一部を除き、全体的に平均的なスペックですが、最大メモリが大きいので作業がしやすい機種です。
多くの資料やアプリを開けながら、作業をする人に合うと思います。
当サイトの評価は、この様になりました。
スペック | [usr 3.7] |
---|---|
コスパ | [usr 3.2] |
総合評価 | [usr 3.8] |
HPのビジネスモデルはHP Wolf Securityが搭載しており、スペックがどうこうというよりも、安心して使える点が評価できます。
Contents
HP ProBook 450 G9のスペック
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U Core i7-1255U |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.6型) | HD/FHD UWVA |
OS | Windows 11 Pro Windows 10 Pro(Windows 11からのダウングレード版) |
無線 | Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | 720p |
セキュリティ | HP Wolf Security |
寸法(幅×奥行×高さ) | 359.4 × 233.9 × 19.9㎜ |
重さ | 1.79㎏~ |
バッテリー | 最大12時間15分 |
保証 | 1年間 |
その他 | Tile搭載 |
価格 | 9.5万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル第12世代が搭載で、消費電力が低く、バッテリーの持ちが長くなる省電力モデルが搭載です。通常版のPシリーズよりも性能は落ちますが、インテル11世代CPUよりも高い性能になっています。
メモリはDDR4-3200MHzで、メモリスロット2つの最大32GBと大きめです。SSDも最大1TBと大きく、M.2 PCIe NVMeで高速データ転送速度があります。
ディスプレイはCore i5モデルにはHD解像度もありますが、FHD UWVA液晶は全モデルで選べます。2022年に、HDディスプレイを見るとは思いませんでした。また、輝度は低めの250ニトで、屋内ではほとんど問題ないと思いますが、明るい場所や屋外では見にくいと思います。
無線はWi-Fi 6かWi-Fi 6Eが搭載で、指紋センサーも搭載、そしてHP独自のセキュリティであるHP Wolf Securityも搭載です。
探し物トラッカー「Tile」も搭載しているので、万が一の盗難・紛失、置き所忘れなどがあっても、おおよその場所が特定出来るので、安心です。
ディスプレイに気を付ければ、平均的なスペックがある機種です。
2022年のトレンドと比較
2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/搭載もしくはモデルによっては搭載、△/基準に近い、×/なし、-/未確認)
12世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | × | × | × |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | – | × | × |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | アルミニウム素材 | バッテリー14時間以上 |
× | 〇 | – | × |
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/ProBook 450 G8>
旧モデルのProBook 450 G8との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | ProBook 450 G8 | |
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U Core i7-1255U |
Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | DDR4 32GB | |
ストレージ | SSD 2TB | SSD 1TB |
ディスプレイ | HD、FHD | |
無線 | Wi-Fi 6/6E | Wi-Fi 5/6 |
バッテリー | 12.2時間 | 12.5時間 |
寸法 | 359.4 × 233.9 × 19.9㎜ | |
重量 | 1.79㎏ | 1.74㎏ |
価格 | 9.5万円~ | 6.4万円~ |
CPUと無線などが変わっただけで、マイナーアップデートされた機種のようです。
プロセッサーの性能を表すCPU markスコアです。
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Core i7-1255U | |
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Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
変更点が少ないとはいえ、CPU性能がこれだけ上がっているので、使い心地はかなり上がっていると思います。
ProBook 450 G9の特徴
下ベゼル(画面の黒い枠)がすごく細く、左右は細めで、スリムに見える筐体です。また、シルバーなので、人を選ばずに誰にでも合いそうですね。
寸法は
・幅 359.4
・奥行 233.9㎜
・高さ 19.9㎜
で、標準的な15.6インチのサイズです。
ただし、厚さは19.9㎜と厚く、重量は1.79㎏とちょっと重ためです。
エッジは4つの角が施された、特徴的な形ですね。
天板はシンプルで、大きなロゴがあります。
Tile搭載
探し物トラッカーTileが搭載で、ペアリングしたデバイス(スマホなど)でPCを探すことができ、Bluetooth通信範囲にあると、大きな音で知らせてくれます。
MILスペック
本機はMIL規格と言う13項目の米軍の物資調達規格に準拠しており、落下テストや気温・気圧の変化テスト、粉塵など様々なテストもクリアしています。他にも、HP独自の50000ものテストをしており、計12万時間を超えるテストになっています。
また、「東京生産モデル」もあり、安心して使えますね。
Webカメラ周り
2022年のビジネスモデルとしてはちょっと低品質ですが、HD 720pカメラが搭載です。同業他社でも2021年からビジネスモデルには高画質のFHD 1080pWebカメラや、HPでは500万画素のカメラ搭載が増えてきており、若干トレンド遅れになっています。
ただし、ノイズリダクション機能があり、ある程度見やすい映像になるようです。
他には、内蔵ステレオスピーカーと、デュアルアレイマイクが搭載しています。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は横18~18.7㎜で、ほんの少し小さめの幅です。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、軽めのタイピングで入力しやすいと思います。
電源ボタンはDeleteキーの横にありますが、ちょっと長押ししないと反応しないので、タイピング中に間違って押しても、電源が切れることはないと思います。
CPU
Core i7-1255U | Core i5-1235U | Core i3-1215U | |
Pコア | 2 | ||
Eコア | 8 | 4 | |
スレッド | 12 | 8 | |
キャッシュ | 12MB | 10MB | |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 4.4GHz | 4.4GHz |
Pコア基本周波数 | 1.7GHz | 1.3GHz | 1.2GHz |
Eコア最大周波数 | 3.5GHz | 3.3GHz | 3.3GHz |
GPU実行ユニット | 96 | 80 | 64 |
ベースパワー | 15W | ||
最大パワー | 55W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
本機には省電力モデルのUシリーズが搭載しており、通常版のPシリーズよりも性能が落ちますが、バッテリー駆動時間が長くなるという特徴があります。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 14000~・ハイエンドPCに搭載される
- 15000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-12700H | |
---|---|
Core i7-1280P | |
Core i7-1270P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-1255U | |
Core i5-1245U | |
Core i5-1235U | |
Core i3-1215U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 |
グラフィックス
グラフィック性能が高いとOfficeワークがしやすくなったり、画像編集などもしやすくなります。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1165G7 | |
---|---|
Core i7-1260P | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 5800U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 4500U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 5300U |
標準的な性能で、一般的な作業には困ることはないと思います。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
HD FHD |
なし | 未記載 UWVA |
250nit |
ディスプレイはここ最近見ることの少ないHD解像度(1366×768ドット)か、FHD(1920×1080ドット)の2種類で、FHDはUWVA(ウルトラ ワイド ビューイング アングル)になります(HDディスプレイは未記載)。
また、どちらも輝度は250ニトと低く、オフィス内であれば問題ないことが思いますが、屋外や日の当たる明るい場所では見にくいです。
ちょっと、2022年にこのディスプレイはきついですね。ただし、外で使わない人や、外付けモニターにつないで使う人であれば、問題ないと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-3200MHzが搭載で、4GB~最大32GBまであります。4GBを選ぶ人はいないと思いますが、その場合は自分で増設した方が良いです。
多くの人は8GBを選ぶと思いますが、4GBと8GBはメモリが1枚、16GB以上はメモリが2枚組になります。
メモリが1枚だとグラフィック性能が落ちるので、できれば16GB以上のモデルがおすすめです。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはM.2 SSDで、パソコンの起動やデータ移動も速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 3.0×4 | |
---|---|
HDD |
セキュリティ
セキュリティはHP Wolf Security for Businessが搭載で、包括的なセキュリティになっています。
- HP Sure Sense・・・ディープラーニングを活用したリアルタイム検知機能があり、悪意のあるファイルを検出し、マルウェア、ゼロディ攻撃、ランサムウェアなどからPCを守るセキュリティ機能
- HP BIOSphere Gen6・・・ウイルスやマルウェアによる不正なBIOSの書き換えや、破損からシステムを保護
- HP Sure Click・・・Web閲覧のセキュリティ強化で、タブを閉じるだけでマルウェアが消滅する
- HP Sure Start Gen 6・・・自動復旧機能で攻撃を受けても自動でリカバリ
- HP Client Security Software・・・パスワード関係などのセキュリティ機能
- HP Secure Erase・・・BIOSの中のSecure Eraseを使って内蔵ドライブのデータを完全に削除することが出来る
- ナノセキュリティロックケーブルスロット・・・盗難や持ち運び防止用のセキュリティワイヤーを使うスロット
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれる
Wi-Fi 6Eに対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6/6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セル・51Whrで、Mobilemark 2018の計測で最大12時間15分、一般的に指標にされるJEITA 2.0で9時間51分になります。
バッテリー駆動時間はあまり長くないですが、社内移動であれば十分だと思います。
インターフェイス
USB-Aポートの転送速度は5Gbpsですが、RJ45やUSB Type-C(10Gbps)もあり、悪くないと思います。
左側面は名のセキュリティロックスロット、RJ45、そしてUSB 3.2 Gen 1です。
右側面はヘッドフォン/マイクジャック、HDMI、USB 3.2 Gen 1が2つ、USB-C 3.1 Gen 2(Powerdelivery、Display Port映像出力機能付き)、そして電源になります。
サポート・保証
HPのサポートは、電話・チャット、メール・LINEなどでやっており、対応時間は月-金9:00-21:00、土9:00-17:00になります。一番うれしいのは、電話した時に「その件でしたらこちらの部署におかけ直しください」と言う定番の文句が出てこないことですね。たらいまわしを回避し、1つの窓口で対応してくれます。また、サポートは国内になります。
保証は1年間引き取り修理が付いており、最長5年に延長ができます。また、オンサイト修理という保証にもアップグレードできます。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理/オンサイト修理・・・家や事務所に来てその場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
- アクシデントサポート・・・標準保証ではカバーされない水濡れや落下破損、盗難などに対応
保守拠点は国内に420か所以上あるので、修理も速いです。
また、他にも有料サポートが多くあるので、公式サイトを確認してみてください。
ライバル機種
紹介する2つの機種は、もちろん、FHD IPS液晶で、メモリは8GB以上になります。高解像度の1080p Webカメラも選べるので、Web会議が多い人はより満足すると思います。
ThinkPad E14 Gen 4 Intel
インテル第12世代CPU搭載で、省電力モデルのUシリーズか、通常版のPシリーズが選べます。メモリとストレージも増設可能なので(保証が外れますが)、カスタマイザーにも好かれるスペックです。もちろん、公式サイトからもスペックアップできます。最新の12世代CPU搭載ThinkPadが9万円からと、安くなっています
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U/1240P Core i7-1255U/1260P |
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メモリ | 最大40GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA GeForce MX550 |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS タッチあり |
OS | Windows 11 Home/Pro |
通信 | Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E 1000BASE-T ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー、顔認証(オプション) |
Webカメラ | 720P、1080P、1080P+IRカメラ |
重さ | 1.64㎏ |
バッテリー | 最大約11.8時間 |
価格 | 9.0万円~ |
ThinkBook 14 Gen 4
14インチで1.4㎏とそこそこ軽量で、持ち運びがしやすく、画面も大きいので外出兼据え置き用として活躍します。最新スペックを搭載したモデルで、満足がいく機種だと思います
CPU | Core i3-1215U Core i5-1235U/1240P Core i7-1255U/1260P |
---|---|
メモリ | 最大40GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス NVIDIA GeForce MX550 |
ディスプレイ(14型) | FHD IPS液晶 光沢なし(マルチタッチあり) |
LAN | Wi-Fi 6、Wi-Fi 6E、ギガビットイーサネット |
生体認証 | 指紋センサー |
カメラ | 720p、1080p |
重さ | 1.4㎏~ |
バッテリー | 45Wh/60Wh 約7.7時間(45Wh時) |
価格 | 9.7万円~ |
まとめ
良い点
・最新のインテル第12世代が搭載
・最大メモリが32GBと大きい
・Wi-Fi 6/6Eあり
・Wolf Security搭載で堅牢性が高い
・東京生産モデルあり
・Tile搭載
・指紋センサーあり
残念な点
・ディスプレイが低品質
総合評価
スペック的にはいたって普通なものが多く、HDディスプレイ以外は、特に悪くないと思います。個人的に思う本機種の良いところは、最大メモリが32GBと大きく、Wi-Fi 6E対応モデルあり、東京生産モデル、そしてセキュリティが堅牢な点です。
最新スペックはほぼ搭載されていないですが、セキュリティに重点を置いた堅牢性があり、日本で生産されたモデルというのは、やはり安心感があります。