Surfaceシリーズの中ではよりタブレットに近いSurface Goの2021年モデルで、Windows 11 Home Sモード搭載機種です。
エントリ―クラスのSurface Go 3ですが普段使い用に適しており、Web検索や動画視聴、オンラインショッピングなどのライトな使い方に合います。
もしくは、ビジネスパーソンが外出用の機種として購入してもいいと思います。
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Surface Go 3のスペックレビュー
<キーボードは別売り>
CPU | Pentium Gold 6500Y Core i3-10100Y |
---|---|
メモリ | 最大8GB |
ストレージ | eMMC 64G SSD 128GB |
グラフィックス | インテルUHDグラフィックス 615 |
ディスプレイ(10.5型) | FHD PixelSense タッチ |
OS | Windows 11 Home Sモード |
無線 | WiFi6、Bluetooth 5.0 |
オーディオ | Dolby Audio 2Wスピーカー |
生体認証 | 顔認証 |
カメラ | フロントカメラ 500万画素 1080p FHDビデオ リアカメラ 800万画素 1080p FHDビデオ |
セキュリティ | TPM |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 245 x 175 x 8.3㎜ |
重さ | 544g |
バッテリー | 最大11時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 6万5780円~ |
CPUはまだ市場に出ていないため評価がしにくいですが、クロック数やブランド名を見る限りエントリークラスのスペックで、低負荷な作業向けのモデルになります。
もともとSurface Goシリーズは低価格モデルなので、ハイスペックを求める人が購入するモデルではないですが、Web検索や動画視聴などの一般的な使い方、ビジネスパーソンの外出用としては十分に機能するほどです。また、メモリが最大で8GBもあるし、SSDも搭載可能、そしてWindows 11 Home Sモードと言う「動作が軽い」OSが搭載なので、普通に使えると思います。
その他にもWiFi6や顔認証もあり、最新機能も搭載しています。
タブレットのカメラで撮影をすることは少ないと思いますが、フロントカメラは500万画素、リアカメラは800万画素となっています。スマホの画素数は2000万画素あるものも少なくないので、使う機会はそうないと思いますが、ビデオ通話時は1080p FHD画質なので、一般的なノートパソコンの92万画素 720p HD画質よりはかなり良いカメラです。
重さは10.5インチで544gと標準的、もしくは若干重たいくらいなので、持ち運びは普通にしやすいです。
スペックから見ると若干割高ですが、本機種はiPadの様なタブレットじゃなくパソコンの機能が詰まった2 in 1 PCなので、使い勝手はすごく高いです。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Surface Go 2>
旧モデルのSurface Go 2との比較です。ベゼル(画面の黒い枠)が少しだけ小さくなっていますが、サイズは全く同じです。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Surface Go 2 | |
CPU | Pentium Gold 6500Y Core i3-10100Y |
Pentium Gold 4425Y Core i3-8100Y |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | eMMC 64GB, SSD 128GB | |
ディスプレイ | 10.5型 FHD | |
無線 | WiFi6 | WiFi6、LTE |
バッテリー | 11時間 | 10時間 |
重量 | 544g | 553g |
価格 | 6.5万円~ | 6.5万円~ |
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i3-10100Y | |
---|---|
Core m3-8100Y | |
Pentium Gold 6500Y | |
Pentium Gold 4425Y |
本機種搭載のCPUはまだ出ていないので正確なスコアは分かりませんが、GeekbenchによるとPentium Gold 6500Yはシングルコア性能が約60%、マルチコア性能が約45%旧モデルより高くなっているとのことです。また、Core i3-10100Yはシングルコア性能が約5%、マルチコア性能が約10%上がっているとのことです。
また、旧モデルのPentiumはターボブースト機能が無かったので「とにかく動きが遅くストレスだった」と感じる人が多かったですが、新モデルのPentiumにはターボブースト機能が付いたので、快適に使えるようになっています。
他には、現時点ではSurface Go 3にはLTEモデルが無しになっていますが、後々追加されると思います。
同じ価格で性能が若干アップしたので、使いやすくなっていますね。
ライバル機種
<左から本機種・Lenovo Tab P11 Pro・Lenovo Ideapad duet>
Surface Goシリーズはユニークな機種なので、比較できる機種ってSurface以外あまりないんですよね。と言うのも、本機はタブレットですがパソコンの機能が入っており、パソコンなんです。でもiPadやその他のタブレットはタブレットであって、パソコンとしては不完全な機能しか使えないんです。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Tab P11 Pro | IdeaPad Duet | |
CPU | Pentium Gold 6500Y Core i3-10100Y |
Snapdragon 730G | MediaTek Helio P60T |
メモリ | 8GB | 6GB | 4GB |
ストレージ | eMMC 64GB, SSD 128GB |
uMCP 128GB | eMMC 128GB |
OS | Windows 11 | Chrome | Chrome |
ディスプレイ | 10.5型)FHD | 11.5型)2.5K | 10.1型)FHD |
無線 | WiFi6 | WiFi5 | WiFi5 |
バッテリー | 11時間 | 15時間 | 10時間 |
重量 | 544g | 485g | 450g |
キーボード | 別売り | なし | 付属 |
価格 | 6.5万円~ | 6.2万円~ | 約4万円 |
各機種の特徴
- 本機種・・・低価格モデルの2 in 1 PCで、キーボードは別売りだが、完全なるPCとして使える機種。
- Tab P11 Pro・・・ハイエンドAndroidタブレットで、ハイスペック。ただし、あくまでもタブレットなのでPCではない
- Ideapad Duet Chromebook・・・キーボード付きのタブレットで、パソコンの様に使うことができるが、タブレット
各機種を検討するにあたり、「パソコンが欲しいかどうか」が重要な点になります。タブレット(平たく言えばスマホの大きい版)でも問題ない使い方をするのであればタブレット+Bluetoothキーボードを購入すれば良いが、PCが欲しい場合はSurfaceが良い(が良いと言うか、Surfaceしかない)
Surface Go 3の特徴
旧モデルよりもベゼル(画面の黒い枠)が若干小さくなっていますが、低価格モデルなので他の機種に比べ太いですね。
左は先日発表されたSurface Pro 8で右が本機種ですが、全然ベゼル幅が違いますね。(価格も倍以上違いますが)
先ほどの比較機種の寸法比較です。
幅 | 奥行き | 厚さ | 重さ | |
本機種 10.5インチ |
245㎜ | 175㎜ | 8.3㎜ | 544g |
Tab P11 Pro 11.5インチ |
264.3㎜ | 171.4㎜ | 5.8㎜ | 485g |
Ideapad duet 10.1インチ |
239.8㎜ | 159.8㎜ | 7.35㎜ | 450g |
本機種はベゼルが太い分奥行きがあり、厚さも他のタブレットに比べ厚いですが、本機種はあくまでもパソコンなので、内部に搭載されるパーツも多いと思いうし、エアフローを良くするためにタブレットに比べ大きくなっていると思います。また、本機種はキックスタンド付きなので、若干重くなっています。
重量は544gなので、縦持ちなら片手でも比較的持ちやすいですが、基本的に両手で持つことが多くなります。
ケースはマグネシウムで高級感のある見た目だし、耐久性も高いです。
<キックスタンド>
キックスタンドは角度を変えることができ、この様にかなり低く調節もできます。
筆圧感度は4096段階、チルト機能付きのSurfaceペンを使えば、自然に文字やイラストも描けます。
キーボード
本機はSurface Pro Signatureキーボード(2万1890円から)とSurface Go タイプカバー(1万6940円)に対応しており、Signatureキーボードは大型のガラス製タッチパッド付です。
重さはSignatureキーボードが280gで、Surface Goタイプカバーは245gです。
注意点として、本機はタブレット部分のみの販売で、キーボードは付属していません。別途購入の必要があります。
CPU
Pentium Gold 6500Y | Core i3-10100Y | |
製造プロセス | 14nm | |
コア/スレッド | 2/4 | |
キャッシュ | 4MB | |
ベースクロック | 1.1GHz | 1.3GHz |
ブーストクロック | 3.4GHz | 3.9GHz |
TDP | 5W |
パソコンの頭脳であるCPUには、エントリ―クラスの極低消費電力モデルが搭載です。通常のパソコンや上位モデルのProシリーズに搭載されるCPUは最大TDPが28Wなので、本機搭載CPUはかなり低いです。
TDPが低いと性能が低いですが、熱くなりにくいというメリットもあります。
本機が2021年10月4日販売開始なのでまだCPUの詳細が分かりませんが、旧モデルからそこまで大きく性能が上がっていることは無いです。
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢 | 液晶 | コントラスト比 |
FHD 1920×1080 |
あり | PixecSense | 1500:1 |
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質。220PPI |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
PixelSense | コントラスト比が高く、視野角も広いIPS液晶の様な液晶 |
コントラスト比 | 最大輝度と最小輝度の差 |
ディスプレイは一般的なFHD解像度で、その他のタブレットと同じ光沢ありになります。液晶ガラスもタブレットと同じ通称「ゴリラガラス」を使用しており、傷が付きにくく耐久性も高いものが使用されています。
一点特筆する点は、コントラスト比が1500対1と高く、OLED液晶並みです。力強い色彩が描写されますね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
CPUが対応しているメモリの規格がLPDDR3と古く、対応周波数が1866MHzと低いので、搭載メモリもLPDDR3が搭載されています。
処理速度は現行モデル(LPDDR4x)に比べ半分以下ですが、本機搭載OSがSモードなのでそこまで気にならないと思います。
また、最大8GBも搭載できるので、大容量です。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | eMMC | HDD | |
最大データ転送速度 | 速い(最大32Gbps) | HDD以上SSD以下 | 遅い(最大約500MB/秒) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 15秒前後 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 中価格 | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
一般的なパソコンに搭載されるのはSSDで、eMMCはスマホやタブレットに搭載されるストレージになります。性能的にはSSDの方が高いですが、eMMCも体感ではあまり変わらないと思います。
本機にはeMMC 64GBかSSD 128GBの2種類があります。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
LTE
旧モデルはLTEにも対応していましたが、本機種は10月2日現在、WiFiモデル(Pentium搭載)のみ販売しています。後からCore i3搭載のLTEモデルが、販売開始すると思います。
カメラ
カメラはさすがにタブレットPCなので、普通のパソコンよりも高性能です。
ビデオ電話などに使うフロントカメラは500万画素で、1080p FHDに対応です。一般的なノートパソコンは92万画素 720p HDビデオなので、かなり良いですね。
リアカメラは800万画素で、1080p FHDビデオに対応しています。スマホよりも劣りますが、日中の明るい場所などではそこそこの写真も撮れるスペックですね。
バッテリー駆動時間
バッテリーは28Whで、最大11時間のバッテリー駆動時間があります。同じ価格帯のノートパソコンよりも若干長めの駆動時間なので、使いやすいと思います。
インターフェイス
インターフェースはシンプルで、USB-C、3.5㎜ヘッドフォンジャック、MicroSDXCカードリーダー、Surfaceコネクトポートになります。カードリーダーはキックスタンドを開くとあります。
上部には音量と電源ボタンがあります。
USB-Cは映像出力機能付きで、Surfave USB-C – HDMIアダプタを使えば外付けモニターに繋げます。
サポート・保証
Surfaceでは「60日間返品無料」をうたっており、もし気に入らない場合は60日以内なら返品が可能です。品質に自信があるからだと思います。
また、テクニカルサポートは90日間なので、購入初期に使い込んで分からないことがあれば聞くと良いと思います。また、保証は1年間になります。
まとめ
良い点
・Surfaceにしては低価格
・普段使い用ならある程度ストレスなしで使える
残念な点
・キーボードを購入した場合は最低価格が7.8万円と価格が上がる
評価
おしゃれで持ち運びもしやすく、そしてタブレットとしても使えるしパソコンとしても使えるので使いやすい機種です。
ただし、本機はパソコンなので機能的にタブレットとは一線を画し、本来のパソコン機能が使えます。ただし、スペック的には控えめなので、ビジネス用途のメイン機種としては使いにくいです。外出時のメール返信や簡単なテキスト作業であれば良いですが、がっつり作業には向いていません。
Web検索やレシピを調べたり、動画を見たりと言った普段使い用でならおすすめですが、画面が小さので長時間の使用は目が疲れますね。
持ち運びをしない、長時間使用をするという人は、Surface laptop Goや他社のノートパソコンを購入した方がいいと思います。