おしゃれな筐体で、パワフルなPavilionのゲーミングモデルです。HPのゲーミングPCであるOMENとは違った良さがあり、以前はカジュアルに楽しむユーザー向けでした。
スペックは両極端で、グラボ無し・約9.8万円か、RTX 3060 Ti・17.6万円からになります。グラボを持っている人や、別途購入する人には良いですが、初めてのゲーミングPCにしては躊躇する価格帯だと思います。
現在のPavilion Gamingは限りなく「ガチゲーマー向けのOMEN」に近づいた機種ですね。
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Contents
Pavilion Gaming Desktop TG01(インテル/2021年モデル)のレビュー
CPU | Core i7-11700/11700F(追加されました!) |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大512GB HDD 最大2TB |
グラフィックス | インテルUHDグラフィックス NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti |
冷却方式 | 空冷 |
無線 | WiFi6、Bluetooth 5.0 |
有線 | 10/100/1000 Mbps |
電源 | 500W 80PLUS GOLD |
Office | 搭載可能 |
重さ | 最大5.7㎏ |
寸法 | 155x321x338㎜ |
サポート | 電話、LINE、ツイッターサポート |
保証 | 1年間 |
価格 | 9万7900円~ |
※線で消している箇所は、旧モデルのTG01-1000jpで使用されていたパーツです。現在はTG01-2000jpモデルが販売されています
CPUは11世代Core i7-11700/11700Fになり、旧モデルに比べかなり性能が高くなっています。末尾がFのCPUは内蔵グラフィックスがないのでグラボが必須になりますが、性能自体は変わりません。
メモリは最大32GBとデスクトップにしては小さいですが、ほとんどのゲームをする上では問題ない容量ですね。
ストレージはSSD 256GB+HDD 1TBか、SSD 512GB+HDD 2TBのモデルがあり、いくつものゲームを保存できますね。
新モデルになりグラフィックスはUHDグラフィックス(CPU内蔵グラフィックス)かRTX 3060 Tiのみになっています。RTX 3060 Tiはミドルハイスペックなので、重量級ゲームも設定次第では快適に遊べます。
以前はライトゲーマー用にGTX 1650搭載で8万円台などもありましたが、現在はグラボ付きモデルは17.6万円からとちょっと敷居が高くなっていますね。ゲームが求めるスペックが年々高くなっているので、しょうがないと言えばしょうがないですが・・・。
総合的に見ても、OMEN 25Lを検討しても良いんじゃないかなと思うスペックと価格です。
旧モデルとの比較
旧モデルのTG01-1000jpとの比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | TG01-1000jp | |
CPU | Core i7-11700/11700F | Core i5-10400F Core i7-10700/10700F |
メモリ | 32GB | |
ストレージ | 最大 SSD 512GB+HDD 2TB | |
GPU | RTX 3060 Ti | GeForce GTX 1650 Super GeForce RTX 2060/2060S RTX 3060 Ti |
無線 | WiFi6 | |
冷却 | 空冷 | |
電源 | 500W | 300/500W |
価格 | 9.7万円~(グラボ無し) | 8.6万円~(グラボあり) |
新モデルになりプロセッサーが第11世代CPUに、そしてGPUが内蔵グラフィックスかRTX 3060 Tiのみになりました。旧モデルはカジュアルゲーマーや動画・画像編集をするのに購入しやすかったですが、新モデルになり、「本気の人」以外は簡単に購入できなくなった気がします。
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core i7-11700 | |
---|---|
Core i7-10700 | |
Core i5-10400 |
Pavilion Gaming Desktop TG01(インテル/2021年モデル)の特徴
筐体はさすがHPですね、かっこいいです。
15Lのコンパクトな筐体で、寸法は
幅155㎜(≒1,000円札/150㎜)
奥行き321㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
高さ338㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
となっています。机の下に置いてもいいし、机上に置いても圧迫感が少ないサイズですね。
シンプルな外観ですが前面が尖っている感じで、左側面には排気口もあります。
LEDライティングが緑で、かっこいいですね。「ザ・ゲーミングPC」って感じです。このライトはある程度制御でき、点滅させたり、完全に消すこともできます。
LEDライティングを消せばビジネスPCっぽくも見えるので、家族にゲーミングPCを使っているとばれたくない、あまり派手なゲーミングPCを買えないって人にも合うと思います。
筐体内部へのアクセスは比較的簡単で、ネジ1つ外して側板をスライドして外せます。
グラフィックボード非搭載モデルを購入する人は自分でグラボを取り付けると思いますが、電源が500W GOLDなので、RTX 2060 Super以上を搭載したい場合は電源も交換した方がいいかもしれません。と言うか、RTX 2070など30㎝クラスのものは搭載できないですね。筐体が小さすぎます。
内部は非常にすっきりしていますね。エアフローもよさそうです。
前面上部にも吸気口があります。
電源ボタン ヘッドフォン / マイクコンボジャック USB Type-A 5Gbps ×4 メディアカードリーダー×1 USB Type-C 5Gbps×1 |
ライン出力(緑) ライン入力(水色)マイク入力(ピンク) USB Type-A 2.0×4 RJ-45×1 (有線LANポート) HDMI×1 デュアルリンクDVI-D×1 DisplayPort×1 |
インターフェイスは比較的豊富ですが光学ドライブが無いので、必要な人はアマゾンで2000円ちょっとからこう言った↓外付けドライブが購入できます。
PCIe Expressx16が1つ、x1が1つ、M.2 x2はありません。ドライブベイには3.5インチベイが1つ空いています。
この小さな筐体で、全体的にきれいにまとまっていると思います。WiFi6にも対応しているので、LANケーブルが届かない人でも比較的安定した高速回線でプレイできます。(契約回線に依存します)
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming HubからRGBライティングやマクロキー、オーバークロックの調整などができ、機械学習のアルゴリズムにより、今までは知識が無いとちゃんとした設定が難しかった電圧をワンクックで調整し効率的な冷却と性能アップをすることもできます。また、以下のような設定もできます。
<LEDコントロール> | <オーバークロック> |
<ネットワークブースター> | <ファンコントロール> |
注)オーバークロックは本機種ではできません
ネットワークブースターから通信の振り分けができ、例えば、ゲームは有線LANに接続し、ゲーム以外のブラウザなどは無線LANに繋いで通信をするなどと設定できます。
ファンコントロールはその名の通りファンの速度を変更できるので、ゲームをしていないときはファンの速度を落として、より静かにすることが出来ます。
CPU
Core i7-11700/11700F | |
開発コード | Rocket Lake |
製造プロセス | 14nm |
コア/スレッド | 8/16 |
キャッシュ | 16MB |
ベースクロック | 2.5GHz |
ブーストクロック | 4.9GHz |
TDP | 65W |
プロセッサーは第11世代のCore i7-11700か11700Fが搭載で、末尾がFのものは内蔵グラフィックスが無いのでグラフィックボードが搭載しています。
また、基本的に通常版のCPUと末尾がFのCPUは同じスペックなので、性能差は誤差程度にしかありません。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-11900 | |
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Ryzen 7 5700GE | |
Core i7-11700F | |
Core i7-11700 | |
Core i9-10900 | |
Ryzen 7 4700GE | |
Core i7-10700 | |
Core i5-11400 | |
Core i5-10400 |
CPUの性能はかなり高いので、心配ないと思います。
こちらはCinebench R23のスコアで、マルチコア性能は総合性能ですが、シングルコア性能が高いとゲームやクリエイティブワークもしやすくなります。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-11700 | |
---|---|
Ryzen 7 Pro 4750G | |
Core i7-10700 | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 5 Pro 4650G | |
Core i5-10400 | |
Ryzen 3 Pro 4350G |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-11900 | |
---|---|
Core i7-11700 | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 7 Pro 4750G | |
Ryzen 5 Pro 4650G | |
Core i7-10700 | |
Ryzen 3 Pro 4350G | |
Core i3-10105 | |
Core i3-10100 | |
Core i5-10400 |
グラフィックス
RTX 3060 Ti | |
GPUアーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア | 4864 |
レイトレーシングコア | 第2世代 |
Tensorコア | 第3世代 |
ベースクロック | 1410MHz |
ブーストクロック | 1670MHz |
メモリタイプ | GDDR6 |
メモリ容量 | 8GB |
TDP | 200W |
グラフィックスはミドルハイクラスのRTX 3060 Tiが搭載で、旧モデルのハイエンドGPUのRTX 2080Sよりも高い性能いなっています。
NVIDIA GeForce RTXシリーズはリアルタイム レイトレーシングが可能で、3Dの描写が現実世界のように見えます。「レイトレーシング」とは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する技術なんです。
光の反射が右と左じゃ全然違うでしょ?鮮明な描写なので、ゲームを気持ちよくプレイできます。また、fpsを落とさずに画質を上げることが出来るDLSSにも対応しているので、より鮮明な映像が楽しめます。
下のグラフは3Dグラフィック性能を測るFire Strike Graphicsのスコアです。
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3090 | |
---|---|
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 2080S | |
RTX 3060 | |
RTX 2070S | |
RTX 2060 | |
GTX 1660S | |
GTX 1650S | |
GTX 1650 |
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-2933MHz(Core i7)で、スロットは2つ・最大32GBになります。
旧モデルのCPUに対応していたものが2933MHzなので、そのまま流用した感じですね。11世代CPUはDDR4 3200MHzに対応なので変えてほしかったですね。(MHzが高い方が処理速度が速くなります)
また、メモリも最大32GBなので、画像・動画編集をしたり、VRを使う人は注意が必要です。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | SSD(SATA) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 15秒前後 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 中価格 | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはSSD M.2 PCIe NVMeと、HDD SATAになります。
標準的な構成です。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
電源
電源には種類があり、StandardからTitaniumまであります。電源効率が違うんですね。本機種にはスタンダードなGOLDが搭載です。
- 80PLUS STANDARD・・・80%
- 80PLUS BRONZE・・・82%~85%
- 80PLUS Silver・・・85~88%
- 80PLUS GOLD・・・87%~90%
- 80PLUS Platinum・・・90~92%
- 80PLUS Titanium・・・92~94%
変換効率が良いと発熱も抑えられ、電気代も若干ですが安くなります。本機は500Wの80PLUS GOLDなので、供給電力は500W×87%で435Wになります。
本機はRTX 3060 Ti搭載モデルが334Wほどの消費電力になるので、フルパワー時には約76%の使用率になります。悪くないですね。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついており、電話やチャット、LINEにツイッターでもサポートをしています。
パソコンに同梱される「パソコン入門書」を見ながら設定や使い方を見ることが出来、分からない場合は電話でサポートを受けることが出来るので、安心して購入できますね。
また、引き取り修理とは、故障などの万が一の時にHPの指定業者が家にパソコンを取りに来てくれるので、わざわざ工場に送る必要がありません。
ライバル機種
<左から本機種・HP OMEN 25L・Lenovo Legion T550i>
メモリや電源、重量は最大値です。
本機種 | OMEN 25L | Legion T550i | |
CPU | Core i7-11700 /11700F |
Core i7-10700F | Core i5-10400 Core i7-10700 |
メモリ | 32GB | 32GB | 128GB |
ストレージ | SSD +HDD | ||
グラフィックス | RTX 3060 Ti | RTX 3060 Ti | GTX 1650S/1660S RTX2060/2070S RTX 3070 |
電源 | 500W | 750W | 650W |
重量 | 5.7㎏ | 約11㎏ | 14㎏ |
価格 | 17.6万円~ | 17.9万円 | 9.7万円~ |
他機種と比べて見ると、本機種の特徴は11世代CPUが搭載していて、小型筐体と言う点です。
OMENやLEGIONは筐体も大きく、電源も大きいですね。
また、LegionはエントリークラスのGTX 1650 Super搭載モデルでも9.7万円からなので、初めてゲーミングPCを購入する人にも合います。メモリスロットも4つで最大128GBまで搭載できるので、ゲーム以外(画像編集や動画編集など)をする人にも向いています。
OMENは電源が一番大きいので、より高いパフォーマンスを発揮しやすくなります。CPUは10世代ですが、Pavilion Gamingとほぼ変わらない価格なので、OMENがいいという人も多いと思います。
まとめ
良い点
・11世代CPU搭載
・筐体がかっこいい
残念な点
・電源が小さめ
・ゲームをする上ではメモリ32GBで十分だが、クリエイティブワークをするには若干心もとない
・GPUが1つしかない
総合評価
Pavilion Gamingは元々、カジュアルゲーマーでも低価格でそれなりのスペックの機種を購入しやすいように販売されていましたが、新モデルになり落胆した人も多いかもしれません。
少なくとも、11世代のCPUが搭載なのでCPU性能は高めです。
OMENの様な大きなパソコンを置きたくない、という人に合う機種だと思います。