最新のインテル第11世代CPU搭載モデルもあり、性能は高く使い勝手も高い機種です。ただしちょっとトリッキーなスペックになっており、総合的な評価はそこまで高くありません。
本機種の最大の特徴は、日本国内で生産されたということと、インテル11世代CPUが選べるということくらいになります。言い換えると、その他の性能は「価格のわりに控えめ」と言わざるを得ないです。
<追記 2021年10月7日>
Windows 11リリースに合わせ、本機種がバージョンアップしたため記事内容をアップデートしています。また、以前は「2021年春モデル」として販売されていましたが、現在は「2021年秋冬モデル」となっています。OSがWindows 11に変わっただけで、その他の変更はありません。
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Contents
Lavie N14 2021年秋冬モデルのスペックレビュー
CPU | Intel core i5-1135G7 Intel core i7-1165G7 AMD Ryzen 3250U AMD 3020e |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | UHDグラフィックス Radeonグラフィックス |
ディスプレイ | FHD スーパーシャインビューLED液晶 |
OS | Windows 11 Home、Pro |
無線 | WiFi6、Bluetooth 5.0 |
有線 | RJ45あり |
カラー | パールホワイト、パールブラック、ネイビーブルー |
オーディオ | インテルHD、ヤマハ製AudioEngine搭載 |
生体認証 | 顔認証(Intelモデル) |
MSOffice | Office Home &Business 2019、Personal 2019搭載可能 |
セキュリティ | TPM |
寸法 | 327 x 225.7 x 19.2㎜ |
重さ | 1.46㎏ |
バッテリー | 最大12.3時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 12万780円~ |
パソコンの頭脳であるCPUは最新で高性能のインテル11世代CPUか、なぜだか2世代前のAMD Ryzenも選べます。なんでこんなに古いRyzenプロセッサーを採用したかは置いといて、インテルCPUはかなり高い性能になっています。
11世代CPUと言えば高性能内蔵グラフィックスの「Iris Xe」がウリですが、本機種はシングルチャンネルメモリのためUHDグラフィックスになっています(泣)。
メモリは最大で16GB搭載できるので、ヘビーユーザーにも十分ですね。ストレージも大容量で、SSD最大1TBです!多くのデータを保存できるので、外付けHDDなどは必要ない人が多いと思います。
ディスプレイは高解像度のFHDですが、青みがかった色のLED TN液晶になります。また、視野角も少し狭いので、横から見ると薄暗く色あせて見えます。この価格でTN液晶と言うのは、ちょっとマイナスポイントですね。
最近の14型にしてはちょっと重い1.46㎏(最近は1.4㎏が平均的)ですが、平均より60gほど重いくらいなのでそこまで影響は無いと思います。ただし、バッテリー駆動時間は長めの最大12.3時間なので、外出時に充電アダプターの持ち運びは必要ない場合が多いと思います。
価格が約12万円からの割には「アレ?」って思う箇所もありますが、日本生産で高品質と言うことを考えると悪くないと思います。
ライバル機種
<左から本機種・Lenovo ThinkPad X1 Carbon・Thinkbook 14 Gen 2>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | ThinkPad X1 Carbon Gen 9 | Thinkbook 14 Gen 2 | |
CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 AMD Ryzen 3250U AMD 3020e |
Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
メモリ | 16GB | 32GB | 24GB |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 2TB | SSD 1TB+HDD 2TB |
グラフィックス | UHDグラフィックス | Iris Xe | Iris Xe UHDグラフィックス |
ディスプレイ | FHD TN 画面比16:9 |
FHD、UHD相当 画面比16:10 |
FHD IPS 画面比16:9 |
無線 | WiFi6 | WiFi6、4G/5G LTE | WiFi6 |
バッテリー | 12.3時間 | 26時間 | 8時間 |
重量 | 1.46㎏ | 1.13㎏ | 1.4㎏ |
Thunderbolt | なし | あり | あり |
最低価格 Core i5価格 |
11.8万円~ 15万円~ |
16.7万円~ | 6.8万円~ 7.9万円~ |
搭載CPUは11世代インテルになり、どれも高い性能になりますね。
本機種と比較機種の大きな違いは、
・本機種のみTN液晶
・本機種のみIris XeとThunderbolt 4が無い
・本機種のみ日本生産(ThinkPadは全てじゃないが日本生産モデルあり)
になります。
こちらは、各機種搭載のCPUの性能を表すPassmarkスコアです。
[visualizer id=”18491″ lazy=”no” class=””]これを見てなぜ私がAMDを除外して話していたか分かると思いますが、性能はかなり低いです。3万円のノートパソコン並みです。
インテルモデルはかなり性能が高く、スリープからの復帰も速いし使いやすいですね。
また、Iris XeとUHDグラフィックスの性能差は大きく、こちらになります。
[visualizer id=”18495″ lazy=”no” class=””]表のUHDグラフィックスは一般的なものを記載しており、11世代のCore i7とCore i5だとこれよりも若干高いスコアになると思います。ただし、一般的にCore i5とi7はIris Xeが搭載なので、正確な情報がありません。
購入のポイント
- 本機種・・・日本生産のノートパソコンが欲しい人で、動画編集や画像編集などのクリエイティブワークをしない人向け
- Thinkapd・・・より高性能なビジネスモデルを探している人向け
- ThinkBook・・・コスパの高い機種でビジネスにもプライベート用にも使えるおしゃれモデル
Lavie N14 2021年秋冬モデルの特徴
外観はすっきりした印象で、ベゼル(画面の黒い枠)もそこそこ細く、おしゃれですね。
カラーはパールホワイトとネイビーブルー、そしてパールブラックになります。NECはカラーが豊富なので選びやすいですね。
筐体は標準的なサイズで、寸法は幅327㎜、奥行きは225.7㎜、高さ19.2㎜です。
・幅は一万円札2枚分(320㎜)
・奥行きは千円札1.5枚分(225㎜)
・厚さは一円玉(直径20㎜)
とほぼ同じサイズです。標準的なサイズなので、今お使いのバッグにすっぽり入ると思います。
厚さは若干ありますが、重さ1.46㎏なので持ちにくくないと思います。
天板にはシンプルなLavieのロゴが入っています。
ディスプレイを開くとキーボード面が持ち上がる「リフトアップヒンジ」になっているので、緩やかな傾斜が付いてタイピングしやすいです。こういう細かい配慮が日本製って感じがしますね。
キーボード
NECのキーボードは全体的に質が高く、本機種はキーストローク(キーを押し込む距離)が1.4㎜、キーピッチ(1つのキーから次のキーへの距離)は19.4㎜と余裕があるので、手が大きな人でもサクサクタイピングがしやすいと思います。
キーピッチは浅めなので、軽いタッチでタイピングした方が使いやすいと思います。右端のEnterキーが大きいので、手が小さな人でも押しやすいですね。
国内生産
国内で管理・生産を行っているLavieはいくつもの品質テストやチェックをしており、購入後も安心して使えます。
国内生産のメリットとして、高い品質、配送が速い、輸送時にダメージが受けにくいということが挙げられます。多くの外資ブランドは中国などで生産しており、国内輸送よりも長時間・長距離移動になることを考えると、安心感が違いますね。
CPU
Core i7-1165G7 | Core i5-1135G7 | |
製造プロセス | 10nm SuperFin |
10nm SuperFin |
---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | 4/8 |
キャッシュ | 12MB | 8MB |
グラフィックス | UHDグラフィックス | UHDグラフィックス |
基本クロック | 2.8GHz | 2.4GHz |
ブーストクロック | 4.7GHz | 4.2GHz |
AMDプロセッサー | ||
AMD Ryzen 3250U | AMD 3020e | |
製造プロセス | 14nm | 10nm |
コア/スレッド | 2/4 | 2/2 |
キャッシュ | 5MB | 5MB |
基本クロック | 2.6GHz | 1.2GHz |
ブーストクロック | 3.5GHz | 2.6GHz |
TDP | 15W | 6W |
パソコンの頭脳であるCPUには最新のインテル11世代CPUとAMD Ryzenが搭載しており、インテルモデルはかなり高い性能になっています。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
↓グラフをタップすると数値が表示されます↓
[visualizer id=”18514″ lazy=”no” class=””]普段使い用であればスコア5000くらいあれば比較的快適に使え、ビジネス用途なら7000以上を目安にするといいと思います。ただし、本機種は極端ですね(笑)。4000以下か1万以上かと言う選択になります。
なので、普段使い用としてならCore i5を、ヘビーユーザ―やビジネス用途で使用する場合はCore i7を選ぶと間違いないと思います。
もし、性能は高くなくても全然問題ないというのであれば、AMDプロセッサーもいいかもしれません。(性能が必要ないなら、別の機種をおすすめしますが・・・)
グラフィックス
グラフィックスは先ほども紹介したように、Intel CPUを選んだ場合はインテルUHDグラフィックスになります。(AMDはRadeonになります)
通常、11世代のCore i5とi7にはIris Xeという超高性能の内蔵グラフィックスが搭載なのですが、本機種はメモリが1枚搭載のシングルチャンネルメモリで、デュアルチャンネルに対応していないからだと思いますが、UHDグラフィックスになっています。
残念ですね。
ディスプレイ
ディスプレイはFHD スーパーシャインビューLED液晶(TN液晶)で、スーパーシャインビューとは「光沢あり液晶」で、タブレットやスマホと同じ仕様になります。
FHD | フル・ハイディフィニションで1920×1080の解像度 |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | こちらは非搭載です)コントラスト比が高く、視野角も広い |
TN液晶 | 青みがかった色でコントラスト比も低く視野角も狭い |
最低価格が約12万円で、TN液晶というのちょっと酷ですね・・・。スーパーシャインビューなので通常のTN液晶よりは色彩も少し豊ですが、この価格ならIPS液晶が欲しかったところです。
ただし、高解像度のFHDディスプレイなので、悪くないと思います。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
本機種搭載のメモリはPC4 25600(DDR4-3200MHz)が搭載で、最高の動作周波数(MHz)なので処理速度も速いです!(AMDプロセッサー搭載の場合は、2400MHz)
ただし、メモリが1枚の「シングルチャンネルメモリ」なので、グラフィックスはUHDグラフィックスになっています。すごく残念です。11世代CPUの目玉機能である高いグラフィック性能がないので、もったいなさ過ぎて涙が出そうですね。
ストレージ
SSD(PCIe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps(SATA) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機種には高速タイプのPCIe SSDが搭載で、パソコンの起動も速く、Web閲覧なども高速です。
セキュリティ
本機種にはTPMという独立して機能するチップが搭載しており、パスワードなどの重要情報を格納できます。
また、インテルモデルを選んだ場合は顔認証にも対応しているので、パスワードの流出もないし、サインインも一瞬ですね。
ミーティング機能
スピーカーから聞こえる範囲を調整できる「ミーティング機能」では、パーソナルモード(PC正面以外は聞こえにくくする機能)やマルチユーザーモード(聞こえる範囲を広げる機能)があるので、一人で使っているときも、グループで使っているときも聞き取りやすいです。
また、周囲の雑音を抑える「ノイズプロセッサー」や、エコーを抑える「ルームエコー抑制」などがあります。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
Core i5モデルは最大12.3時間で、その他のモデルは最大12時間のバッテリー駆動時間になります。持ち運びが多い人でも、バッテリーを気にせずに外出できると思います。
また、充電時間は短く、約2.5時間で満タンになります。
インターフェイス
右側面インターフェイスにはUSB-C 3.1、USB-A 3.0が2つ、HDMI、RJ45があります。USB-Cには映像出力機能などはありません。
左側面インターフェイスは電源コネクタ、SDカードスロット、そしてヘッドフォン・、マイクジャックがあります。
14型で有線接続ができるので、嬉しいですね。
サポート・保証
標準保証で1年間の引き取り修理が付いており、NEC指定業者が指定住所に引き取りに来てリペアセンターに配送し、修理後に返送するサービスです。送料等は無料で、最短で1日で修理が完了します。(ただし配送期間があるので、手元に戻ってくるには最短数日かかります)
最長5年まで延長できるので、安心ですね。
また、アクシデントダメージプロテクションという「水濡れ・火災・水害・落下など」の通常保証には含まれない保証もある「あんしん保障サービスパック」という上位保証もあります。
サポートは24時間365日対応のチャットサポートや、使い方相談・故障診断・修理受付の電話サポートがあります。受付時間は朝9時から夜7時までになっています。
まとめ
良い点
・WiFi6対応!
・インテル11世代CPU搭載でサクサク快適
・バッテリー駆動時間が比較的長い
・有線接続が可能
残念な点
・この価格でTN液晶はきつい
・Iris Xe非搭載
・AMDプロセッサーの性能が低すぎる
・USB-Cに映像出力機能やPower Delivery機能がない
総合的に見て、なんと「もったいない」機種だと思います。他のLavieより安くするためにこうしたのかもしれませんが、何とも残念です。
ただし、Web検索や動画視聴などのライトな使い方をするユーザーや、パソコンをあまり使わない人であれば気にならないと思います。
本機種の最大のメリットは、日本生産の高品質で安心して使えるブランドだと思います。