Spectreシリーズには第11世代CPU搭載モデルが13.3型、14型(実際は13.5型)、そして本機種15.6型があります。
HPでは11世代CPU搭載モデルの発表が遅かったので待っていた人も多いと思いますが、ようやく待望の15.6型が購入できます。15型はテンキーもあるし、編集作業も資料作成も大画面の15型が使いやすいですよね。
本機種はこういった人、使い方に向いています。
- 仕事で動画編集などはしないが、高性能ノートパソコンが欲しい人
- 趣味で動画・画像編集をする人
- すでに持っているクリエイターPCのサブ機
- 資料やデモ動画をクライアントに見せる
- デスクトップを持っていて、簡単な修正をノートでやる人
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Contents
HP Spectre x360 15-eb1000のスペックレビュー
CPU | Intel core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ(15.6型) | 4K UHD IPS タッチディスプレイ 400nit |
OS | Windows 10 Pro |
Microsoft Office | Home&Business 2019搭載モデルあり |
セキュリティ | パワーオンパスワード、TPM、Windows Defenderなど |
バッテリー | 14時間 |
カラー | アッシュブラック |
生体認証 | 顔認証、指紋センサー |
WiFi6 | 対応 |
重さ | 2.04㎏ |
寸法 | 359x226x19㎜ |
サポート | 1年間電話サポート・LINEやツイッターでのサポート |
保証 | 1年間 |
付属 | HP MPP デジタルペン |
価格 | 16万2800円~ |
まずお伝えしないといけないことがあるのですが、本機種には同じく2020年に販売スタートしたeb0000シリーズがあり、こちらはグラフィックボード搭載で17万円からあります。本格的なクリエイター向けのPCになります。
本機種はどちらかというと、高性能の普段使いPCになります。
本機種搭載のIris Xeは内蔵グラフィックスでは最高の性能がありますが、eb0000シリーズに搭載しているNVIDIA GeForce GTX 1650 Ti Max-Qには性能が及びません。GTX 1650Tiの方が60%ほど高いグラフィック性能です。
簡単な編集作業や修正はできますが、3Dエフェクトなどを使った本格作業はグラフィックボード付きの前モデルがいいですね。動画編集を考えている人は、こちらのSpectre x360 15-eb0000をどうぞ。(販売終了しました!)
ちょっと話がそれましたが、今からスペックのレビューです。
インテル最新の11世代Core i7-1165G7が搭載で、性能を測るPassmarkスコアは前モデルのCore i7-10750Hとほとんど同じです。ただしコア数が4コアで、前モデルは6コアなので、前モデルの方が性能は高いです。
メモリは大容量の16GBなので、重いデータやソフトでも使いやすいですね。ストレージはSSD最大1TBで、最新規格のPCIe 4.0×4が搭載です。3.0×4よりもデータ帯域が2倍になっているので、データ転送速度は最高クラスです。
グラフィック性能は前述したように前モデルのGTX 1650 Ti Max-Qには及びませんが、GTX 660並みの性能があるのである程度のクリエイティブワークは行えます。趣味で動画・画像編集をするなら問題ないレベルですが、本格的に編集するには心もとない性能です。
また、ディスプレイはUHD(4K画質)なので色域も広く、コントラストも高いし、最高クラスのディスプレイですね。
旧モデルとの比較
旧モデルのSpectre X360 15-eb0000との比較です。旧モデルと同じ筐体を使用しており、CPUとグラフィックボードが変わっています。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Spectre x360 15-eb0000 | |
CPU | Core i7-1165G7 | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB(3200MHz) | 16GB(2933MHz) |
ストレージ | SSD 1TB | |
グラフィックス | Iris Xe | GTX 1650 Ti Max-Q |
ディスプレイ | UHD IPS タッチ | UHD IPS/OLED タッチ |
無線 | WiFi6 | |
バッテリー | 14時間 | 15時間 |
重量 | 2.04㎏ | 1.92㎏ |
価格 | 16.2万円~ |
本機種はCPUが11世代になりましたが、性能的には旧モデルの方が高い性能です。また、以前は外部グラフィックボードのGTX 1650 Ti Max-Q搭載でしたが、本機種は内蔵グラフィックスになっています。
正直に言うとスペックは下がっていますが、同価格帯から販売されています。
ライバル機種
<左から本機種・IdeaPad Flex 550i・Yoga 750i>
本機種と似たような15.6型2 in 1 PCとの比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Flex 550i | Yoga 750i | |
CPU | Core i7-1165G7 | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | 16GB | ||
ストレージ | SSD 1TB | SSD 512GB | |
グラフィックス | Iris Xe | ||
ディスプレイ | UHD IPS | FHD IPS | FHD IPS sRGB 100% |
無線 | WiFi6 | WiFi5 | WiFi6 |
バッテリー | 14時間 | 14.9時間 | 15時間 |
重量 | 2.04㎏ | 1.8㎏ | 1.83㎏ |
その他 | Thunderbolt 4 | ― | Thunderbolt 4、Evo |
価格 Core i7モデル |
16.2万円~ | 5.5万円~ 11.2万円 |
8.7万円~ 11.8万円 |
各機種の特徴です。
- 本機種・・・旧モデルに比べスペックが下がったとはいえ、11世代Core i7にUHDディスプレイとピカ一のスペック。上位モデルなので筐体もおしゃれで洗練されている
- Flex 550i・・・低価格モデルだが性能は高い。筐体の天板にアルミニウムも使用されており、おしゃれな機種
- Yoga 750i・・・Evoプラットフォーム認証を得た機種で、使い心地は抜群。バッテリー駆動時間も長い
メリット・デメリット
良い点
・最上位モデルで高級感がある
・ディスプレイが4Kで詳細まで編集しやすい
・2 in 1 PCなので場所を選ばずに使える
残念な点
・2㎏と結構重い
HP Spectre x360 15-eb1000の特徴
本機種・Spectre x360 15は2 in 1 PCで、ヒンジが360度開くので色々な形状にして使うことが出来ます。
例えば、ベッドやソファに寝転がって使う時はテントモード、車内などの移動中に使うならタブレットモード、がっつりデスクに向かって仕事をするならデスクトップモードと、状況によってベストな形で使うことが出来ます。
また、HP MPP デジタルペンという高性能のペンが付属しているので、絵を描いたりも出来ます。
筆圧 | 4096段階 |
---|---|
傾き検知 | あり |
充電 | USB-C(充電しながら利用可能) |
バッテリー | 約30日 |
重さ | 12.5g |
保証 | 1年間 |
特に筆圧は4096段階と高いので、イラストなどが描きやすいですね。
画面比率は90%なので、ベゼル(画面の黒い枠)などがたったの10%です!ここ最近はベゼルが細いものが増えてきましたが、それでも画面比率は80%くらいが多いので、本機種は画面が見やすいし、おしゃれです。
ベゼルが細いと言うことは筐体もコンパクトになっており、幅359㎜、奥行き226㎜、そして厚さは19㎜となっています。大学ノートA4サイズ(297×210㎜)と比較しても、幅+6.2㎝、奥行き+1.6㎝と小さいです。
旧機種に比べ上部のベゼルを62%削減、横のベゼルを32%削減しています。
厚さは19㎜と15.6型にしては厚い方ですが、薄型の15型は17㎜前後なので2㎜の差なんて気にならないと思います。
重さも2㎏と若干重たいですね。通常グラフィックボードがない高価格モデルなら1.7㎏前後が標準ですが、2㎏は持ち運び用には重たいです。持ち運びをあまりしない人なら、気にならないですね。持ち運びが頻繁にある人は、Spectre 14ならほどほど大きな画面で軽いので、いいかもしれません。
本体の角部分にThunderbolt4対応のUSB Type-Cがあり、Display Portに接続できます。外付けモニターを使う場合は、ケーブルが曲がらないので地味に助かりますね。
ちなみに電源は左側面の奥の角にあるので、最初は探してしまうかもしれません。
HPには専用のアプリがあり、スマホやタブレットとのデータのやり取りが無線で簡単にできます。データ共有がしやすいので、うれしいですね。
また、HP Command Centerから「パフォーマンスモード」や「Coolモード」に変更できるので、やっている作業に合わせて「もっとパワフル」に性能を引き出したり、パソコンが熱いと「冷却メイン」にしたりできます。
CPU
製造プロセス | コア/スレッド キャッシュ |
グラフィックス | ベースクロック ブーストクロック |
|
Core i7-1165G7 | 10nm SuperFin |
4/8 12MB |
Iris Xe | 2.8GHz 4.7GHz |
Core i5-1135G7 | 10nm SuperFin |
4/8 8MB |
Iris Xe | 2.4GHz 4.2GHz |
CPUはパソコンの頭脳で、性能が高いとより快適にパソコンを使うことが出来ます。本機種は11世代CPUのCore i7なので、快適に使えること間違いなしです。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
11世代のCore i7-1165G7は、前モデル搭載のCore i7-10750Hという「ハイパフォーマンスモデル」と比べてもほぼ同等性能があります。すごく高い性能です。
ビジネス用途でも余裕でサクサク使えるレベルですね。
並行作業が快適にできるかどうかの目安になるコアとスレッド数は、4コア8スレッドとなっています。資料作成をしながらYoutubeを見てなど、同時に色々なことがやりやすいです。
<アプリの数は例です>
こちらは第11世代CPUのCinebench R20のスコアです。
[visualizer id=”14355″ lazy=”no” class=””]シングルコア、マルチコアともに高い性能なので、色々な作業が快適にできます。
グラフィックス
グラフィックスは、内蔵グラフィックスでは最高の性能があるIris Xeが搭載です。
[visualizer id=”14536″ lazy=”no” class=””]外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce GTX 660並みの性能で、動画編集や画像編集もやりやすくなっています。
ディスプレイ
ディスプレイはさすが4K UHDディスプレイ(解像度3840×2160)、IPS液晶なので、解像度も高く鮮やかな色彩が描写されます。
輝度(画面の明るさ)は400nitと高く、通常250~300弱なので、日中に外で使っても見やすいです。
また本機種のディスプレイはアンチリフレクト(背景などが反射しにくい)で、ARコーティングがしてあります。非光沢ディスプレイよりも、反射しにくい仕様になっています。
画素密度は282ppi(pixels per inch/1インチに282個のドット)と高いので、ドットがほぼ肉眼で見えないくらいです。高い画素数で、解像度も高いので鮮やかで見やすいディスプレイです。
ディスプレイ上部にはカメラがあり、「カメラキルスイッチ」でON/OFFにできます。使わないときは、セキュリティの観点からOFFにしていた方がいいですね。
メモリ
メモリはオンボードで、16GB、DDR4 3200MHzと動作周波数が最高のものが搭載です。動作周波数が高いと、それだけデータ処理が高速でできるようになり2400MHzや2666MHzが多い中、3200MHzは現行最高の周波数です。(今回は関係ないのでオーバークロックは無視しています)
このクラスのパソコンを使う人は8GBじゃ物足りないと思うし、増設できないので16GBが良いかと思います。
ストレージ
ストレージはSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)で、512GB、1TBになりますが、2種類あります。512GBと1TBそれぞれに、PCIe NVMe(詳細不明のモデル)とPCIe NVMe 4.0×4の最新のものがあります。
左側のモデルは詳細が無いのですが、PCIe 3.0×2もしくは3.0×4になると思います。
PCIe 4.0×4は最新の規格で、PCIe 3.0×4よりデータ帯域が2倍になっているため、より高速でパソコンの起動やデータ移動が出来ます。
仕様上の最大データ転送速度と、一般的なシーケンシャル速度(実際の速度)です。
最大データ転送速度(理論値)/シーケンシャル速度 | |
PCIe 3.0×2 | 16Gbps/リード1000Mbps前後・ライト800Mbps前後 |
PCIe 3.0×4 | 32Gbps/リード3500Mbps前後・ライト2200Mbps前後 |
PCIe 4.0×4 | 32Gbps/リード5000Mbps前後・ライト4000Mbps前後 |
<速度は使っているブランドにより上下します>
実際に使うとPCIe 3.0×2でも十分速いですが、大きなデータを扱うような人は4.0×4のストレージを選んだ方がいいです。
キーボード
キーボードはテンキー付きで、同じ筐体を使っているので前モデルのeb0000から何も変わっていないと思います。
キーストローク(キーの押し込み具合)は約1.5㎜とそこそこ深いので、気持ちよくタイピングが出来ると思います。
キーピッチ(キーの中心から前後左右にキーの中心までの距離)は18㎜x18.4㎜と適度に大きいので、ミスタイプもしにくい距離感です。
当然ですが、キーボードのバックライトもあり、2段階の明るさがあります。
オーディオ
オーディオは老舗高級オーディオメーカーのBang &Olufsenで、キーボード上部に2つのスピーカー、底面に2つのスピーカーの計4つになります。
ここ最近ハイエンドノートパソコンは、4つのスピーカーが増えてきましたね。普通の音量で聞く分には十分な品質があります。
セキュリティ
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティでウイルス対策機能がある
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時に入れるログインパスワード
- アドミニストレーターパスワード・・・管理者以外はソフトウェアなどをダウンロードする時に、管理者の認証・パスワードが必要にできる。子供が有害なものをダウンロードしないように等の時に使います
- マカフィーリブセーフ・・・30日試用版が搭載、購入ページで延長可能
インターフェイス
- MicroSDカードスロット
- SuperSpeed USB 10Gbps (USB電源オフチャージ機能対応) ×1
- Thunderbolt 4
- 電源コネクタ
- HDMI 2.0出力
- ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
インターフェイスは豊富ですがSDカードスロットが無いので、デジカメのデータを取り込むときはSDカードリーダーが必要になります。USB Type-A接続とType-C、もしくは両方付いたものが1000円くらいから有ります。
Thunderbolt 4は最新の規格で、とにかく高性能です。いままで色々なケーブルやポートを使っていたのが、これ一つで賄えます。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000MB/秒
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
- USB4.0規格に準拠
まとめ
前モデルはクリエイター向けのPCでしたが、本機種はどちらかというと「超高性能の普段使い用PC」です。動画や画像の編集もできますが、メインで使うというよりも、持ち運び用のサブ機であればクリエイターにも十分な性能です。
CPUもメモリも、ストレージやディスプレイも高品質なものばかりなので、とにかく快適にパソコンが使えます。
普段使い用やビジネス用、そしてクリエイティブワークをする人のサブ機に合う機種になっています。