Made in JapanにこだわるFrontierは、Windows 95が販売される前から国産のPCを製造している歴史の深い会社ですよね。工場は山口県柳井市にあり、ここで日々受注生産をしています。
バッテリーのコンデンサーなどにもこだわり、細かい部品も国産を使っています。サポートも評判がいいですよね。ただし、評判がいいのはデスクトップのゲーミングPCで、ノートパソコンは全然聞かないですね(理由は記事を読めばわかりますが・・・)。
デスクトップは「Frontierのゲーミングデスクトップ全てのレビュー」で紹介しているので、今回はノートパソコンを紹介します。
Contents
Frontierゲーミングノートの種類
Frontierではゲーミングノートは以下のシリーズがあります。1~3は新しいモデルですが、リフレッシュレートが60Hzと「よくわからない」スペックになっています。
- NSCシリーズ・・・11世代CPU・Iris Xe搭載で主に2Dゲーム向け
- XNMシリーズ・・・RTX 3060搭載のミドルクラススペック
- ZNシリーズ・・・RTX 3070搭載のミドルハイクラススペック
- LNシリーズ・・・GTX 1650搭載モデル・ライトユーザー向け
- XNシリーズ・・・RTX 2060搭載モデル・ライトユーザー~ミドルユーザー
注)NSCシリーズは外部グラフィックボードでなく、CPU内蔵のグラフィックスになります
このようにグラフィックボードで分かれているので、選びやすいと思います。
グラフは、デスクトップに搭載されるグラボも併せての比較になります。(グラフをタップすると数値が表示されます)
[visualizer id=”12568″ lazy=”no” class=””]性能を表すベンチマークスコアを見ても、各シリーズで全然違う事が分かりますね。
また注意点で、多くの機種でディスプレイのリフレッシュレートが60Hzなので、HDMIかDisplay Port経由でリフレッシュレート144Hz以上のモニターに繋いで使うことをおすすめします。もしくは60fps出たら十分なゲームとかですね。
※リフレッシュレートとは1秒間に更新されるコマ数の事で、いくら性能が良いPCを使ってもディスプレイが60Hz(リフレッシュレート/1秒間に60コマ更新)だとそれが限界なので、高レートはでません。
また、20万円近くするPCでTN液晶が搭載した機種もあります。TN液晶は応答速度が速いというメリットがありますが、コントラスト比が低く視野角も狭いものが多いので、同業他社ではIPS液晶が搭載です。
ZNシリーズ/FRZN713/SG1
第10世代ですがハイパフォーマンスモデルのCore i7-10870Hと、ミドルハイクラスのGeForce RTX 3070が搭載です。ただし、リフレッシュレートが60Hzなので外付けモニターでのプレイになります。また、液晶は低品質のTN液晶です。
CPU | Core i7-10870H |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | GeForce RTX 3070 |
ディスプレイ | 15.6型 FHD 非光沢 |
リフレッシュレート | 60Hz |
通信 | WiFi6、Bluetooth5.0、ギガビットイーサネット |
電源 | 180W |
重さ | 2000g |
価格 | 21万9800円 |
XNMシリーズ/FRXNM710/SG1
第10世代CPU搭載ですがハイスペックなCore i7-10870Hで、グラボはRTX 3060と最新GPUが搭載です。リフレッシュレートが60Hzと低いので、外付けモニターを使用してプレイすると「ぬるぬる」の映像です。
CPU | Core i7-10870H |
---|---|
メモリ | 最大64GB |
ストレージ | SSDx2 |
グラフィックス | GeForce RTX 3060 |
ディスプレイ | 15.6型 FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 60Hz |
通信 | WiFi6、Bluetooth5.0、ギガビットイーサネット |
電源 | 180W |
重さ | 1980g |
価格 | 17万9800円 |
NSCシリーズ/FRNS711/SG1
本機種はゲーミングPCと呼んでいいか分かりませんが、公式サイトではTEKKEN 7やACE COMBAT7ができるゲーミングPCとして紹介されています。小型でたったの922gと軽いので、持ち運びが多い人に向いています。ゲームは基本的に2Dメインになります。
CPU | Intel core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSDx2 |
グラフィックス | Iris Xe |
ディスプレイ | 14型 FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 60Hz |
有線 | なし |
無線 | WiFi6、Bluetooth5.0 |
電源 | 65W |
寸法(幅・奥行・高さ) | 322 x 216.8 x 16.5㎜ |
重さ | 922g |
バッテリー | 9.6時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 12万9800円~ |
LNシリーズ
CPU | Intel core i7-10750H |
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メモリ | 8GB~64GB |
ストレージ1 | SSD 最大2TB(M.2 PCle-NVMe) |
ストレージ2 | SSD 最大2TB(SATA)もしくはHDD 2TB |
OS | Windows 10 Home |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1650 |
ディスプレイ | 15.6型 FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 60Hz |
セキュリティ | Windows Defender、セキュリティロックホール |
カードリーダー | マルチカードリーダー |
LAN | 1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T対応 |
無線LAN | WiFi6、Bluetooth5.0 |
電源 | 120W |
寸法(幅・高さ・奥行) | 359.5×21.9×238㎜ |
重さ | 1.98㎏ |
バッテリー | 7時間 |
保証 | 1年間 |
その他 | 動画編集・画像編集もできるPowerDirectorとPhotoDirector搭載可能 |
価格 | 税込)11万3080円 |
特徴的なのが、キーボードですね。キーピッチは約18.2㎜、キーストロークは1.8㎜(±0.2㎜)です。ストロークが深いとタイピングしやすいし、普通のノートの様な「軽いカチャカチャ」した音が出にくいので使いやすいです。
また、デュアルストレージで最大4TBのストレージが搭載可能なので、ゲームをいちいち外付けHDDに入れなくても多くのデータが保管できますね。
また、内部に2つのファンを搭載しており、排気口が左右の側面、背面、そして底面に大きな吸気口があるのでシステム温度の上昇もしにくくなっています。
パソコンの頭脳であるCPUには、超高性能のIntel core i7-10750Hになります。通常ノートパソコンにはUシリーズの省電力モデルが使われるのですが、さすがにゲーミングPCなのでハイパフォーマンスのHシリーズ搭載です。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
本機種搭載のCore i7-10750Hは、スコアが12903と高い性能になっています。また、6コア12スレッドなので、データ処理も早く快適に使えますね。
全機種に共通して使われるCPUなので、どのシリーズを選んでも性能は高いです。
グラフィックボードはエントリークラスですが、画質を調整すれば重たいゲームも出来ます。
グラフの単位はfps(フレームレート)で、1秒間に何コマ更新されたかの数値です。60以上が「快適」にプレイできる目安になります。(スコアは目安です。グラボ以外のスペックや環境によってスコアは上下します)
[visualizer id=”12589″ lazy=”no” class=””]GTX 1650でも画質を調整すれば問題なくできるゲームが多いです。人気のエーペックスやフォートナイトなども中画質でいけるし、虹6なんかは高画質でもプレイできますね。
有線LANポートもあるし、WiFi6にも対応しているので、「部屋にLANケーブルが届かない・・・」って人でも、高速回線でゲームが出来ます。(ルーターもWiFi6対応必須・契約回線の速度にもよります)
1つだけ注意点で、LNシリーズの安いモデルはメモリが8GBですが、16GBにカスタマイズ推奨です!
8GBだとちょっと遅いと感じる時があります。
あとは先ほど言った、ディスプレイですね。本機種はリフレッシュレートが60Hzなので、「なんてことをしてくれたんだ・・・」って感じですね・・・。
XNシリーズ
CPU | Intel core i7-10750H |
---|---|
メモリ | 8GB~64GB |
ストレージ1 | SSD 最大2TB(M.2 PCle-NVMe) |
ストレージ2 | SSD 最大2TB(SATA) |
ストレージ3 | HDD 最大2TBもしくはSSD 最大500GB |
OS | Windows 10 Home |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 2060 |
ディスプレイ | 15.6型 FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 144Hz |
セキュリティ | Windows Defender、セキュリティロックホール |
カードリーダー | マルチカードリーダー |
LAN | 1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T対応 |
無線LAN | WiFi6、Bluetooth5.0 |
電源 | 180W |
寸法(幅・高さ・奥行) | 361x27.9x258㎜ |
重さ | 2.25㎏ |
バッテリー | 4.5時間 |
保証 | 1年間 |
特典 | 動画編集・画像編集もできるPowerDirectorとPhotoDirector標準搭載 |
価格 | 税込)15万3780円~ |
LNシリーズとほぼ同じ構成ですが、グラフィックボードがRTX 2060搭載、ストレージは最大6TBも搭載できます。デスクトップ並みですね。
ちなみに旧モデルのFrontier ZNはリフレッシュレートが60Hzだったのですが、今回から144Hzになったので購入しやすいと思います。
CPUは同じく高性能のCore i7-10750Hで、メモリも最速クラスのDDR4 3200MHzです。(2933MHzで動作します)
それでは、RTX 2060モバイルのゲームベンチマークスコアです。
[visualizer id=”12579″ lazy=”no” class=””]重量級ゲームも標準画質でプレイでき、中級クラスのゲームなら高画質でもプレイできるものが多いですね。
RTX20シリーズはリアルタイム レイトレーシング対応で、DLSSも対応です。リアルタイム レイトレーシングとは、光の反射などの動きをシュミレートして、リアルタイムで描写する技術です。
例えば、GTXシリーズではガラスに何も映っていないのに、RTXでは敵がガラスに映っていたり、光の反射がリアルに表現されるので、より現実世界に近づいたグラフィックスになります。
<レイトレーシングOFF> | <レイトレーシングON> |
ちょっと分かりにくいかもですが、水たまりに反射する光や背景は、レイトレーシングをONにすると鮮明に、よりリアルに表現されます。
ただし、レイトレをONにすると重くなるんですよね。結構な負荷がかかる機能なので、軽いゲームでも急に重くなるやつもあります。
ただしRTXシリーズはDLSSという機能があり、これをONにすると画質を落とさずにフレームレートを上げることが出来るので、レイトレを使う時や、レイトレ無しでもゲームをする時はDLSSをONにしておけばより快適にプレイできます。
より本格的にゲームをするなら、本機種か、次に紹介するRTX 2070 Super搭載モデルがおすすめです。
ZNシリーズ(旧モデル)
CPU | Intel core i7-10750H |
---|---|
メモリ | 8GB~64GB |
ストレージ1 | SSD 最大2TB(M.2 PCle-NVMe) |
ストレージ2 | SSD 最大2TB(SATA) |
ストレージ3 | HDD 最大2TBもしくはSSD 最大500GB |
OS | Windows 10 Home |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 2070 Super |
ディスプレイ | 15.6型 FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 144Hz |
セキュリティ | Windows Defender、セキュリティロックホール |
カードリーダー | マルチカードリーダー |
LAN | 1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T対応 |
無線LAN | WiFi6、Bluetooth5.0 |
電源 | 230W |
寸法(幅・高さ・奥行) | 359x29.9x258㎜ |
重さ | 2.4㎏ |
バッテリー | 2.9時間 |
保証 | 1年間 |
特典 | 動画編集・画像編集もできるPowerDirectorとPhotoDirector標準搭載 |
価格 | 税込)19万3380円 |
XNシリーズより若干厚くなっていますが、幅が少しだけ小さくなっている本機種は、XNシリーズとほぼ同じ構成です。ただし、グラフィックボードが超高性能のNVIDIA GeForce RTX 2070 Superです!
はっきり言って、困ることはほとんどないでしょう。重たいゲームも、本格的な画像・動画編集ソフトも快適に使えるスペックです。先ほど紹介した、レイトレーシング、DLSSも対応だし、RTX 2060より40%ほど性能が高いです!
[visualizer id=”12587″ lazy=”no” class=””]あの重たいArkも標準画質でプレイできるし、画質調整すればより快適にプレイできます。
性能が高いと温度の上昇が心配ですが、本機種は大きな吸気口と排気口があるので、エアフロ―は良いです。
とにかく「快適にプレイしたい」人であれば、本機種が一番です!
まとめ
Frontierのデスクトップはコスパも高く、全体的なスペックも高いので購入者が多いですが、ノートパソコンは「力を入れていない感」が前面に出たスペックです。