HPではVictusという新しいエントリーゲーミングノートの販売を開始し、今後はVictusとPavilionを統合するとの事なので、おそらく本機が最後のPavilion Gamingシリーズになると思われます。
本機は最新のインテル11世代Hシリーズを搭載で、メモリ2スロット(最大16GB)、ストレージも最大でSSD 1TBが搭載と、スペックは比較的高いです。グラフィックボードはエントリークラスのGTX 1650か、ほぼミドルクラスのRTX 3050 Tiが選べ、ある程度のタイトルはプレイできます。
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Contents
Pavilion Gaming 15-dk2000のスペックレビュー
CPU | Core i5-11300H Core i7-11370H |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1650 NVIDIA GeForce RTX 3050 Ti |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 非光沢 |
リフレッシュレート | 144Hz |
通信 | 内蔵ギガビット、WiFi6、Bluetooth 5.0 |
Microsoft Office | Office Home &Business 2019搭載モデルあり |
OS | Windows 10 Home(Windows 11無料アップグレード対象機種) |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 360 x 256 x 23.5㎜ |
重さ | 2275g(GTXモデル) 2355g(RTXモデル) |
バッテリー | 最大5時間 |
電源 | 150W/200W |
保証 | 1年間 |
価格 | 9万9900円~ |
パソコンの頭脳であるCPUは最新のインテル11世代Hシリーズで、Core i5とCore i7が選べます。ハイパフォーマンスCPUとしてはそこまで高い性能ではありませんが、グラボもGTX 1650かRTX 3050 Tiなのでバランスが良いのかなと思います。
メモリはDDR4-3200MHzで2スロットありますが、仕様書には最大16GBと記載されているので、32GBなどにすると保証が外れますね。まぁ、ゲームだけを考えたら16GBで十分ですが。
ストレージは最速モデルのM.2 PCIe NVMeが搭載で、最大1TBになります。パソコンの起動も速いし、データ移動もサクサク、そして大容量なので安心です。また、旧モデルはHDDも搭載していたのですが本機はSSDのみになっているので、SSD SATAを増設も可能です。
グラフィックボードは最大でもミドルクラスレンジのRTX 3050 Tiですが、GTX 1660 Tiほどの性能があるので、人気のある性能です。GTX 1650もあるので、初めてのゲーミングPCとして購入しやすい価格でも販売されています。
ディスプレイは一般的なFHD IPS液晶で、Core i5搭載のスタンダードモデルが250nit、Core i7搭載のパフォーマンスモデルが300nitになります。室内で使うなら250nitでも十分ですが、出先や日中の明るい部屋などで使う場合は300nitの方が見やすいです。
また、リフレッシュレートはどのモデルも144Hzと高いので、ぬるぬるプレイできます。GTX 1650搭載モデルで144Hzは珍しいので、あまりスペックが必要ないゲームをする人には助かりますね。
全体的に見て、ライトゲーマーに使いやすいスペックですね。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Pavilion Gaming 15-dk1000 2020年モデル>
旧モデルのPavilion Gaming 15(2020年モデル)との比較です。ほとんどの仕様は同じで、CPUとGPUが変わっています(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Pavilion Gaming 15 2020 | |
CPU | Core i5-11300H Core i7-11370H |
Core i5-10300H Core i7-10750H |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | SSD 1TB | |
GPU | GTX 1650 RTX 3050 Ti |
GTX 1650/1650 Ti GTX 1660 Ti Max-Q |
ディスプレイ | FHD 144Hz 250nit/300nit | FHD 144Hz 300nit |
通信 | WiFi6、ギガビットイーサネット | |
電源 | 150W/200W | |
重量 | 2355g | |
価格 | 9.9万円~ | 10.9万円~ |
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-10750H | |
---|---|
Core i7-11370H | |
Core i5-11300H |
Passmarkスコアやマルチコア性能は下がっていますが、「CPU」の項目で紹介しているシングルコア性能はかなり高くなっているので、ゲームはより快適にできるようになりました。
ライバル機種
<左から本機種・Pavilion Gaming 15 AMD・Victus 16>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Pavilion Gaming 15 AMD | Victus 16 | |
CPU | Core i5-113ooH Core i7-11370H |
Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
Core i5-11400H Core i7-11800H |
メモリ | 16GB | 32GB | |
ストレージ | SSD+HDD | SSD x2 | |
グラフィックス | GTX 1650 RTX 3050 Ti |
GTX 1650 RTX 3050/3050 Ti |
RTX 3050/3050 Ti |
ディスプレイ | FHD 144Hz | ||
無線 | WiFi6、ギガビットイーサネット | ||
電源 | 150W/200W | 200W | |
重量 | 2.355㎏ | 2.08㎏ | 2.48㎏ |
価格 | 9.9万円~ | 9.4万円~ | 16.5万円~ |
まずはPassmarkスコアと、3Dグラフィック性能を表すFire Srike Graphicsのベンチマークスコアです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-11800H | |
---|---|
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i5-11400H | |
Core i7-11370H | |
Core i5-11300H |
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 2060 Mobile | |
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GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti Laptop | |
GTX 1660 Ti Max-Q | |
RTX 3050 Laptop | |
GTX 1650 Ti | |
GTX 1650 Mobile |
各機種の特徴です。
- 本機種・・・全体的に他機種に劣る性能だが、シングルコア性能は高く、価格も安い
- Pavilion Gaming 15 AMD・・・プロセッサーの性能は高く、マルチコア性能はかなり高い
- Victus 16・・・価格が6割増しだが、全体的に「これぞゲーミングPC」と言ったスペック
Windows 11
Microsoftが2021年6月にWindows 11を発表しました。今までのWindowsのアップデートと違い、全機種アップデートできるわけじゃなく、以下の要件を満たした機種のみになります。
- 1GHz以上で動作する複数コアを搭載した64bitCPU
- メモリ4GB以上
- ストレージ64GB以上
- DirectX 12サポート
- 9インチ以上720p以上の解像度
- Microsoftアカウント
- ネット接続
- UEFIによるセキュアブートをサポート
- TPM 2.0
本機種は仕様書にも書かれている通り、Windows 11無料アップグレード対象機種なので、安心して購入できます。また、本記事はWindows 11がリリースされる10月5日以前に執筆していますが、リリース後はWindows 11が最初から搭載していると思います。
Pavilion Gaming 15 Intel 2021年モデルの特徴
上左右のベゼル(画面の黒い枠)が細くて、かっこいいですね。また、この特徴的な形も、「The・ゲーミングPC」と言った感じです。これはアンギュラーフォームと言って、筐体を小さく見せる効果があるそうです。
寸法は一般的な15.6型ゲーミングPCサイズで、
- 幅360㎜(≒千円札2.5枚分/375㎜)
- 奥行き256㎜(≒一万円札1.5枚分/240㎜)
- 高さ23.5㎜(≒10円玉の直径/23.5㎜)
になります。高さは最薄部が23.5㎜で、最厚部は25.5㎜になります。
後ろから見ると、ごついですね。あの排気口がすごいです。
排気口もごついので、エアフローも良さそうです。
ヒンジ部分にはPavilionの刻印もあり、何気ないところにもこだわりを持って作られていますね。
キーボード
キーボードは105キーで、テンキーとバックライト付きです。キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7×18.4㎜で、窮屈じゃない幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、軽めのタイプで入力しやすいですね。
キーボード上にはデュアルスピーカーが内蔵で、HP Audio Boostにより、より迫力のある音がが楽しめます。
CPU
Core i5-10300H | Core i7-11370H | |
製造プロセス | 10nm SuperFin | |
コア/スレッド | 4/8 | |
キャッシュ | 8MB | 12MB |
ベースクロック | 3.1GHz | 3.3GHz |
ブーストクロック | 4.4GHz | 4.8GHz |
TDP | 35W |
CPUは最新11世代のH(ハイパフォーマンス)シリーズですが、エントリーモデルのHシリーズで、(Hシリーズとしては)そこまで高い性能ではありません。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-11800H | |
---|---|
Ryzen 5 5600H | |
Core i5-11500H | |
Core i9-10980HK | |
Core i5-11400H | |
Core i7-10750H | |
Core i7-11370H | |
Core i5-11300H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i5-10300H |
一般的なノートパソコンに搭載されるハイエンドCPUは下から2・3番目のCore i5とi7なので、通常版と比べると本機搭載のCPUは若干高い性能です。
こちらはCinebench R23のスコアで、マルチコア性能は総合性能ですが、シングルコア性能が高いとゲームやクリエイティブワークもしやすくなります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800H | |
---|---|
Core i9-11900H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i5-11500H | |
Core i7-10750H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i7-11370H | |
Core i5-11300H | |
Core i3-1115G4 |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1185G7 | |
---|---|
Core i7-11370H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11500H | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i5-11300H | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 5 5700U | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i7-10750H |
マルチコア性能は特筆することは無いですが、シングルコア性能は通常版よりも若干高いですね。
グラフィックス
グラフィック性能が高いと、より快適にゲームもできるし、
GTX 1650 | RTX 3050 Ti Laptop | |
アーキテクチャ | Turing | Ampere |
CUDAコア | 1024基 | 2560基 |
RTコア | ― | 20基 |
Tensorコア | ― | 80基 |
ブースト周波数 | 1125~1560MHz | 1035~1695MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | |
メモリ帯域 | 192GB/秒 | 192GB/秒 |
メモリバス幅 | 128bit | |
メモリ容量 | 4GB | |
TDP | 35~80W |
RTX 3050 TiはRTコアやTensorコアもあり、レイトレやDLSSに対応でGTX 1650よりも快適に使えます。
- レイトレーシングとは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する機能
- DLSSは、fpsを落とさずに画質を上げることができる機能
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 Laptop | |
---|---|
RTX 3070 Laptop | |
RTX 2080 Super | |
RTX 2070 Super | |
RTX 2080S Max-Q | |
RTX 3060 Laptop | |
RTX 2060 Mobile | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti Laptop | |
RTX 3050 Laptop | |
GTX 1660 Ti Max-Q | |
GTX 1650 Ti | |
GTX 1650 Mobile |
ゲームベンチマーク
こちらは各ゲームのベンチマークスコアで、単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)になります。通常、60fps以上が「快適」で、それ以下はカクツキがあったりします。また、ベンチマークはFHDでのスコアで、状況やスペック、回線によって変わるので参考値としてみてください。
GTX 1650 ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
PUBG | |
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World of Tanks | |
The Witcher 3:Wild Hunt | |
Apex Legends | |
GTA V | |
Fortnite | |
Rainbow Six Siege | |
Counter Strike Global Offensiv |
RTX 3050 Ti ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
Fortnite | |
---|---|
The Witcher 3 Wild Hunt | |
Cyberpunk 2077 | |
PUBG | |
Red Dead Redemption 2 | |
Call of Duty: Warzone | |
Battlefield V | |
Apex Lengends | |
Rainbow Six Siege |
重たいタイトルは設定次第で何とかできるものもありますが、メインは中量級ゲームまでですね。もし、重たいタイトルもしたい場合は、OMEN 16がいいと思います。
ディスプレイ
右にスライドできます↓
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD 1920×1080 |
なし | IPS | 250/300nit |
HD | ハイディフィニション、低解像度で安い機種に使用される |
---|---|
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質 |
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
nit | 明るさを表す単位。通常250nitが標準 |
ディスプレイは一般的な高画質のFHDディスプレイに、視野角が広くコントラスト比が高いIPS液晶が搭載です。RTX 3050 Tiモデルは色域が高くより鮮やかな色彩が描写できるので、ゲームだけでなく画像編集などをお考えの人は、RTX 3050 Ti搭載モデルがお勧めです。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機搭載メモリはDDR4-3200MHzで、動作周波数(MHz)が最高値なので処理速度は速いです。また、メモリスロットが2つあるので増設も可能ですが、仕様書には最大16GBと記載されているので、それ以上にすると保証が外れます。
GTX搭載のスタンダードモデルは8GBメモリ1枚、RTX搭載のパフォーマンスモデルは8GBが2枚搭載されています。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
SSDは最速モデルのM.2 PCIe NVMeが搭載で、パソコンの起動もデータ移動も快適にできます。また、同じ筐体の旧モデルはHDD SATA搭載モデルも販売されていましたが、本機ではSSDのみになっているので、2.5インチSSD SATAの増設が可能です。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
バッテリーは3セルで、最大5時間のバッテリー駆動が可能です。持ち運びをする場合は、充電ケーブルの持ち運びもした方がいいです。
電源
電源はスタンダードモデルが150W、パフォーマンスモデルが200Wになります。あまり大きな電源ではないですが、問題ない容量があります。もうちょっと大きかったら、パフォーマンスも上がったのでよかったですね。
インターフェイス
インターフェースはUSB-C(映像出力機能付き)が1つ、USB-Aが3つ、RJ45にHDMI 2.0、SDカードリーダー、そしてヘッドフォン/マイクジャックがあります。
USB-Cは10Gbpsの、USB-Aは5Gbpsのデータ転送速度があります。
インターフェースは普通ですね。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
まとめ
良い点
・低価格
・WiFi6対応
・メモリ・ストレージの増設が可能
残念な点
・バッテリーがもうちょっと大きければよかった
・CPUの性能がゲーミングPCにしては低め
総合的に見て、初めてのゲーミングPCを買う人や、あまり重たくないゲームをする人に向いており、やるゲームが分かっていれば購入しやすいと思います。
良くも悪くも「いたって普通のパソコン」ですが、画像・動画編集もできるし、ゲームもできる「便利な機種」だと思います。
価格も安いので、初めてのゲーミングPCとしては購入しやすいですね。