HP EliteBook 635 Aero G11の実機レビュー 1kg以下の超軽量機種

当サイトは広告、アフィリエイトを含みます

HPの上位モデルで、HPビジネスで一番軽いんじゃないかな?990グラムのEliteBook 635 Aero G11のレビューです。

とにかく軽い機種で、持ち運びに便利です。

また、画面アスペクト比が16:10と縦に長く、13.3インチでも14インチ以上の情報が表示されるので、今まで13.3インチは見にくいと敬遠していた人にも合うと思います。

レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen 5 8640U、16GB LPDDR5、SSD PCIe 4.0 1TBになります。

 

現在新春初売りが開催中でビジネスPCが最大51%OFFで販売しています。詳しくはこちらをどうぞ。

  HPビジネスPCは毎週金・土・日曜日に週末セールをやっているので、お見逃しなく!

パソコンガイド専用割引クーポン

HP パソコンガイド専用割引クーポン HP様に当サイト向けの割引クーポンをご提供いただきました。下記リンクより本機を探して購入したら、割引が適用されます。ただし、ワークステーションなど一部の機種は非対象です。

・個人向けモデル13.2万円(税込)以上の機種を購入で7%OFF

・法人向けモデル7.7万円(税込)以上の機種を購入で4%OFF

個人向けPC割引クーポン

法人向けPC割引クーポン

[広告]【提供:株式会社日本HP】

HP EliteBook 635 Aero G11のスペック

CPU Ryzen 5 8640U
Ryzen 7 8840U
メモリ LPDDR5 16GB
ストレージ SSD 最大1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ(13.3型) WUXGA 400ニト
OS Windows 11 Home/Pro
無線 Wi-Fi 6/6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ 5MP、IRカメラ
オーディオ Poly Studio
寸法(幅×奥行×高さ) 297.3 x 211.2 x 15.1mm
重さ 990g~
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約8.2時間
標準保証 HP Elite Premium1年間
価格 14.1万円~

<性能評価>

 

パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 8000Uシリーズで、NPUを搭載しているのでAIの処理能力は高く、全体的なパフォーマンスが高くなっています。

メモリの周波数は不明ですがLPDDR5のオンボードで16GB、ストレージは速度を見る限りPCIe 3.0で、最大1TBになります。どちらも増設できませんが、容量は大きいので安心です。

ディスプレイは画面アスペクト比が16:10の13.3インチで、14インチ並みの情報が表示されます。より多くの情報を見て取れるので、作業効率も上がります。輝度は400ニトと高いので、屋外でも使いやすいです。

その他のスペックは、OSはWindows 11 HomeかProでLANはWi-Fi 6か6Eに対応、イーサネットはありません。Wi-Fiはデフォルトで6ですが、購入時にカスタマイズからWi-Fi 6Eにアップグレードできます。

Webカメラは500万画素と高解像度で、顔認証もあるのでサインインは一瞬です。

コンパクトなボディで厚さはたったの15.1ミリと薄く、最軽量モデルは990グラムとめちゃくちゃ軽いです。1㎏を切ると羽のように軽いです。

インターフェイスは13.3インチの軽量PCにしては多く、USB Type-C 3.2 Gen 2が2つあり、USB-Aも2つ、そしてHDMIに3.5ミリジャックと、インターフェイスは必要十分あります。据え置き兼外出用として使いやすい機種です。

また。1年間のPremiumサポート付きなので、万が一の時も安心です。

ただし、HPのビジネスPCと言えばHP Wolf Securityが有名ですが、本機には一切の記載がありません。ElitebookでWolf Securityがないのは珍しいですね。

 

 

公式サイト

 

 

プレミアムサポート

HP Elitebookのサポート内容

 

HP ElitebookのElite Premiumサポートは、電話・チャット、メール・LINEなどでやっており、対応時間は月-金8:00-21:00、土8:00-17:30になります。一番うれしいのは、電話した時に「その件でしたらこちらの部署におかけ直しください」と言う定番の文句が出てこないことですね。たらいまわしを回避し、1つの窓口で対応してくれます。また、サポートは国内になります。

保証は1年間引き取り修理が付いており、最長4年に延長ができます。また、オンサイト修理という保証にもアップグレードできます。

  • 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
  • 出張修理/オンサイト修理・・・家や事務所に来てその場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
  • アクシデントサポート・・・標準保証ではカバーされない水濡れや落下破損、盗難などに対応

保守拠点は国内に420か所以上あるので、修理も速いです。

また、他にも有料サポートが多くあるので、公式サイトを確認してみてください。

 

 

MILスペックに準拠

MILスペック

本機はHP独自のテストに加え、米軍の物資調達企画であるMIL-STD 810Hの19項目に適合と堅牢性の高い機種です。

また、最大荷重は350kgfと高く、満員電車での圧迫などでも安心して持ち運べます。

 

 

めちゃくちゃ軽い

HP EliteBook 635 Aero G11 軽々モデル軽量PC

これ、本当に軽いんです。軽さは正義ってくらい使いやすいです。

数日くらいは、持ち上げるたびに「軽っ」って驚くかもしれません。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 実測970グラム

公称値は990グラムでしたが、実際に測ると970グラムでした。いや~、軽いですよこれ。

フリスビーみたいに投げたくなるくらい軽いし薄いです(笑)。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 iPhoneと並べて撮影

昔使ってたiPhone 7(厚さ7.1ミリ)と並べて撮影しました。iPhone2個分って感じです。

本機の幅は297,3ミリ、奥行き211.2ミリ、厚さ15.1ミリとコンパクトで、A4サイズ(210×297ミリ)とほぼ同じですね。

 

左右のベゼルは4.8ミリと今まで計測したPCの中でTOP 3に入る細さ、上は11.5ミリと普通でした。下ベゼルは細すぎて測りにくいので計測してないですが、めちゃくちゃ細いです。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 Made in Tokyoのラベル

そういえば、Made in TOKYOのステッカーがありました。実を言うと、2024年後半くらいから公式サイトでMade in Tokyoを宣伝しなくなってきた感じだったので「コストがかかるからやめたのかな?」と思ってましたが、まだまだ東京生産モデルがあるようです。うれしいですね。

ちなみに同じ機種でも海外生産と東京生産モデルがあり、「Made in Tokyo」や「東京生産モデル」と書かれたもの以外は海外生産になります。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 右斜め前から

ベゼルが細いとすっきりして引き締まった外観になります。メタル素材を採用し、質感も高くしっかりと作られている持ち心地です。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 背面

シンプルな天板で、HPのロゴがかっこいいですね。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 筐体

ラウンドエッジの筐体で、これ、ユニボディじゃないでしょうか?レビューをしているときは気づきませんでしたが、恐らくそうです。

ユニボディは継ぎ接ぎのない1つのパーツから作られた筐体で、たわみに強く耐久性も高いです。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 ヒンジにあるロゴ

危うく見逃すところでしたが、背面のヒンジ部分に「ELITEBOOK」のロゴがあります。上位モデルにのみ見られる仕様です。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 ディスプレイが開く最大角度

ディスプレイは180度開かずに、上の写真くらい開きます。135度くらいですね。床や階段などデスク以外のところに座って使うことがある人は、使いにくい場面も出てくるかもしれません。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 電源ポートの位置

充電ポートは右側面真ん中寄りにあるので、右利きでマウスを使う人は手に当たって邪魔になるときがあります。

 

 

リフトアップヒンジでちょっとだけタイピングがしやすい

HP EliteBook 635 Aero G11 リフトアップヒンジ

リフトアップヒンジはディスプレイ下部が下に当たりキーボードを持ち上げるので、キーボードに傾斜が付き少しタイピングがしやすくなります。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 リフトアップヒンジ

ディスプレイ/天板と机の接地部分に小さなゴム足が2つついているので、机やPCを傷つけることはありません。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 キーボード

キーボードは防滴機能とバックライト付きで、主要キーは大きく均一な大きさなのでタイピングがしやすいです。ただし一番下のキーは細長くなっており、カーソルキーが小さい、そして「PG UP/DN」キーがあります。

これはですね、触るとページがジャンプしまくるんですよ。

例えば、レビュー記事を書いているときにカーソル押したと思ったらPG UPに指が当たり、「えっ?これどこに移動した?」なんてことがあります。

で、これレジストリで無効化できるんですが、基本的にレジストリって触んない方がいいので、PCに詳しい人以外は他の方法を探した方がいいと思います。

ちなみにあんまり見せたくないですが、私のメインPCにもこれがついててどうやっても無効化できなかったんですよ。

それで、こうしました↓。力技です(笑)キーを外したんです。

PG UP DNキーを外したキーボード

ただし、ミスタイプしない人には関係ありません。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 キーボード

話がそれたので戻ります。

キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は実測18.8×18.7㎜で、ほぼフルサイズ。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.1㎜と浅いので軽いタイピングだと合います。

打鍵感はそんなにないですが、普通のキーボードです。

 

 

Ryzen AI搭載のRyzen 8000シリーズ

AMD Ryzen AI

Ryzen 5 8640U Ryzen 7 8840U
製造プロセス 4nm
アーキテクチャ Zen4 Zen 4
コア 6 8
スレッド 12 16
L3キャッシュ 16MB 16MB
ベースクロック 3.5GHz 3.3GHz
ブーストクロック 4.9GHz 5.1GHz
GPUコア 8 12
Ryzen AI 16 TOPS 16 TOPS
TDP 28W 28W

 

アーキテクチャはZen 4になり、主な特徴はこちらです。

・Zen 3の改良版
・L2キャッシュ増量
・ディープラーニング性能の向上
・Zen 3に比べIPCが約14%アップ

また、AI専用のプロセッサーであるNPUを搭載し、最大16 TOPS(1秒間に16兆回の演算処理が可能)の性能があります。

Windows Studioエフェクト使えたり、対応アプリがあれば作業がちょっと楽になります。

以下にてベンチマークをご紹介しますが、スコアはすべてRyzen 5 8640Uになります。

HP EliteBook 635 Aero G11 CPU Mark計測結果

こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、計測スコアは21279でした。Core Ultra 5 125Hよりちょっと良いスコアで、省電力のUシリーズなのに良い性能ですね。

他のCPUとの比較です。

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ビジネス用途でもがっつり使える
  • 18000~・ゲーミングPCなどのハイスペックPCに搭載される
  • 20000~・専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  35370
Core Ultra 9 185H  33266
Ryzen AI 9 365  31399
Ryzen 7 8845H  30037
Core Ultra 7 165H  28719
Ryzen 7 8840HS  25148
Core Ultra 5 135H  24091
Core Ultra 7 155H  24271
Snapdragon X Elite X1E-78-100  22886
Ryzen 5 8640U  21279
Core Ultra 5 125H  20071
Core Ultra 5 125U  19976
Core Ultra 7 258V  19935
Snapdragon X Plus X1P-42-100  19377
Core i5-1335U  18931
Core Ultra 5 135U  18742
Core 5 120U  17292
Core 7 150U  16900
Core Ultra 7 165U  16756
Core Ultra 7 155U  16140

 

HP EliteBook 635 Aero G11 Cinebench 2024計測結果

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア548、シングルコア96と、マルチコア性能は上位モデルのCore Ultra 7 258VやRyzen 5 8640HSとほぼ同じスコアでした。

他のCPUとの比較です。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ/本機 青/その他 赤/別機種

Ryzen AI 9 HX 370  1237
Ryzen AI 9 HX 375  1101
Ryzen AI 9 365  1008
Snapdragon X Elite X1E-78-100  924
Ryzen 7 8845HS  867
Apple M1 Max  791
Snapdragon X Plus X1P-42-100  702
Core Ultra 5 125H  631
Ryzen 5 8640HS  557
Core Ultra 7 258V  556
Ryzen 5 8640U  548
Apple M1  509
Core i7-1280P  433

シングルコア性能

オレンジ/本機 青/その他 赤/別機種

Core Ultra 7 258V  119
Ryzen AI 9 HX 370  117
Ryzen AI 9 HX 375  114
Ryzen AI 9 365  113
Apple M1 Max  113
Apple M1  112
Snapdragon X Elite X1E-78-100  107
Snapdragon X Plus X1P-42-100  107
Ryzen 3 8300GE  101
Ryzen 7 8845HS  100
Core Ultra 5 125H  100
Ryzen 5 8640U  96
Ryzen 5 8640HS  95
Core i7-1280P  74

 

HP EliteBook 635 Aero G11 Geekbench AI計測結果

Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。

Single Precision(単精度)は2900とかなり高く、Half Precision(半精度)も1425と良いスコア、Quantized(量子化スコア)は4579と良いスコアでした。

単精度スコア半精度スコア量子化スコア

Single Precision Score/単精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  3624
Ryzen AI 9 HX 375  3197
Ryzen 5 8640U  2900
Core Ultra 5 125H  2758
Core Ultra 5 125U  2458
Core i7-1260P  2405
Core Ultra 7 258V  2374
Ryzen 5 8640HS  2204
Snapdragon X Elite X1E-78-100  2058
Ryzen 5 7535U  1647
Ryzen 3 7335U  1133

Half Precision Score/半精度スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100  2631
Ryzen AI 9 HX 370  1537
Ryzen AI 9 HX 375  1432
Ryzen 5 8640U  1425
Core Ultra 7 258V  1255
Core Ultra 5 125H  1208
Ryzen 5 8640HS  1063
Core Ultra 5 125U  1042
Core i7-1260P  988
Ryzen 5 7535U  808
Ryzen 3 7335U  649

Quantized Score/量子化スコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Snapdragon X Elite X1E-78-100  6881
Ryzen AI 9 HX 370  6827
Ryzen AI 9 HX 375  6544
Core Ultra 7 258V  4815
Ryzen 5 8640U  4579
Core Ultra 5 125H  4475
Core Ultra 5 125U  3972
Ryzen 5 8640HS  3923
Core i7-1260P  3424
Ryzen 5 7535U  2290
Ryzen 3 7335U  1629

 

HP EliteBook 635 Aero G11 PCMark10計測結果

こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

 

総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス

本機種のスコアです。

  • 総合性能は6422→ミドルクラス
  • Essentialは10175→通常用途やビデオ会議などはかなり快適にでできる
  • Productivityは9574→かなり快適に使える
  • Digital content creationは7380→高い性能
EssentialProductivityDigital Contents

Essential

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 375  11132
Ryzen AI 9 HX 370  10915
Ryzen 5 8640HS  10622
Ryzen 5 7535U  10196
Ryzen 7 7735HS  10193
Ryzen 5 8640U  10175
Core Ultra 5 125U  9782
Core Ultra 5 125H  9781
Core i7-1260P  9744
Core i5-1240P  9728
Core Ultra 7 155U  9682
Ryzen 5 7535U  9465
Core Ultra 7 258V  9361
Ryzen 5 5625U  9036
Ryzen 7 5700U  8951
Ryzen 3 5425U  8743
Ryzen 3 7335U  8318
Ryzen 5 PRO 6650U  8130
Ryzen 5 5500U  7907

Productivity

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  10550
Ryzen AI 9 HX 375  10147
Ryzen 5 8640U  9574
Ryzen 5 8640HS  9349
Core Ultra 7 155U  9282
Ryzen 5 5625U  9223
Ryzen 7 7735HS  9093
Ryzen 5 7535U  8996
Core Ultra 7 258V  8492
Core Ultra 5 125U  8315
Ryzen 3 5425U  8193
Ryzen 5 7535U  8176
Ryzen 7 5700U  8065
Ryzen 5 PRO 6650U  8026
Core Ultra 5 125H  7892
Ryzen 3 7335U  7499
Core i7-1260P  6187
Core i5-1240P  6167
Core i5-1235U  5542

Digital Content Creation

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  11536
Ryzen AI 9 HX 375  11124
Core Ultra 7 258V  9321
Ryzen 7 7735HS  8253
Core Ultra 5 125H  8250
Ryzen 5 8640HS  7777
Ryzen 5 8640U  7380
Core Ultra 5 125U  7173
Ryzen 7 7735U  7159
Core Ultra 7 155U  7079
Core i7-1260P  6406
Core i5-1240P  5875
Ryzen 5 7535U  5851
Ryzen 5 PRO 6650U  5636
Ryzen 5 5625U  5372
Ryzen 7 5700U  5282
Ryzen 3 7335U  4872
Core i5-1235U  4716
Ryzen 3 5425U  4240

 

HP EliteBook 635 Aero G11 4K動画レンダリング時間計測結果

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。3回計測し平均は4分41秒と悪くないですが、速くもないです。

 

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i7-1260P  15分20秒
Core Ultra 7 258V  6分2秒
Ryzen 5 7535U  4分47秒
Ryzen 5 8640U  4分41秒
Core Ultra 5 125H  4分14秒
Ryzen 5 8640HS  4分5秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100  3分28秒
Ryzen AI 9 HX 370  2分9秒
Ryzen AI 9 HX 375  2分7秒
Core i7-14700+RTX 4060  1分50秒
Ryzen AI 9 HX 370+RTX 4060  1分38秒

 

結果を見ると、高いCPU性能でマルチコア性能は上位モデルのRyzen 5 8640HS並みで、CPUのAI性能は結構高いです。

ビジネス用途でもサクサク使える性能があり、グラフィック性能も内蔵グラフィックスとしてはすごく良いのでSNS用の画像編集やショートムービー作成に向いています。

 

 

500万画素WEBカメラ

<画像左はプライバシーシャッターを閉じた状態>

Webカメラは超高画質の500万画素で、内蔵Webカメラとしては最高峰の品質です。一般的なPCにはHD解像度(約92万画素)、ビジネスPCにはFHD解像度(約200万画素)が搭載していますが、本機は倍以上の500万画素です。

Web会議やビデオ通話はもちろん、オンラインレッスンの講師など仕事で使う人にも使えます。

 

ズームするとよりわかりやすいですが、FHDよりもが高画質できれいな映りです。

 

音響関係はデュアルマイクに、デンマークの高級老舗オーディオメーカーのバング&オルフセンのスピーカーを2基搭載しています。

スピーカーが2つの割に音質も音量もそこそこ良いですが、ほんの少し音がこもった感じもします。Web会議や音楽鑑賞には全然問題なく使えます。

顔認証に対応しておりサインインは一瞬、そしてカメラシャッターもあるので、カメラを使わないときは閉じておくと安心です。

 

 

その他の特徴

 

ディスプレイ

HP EliteBook 635 Aero G11 正面 ディスプレイ

ディスプレイは13.3インチのWUXGA(1920×1200ドット)と通常の画面アスペクト比の16:9よりも縦に長い16:10で、13.3インチでも14インチ並みの情報が表示されます。

 

ほぼ同じくらいの表示量がありますね。13.3インチとコンパクトですが今までの14インチ(16:9)と同じくらいの表示量があるので、14インチから乗り換える人も生産性は落ちません。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 正面 ディスプレイ 色域比較

上の大きな写真が本機で、下の3つは左からNTSC 45%(低価格PCに採用)、sRGB 100%(画像・動画編集向き)、DCI-P3 100%(プロ向け映像編集向き)です。

本機の色域はかなり広く、DCI-P3 100%に近いです。企業でSNS広報を担当している人なんかにすごく合うディスプレイです。

 

こちらは黒をどれだけ描写できるかのテストで、有機ELディスプレイ並とは言いませんが、しっかりと黒を描写できています。メリハリのある描写が可能です。

 

最後は視野角のチェックです。液晶はUWVA(ウルトラ・ワイド・ビューイング・アングル)で名前の通り視野角が広く、どこから見ても四隅が暗くなったりせずにしっかりと見えます。

 

輝度は400ニトで、こちらは輝度の目安です。

220ニト 室内ならなんとか使える。明るい室内では暗く見える
250ニト 室内向け。
300ニト 屋外の日陰でも見える(見やすいわけじゃない)
400ニト 屋外でも使いやすいが、直射日光が当たるとちょっと暗い
500ニト 屋外向け
600ニト 画面に直射日光が当たっても比較的見える

 

 

そこそこ高めのグラフィックス性能

HP EliteBook 635 Aero G11 3D Graphics Mark計測結果

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアは5727と、高い性能です。

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Ryzen AI 9 HX 370  9117
Ryzen 7 8845HS  9055
Ryzen 5 8640HS  6065
Ryzen 5 8640U  5727
Core Ultra 5 125H  5507
Core Ultra 7 258V  5204
Ryzen 7 7735U  5098
Ryzen 5 7535U  4127
Core Ultra 5 125U  4045
Ryzen 5 PRO 6650U  3526
Core i7-1260P  3263
Core i7-1355U  2981
Core i5-1335U  2686
Core i5-1340P  2542
Ryzen 3 7335U  2609

 

 

次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。

HP EliteBook 635 Aero G11 Steel Nomad Light計測結果HP EliteBook 635 Aero G11 Wild Life計測結果HP EliteBook 635 Aero G11 Fire Strike計測結果 HP EliteBook 635 Aero G11 Night Raid計測結果

Steel Nomad Lightは1845、Wild Lifeは11743、Fire Stikeは5663、そしてNight Raidは21418と全体的に高いスコアではないですが、そこそこのグラフィック性能です。

Steel Nomad LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  4902
Ryzen AI 9 HX 370  3507
Core Ultra 7 258V  3182
GTX 1650 Max-Q  2819
Core Ultra 5 125H  2472
Ryzen 5 8640U  1845
Core Ultra 5 125U  1719
Ryzen 7 7735U  1437
Snapdragon X Plus X1P-42-100  1139
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050 Ti  29016
Core Ultra 7 258V  26545
GTX 1650 Ti  23752
Core Ultra 5 125H  23037
Ryzen AI 9 HX 370  22702
GTX 1650 Max-Q  16974
Ryzen 7 8845HS  16368
Core Ultra 5 125U  14404
Ryzen 5 8640HS  13987
Ryzen 5 8640U  11743
Snapdragon X Plus X1P-42-100  11404
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 3050  10718
Ryzen AI 9 HX 370  9118
Core Ultra 7 258V  8065
GTX 1650  8033
Core Ultra 5 125H  7904
GTX 1650 Max-Q  6861
Arc A350M  6770
Ryzen 5 8640HS  6614
Ryzen 5 8640U  5663
Ryzen 7 7735U  4645
Core Ultra 5 125U  4490
Snapdragon X Plus X1P-42-100  3599
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4050  43397
RTX 3050  39341
RTX 3050 Ti  34440
Ryzen AI 9 HX 370  33378
Core Ultra 7 258V  31046
GTX 1650 Ti  27333
Core Ultra 5 125H  26261
Ryzen 5 8640U  21418
GTX 1650 Max-Q  20322
Core Ultra 5 125U  19246
Ryzen 7 7735U  17539
Snapdragon X Plus X1P-42-100  16232

 

次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は7458で「とても快適」、FFXIV黄金のレガシーは4573で「普通」でした。2Dゲーム性能はそこそこ高いです。

 

 

排熱性能はあまり高くないがコンパクトな13.3インチなのでしょうがない

HP EliteBook 635 Aero G11 底面カバー

底面の通気口は大きく、メッシュ状なのでゴミやほこりが入りにくいようになっています。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 筐体内部

筐体内部にはファンが一つと、ヒートパイプが一つ、そしてSSDにはメタルのヒートシンクがあります。最低限の排熱機構ですが、CPUが省電力モデルなのと、軽量化のためにこうなったと思います。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 ベンチマーク計測時のCPU温度推移図

CPUの性能をフルで使うCinebench 2024と言うベンチマークを実行時の、CPUの温度推移図です。ベンチマークを回した瞬間に363度(摂氏90度)まで上がり、その後333度(60度)ほどまで落ちてまっすぐ移動しています。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 4K動画レンダリング時間計測結果

また、先ほど紹介した4K動画のレンダリングを3回連続でした時に、2回目と3回目が1回目に比べ30秒以上遅れているので、熱を抑えるために性能が落ちていると思います(レンダリングは高負荷な作業なのでしょうがない)。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 ベンチマーク計測時のPC表面温度

この時のPC表面温度は31.4度でした。問題ない温度です。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 ベンチマーク計測時の騒音値

同じく、この時の騒音値は平均34dBと静かな方です。オフィスで高負荷な作業をしても、周りの人は気にならないと思います。

結果として、高負荷な作業を長時間すると性能が下がるが、中程度だと問題ない。ただし、高負荷時でもファンはうるさく無いです。

 

 

メモリ

HP EliteBook 635 Aero G11 Memory Mark計測結果

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

搭載メモリは最新のLPDDR5で、オンボードメモリ16GBになります。メモリ性能を測るMemory Markの結果は2643と、LPDDR5にしては遅かったです。

その他のメモリとの比較です。

Memory Mark

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

LPDDR5X平均  3324
DDR5平均  2769
LPDDR5平均  2749
本機種LPDDR5  2643
LPDDR4X-4266MHz平均  2502
DDR4-3200MHz平均  2165

 

 

ストレージ

HP EliteBook 635 Aero G11 シーケンシャル速度計測結果

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージはSSD 1TBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は3673MB/秒、ライト(書き込み速度)は3052MB/秒とライトは速いですが、リードは普通でした。

 

起動時間を計測しました。普通に速いです。

1回目 17秒
2回目 14秒
3回目 14秒
4回目 15秒
5回目 14秒
平均 14.8秒

 

 

Wi-Fi 6/6Eに対応

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) 2.4/5GHz 1.7Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6/6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。

Wi-Fiはデフォルトで6ですが、購入時にカスタマイズからWi-Fi 6Eにアップグレードできます。

 

バッテリー駆動時間

バッテリーは3セル・43Whrで、JEITA 3.0測定で約8.2時間の動画再生時間とあまり長くないです。

丸1日通して使う場合はどこかで充電が必要ですが、急速充電に対応しており、30分で最大50%の充電が可能です。

 

 

インターフェイス

コンパクトで軽量ですが、インターフェイスは十分にあります。ただし、充電ポートが右側面の真ん中あたりにあるので、マウスを使うと当たる可能性があります。

HP EliteBook 635 Aero G11 右側面インターフェイス

右側面は充電兼用のUSB Type-C 3.2 Gen 2(データ転送速度10Gbps)が2つ、HDMI、USB Type-A 10Gbpsが1つになります。

 

HP EliteBook 635 Aero G11 左側面インターフェイス

左側面はUSB Type-A 5Gbpsとマイク/ヘッドフォンジャックです。

 

 

ライバル機種

 

HP Pavilion Aero 13-bg

HP Aero 13-bgのスペックレビューHP個人向けPCの最軽量機種です。本機Elitebook Aero 635 G11にはビジネスPCの目玉である「HP Wolf Security」がないので、個人向けでもいいかもしれません。
Ryzen AI搭載のRyzen 8000シリーズを搭載し、カメラは500万画素と超高画質です。13.3インチで画面比が16:10と縦に長く14インチ並みの情報が表示されるので、小型でも作業効率が高いです。また、990gと軽量で、毎日の持ち運びが便利になります

APU Ryzen 5 8640U
Ryzen 7 8840U
メモリ LPDDR5x-6400 16GB
ストレージ SSD 最大1TB
グラフィックス Radeonグラフィックス
ディスプレイ(13.3型) WUXGA IPS 400nit sRGB 100%
無線 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
カメラ 500万画素+IRカメラ
生体認証 顔認証
寸法(幅×奥行×高さ) 297 × 211 × 16.5㎜-17.4㎜
重さ 990g
バッテリー 11.5時間
価格 12.5万円~

レビュー

 

Lenovo ThinkBook 13x Gen 4
Lenovo ThinkBook 13x Gen 4 インテルのレビュー第14世代搭載のクリエイターPCで、最大でCore Ultra 9+メモリ32GBとハイスペックです。2.8K解像度にsRGB 100%の高色域、顔認証や指紋センサーと快適に使えるスペックです。エッジ トゥ エッジデザインでキーボードが筐体の端から端まで広がっているので、コンパクトな筐体ですが十分なキーピッチがありタイピングがしやすいです。1.17㎏と軽く、バッテリー駆動時間は最大約12.1時間と丸一日使えます

CPU Core Ultra 5 125H
Core Ultra 9 185H
メモリ LPDDR5X 最大32GB
ストレージ SSD 最大1TB
ディスプレイ(13.5型) 2.8K(2880×1920) IPS液晶 タッチあり
無線 Wi-Fi 6E
その他 FHD+IRカメラ、指紋センサー、顔認証、Dolby Atmos
寸法(幅×奥行×高さ) 292.9 × 205 × 12.9㎜
重さ 1.17㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約12.1時間
価格 15.9万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・Made in Tokyo
・めちゃくちゃ軽いので持ち運びしやすい
・メタルボディでMILスペックもパスした堅牢性あり
・NPU搭載CPUでAI処理が速くなる
・画面比が16:10で、13.3型でも14型並みの情報が表示される
・ディスプレイの色域が広かった
・メモリが最新のLPDDR5
・WEBカメラが500万画素と高性能高機能
・顔認証あり

 

残念な点

・HP Wolf Securityがない
・充電ポートの場所が微妙
・キーボードのPG UP/DNが必要ない人も多いと思う
・コンパクトPCなのでレンダリングなどの高負荷な作業を長時間するのには向かない

 

総合評価

これだけ軽いので、持ち運びがすっごく便利です。

手提げタイプのバッグにPCを入れて持ち歩く人なんかは、特に移動がしやすくなります。しかもMILスペックのテストをパスし、最大荷重は350kgfと高いので安心して持ち運びができます。

コンパクトPCなのでちょっと熱がこもりやすいかもしれませんが、本機でレンダリングなどの高負荷なことを長時間する人もあまりいないと思うので、心配無用かもしれません。

全体的な性能は高めで、ディスプレイも色鮮やかで高めのスペックなので、SNS用のMovieや画像を作るような人にも合うと思います。

 

 

公式サイト

 

パソコンガイド運営者の写真