Victus 15Lは初めてのゲーミングPCや、中量級以下のゲームを主にする人に合う機種です。
清潔感のある白の筐体で、他のゲーミングPCの様にRGBライティングがギラギラしていないので、仕事用としてもあうし、リビングに置いたりしてもその場にマッチすると思います。
まずはレビューのまとめをどうぞ。
良い点
・おしゃれな白の筐体
・小型筐体で置き場所に困らない
・空冷でメンテナンスもしやすい
・比較的低価格
・電源容量も十分の大きさ
残念な点
・拡張性が低い
・1 CPUに1 グラフィックボードで、選択肢がない
・最新スペックではない
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Contents
Victus 15Lのスペックレビュー
CPU | Ryzen 5 5600G |
---|---|
メモリ | 最大32GB(メモリスロット2つ) |
ストレージ | SSD 512GB+HDD 2TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス AMD Radeon RX 6600XT |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
LAN | ギガビットイーサネット(10/100/1000 Mbps) |
冷却方式 | 空冷 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 155 × 297.3 × 337㎜ |
重さ | 6.31㎏ |
電源 | 500W ATX電源 80PLUS GOLD |
保証 | 1年間 |
価格 | 8.7万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 5 5600Gが搭載で、Passmarkスコアが約2万と普段使いとしてはかなり高性能ですが、ゲーミングPCとしては平均的な性能です。
メモリはDDR4-3200MHzが搭載で、メモリスロットが2つ・最大32GBになります。32GBあれば、ゲームもクリエイティブワークほとんどこなせると思います。
ストレージはSSD 512GBに、HDD 2TBも搭載したモデルがあります。
グラフィックスは内蔵グラフィックスか、AMD Radeon RX 6600XTになり、RX 6600XTはNVIDIA でいえば、RTX 3060 TiやRTX 2080Superくらいの性能です。数年前のハイエンドグラボ並みの性能なので、使い勝手が高いと思います。
その他のスペックは、Windows 11 Home、最新のWi-Fi 6に対応し、ギガビットイーサネットもあり、500Wの電源で80 Plus Goldになっています。冷却システムは手入れもしやすい空冷なので、水冷の様に面倒じゃないですね。
インターフェイスはそこそこ充実しており、USB-Aが8つとUSB-Cが1つあり、HDMIやライン出入力、マイク入力などがあります。
スペックは平均的なモデルで、中量級のゲームをメインにするなら問題ないと思います。
ただし、小型筐体なので拡張性が低く、PCI Express x4 ×1スロットが1つ空いているだけなので、カスタマイズはほぼ何もできません。
旧モデルとの比較
Victus 15Lは新しいモデルで、旧モデルはありません。
本記事下の方で、ライバル機種としてOMEN 25Lなどの性能が近い機種と比較しているので、目を通してみてください。
Victus 15Lの特徴
白の筐体は他のゲーミングPCと違って、新鮮ですね。また、ここ最近の流行であるライティングもあまりないので、リビングにも合うし、仕事用やクリエイティブワーク用としても全然使えますね。
親ばれしたくない人なんかにも、購入しやすいと思います。
正面ロゴの「V」はライティングも可能なので、気分によって使い分けることもできます。
15Lの小型筐体で、寸法は
・幅155㎜(≒一万円札の長辺/160㎜)
・奥行き297.3㎜(≒千円札2枚分/300㎜)
・高さ337㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
になります。かなり小さいので、置き場所に困ることはないと思います。机の上でも圧迫感が少なく、もちろん、机の下やシェルフなんかにも置けると思います。
重量も6.31㎏と軽いので、設置や移動もしやすいと思います。
シンプルでおしゃれな筐体で、左側面には通気口があります。
背面にはキーボードやマウスを繋げるときに使うUSB 2.0が4つ搭載しており、前面にはUSB-Aが4つ(10Gbps×2、5Gbps×2)、USB Type-C(5Gbps)が1つあります。
また、HDMIやVGA端子(内蔵グラフィックスモデルのみ)や、DisplayPort 1.4aが3つ(外部GPU搭載モデルのみ)もあります。
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming Hubよりファンのスピードを調整したり、ネットワークブースターで必要なアプリにより重点を置いて通信したり、電圧やライティング、オーバークロックなどの設定ができます。
ゲーム使用時だけでなく、ゲームを使っていないときは性能を下げて静かに使ったりできるので、パソコンにも環境にも優しいです。
また、Light Studioを使うと、OMEN PCやアクセサリのライティング設定ができます。
CPU
Ryzen 5 5600G | |
アーキテクチャ | Zen 3 |
コア/スレッド | 6/12 |
キャッシュ | 16MB |
GPUコア | 7 |
基本クロック | 3.9GHz |
ブーストクロック | 4.4GHz |
TDP | 65W |
Zen 3アーキテクチャは、旧アーキテクチャのZen 2に比べ以下の点が性能アップしています。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
AMDの強みは、低い消費電力で高い処理性能がある点ですね。
こちらはCPUの性能を図るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ハイエンドPCに搭載される
- 17000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 9 5900 | |
---|---|
Core i7-12700 | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i5-12600K | |
Ryzen 5 5700G | |
Core i9-11900 | |
Ryzen 5 5600X | |
Core i7-11700 | |
Ryzen 5 5600G | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 5 4600GE | |
Core i3-12100 | |
Ryzen 3 4300GE |
この表で見ると下の方に見えますが、通常、スコア1万以上でハイエンド性能なので、本機の2万と言うスコアはかなり高い性能になります。
こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは8000以上で高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 9 5900X | |
---|---|
Ryzen 9 3900 | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700 | |
Core i5-12500 | |
Ryzen 7 Pro 4750G | |
Core i5-12400 | |
Core i7-10700 | |
Ryzen 5 5600G | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 5 Pro 4650G |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 9 5900X | |
---|---|
Core i9-11900 | |
Core i5-12400 | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700 | |
Ryzen 5 5600G | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 7 Pro 4750G | |
Core i7-10700 |
シングルコア性能が意外に高く、マルチコア性能は結構高いです。
グラフィックス
Radeon RX 6600 XT | |
コードネーム | RDNA 2.0 |
Ray Accelerators | 32 |
Tensorコア | – |
演算ユニット | 32個 |
CUDAコア | 2048 |
ゲーム周波数 | 2359MHz |
ブースト周波数 | 2589MHz |
メモリタイプ | GDDR6 8GB |
メモリ転送速度 | 16Gbps |
メモリバス幅 | 128bit |
メモリ帯域幅 | 256GB/s |
TDP | 160W |
グラフィックはミドルハイクラスで、ホビーユーザーや中量級ゲームをする人に合います。
DirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyのベンチマークです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 | |
---|---|
RTX 3070 Ti | |
Radeon RX 6700 XT | |
RTX 2080 Ti | |
RTX 3070 | |
Radeon RX 6600 XT | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 2080S | |
RTX 2070S | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 | |
RTX 2060 | |
RTX 3050 | |
GTX 1650S |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 | |
---|---|
RTX 3070 Ti | |
RTX 2080 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 3060 Ti | |
Radeon RX 6700 XT | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 2070S | |
Radeon RX 6600 XT | |
RTX 3060 | |
RTX 2070 | |
RTX 2060 | |
RTX 3050 | |
GTX 1650S |
ゲームのベンチマークスコア
スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。FHDは最高画質(もしくはウルトラ)での計測です。
RX 6600 XT ゲームベンチマーク
青・・・FHD 赤・・・QHD
Fortnite | |
---|---|
Apex Legends | |
Dying Light 2 | |
Watch Dogs Legion | |
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Origins | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 |
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
DDR4-3200MHzが搭載で、8GBが2枚の16GBが搭載で、メモリスロットは2つになります。
エントリー機種で小型筐体なので、メモリスロットは2つになっています。増設はできません。
ストレージ
SSD(PCIe 4.0×4) | SSD(PCIe 3.0×4) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大64Gbps | 最大32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分(新品の場合) | |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい | |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機にはSSD PCIe 3.0×4が搭載で、512GBになります。OMEN 25Lなどは最新のPCIe 4.0が搭載しているのですが、本機はCPUがPCIe 3.0までしか対応していないので、旧モデルになっています。
旧モデルとは言え、2021年までは最新モデルだったし、普通に使う分には問題ない速度です。
また、モデルによってはHDD SATA(7200rpm) 2TBも搭載しています。
こちらはシーケンシャル速度のおおよそのスコアで、HDDはおおよその最大速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
通信
周波数 | 通信速度 | |
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4/5GHz | 300Mbps |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、家族共用などの複数人が使う回線でも安定した通信が可能になっています。
また、もちろんギガビットイーサネットがあるので、有線接続でプレイもできます。
電源
電源はATX電源で500W、80PLUS GOLDが搭載で、ハイスタンダードな電源ですね。
電源には電力変換効率があり、以下のようになっています。
- 80PLUS Standard・・・80%
- 80PLUS BRONZE・・・82%~85%
- 80PLUS Silver・・・85~88%
- 80PLUS GOLD・・・87%~90%
- 80PLUS Platinum・・・90~92%
- 80PLUS Titanium・・・92~94%
AMD推奨の電力が500Wなので、十分な容量がありますね。また、電力変換効率が高いGOLDなので、ちょっと省エネにもなります。
サポート・保証
標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・メール、LINE、ツイッターでのサポートがあり、最長3年まで延長できます。
また、CAFE DE OMENというゲーミングPC専門のサポートも利用可能です。
Cafe de OMENは「技術的サポートと修理受付窓口」になっており、1年間利用でき、受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。
このサポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。
期間を延長すると、出張修理保証もあります。
- 引き取り修理・・・HP指定業者が自宅にPCを引き取りに来て、リペアセンターに配送、修理後配達してくれる
- 出張修理・・・エンジニアが家に来て、現場で修理
ライバル機種
<左から本機種・OMEN 25L・Lenovo Legion T570i>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSDは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
OMEN 25L AMD | 本機種 | Lenovo Legion T770i | |
CPU | Ryzen 5 5600X | Ryzen 5 5600G | Core i5-12400F Core i7-12700F |
メモリ | DDR4 128GB | DDR4 32GB | DDR5 128GB |
ストレージ | SSD×2+HDD×1 PCIe 4.0 |
SSD×1+HDD×1 PCIe 3.0 |
SSD×2+HDD×2 PCIe 4.0 |
グラフィックス | Radeon RX 6700 XT | Radeon RX 6600 XT | GTX 1660 Super RTX 3060 RTX 3060 Ti RTX 3070 |
冷却 | 空冷 | 空冷 | 空冷 |
電源 | 600W GOLD | 500W GOLD | 500W Bronze |
重量 | 13.8㎏ | 6.31㎏ | 14㎏ |
価格 | 18.9万円~ | 15.4万円~ | 14.3万円~ |
本機が一番小さな筐体で、次にOMEN 25L、そしてLegion(約34L)の順に大きくなります。
もちろん、筐体が大きい方がエアフローも良くなり性能も高く、拡張性もあがるので、基本的に「大きな筐体=より高性能」になります。
まずはスペックの比較で、こちらはPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700F | |
---|---|
Ryzen 5 5600X | |
Ryzen 5 5600G | |
Core i5-12400F |
DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3070 | |
---|---|
Radeon RX 6700 XT | |
RTX 3060 Ti | |
Radeon RX 6600 XT | |
RTX 3060 | |
GTX 1660S |
スペックは価格に比例していますが、Legionは4つのグラボから選べるので、選択肢も広がると思います。
各機種の特徴です。
・本機・・・ライトユーザーや初めてのゲーミングPCを買う人に、おすすめの機種。小型でおしゃれだが、拡張性が低い。
・OMEN 25L・・・主に中量級ゲームをする人におすすめ。筐体がそこそこ大きいので拡張性もあり、おしゃれな筐体
・Legion T570i・・・この中では一番大きな筐体で、ミドルクラスのGTX 1660 Superから搭載可能で、いろいろなGPUが選べる。拡張性も高いが、RTX 3070を搭載するには電源が小さめ。ザ・ゲーミングPCと言った外観
まとめ
良い点
・おしゃれな白の筐体
・小型筐体で置き場所に困らない
・空冷でメンテナンスもしやすい
・比較的低価格
・電源容量も十分の大きさ
残念な点
・拡張性が低い
・1 CPUに1 グラフィックボードで、選択肢がない
・最新スペックではない
総合評価
全体的にミドルクラス性能で、価格も比較的低価格なので購入しやすい機種だと思います。
CPUやGPU、メモリにSSDなどは新しいモデルじゃなく、旧モデルとなっているので、目新しさはありません。だから、低価格というのもありますね。
また、拡張性はほぼないので、自分でカスタマイズしたい人は別の機種を検討した方が良いかもしれません。
ただし、総合的に見たら中量級のゲームもできるし、もちろん画像・動画編集もできるので性能的に問題ありません。
外観も清潔感漂う白なので、どこに置いてもその場所にマッチすると思います。