしては使いやすいインターフェースです。
サポート・保証
標準保証で1年間の引き取り修理が付いており、NEC指定業者が指定住所に引き取りに来てリペアセンターに配送し、修理後に返送するサービスです。送料等は無料で、最短で1日で修理が完了します。(ただし配送期間があるので、手元に戻ってくるには最短数日かかります)
最長5年まで延長できるので、安心ですね。
また、アクシデントダメージプロテクションという「水濡れ・火災・水害・落下など」の通常保証には含まれない保証もある「あんしん保障サービスパック」という上位保証もあります。
サポートは24時間365日対応のチャットサポートや、使い方相談・故障診断・修理受付の電話サポートがあります。受付時間は朝9時から夜7時までになっています。
まとめ
全体的にアンバランスな機種で、「誰に向けて作られたか分かりにくい仕様」になっていますね。
子供 | 社会人 | |
性能 | 〇 | △ |
ディスプレイ | △ | △ |
OS | 1万円安いWindows 10 Homeでよかったのでは? | 〇 |
LTE | 必要なし | 〇 |
インターフェース | 多すぎる | 〇 |
まとめると上の表のようになったのですが、児童向けの機種としては不必要な高機能があるため価格が無駄に上がっている印象です。ビジネスパーソンには役に立つ機能が付いていますが、スペックが低すぎるため使いがっては良くないと思います。
子供向けであればChromebookが、ビジネス用途であれば他のモバイルノートを調べて見ていいかもしれません。