本機はクリエイターにも向いた機種で、ディスプレイが高品質な機種です。最大で2.8K OLED液晶が選べ、400ニトと高輝度、出先でも高速回線で使えるWi-Fi 6Eにも対応しています。
CPUは最新のインテル第12世代Uシリーズが搭載で、超省電力モデルなのでバッテリー駆動時間が長いのも特徴です。
当サイトの評価は、この様になりました。
スペック | [usr 4.4] |
---|---|
コスパ | [usr 4.6] |
総合評価 | [usr 4.4] |
バッテリー重視のCPUが搭載で、バッテリー駆動時間が伸びた半面、性能があまり高くない点が総合評価を落としました。
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Contents
ENVY x360 13-bfのスペックレビュー
CPU | Core i5-1230U Core i7-1250U |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ(13.3型) | WQXGA IPS 光沢あり 2.8K OLED 光沢あり |
アスペクト比 | 16:10 |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
オーディオ | Bang&Olufsen |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | HP True Vision 500万画素、IRカメラ |
寸法(幅×奥行×高さ) | 298 × 216 × 16.9㎜ |
重さ | 1.33㎏ |
バッテリー | 最大17時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 13.4万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第12世代の超省電力モデルが搭載で、性能はそこまで高くないですが、第11世代並みのCPU markスコアがあり、バッテリー駆動時間が伸びています。
メモリはLPDDR4Xが搭載で、オンボード最大16GBと標準的、ストレージは最新のPCI Express 4.0が搭載で、最大データ転送速度が旧モデルの倍になっています。
ディスプレイはついに、画面アスペクト比が16:10になり、13.3インチでも14インチ以上の情報が表示されます。HPは、画面アスペクト比が16:10のモデルがほとんどないので、これはうれしいですね。
最大で2.8K OLED液晶が選べ、色域も広いDCI-P3 100%と、クリエイターにピッタリです。
13.3インチで1.33㎏と標準的な重さですが、Wi-Fi 6Eに対応し、バッテリー駆動時間も最大17時間と長いので、持ち運びが多い人にも向いています。
また、Webカメラは高画質500万画素なので、Web会議などで相手にクリアで高精細な自分の映像が映し出されます。
全体的に良い性能で、持ち運びに向いた仕様になっています。
2022年のトレンドと比較
2022年のハイエンドノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
12世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | × | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ以上 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | 重量1.2㎏前後 | バッテリー14時間以上 |
〇 | 〇 | × | 〇 |
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのEnvy 13-baとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Envy 13-ba | |
CPU | Core i5-1230U Core i7-1250U |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | LPDDR4X 16GB | DDR4 16GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 | SSD PCIe 3.0 |
ディスプレイ | WUXGA/2.8K IPS/OLED | FHD/UHD IPS |
無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 17時間 | 13時間 |
重量 | 1.33㎏ | 1.3㎏ |
価格 | 13.4万円~ | 9.3万円~ |
変更点です。
・CPUが11世代から12世代に
・メモリがDDR4からLPDDR4Xに
・SSDがPCIe 4.0に
・画面アスペクト比が16:9から16:10に
・Wi-Fi 6Eに対応
・Core i5でもi7でもThunderbolt 4が搭載(旧モデルはCore i5のみ)
・バッテリー駆動時間が伸びた
・DCI-P3 100%追加
・30g重くなった
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1250U | |
---|---|
Core i5-1230U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
旧モデルのCPUとあまり変わらない性能みたいですが、消費電力が下がりバッテリー駆動時間が伸びているので、全体的な性能はアップしていますね。
Evoプラットフォーム認証
第12世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第3世代のEvoになります。
12世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ウルトラ ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
- Iris Xeグラフィックス搭載の第12世代CPU搭載機種
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- AI推論も高速で使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- 9時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1秒以内でスリープから復帰
- 30分の充電で4時間駆動
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制機能搭載
- Thunderbolt 4搭載
- ノートパソコンであること
- (必須じゃないが)Intel VSC(Visual Sensing Controller)搭載
12世代CPU搭載モデルは増えてきましたが、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかありません。 そのくらい特別な機種なんです。
ENVY x360 13-bfの特徴
旧モデルに比べディスプレイが大きくなりましたが、筐体は一回りコンパクトになり、ベゼル(画面の黒い枠)も細くなっています。すっきりした見た目ですね。
寸法は、
・幅 298㎜
・奥行 216
・高さ 16.9㎜
で、A4サイズ(297㎜×210㎜)とほぼ同じサイズです。カバンにすっぽり入るので、持ち運びがしやすいです。
厚さは16.9㎜と薄く、掴みやすいサイズです。重さは1.33㎏と標準的な13.3インチの重量で、持ち運びもしやすいです。
素材にはリサイクルアルミニウムを使用し、サステナブルにもこだわりつつ、上品で高級感がある造りです。
また、アルミニウム素材は剛性も高いので、安心して持ち運びができますね。
2 in 1 PC
本機はディスプレイを360度回転でき、色々なモードにして使うことができます。
テントモードで映画を見たり、車内ではタブレットモードでと、好きな形にできるので、場所を選ばずに使いやすいです。
ペンは付属していないですが、MPPペンに対応しており、PC購入時にオプションで追加ができます。Microsoft Penプロトコル2.0に対応しており、4096段階の筆圧感知機能があります。
カメラ&キーボード
カメラはHP True Vision 500万画素が搭載で、顔認証用のIRカメラも搭載です。一般的なWEBカメラはHD画質・92万画素と低く、ここ最近増えてきたFHD Webカメラでも207万画素なので、本機のカメラはかなり高画質です。
オーディオはデンマークの高級老舗音響メーカーのバング&オルフセンで、スピーカーは2つ、マイクも2つ搭載です。
キーボードはバックライト付きで、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は縦横19.0㎜×18.7㎜で、余裕をもってタイピングできる幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.3㎜と一般的な薄型PCサイズで、結構軽めのタイプで入力しやすいです。
CPU
Core i7-1255U | Core i5-1230U | |
Pコア | 2 | |
Eコア | 8 | |
スレッド | 12 | |
キャッシュ | 12MB | |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 4.4GHz |
Eコア最大周波数 | 3.5GHz | 3.3GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 80 |
ベースパワー | 9W | |
最大パワー | 29W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
本機搭載の末尾がUのCPUは省電力モデルで、一般的なPシリーズ(Core i5-1240Pなど)に比べるとバッテリー駆動時間が伸びますが、性能は落ちます。また、同じUシリーズですが、一般的に使用されることの多いCore i5-1235UやCore i7-1255Uと比べると、ベースパワーがもっと下がり(性能が下がり)ますが、消費電力も低く、バッテリー駆動時間がより長くなります。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1260P | |
---|---|
Core i5-1240P | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1230U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-1250U | |
Core i3-1115G4 |
超省電力モデルなので、他のUシリーズやPシリーズに比べ性能が低くなっていますが、バッテリー駆動時間が伸びているので、より外出向きの機種になっています。
ディスプレイ
解像度 | 光沢/液晶 | アスペクト比 | 輝度 |
WQXGA 2.8K |
あり/IPS あり/OLED |
16:10 | 400nit |
PPi | 色域 | その他 | |
227 255 |
最大DCI-P3 100% | タッチパネル |
ディスプレイはHPでは珍しく、画面アスペクト比が16:10と縦に長く、13.3インチでも14インチ以上の情報が表示されるので、作業効率が上がります。
また、輝度は400ニトと高く、明るい屋外でも作業がしやすいです。
色域も広く、最大でOLED液晶でDCI-P3 100%の色域になります。一般的なNTSC 45%のディスプレイと比べると、全然色が違いますね。画像編集をする人や、きれいな色で映画を見たい人は、OLED液晶を選ぶと良いと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはLPDDR4X-4266MHzで、オンボード・最大16GBになります。せっかく第12世代CPUが搭載なので、DDR5やLPDDR5にしてくれたら、より速い処理速度で、使い勝手も上がったと思います。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージは現行最速のSSD PCI Express 4.0が搭載で、最大1TBになります。旧モデルのPCI Express 3.0よりも帯域幅が倍になり、最大データ転送速度もかなり速くなっています。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は、IPS液晶の場合約17時間、OLED液晶は約15時間となります。超省電力CPUを搭載なので、安心して外出できますね。
インターフェイス
USB-Aが2つ、USB Type-Cが2つと標準的ですが、HDMIがないので変換ポートを持っていると事務所や自宅でも使いやすいと思います。
左側面には、ヘッドフォン/マイクジャック、microSDカードリーダー、USB-A 10Gbpsになります。
右側面はUSB4(Thunderbolt 4)が2つと、USB-A 10Gbpsが1つになり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
パソコンに同梱される「パソコン入門書」を見ながら設定や使い方を見ることが出来、分からない場合は電話でサポートを受けることが出来るので、安心して購入できます。
保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
ライバル機種
HP Envy X360 15-ey
本機種と似たようなスペックですが、画面比が16:9で、Wi-Fi 6、そして15.6インチになります。持ち運びが少ない場合は、こちらの方がコスパが良いと思います
CPU | Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5825U |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS/OLED 光沢 タッチ |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
生体認証 | 顔認証 |
Webカメラ | 500万画素 |
重さ | 1.72㎏ |
バッテリー | 最大12時間 |
価格 | 11.9万円~ |
Lenovo Yoga 770i 14
ディスプレイが超高品質で、業務用スペックです。2.8K OLEDでDolby VisionやHDR500に対応、10bit 10.74億色の表示が可能です。CPUは高性能のPシリーズで、メモリなどのスペックも2022年最新で、2 in 1 PC、そしてEvoプラットフォーム認証を得た特別な機種です。
CPU | Core i5-1240P Core i7-1260P |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | 最大 1TB SSD |
ディスプレイ(14型) | 2.8K OLED 10bit(最大10.74億色) |
無線 | Wi-Fi 6E |
その他 | Evo、顔認証、1080p Webカメラ、ドルビーアトモス対応、スピーカー×4、Lenovoデジタルペン付属 |
重さ | 1.42㎏ |
バッテリー | 約12時間 |
価格 | 14.8万円~ |
まとめ
良い点
・コンパクトで持ち運びがしやすい
・アルミニウム素材でおしゃれ・剛性も高い
・2 in 1 PCで使い勝手が高い
・Evoプラットフォームで性能が高い
・画面比が16:10で、13.3型でも14型以上の情報が表示される
・SSDがPCI Express 4.0で速い
・ディスプレイが高品質
・Wi-Fi 6Eに対応!
・Thunderbolt 4が2つ搭載
・顔認証対応
・WEBカメラが高画質
・バッテリー駆動時間が長い
残念な点
・HDMIポートがない
・CPUが超省電力モデルで、性能が高くない
総合評価
アルミニウム筐体でおしゃれ、そして剛性も高く、高級感がある機種です。ディスプレイは最大で2.8K OLED液晶が選べ、DCI-P3 100%と広色域です。クリエイター向けの品質で、画像編集などのクリエイティブワークにも合います。
ビジネス用途や普段使い用としてなら、WUXGAディスプレイを選んでも十分使いやすいです。
超省電力モデルのCPUを搭載しており、バッテリー駆動時間が長いので、持ち運びが多い人に合い、ディスプレイの輝度も400ニトと高いので、屋外でも作業がしやすいです。
ただし、CPUの性能がそこまで高くないので、ガッツリとしたクリエイティブワークに向いているかと言われたら首をかしげますが、外出用の機種としてや、一般的な使い方であれば十分な性能になっています。