NPUコアを搭載したCore Ultraシリーズ1を採用したPCで、普段使い用としてはかなり高い性能です。画面アスペクト比は16:10と縦に長く、CPUやメモリ、SSDも最新スペック、そしてWi-Fi 6Eや顔認証、FHD Webカメラも搭載しており、ビジネスモデルっぽいスペックです。
16インチと大きな筐体なので据え置き用に合いますが、1.79㎏と持ち運びもできる重さなので、外出先でも大画面で作業をしたいという人にも合います。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックがCore Ultra 7 155U、メモリ16GB、SSD PCIe 4.0 512GBになります。
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HP Pavilion 16-afのスペック
CPU | Core Ultra 5 125U Core Ultra 7 155U |
---|---|
メモリ | LPDDR5X-7467MHz 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS タッチ |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | HP True Vision FHD+IRカメラ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 357 × 254 × 17.9 mm |
重さ | 1.79㎏ |
バッテリー | 最大約11時間 |
同梱 | マウス |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 11.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第14世代で、省電力モデルのUシリーズが搭載です。NPUコアを搭載しており、AI関連の性能が上がっています。
メモリは高速のLPDDR5-7467MHzで、16GBと十分な容量があります。ストレージはSSD PCIe 4.0が搭載で、こちらも高速・大容量512GBです。パソコンの起動も10秒ちょっとと速いです。
ディスプレイは16インチ・WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶、輝度は300ニトになります。画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、より多くの情報が表示されます。また、2 in 1 PCではないですがタッチディスプレイなので、指で操作もできます。
その他のスペックは、OSはWindows 11 HomeでWi-Fi 6Eに対応、高画質のFHD WEBカメラに、顔認証付きです。
16インチで約1.79㎏と平均的な質量で、バッテリー駆動時間は最大約11時間となっています。
インターフェイスはこのクラスのPCには必要十分あり、映像出力機能付きのUSB Type-Cが2つあるので便利です。
旧モデルとの比較
本機は新しいシリーズなのか、15.6インチのモデルが16インチになったのか定かじゃありませんが、Pavilion 16-afは新しいモデルになります。
Pavilion 16-agと言うAMDモデルもあるので、興味がある人はリンクをチェックしてみてください。
以下にて本機の特徴を解説します。
マウスを使う右利きの人は要注意
本機はUSBなどが右側面に多くついています。しかも、充電兼用USB TypeーCも、もう一つのType-Cも右側面の中心寄りにあります。
これは、右利きの人がマウス使うと接続しているケーブルに当たって作業ができないんです。
マウスを使う右利きの人にはお勧めしませんが、マウスを使わない人や左手でマウスを使う人は問題ありません。
NPU搭載Core Ultraシリーズ搭載
Core Ultra 7 155U | Core Ultra 5 125U |
|
製造プロセス | Intel 4(7nm) | |
P/E/LPコア | 2/8/2 | 2/8/2 |
スレッド | 14 | 14 |
キャッシュ | 12MB | 12MB |
Pコア最大クロック | 4.8GHz | 4.3GHz |
Eコア最大クロック | 3.8GHz | 3.6GHz |
Xコア | 4 | 4 |
ベースパワー | 15W | |
マックスパワー | 57W |
CPUは今までのようにPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)も搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、LP Eコアという低消費電力コアも搭載しており、よりバッテリーが長持ちしやすくなっています。
AI専用のプロセッサーであるNPUを搭載し、グラフィックスはIntel Graphics(Uシリーズ)になっています。
少しずつですがNPUを使うアプリも増えてきているので、全体的なパフォーマンスが上がりますね。
以下にてベンチマークのご紹介で、レビュー機はCore Ultra 7 155Uになります。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markのスコアで、計測結果は16400とCore Ultra 7 155Uにしては低いスコアでした。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色/本機種 青/比較 赤/別機種
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Core Ultra 5 125U/別機種 | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 155U/別機種 | |
Core Ultra 5 135U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core 5 120U | |
Core 7 150U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U/本機 | |
Core Ultra 7 155U |
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は2312と高く、Half Precision(半精度)も947と良いスコア、Quantized(量子化スコア)は4624とすごく良いスコアでした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア405、シングルコア100と、マルチコアは今まで計測した中で最低記録でした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 155U/別機種 | |
Apple M1 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i7-1280P | |
Core Ultra 7 155U/本機 |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 155U/本機 | |
Core Ultra 7 155U/別機種 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1280P |
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は6011→ミドルクラス
- Essentialは10076→通常用途やビデオ会議などはすごく快適にでできる
- Productivityは8329→快適に使える
- Digital content creationは7024→高めの性能
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 5425U |
5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し平均は5分32秒と時間がかかりました。
4K動画レンダリング速度
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core Ultra 7 155U/本機 | |
Core Ultra 7 155U/別機種 | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen AI 9 HX 370 |
グラフィックス性能
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは3742と悪くないですが、Core Ultra 7 155Uにしてはちょっと期待外れでした。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1340P |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
Steel Nomad Lightは1720、Wild Lifeは9394、Fire Stikeは4981、そしてNight Raidは17557と、内蔵グラフィックスとしては良いスコアでした。
Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです
Steel Nomad
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Max-Q | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
Wild Life
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 Ti | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
GTX 1650 Max-Q | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 155U |
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 7 155U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
Night Raid
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4050 | |
---|---|
RTX 3050 | |
RTX 3050 Ti | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 Ti | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U | |
Ryzen 7 7735U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 |
次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は5891で「快適」、FFXIV黄金のレガシーは4475で「普通」でした。
ドラクエX FHD画質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 155U/別機種 | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5345U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1355U | |
Core Ultra 7 155U/本機 | |
Core i5-1335U |
FFXIV 標準品質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 8845HS | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 7 155U/本機 | |
Ryzen 7 7735U | |
Core Ultra 7 155U/別機種 | |
Ryzen 3 7335U |
排熱性能
筐体が大きいからか、通気口は若干小さく見えますね。
筐体内部にはファンが二つと、ヒートパイプが一つでした。右のファンはカバーが付いた珍しいタイプです。
CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時に、PC表面温度と騒音値を計測しました。CPU温度も計測したのですが、アプリが不具合で計測できませんでした。
PC表面温度は29度と低い温度です。高負荷なことをしてもキーボード面が熱くなりにくいので、タイピングをしていても不快感がないです。
同じく、この時の騒音値は平均48dBと少しうるさいです。
画面比16:10で大画面ディスプレイ
本機は16インチと大画面で解像度はWUXGA(1920×1200ドット)、コントラスト比が高く視野角も広いIPS液晶を採用しています。輝度は300ニトと屋内で使うには十分な明るさで、タッチパネルなので指で操作も可能です。
本機は16:10と縦に長いので、17インチ並みの情報量があります。スクロール回数も減るし、一目で見て取れる情報が多いので作業時間も短縮ですね。
左は低価格PCに搭載されるNTSC 45%と言う色域で、真ん中が本機、右はsRGB 100%のディスプレイで、本機は色域が狭いですね。画像編集や動画編集には向かないですが、別途モニターを使う人はそういった作業もできます。
こちらは黒をどのくらい描写できるかの確認画像で、左が本機で右がオリジナル画像です。本機は輝度が高くないので黒は暗くて黒く見えますね。
次は視野角のチェックです。上や横からは暗くなる部分もなくしっかりと見え、真横近くに来ると暗くなりました。2~3人で画面を見ても問題ない視野角です。
輝度は300ニトで、こちらは輝度の目安です。
220ニト | 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える |
---|---|
250ニト | 室内向け。屋外では日陰ならギリギリ使える |
300ニト | 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない) |
400ニト | 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっとくらい |
500ニト | 屋外向け |
600ニト | 画面に直射日光が当たっても比較的見える |
その他の特徴
外観
本機にはナチュラルシルバーとスカイブルーの2種類があり、(全機種じゃないですが)色が選べるのもHPの特徴ですね。
ベゼル(ディスプレイの周りの黒い枠)も細く価格が高そうな機種に見えますが、触るとちょっと安っぽさがある筐体でした。
ベゼル幅は上11ミリ、左右6ミリでした。細いです。
筐体はユニボディといって1つのパーツから作られており、継ぎ接ぎがなくたわみに強く堅牢性が高いです。
幅は357ミリ、奥行き254ミリ、そして高さは17.9ミリとコンパクトにまとまっています。
シンプルでクセのないデザインで、どこにでも合いそうです。
16インチと大きいですが、厚さは17.9㎜~18.6㎜となっており、分厚くないので鞄にも入れやすいです。先端に行くにつれて筐体が細くなっているので、数字以上に薄く見えますね。
ヒンジ部分にはPAVILIONとロゴがあります。上位モデルに多く見られるこだわりですが、Pavilionでは珍しいですね。
ディスプレイは120~30度くらいでしょうか、このくらい開きます。
重さは1719グラムと、公称値の1.79㎏よりも70グラムも軽かったです。このくらいの重さであれば、ぎりぎり持ち運びしてもいいかなと思うくらいです。
Webカメラ周り
WebカメラはFHD解像度(約207万画素)で、一般的なPCに搭載しているHD解像度(約92万画素)よりも倍以上の解像度映りが良くなります。
ズームするとわかりやすいですが、高画質なのでWeb会議やビデオ通話で相手により好印象を与えやすいです。
本機にはAIコアが搭載しているので、上画像のWindows Studio Effectが使えます。自動フレーミングやアイコンタクト、背景をぼかしたり差し替えたりと「あったらいいな」という機能が使えます。
また、顔認証に対応しておりサインインは一瞬、そしてカメラシャッターもあるので、カメラを使わないときは閉じておくと安心です。
内蔵デュアルマイクにスピーカーが2つあり、スピーカーの音質はまぁまぁ良かったです。
Copilotキー搭載キーボード
キーボードはバックライトとテンキー付きで、Copilotキーもあります。
テンキーがあるので数字を扱うことが多い人にも使いやすく、コパイロットボタンもあるので調べ物や疑問があるときもワンタッチで呼び出せるので快適です。
主要キーは同じ大きさなのでミスタイプしにくいですが、一番下のキーは細くなっているので慣れるまでミスするかもしれません。また、矢印キーはすべて小さく、押し間違いをしやすかったです。
電源ボタンがキーボード内にあり、DELETEキーの真横です。長押ししないと反応しませんが、ベストな位置ではないです。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測18.5×18.4㎜と大きめで、キーストローク(キーを押し込む距離)は実測1.1㎜と浅く軽い打鍵感で、普通のキーボードです。軽めのタイピングが合います。
タッチパッドは実測125.5ミリ×80ミリと大きく、操作しやすいです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリは最新のLPDDR5x-7467MHzで、オンボード16GBになります。メモリ性能を測るMemory Markの計測結果は2204と低調でした。
その他のメモリとの比較です。周波数に違いはありますが、同じLPDDR5Xの平均が3302に対して、本機はDDR4並みのスコアですね。
Memory Mark
オレンジ色/本機 青/比較 赤/同等メモリ
LPDDR5X平均 | |
---|---|
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
本機種LPDDR5X | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD PCIe 4.0 512GBで、シーケンシャル速度を計測したらリード(読み込み速度)は3585MB/秒、ライト(書き込み速度)は2532MB/秒とビジネス用途でも門問題なく使えるほど速いですが、PCIe 4.0にしては思ったほど早くなかったです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができます。
16インチと大きいですが、ギガビットイーサネットはありません。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は最大約11時間で、30分で50%充電できるファストチャージに対応しています。
やっていることや輝度にもよりますが、実際に使うと半日以下くらいが目安です。
インターフェイス
インターフェイスは最低限あり、データ転送速度が10Gbpsと速いものもあります。ただし、16インチでRJ45がないのは珍しいです。
左側面にはUSB-A(5Gbps)と、マイク/ヘッドフォンジャックがあります。左側面にSDカードリーダーなどつけてくれたらよかったですね。
右側面にはUSB Type-C 10Gbps(Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ対応)が2つ、HDMI、USB-A(10Gbps)になり、USB Type-Cは充電兼用です。
先述したように右側面に主要なポートが配置されているので、右手でマウスを使う人には向きません。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。
購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
ライバル機種
ThinkBook 16 Gen 7 AMD
16インチと大画面で、しかも1.7㎏とあまり重たくないので、据え置き用でも持ち運び用にも向いている機種です。Ryzen 3は9.1万円ですが、ハイパフォーマンスモデルのRyzen 5 7535HSが9.7万円とたったの6000円しか違わない高コスパ機種です
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | DDR5-4800 16GB(最大64GB) |
ストレージ | SSD 最大512GB(M.2スロット2つ) |
ディスプレイ(16型) | WUXGA IPS 光沢なし |
LAN | Wi-Fi 6/6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証 |
WEBカメラ | 1080p FHD(IRカメラ搭載モデルあり) |
重量 | 1.7㎏ |
バッテリー(JEITA 2.0) | 最大約11.3時間 |
価格 | 9.1万円~ |
ProBook 460 G11
高負荷なことをしているときにのファンの音が気になりましたが、その分排熱性能は高く安定した動作でした。Core Ultraシリーズ1採用でNPU もあるので、今後AI機能がますます使いやすくなります。16インチと大きいので、据え置き用にピッタリです
CPU | Core Ultra 5 125U Core Ultra 7 155U |
---|---|
メモリ | DDR5 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(16型) | WUXGA 300ニト |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 指紋センサー |
重さ | 1.84kg |
バッテリー(JEITA 3.0) | 最大約8.9時間 |
セキュリティ | HP Wolf Security for business |
価格 | 13.0万円~ |
まとめ
良い点
・AIコア搭載のCPU採用
・ユニボディでおしゃれ・たわみにも強い
・画面比が16:10で、16インチでも17インチ並みの情報が表示される
・CPUやメモリなど最新スペックが多く、基本性能が高い
・USB Type-Cが10Gbpsと速く、2つある
・カラーが2種類ある
残念な点
・右側面にインターフェイスが偏りすぎ
・RJ45があったらよかった
総合評価
このクラスのPCでは全体的に良いスペックを搭載しており、普段使い用PCとしては性能も高く、スペック的に困ることはないと思います。
特にNPUコアを搭載しているので、今後対応アプリが増えていけば今までCPUがやっていたことをNPUがやるので、より高い性能を発揮できます。
また、シルバーだけじゃなくスカイブルーの2色あり、色が選べるというのは良いですね。
16インチと大きいので持ち運び用というよりも据え置き用で購入する人が多いと思いますが、インターフェイスの場所や種類が乏しく、据え置き用として作られた感じがしませんでしたが、普段使い用PCとしてみると、特に悪い点も少ないんじゃないかなと思います。
Author
・パソコンガイドメインライターの本田。PCやタブレット、その他ガジェットが好きで、年間2~30台ほどのPCとモニターや周辺機器を購入するマニア
・元ミュージシャン
・暖かいところが好きで、よくタイに旅行に行く
・既婚(妻と子供2人)
・最近の趣味はオーディブルを聞きながらぼけ~っとすること
・はまってることは、裸足で1日10分歩く健康法
・若く見られがちだが40代