17インチで、1350g??めちゃくちゃ軽い17インチです。
一般的に17インチノートパソコンは2㎏ほど、標準的な14インチが1.4㎏くらいなので、いかに軽いかがわかります。
ただし、こんなに軽いのに米国国防省のMILスペックに準拠した堅牢性があり、安心して使える機種です。
軽量化のため拡張性がないですが、全体的な性能も高く、がっつり使える機種です。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.8] |
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コスパ | [usr 4.7] |
総合評価 | [usr 4.7] |
Contents
LG gram 17インチ 2022年モデルのスペック
CPU | Core i7-1260P |
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メモリ | LPDDR5 16GB |
ストレージ | SSD 1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(17型) | WQXGA IPS アンチグレア |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.1 |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | FHD |
寸法(幅×奥行×高さ) | 378.8×258.8×17.7㎜ |
重さ | 1350g |
バッテリー | 最大約19.5時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 22.0万円 |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第12世代で、上位モデルのCore i7-1260Pが搭載です。バッテリー駆動時間が長い機種は、省電力モデルのUシリーズを搭載していることが多いですが、Pシリーズはかなり性能が高いので、高負荷な作業もできます。
メモリも最新のLPDDR5が搭載で、16GBになります。17インチと大きいですが、軽量化のため拡張性はありません。メモリはオンボードなので、増設は不可です。
ストレージは高速データ転送速度があるSSDで、大容量1TBになります。同じく、SSDも増設できません。
ディスプレイは高画質2.5K解像度で、広色域のDCI-P3 99%です。画像・動画編集もしやすい、鮮やかな色が描写されます。
また、画面アスペクト比が16:10と縦に長く、一般的な17インチよりもより多くの情報が憑依されるので、作業効率も高いです。
その他のスペックはWindows 11 Home、最新のWi-Fi 6Eに対応し、Webカメラは高画質FHD 1080pにWindows Hello 顔認証に対応。
インターフェイスは17インチにしては乏しいですが、Thunderbolt 4が2つ搭載しているのでドックを持っていたら使いやすさも上がります。
17インチで13~14インチ並みの1350gと超軽量で、外出先でも大画面で作業をしたい人に合います。
LGは公式サイトでPCを販売をしておらず、本機はアマゾン限定モデルになります。
2022年のトレンドと比較
2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
12世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | ― | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | バッテリー14時間以上 | |
〇 | 〇 | 〇 |
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/2021年モデル>
旧モデルのLG gram 17インチ2021年モデルとの比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 2021年モデル | |
CPU | Core i7-1260P | Core i7-1195G7 |
メモリ | LPDDR5 16GB | LPDDR4X 16GB |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 512GB |
ディスプレイ | WQXGA IPS | |
無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 |
バッテリー | 19.5時間 | 22時間 |
寸法 | 378.8×258.8×17.7㎜ | 380.2×260.1×17.8㎜ |
重量 | 1350g | |
価格 | 22.0万円~ | 21.9万円~ |
変更点です。
・CPUが最新の12世代インテルに
・メモリが最新のLPDDR5に
・無線LANがWi-Fi 6Eに
・筐体が1㎜ちょっと小さくなった
・WebカメラがHD画質からFHDに
・最大バッテリー駆動時間が2時間半減った
プロセッサーの性能を表すCPU markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core i7-1260P | |
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Core i7-1195G7 |
Evoプラットフォーム認証
第12世代CPUのEvoプラットフォームは、Project Athenaから数えて第3世代のEvoになります。
12世代CPUを搭載していたらEvo認証を得るわけじゃなく、下記項目を満たす「ハイスペックなノートパソコン」のみがEvo認証を得ることが出来ます。
- Iris Xeグラフィックス搭載の第12世代CPU搭載機種
- アプリケーションを高速かつ高レスポンスで使える
- AI推論も高速で使える
- 電源を問わずにレスポンスが良い事
- 9時間以上のバッテリー駆動時間
- フルHD以上
- 1秒以内でスリープから復帰
- 30分の充電で4時間駆動
- Wi-Fi 6E実装
- Intel CPS(Connectivity Performance Suite)に対応
- フルHD以上のWebカメラを搭載
- 音声ノイズ抑制機能搭載
- Thunderbolt 4搭載
- ノートパソコンであること
- (必須じゃないが)Intel VSC(Visual Sensing Controller)搭載
12世代CPU搭載モデルは増えてきましたが、Evoプラットフォーム認証を受けた機種は数えるほどしかありません。
LG gram 17インチの特徴
旧モデルもコンパクトでしたが、2022年モデルは1㎜ちょっととはいえ、さらに小さくなっています。
寸法は
・幅 378.8㎜
・奥行 258.8㎜
・高さ 17.7㎜
で、17インチとしてはコンパクトですね。17インチのPCは17.0インチ、17.1インチ、そして17.3インチがあるので一概に言えませんが、一般的な17インチと比べると、本機は縦横20㎜ほど小さいです。
また、17インチは2㎏ほどが一般的な重量ですが、本機は1350gと激軽です!
一般的な重さは、
13.3インチ・・・1.2~1.3㎏
14インチ・・・1.4㎏
15.6インチ・・・1.7㎏
16インチ・・・1.7㎏~
17インチ・・・2㎏前後
なので、本機の1350gと言えば13.3インチクラスです。
横から見ても、スリムなのが分かりますね。
米国国防省の耐久性試験でMIL-STD-810G準拠のテストをクリアしており、軽いだけじゃなく安心して使える耐久性があります。
また、航空機のボディなどで使用される軽量かつ頑丈なマグネシウム合金を採用し、軽量で優れた耐衝撃性があります。
キーボード&Webカメラ周り
キーボードは104キーで、テンキー、バックライト付きです。
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は19.05 ×18.5㎜と十分な幅があり、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.65㎜(±0.2㎜)とそこそこ深くなります。
WEBカメラはFHD 1080pと高画質で、一般的なHD 720pカメラよりも、Web会議などで相手により良い印象を与えやすいと思います。
スピーカーは一般的な1.5Wが2つ搭載と、この価格のPCにしては低スペックです。軽くするためにスピーカーを増やさなかったと思いますが、20万もするならスピーカー4つ、2Wくらいは欲しいですね。
CPU
Core i7-1260P | |
Pコア | 4 |
Eコア | 8 |
スレッド | 16 |
キャッシュ | 18MB |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz |
Pコア基本周波数 | 2.1GHz |
Eコア最大周波数 | 3.4GHz |
GPU実行ユニット | 96 |
ベースパワー | 28W |
最大パワー | 64W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
また、11世代までは4コア8スレッドでしたが、本機搭載モデルは12コア16スレッドとかなり多いので、マルチタスクもサクサクできます。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1280P | |
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Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1265U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
スコアの目安は、マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-12900H | |
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Ryzen 7 PRO 6850H | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 7 Pro 6850U | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1215U | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-12500H | |
Ryzen 7 6800U | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
グラフィックス
グラフィック性能が高いと画像・動画編集や、Officeワークがしやすくなります。
その他のCPUとの比較です。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 5800U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 3 5425U |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 | 色域 |
WUXGA | なし | IPS | 350nit | DCI-P3 99% |
ディスプレイは画面アスペクト比が16:10と縦に長く、もともと大きな17インチですが、外付けモニターも必要ないくらい表示される情報量が多いです。
より多くの情報が一度に見て取れるので、スクロールする回数も減り、作業効率が上がりますね。
また、色域はデジタルシネマ規格のDCI-P3を99%カバーしており、色鮮やかです。
左からDCI-P3 100%、sRGB 100%、そして一般的なノートパソコンに採用されるNTSC 45%のディスプレイで、同じ画像を見ていても、ディスプレイによって全然色が違いますね。
輝度も350ニトと比較的高く、日陰の屋外でもそこそこ見やすいです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリは最新のLPDDR5で、Core i5モデルは8GB、Core i7モデルは16GBになります。
オンボードメモリで増設はできないので、予算に余裕があれば16GBメモリをお勧めします。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載SSDは高速データ転送速度があるM.2 PCI NVMeで、大容量1TBとなっています。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 3.0×4 | |
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HDD |
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
バッテリー駆動時間
バッテリーはカーボンナノチューブを使用した高密度バッテリーを採用し、大容量80Whrで、最大19.5時間のバッテリー駆動時間があります。ほとんどの人は、丸1日使っても充電なしでいけそうです。
インターフェイス
インターフェイスは一般的な使い方であれば十分だと思いますが、SDカードリーダーじゃなくmicroSDカードリーダーが搭載、有線LANポートのRJ45がなかったりと、17インチにしては少ないと思います。
また、一般的なThunderbolt 4はPowerdeliveryの最大出力が100Wですが、本機搭載のものは15Wと低いので、Nintendo Switchなどは充電できません(できるけど、遅いかほぼ充電されない)。
右側面はmicroSDカードスロット、USB 3.2 Gen 2が2つ、そしてセキュリティロックになります。USBの最大データ転送速度は、10Gbpsと速いです。
左側面はHDMI、USB4(Thunderbolt 4対応)が2つ、そしてステレオミニジャックになり、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
標準で1年間の保証(バッテリーは6ヵ月間)があり、朝9時から夕方6時まで電話やEメール、LINEでのサポートもあります。LINEでのサポートは便利ですね。
一般的なPCメーカーと比べると、サポートは控えめです。
ライバル機種
ここ最近、17インチは数が減っており、16インチで画面アスペクト比が16:10(17インチ並みの情報が表示)が主流なので、あまりライバル機種はありません。
また、17インチで1350gという超軽量モデルはないので、軽さを求めるなら本機一択かなと思います。
まとめ
良い点
・17と大型だが、軽量コンパクトで持ち運びがしやすい
・マグネシウム合金で丈夫・傷もつきにくい
・Evoプラットフォームで性能が高い
・画面比が16:10で、表示情報が多い
・2.5K解像度で高精細
・最新のインテル第12世代Core i7搭載で高い性能
・メモリが最新のLPDDR5
・バッテリー駆動時間が長い
・WEBカメラが高画質FHD
残念な点
・この価格にしてはスピーカーが低品質
・インターフェイスが17インチにしては少ない
・Thunderbolt 4のPowerdeliveryが最大15Wと低い
総合評価
17インチで1350gと超軽量モデルと、唯一無二と言ってよいほどの機種だと思います。軽さに重きを置いているので増設できなかったり、スピーカーが小さかったり少なかったりとマイナス面もありますが、たったの1350gです。
外出先でも大画面で作業をしたい人は、本機がすごく良いと思います。