ASUS Vivobook S 14 OLEDとS 16 OLEDの比較 14型と16型はどちらが高い性能?

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ASUSの超高品質ディスプレイが搭載したASUS Vivobook S14 OLED(M5406)とVivobook S 16 OLED(M5606)をレビューをする機会があったので、兄弟モデルの二機種を比較してみたいと思います。

基本的にほぼ同じスペックで、一般的に筐体が大きい方が排熱性能が高くなるので高性能ですが、本機はどうなるでしょうか。

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スペックの比較

S 16 OLED(M5606) S 14 OLED (M5406)
CPU Ryzen AI 9 HX 370
メモリ LPDDR5X-7500MHz 32GB
ストレージ SSD 1TB
グラフィックス 内蔵グラフィックス
ディスプレイ 3.2K(3200×2000ドット)OLED HDR 120Hz 600ニト グレア 2.8K(2880×1800ドット)OLED HDR 120Hz 600ニト グレア
OS Windows 11 Home
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD
オーディオ Dolby Atmos、ハーマンカードン
寸法(幅×奥行×高さ) 353.6 × 246.9 × 13.9~15.9mm 310.5 × 221.9 × 13.9~15.9mm
重さ 約1.5㎏ 約1.3㎏
バッテリー(JEITA 3.0) 最大約7.2時間 最大約8.9時間
価格 21.9万円~ 20.9万円~

 

ご覧の通りほとんどのスペックは全く同じで、違う点と言えばディスプレイの解像度とインチ数、重さなどですね。

ただし解像度が違うといっても、16インチで3.2Kと14インチで2.8Kなので、見た感じそこまで違いはありません。当たり前ですが、大きい画面の方がより解像度が高くないと荒く見えるので、妥当な差かなと思います。

また16インチで1.5キロというのはすごく軽く、 14インチで1.3キロも軽いのですが、めちゃくちゃ軽いというほどでもありません。

16インチでもここまで軽いので、持ち運び用として購入する人も多いんじゃないかなと思います。

筆者も持ち運び用に16インチを使っており、家で使うのは14インチや15インチになっています。家では外付けモニターを使っているのでノートパソコンのディスプレイサイズはそこまで気になりませんが、外出時はとにかく大きいディスプレイじゃないと作業がしにくいので大きめのノートを使っています。

ベンチマークの比較をする前に、排熱機構を見ていきましょう。

 

排熱機構は空冷でASUS IceCool サーマルテクノロジー採用

<左(大きく見えるが)14インチの内部/右(小さく見えるが)16インチの内部>

ASUS IceCool サーマルテクノロジーを採用し、高負荷タスクにおいても、パフォーマンスを低下させることなく、スムーズに処理できます。

防塵フィルタ付き97枚のアイスブレードがあるファンが2つ、ヒートパイプも2つあり、上位モデルの排熱仕様です。

<左14インチの温度推移/右・16インチの温度推移>

Cinebench 2024を計測時にCPU温度を計測したグラフで、どちらも安定した温度推移になっていますがこうやって見比べたら左の14インチの方がより安定しているように見えます。

以下にて比較画像を紹介しますが、左にある画像は14インチ、右にあるものは16インチになります。

 

CPUベンチマーク

ASUS Vovobook S 16 OLED (M5606) CPU-Z

CPUはどちらもAMD Ryzen AI 9 HX 370で、最大54WのTDPと高いです。また、ACアダプタも90Wと大きいので、性能は他の65WのPCに比べて高くなると思いますが、両機種とも13.9ミリとかなり薄いので、20ミリほどある厚い筐体よりも性能は下がりそうです。

 

CPU MarkはS 14 OLEDが35370、S 16 OLEDが36217となり、3%ほどですが大きな筐体の16インチの方が高い性能でした。

CPU Markスコア

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

Vivobook S 16 OLED  36217
Vivobook S 14 OLED  35370

 

 

Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。

S 14はマルチコア1062、シングルコア115、S 16はマルチコア1071、シングルコア114と同じようなスコアでした。

マルチコア性能

オレンジ色・・・S 14 青・・・比S 16

Vivobook S 16 OLED  1071
Vivobook S 14 OLED  1062

シングルコア性能

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

Vivobook S 14 OLED  115
Vivobook S 16 OLED  114

 

 

次はPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。

S 14 S 16
総合 7881 7534
Essential 10915 10412
Productivity 10550 10209
Digital Content Creation 11536 10916

 

このベンチマークでは不思議なことに筐体が小さなS 14が全部の項目で勝ちました。

 

5分の4K動画を撮影し、Davinci Resolveでレンダリングにかかった時間です。当然ですが、時間が短いほうが高性能です。

S 14は平均は2分26秒で、S 16は2分9秒でした。

4K動画レンダリング速度

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

Vivobook S 14 OLED  2分26秒
Vivobook S 16 OLED  2分9秒

 

 

グラフィック性能

グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そしてゲームや画像・動画編集などがしやすくなります。スコアはS 14が9117と過去最高、S 16が7982と大きく差がつきました。

3D Graphics Mark

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

Vivobook S 14 OLED  9117
Vivobook S 16 OLED  7982

 

次はゲームのベンチマークを使い、グラフィック性能を測ります。

S 14 S 16
Steel Nomad Light 3507 2792
Wild Life 22702 17654
Fire Strike 9118 7951
Night Raid 33378 31089

 

Steel Noamd LightWild LifeFire StrikeNight Raid

Steel Nomad Liteは、DirectX 12 Ultimateの性能をテストし、レイトレーシングを使用しない中量級ゲームを想定したベンチマークです。スマホなどの他のデバイスとスコアを比較できる、クロスプラットフォームです

Steel Nomad

オレンジ色・・・S 14 赤・・・S 16

RTX 3050  4902
Vivobook S 14 OLED  3507
GTX 1650 Max-Q  2819
Vivobook S 16 OLED  2792
Wild Lifeはクロスプラットフォームのベンチマークで、レイトレーシングを使用しない軽めのゲームを想定したベンチマークで、PCやタブレット、スマホなどとスコアの比較ができます。

Wild Life

オレンジ色・・・S 14 赤・・・S 16

RTX 3050 Ti  29016
GTX 1650 Ti  23752
Vivobook S 14 OLED  22702
Vivobook S 16 OLED  17654
DirectX 11で動作するFire Strikeのスコアです。

Fire Strike

オレンジ色・・・S 14 赤・・・S 16

RTX 3050  10718
Vivobook S 14 OLED  9118
GTX 1650  8033
Vivobook S 16 OLED  7951
Night RaidはDirectX 12のベンチマークで、グラフィックボードがない機種の性能を測ります。

Night Raid

オレンジ色・・・S 14 赤・・・S 16

RTX 3050  39341
Vivobook S 14 OLED  33378
Vivobook S 16 OLED  31089
GTX 1650 Ti  27333

 

次はゲームのベンチマークで、S14はドラゴンクエスト10は17266で「すごく快適」、FFXIV黄金のレガシーは7187で「やや快適」でした。

S 16はドラゴンクエスト10は16209で快適、FFXIV黄金のレガシーは7092でやや快適でした。

ほぼ同じですが、こちらもS 14が若干高い性能になっています。

ドラクエXFFXIV

ドラクエX FHD画質

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

Vivobook S 14  17266
Vivobook S 16  16209

FFXIV 標準品質

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

Vivobook S 14  7187
Vivobook S 16  7092

 

メモリ性能

 

搭載メモリはどちらもLPDDR5X-7500MHzで32GBです。Memory MarkのスコアはS 14が2712、S 16は2764でした。

Memory Mark

オレンジ色・・・S 14 青・・・S 16

LPDDR5X平均  3503
S 16  2764
S 14  2712

 

 

ストレージ性能

ストレージはSSD PCIe 4.0 1TBで、どちらも同じくらいの速度ですね。S 14はリード5033MB/秒、ライト3633MB/秒、S 16はリード5031MB/秒、ライト3635MB/秒です。

 

ディスプレイ

極力同じ状況で撮影していますが、撮影時の太陽光の角度や強さで若干色が変わります。

ディスプレイはS 16が3.2Kとちょっと解像度が高く、S 14は2.8Kになりますが、ディスプレイのサイズも違うので細かい違いはまず判りません。

ただし、こうして並べてみるとS 14の方が豊かな色彩になっていますね。

 

 

バッテリー駆動時間

S 14 S 16
最大バッテリー駆動時間 8.9時間 7.2時間

両機種とも4セル75Whrのバッテリーを搭載しており、S 14は最大8.9時間、S 16は最大7.2時間と差があります。

大きなディスプレイの方が消費電力が高いので、これだけ差がついています。

 

 

まとめ

今回のベンチマークだけを見たら、全体的にVivobook S 14 OLEDの方が高い性能でしたが、一般的に言うと筐体が大きなS 16の方が高い性能になるはずです。

CPU MarkやCinebenchは筐体が大きなS 16がちょっとだけ高い性能でしたが、グラフィック性能はなぜかS 14 OLEDがすべてにおいて勝っていましたね。

原因は、解像度かなと思います。なぜだか詳しくは分かりませんが、この2機種に解像度以外に差がないからです。通常こんなに差はないと思いますが、3.2Kで表示すると2.8Kよりもよりグラフィック性能を必要とするので、こうなったのかなと言う推測ができます。

もしくは、個体差でたまたまこうなったかですね。

まとめとして、14インチと16インチはどっちが良いかというのは、一般的に言えば14インチは持ち運び向き、16インチは据え置き用や社内移動、時々持ち運ぶ人に向いた機種です。

ただし、個人的なことを言うと、大きな画面の方が作業がしやすいし、特にS 16の場合は1.5キロと軽いので、私は16インチを持ち運び用に使います。家で使う場合は、あまり大きな筐体でデスクを占拠したくないので14インチを使いますね。

 

Vivobook S 16 OLEDレビュー

Vivobook S 14 OLEDレビュー

 

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