OMEN Transcend 16のレビュー

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HPのゲーミングPCと言えば、ハイエンドモデルのOMENと初めてのゲーミングPCとして購入しやすいVictusがありますが、OMEN Transcendはゲームもするクリエイターに向いた機種で、外出先で動画編集などの作業をしても人目が気にならない外観です。

全体的にうまくまとまったスペックで、不満になるような点はありません。

当サイトの評価は、このようになりました。

スペック [usr 4.6]
コスパ [usr 3.9]
総合評価 [usr 4.4]

 

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OMEN Transcend 16のスペック

CPU Core i7-13700HX
Core i9-13900HX
メモリ 最大32GB
ストレージ SSD 最大2TB+空きスロット1つ
グラフィックス RTX 4060
RTX 4070
ディスプレイ(16型) WQXGA IPS/mini-LED 240Hz
sRGB 100%/DCI-P3 100%
OS Windows 11 Pro
通信 Wi-Fi 6E、1ギガビットイーサネット
生体認証 顔認証
WEBカメラ FHD 1080p
オーディオ Bang&Olfsen
寸法(幅×奥行×高さ) 356.5 × 269 × 19.9 mm
重さ 2.17㎏
バッテリー
電源
最大約6.5時間
230/280W
標準保証 1年間
価格 31.6万円~

<性能評価>

 

CPUは最新のインテル13世代で、最高性能のHXシリーズになります。「えっ?ノートパソコンだよね?」って驚くくらい高い性能で、これで満足いかない人はほとんどいないんじゃないかなと思います。

メモリも最新のDDR5-4800MHzか5600MHzで、最大32GBと大容量です。クリエイター向けを意識しているのであれば、最大64GB搭載できたら、業務用としても問題なくメイン機種として選べたと思います。まぁ、32GBあれば十分と言えば十分ですが。

SSDはPCIe 4.0×4が搭載で、M.2スロットが1つ空いており増設も可能です。データ転送速度もかなり速く、パソコンの起動やアプリの起動もサクサクです。

ディスプレイは、OMEN、もとい、HPのゲーミングPCでは初の画面アスペクト比が16:10になります。よ~うやく出ましたね。早いとこだと、2021年から16:10を採用し始めたので、OMENはすごく遅かったですね。

解像度は2.5K WQXGAで、視野角の広いIPS液晶か、輝度やコントラスト比が高いmini-LED液晶も選べます。色域はsRGB 100%かDCI-P3 100%があり、IPS液晶は400ニト、mini-LED液晶は1180ニトとわけわかんないくらい高輝度です。

400ニトあれば屋外でも使いやすいですが、1180ニトもあれば直射日光が当たるところでもディスプレイが見やすいです。

また、リフレッシュレートは240Hzと超ぬるぬるです。

グラフィックボードはミドルハイエンドモデルのRTX 4060か、ハイエンドモデルのRTX 4070が搭載でき、タイトルによってはQHD解像度でのプレイも視野に入ります。

その他のスペックはOSはWindows 11 Proで、1ギガビットイーサネット搭載、Wi-Fi 6に対応、ゲーミングPCでは珍しく顔認証も搭載、Webカメラは高画質のFHDになります。

ゲーマーにもクリエイターにも合うスペックを採用しており、ゲーミングPCにしては重たくない2.17㎏、そして普段使い用とそこまで変わらない寸法になっています。

筐体はVictusを思わせるような白で、ゲーミングPCっぽくないので、外出先で作業をすることがある人にも合うと思います。

 

 

公式サイト

 

2023年のトレンドと比較

2023年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)

13世代CPU DDR5 PCIe 4.0 アスペクト比16:10
Wi-Fi 6E sRGB 100%以上 輝度300nit以上 1080P Webカメラ
Thunderbolt 4 生体認証

 

 

 

旧モデルと比較

<左/本機種・右/OMEN 16>

旧モデルはないので、最新のOMEN 16と比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)

本機種 OMEN 16
CPU Core i7-13700HX
Core i9-13900HX
Core i7-13700HX
メモリ 32GB 16GB
ストレージ SSD ×2 SSD PCIe 4.0×2
GPU RTX 4060
RTX 4070
RTX 4060
RTX 4070
RTX 4080
ディスプレイ 16型 WQXGA IPS/mini-LED 240Hz
sRGB 100%/DCI-P3 100%
16.1型 QHD IPS 240Hz sRGB 100%
通信 Wi-Fi 6E、1Gbe
電源 230/280W 280W
重量 2.17kg 2.44㎏
寸法 356.5 × 269 × 19.9 mm 369 × 259.4 × 23.5 mm

優れている点

・Coe i9が選べる
・メモリ32GBが選べる
・ディスプレイ
・軽量・コンパクト

劣っている点

・RTX 4080が搭載できない
・価格が4万円ほど高い

最安値モデルのスペックは同じで、Core i7、メモリ16GB、SSD 1TB、RTX 4060で、本機31.6万円、OMEN 16は27.2万円となっています。また、OMEN 16は280Wですが、本機は230Wと小さくなります。

これを見たらRTX 4060モデルはOMEN 16の方がいいんじゃないか?と思いますが、OMEN 16は画面アスペクト比が未だに16:9なんですよね。そろそろ16:10にしないと、流行に置いて行かれるんじゃ?ってOMEN 16のレビューにも書いたんですが、これがネックかなと思います。

本機であれば17インチ並みの情報が表示できるので、一目で見て取れる情報量が多く、OMEN 16じゃ見えない部分も見えます。

ディスプレイの差で4万円は高い気もしますが、画面アスペクト比が16:10の方が断然良いです。

また、本機にはmini-LED液晶もあり、より高輝度でコントラスト比が高いです。

 

 

OMEN Transcend 16の特徴

OMEN Transcend 16 左斜め前から

ちょっと下ベゼル(画面の黒い枠)が太いですが、左右と上はすごく細いですね。

ベゼルだけじゃなく筐体もその他のOMENと比べるとコンパクトで、寸法はこちらになります。

・幅 356.5㎜
・奥行 269㎜
・高さ 19.9㎜

個人向けPCの最上位モデルであるSpectre x360 16-fの寸法は

・幅 358㎜
・奥行 246㎜
・高さ 18.9㎜

で、奥行きはOMENの方が2㎝ちょっと大きいですが、その他は同じくらいですね。そのくらいコンパクトな筐体です。

重さは2.17㎏とちょっと軽いくらいですが、グラボ付きの高性能PCなのでこんなもんかなと思います。

 

OMEN Transcend 16 右側面

厚さは19.9㎜と、ぎりぎり薄型と呼んでいい大きさです。一般的なハイエンドゲーミングPCは2.5㎝~3㎝ほどの厚さなので、これらに比べると格段に薄いです。

 

OMEN Transcend 16 背面

筐体はマグネシウム/アルミニウム合金を使用し、堅牢性と軽量性を両立しています。天板は、指紋が付きにくく引っかき傷にも強いAED(アニオン電着塗装)加工を施しており、気軽に持ち運びができます。

カラーはセラミックホワイトと言い、セラミックと言えば陶磁器を思い浮かべると思いますが、名前の通りセラミックの質感があります。

排気口は左右と背面2か所の4方向排気を採用しており、合計6方向のエアフローの冷却があり、前世代のOMENと比べ最大34%パフォーマンスがアップしたとのことです。

 

OMEN Transcend 16 筐体内部

2つのファンがあり、ヒートパイプが張り巡らされていますね。底面の通気孔は、底面カバーの半分ほどの大きさで、がっつりフレッシュエアーを吸い込んでくれます。

 

OMEN Transcend 16 左側面

インターフェイスは左にUSB4(Thunderbolt 4対応)が2つ、右にUSB-Aが1つあり、背面にRJ45とHDMI、USB-Aがもう1つ、そして電源コネクタがあります。

HDMIなど常時繋ぐことが多いものが背面にあるので、デスク上がケーブルでごちゃごちゃなりにくいです。USB4が背面に合ったら、ドックを使ってもスマートな見た目にできましたね。

 

 

Webカメラ周り

OMEN Transcend 16 正面

Webカメラは顔認証のIRカメラ付きで、高解像度のFHD 1080pになります。

Web会議や配信にも便利で、相手により良い映像が映し出されます。また、プライバシーシャッターも搭載しており、カメラを使わないときは閉じておくと、万が一の際も安心です。

スピーカーとマイクは2つずつ搭載しており、オーディオは高級老舗ブランドのバング&オルフセンになっています。

 

 

キーボード

OMEN Transcend 16 キーボード

キーボードは16インチでは珍しくテンキーがなく、広々として見えますが、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7 × 18.7㎜と、普通です。

また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、高速タイピングもしやすいです。

バックライトは4ゾーン RGBライティングで、26キーロールオーバー、アンチゴーストに対応しています。アンチゴーストはキーの誤認識を防ぎ、26キーロールオーバーは26個のキーを同時に押しても全部認識します。

 

 

OMEN Gaming Hub

OMEN Gaming Hub

OMEN Gaming Hubよりファンのスピードを調整したり、ネットワークブースターで必要なアプリにより重点を置いて通信したり、電圧やライティングを設定したりできます。

ゲーム使用時だけでなく、ゲームを使っていないときは性能を下げて静かに使ったりできるので、パソコンにも環境にも優しいです。

また、「OMEN Gaming Hub」はゲーム管理や配信ツールとしても使えるので、非常に使い勝手が良いです。

ゲーム管理でインストールされているゲームのWindowsキーを無効化することが出来るので、高価なゲーミングキーボーも不要ですね。他にもWindowsの省電力機能を無効化したり、メモリブースト、Windows自動更新を無効化等、ゲーム中に想定される不安要素を潰してくれる強い味方です。

 

 

CPU

Core i9-13900HX Core i7-13700HX Core i5-13500HX
Pコア 8 8 6
Eコア 16 8 8
スレッド 32 24 20
キャッシュ 36MB 30MB 24MB
ターボブースト/ターボブーストMax3.0 5.4GHz 5.0GHz 4.7GHz
Pコア最大周波数 5.4GHz 5.0GHz 4.7GHz
Pコア基本周波数 2.2GHz 2.1GHz 1.8GHz
Eコア最大周波数 3.9GHz 3.7GHz 3.5GHz
GPU実行ユニット 32EU 32EU 16EU
ベースパワー 55W
マックスパワー 157W

おっと、Core i5-13500HXはないですね。書いてしまったので、比較としてそのまま記載しています(笑)。

CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。

また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。

また、ターボブーストMax3.0対応で,プロセッサーの中の最もパフォーマンスの高いコアを識別し、電力と熱のヘッドルームを利用して、必要に応じてそれらのコアの周波数をあげることにより更なるパフォーマンスを提供します

こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。

 

スコアの目安

  • 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
  • 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
  • 15000~・ハイエンドPCに搭載される
  • 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い

CPU Markスコア

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-13900HX  46415
Core i9-12900HX  33727
Core i7-13700HX  33484
Core i7-1370P  25032
Core i7-1360P  21323
Core i5-1350P  20032
Core i7-1260P  18691
Core i5-1340P  17878
Core i5-1240P  17318

 

Geekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。

マルチコアシングルコア

マルチコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-13900HX  19105
Core i7-13700HX  13914
Core i9-13900H  12706
Core i7-13700H  12410
Core i5-13500H  12215
Core i5-1340P  10302
Core i7-1360P  9542
Core i5-1335U  8102

シングルコア性能

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

Core i9-13900HX  2880
Core i9-13900H  2617
Core i7-13700H  2563
Core i7-1370P  2536
Core i7-13700HX  2465
Core i5-13500H  2378
Core i7-1360P  2306
Core i5-1340P  2217
Core i5-1335U  2183

 

グラフィックス

RTX 4070 Laptop RTX 4060 Laptop
コードネーム Ada Lovelace
CUDAコア 4608基 3072基
RTコア 36基 24基
Tensorコア 144基 96基
ブーストクロック 2175MHz 2370MHz
メモリタイプ GDDR6
メモリ容量 8GB 8GB
メモリバス幅 128ビット 128ビット
メモリ帯域幅 256GB/s 256GB/s
TGP 140W

グラフィックスはハイエンドとミドルハイクラスに別れており、予算やゲームによってスペックを変更できます。

RTX 40シリーズは最新のモデルで、レイトレーシング対応でより美しい描写が可能です。また、AIを搭載したDLSS 3にも対応しているので、ゲームによってはfpsを落とさずに画質をアップできます。

リアルタイムレイトレーシング<レイトレーシングOFF> リアルタイムレイトレーシング<レイトレーシングON>

DLSS OnとOFFの比較<DLSS ONとOFFの比較・NVIDIA公式より>

こちらはDirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。

Fire StrikeTime Spy

Fire Strike

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4090  35361
RTX 4080  33106
RTX 3080 Ti  26136
RTX 4070  26024
RTX 3070 Ti  24924
RTX 4060  23768
RTX 3080  23637
RTX 3070  22431
RTX 2080S  21862
RTX 2080  20939
Radeon RX 6600M  20048
Radeon RX 6600M  19910
RTX 2070 Super  19070
RTX 4050  18269
RTX 3060  17853
RTX 3050  10718

Time Spy

オレンジ色・・・本機種 青・・・比較

RTX 4090  20269
RTX 4080  18091
RTX 3080 Ti  12599
RTX 4070  12310
RTX 3080  11510
RTX 3070 Ti  11427
RTX 4060  10653
RTX 3070  10260
RTX 2080S  10096
RTX 2080  9585
Radeon RX 6600M  8623
RTX 4050  8498
RTX 2070 Super  8328
RTX 3060  8323
RTX 3050  5018

 

ゲームのベンチマーク

スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。また、画質は特別表記がなければ最高画質です。

 

RTX 4070ゲームベンチマーク

青・・・FHD 赤・・・QHD

Watch Dogs Legion  89
 64
Horizon Zero Dawn  126
 98
Red Dead Redemption 2  88
 52
Assassin’s Creed Odyssey  60
 49
Monster Hunter World  88
 58
Far Cry New Dawn  94
 83
Cyberpunk 2077  88
 54
Apex Legends  135
 106

 

RTX 4060 ゲームベンチマーク

青・・・FHD高画質 赤・・・FHD最高画質

Watch Dogs Legion  84
 65
Horizon Zero Dawn  95
 108
Red Dead Redemption 2  65
 43
Assassin’s Creed Odyssey  77
 60
Monster Hunter World  98
 85
Far Cry New Dawn  98
 90
Cyberpunk 2077  68
 74
Apex Legends  127
 128
Fotnite  132
 117

 

 

ディスプレイ

OMEN Transcend 16 ディスプレイ

ディスプレイは2種類あり、IPS液晶のものはゲーマー向け、mini-LED液晶はクリエイター向けです。解像度はどちらもWQXGA(2560×1600ドット)で、リフレッシュレートは240Hzになります。

・IPS液晶、sRGB 100%、400ニト、応答速度は7ms

・mini-LED液晶、DCI-P3 100%、1180ニト、応答速度は5ms、HDR 1000

どちらも画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。先述しましたが、ついにOMENにも16:10のディスプレイができたのはうれしいですね。ずっと他社に後れを取っていましたからね。

解像度は2.5Kと高精細で、今までぼやけて見えていたところもはっきり見やすくなっています。

リフレッシュレートは240Hzとちょうぬるぬるで、プロやガチ勢向けです。140Hzや165Hzのディスプレイで伸び悩んでいた人は、240Hzにすると今までの限界を破れる可能性もあります。

 

OMEN Transcend 16 IPS液晶とmini-LED液晶の比較<左・mini-LED/右・IPS>

本機はIPS液晶とmini-LED液晶がありますが、miniLED液晶はより高輝度で、高コントラストになります。輝度は1180ニトなんて言う、PCではあまり聞いたことない様な高い輝度で、日の当たる屋外でも快適に作業ができます。

 

DCI-P3 100%とsRGB 100%のディスプレイ

左がDCI-P3 100%で、右がsRGB 100%です。輝度が違うのでsRGB 100%の方が若干暗い色が強く見えますが、DCI-P3 100%の方がしっかりと色を表現しています。

また、DCI-P3 100%のディスプレイはHDR 1000というハイダイナミックレンジに対応しており、より現実の色に近い色彩です。

 

 

メモリ

メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。

メモリは2種類あり、Core i7モデルはDDR5-4800MHz、Core i9モデルはDDR5-5600MHzで、スロットは2つになります。

この動作周波数が高い方が処理速度が上がるので、理論値的にはCore i9モデルの方がより速く動作します。ただし、体感じゃわからないと思います。

 

 

ストレージ

ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。

搭載ストレージも最新のSSD PCIe 4.0×4で、Core i7モデルは1TB、Core i9モデルは2TBになります。M.2スロットがもう一つあるので、増設も可能です。

こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。

シーケンシャル速度

オレンジ色・・・リード 青・・・ライト

PCIe 4.0×4  ~約7000MB/秒
 ~約5000MB/秒
PCIe 3.0×4  ~約3000MB/秒
 ~約2000MB/秒
HDD  600MB/秒
 200MB/秒

 

 

 

通信

対応周波数 速度
IEEE802.11ac
(Wi-Fi 5)
5GHz 6.9Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6)
2.4/5GHz 9.6Gbps
IEEE802.11ax
(Wi-Fi 6E)
2.4/5/6GHz 9.6Gbps

次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。

Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。

また、1ギガビットイーサネットも搭載しているので、無線でも有線でもサクサク使えます。

 

 

 

電源とバッテリー

最大バッテリー駆動時間は、Core i7モデルが6時間半、Core i9モデルは4時間半となっています。グラボ搭載モデルなので、このくらいかと思います。

急速充電に対応しているので、30分で50%の充電が可能です。

電源はちょっと小さめで、Core i7モデルは230W、Core i9モデルは280Wになります。

CPUとGPUを同時にフルパワーで使うことなんてないので十分ですが、

・CPUは最大157W
・GPUは最大140W

で、合計すると297Wになります。計算上の電源が足りていないので、おそらくGPUのTGPを下げていると思います。

とは言え、どんなに付加の高いことをやっていても、297Wまで行かないんじゃないかなと思います。

 

 

インターフェイス

インターフェイスは豊富ではないですが、ゲーマーには困らない程度にポートがあります。クリエイターにはちょっと残念で、SDカードリーダーがありません。カメラを使う人は、SDカードリーダーが必要です。

また、すべてのUSB Type-Aのデータ転送速度は5Gbpsです。

 

OMEN Transcend 16 背面

背面には電源コネクタ、RJ45、HDMI 2.1、そしてUSB Type-Aになります。ある程度のケーブルは背面から机の裏にまわせば、デスクもすっきりしますね。

 

OMEN Transcend 16 右側面

右側面はUSB Type-Aのみです。

 

OMEN Transcend 16 左側面

左側面はUSB4(Thunderbolt 4対応)が2つに、ヘッドフォン/マイクジャックになりま、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。

  • Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
  • 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
  • PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
  • 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
  • 8K出力にも対応

 

 

サポート・保証

Cafe de OMEN・Omenのサポート

HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。

また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。

  • 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
  • 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料

ゲーミングPC用のCAFE DE OMENという「技術的サポートと修理受付窓口」があり、1年間利用でき、受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。

このサポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。

 

 

ライバル機種

 

Envy 16

HP Envy 16HP個人向け機種の最高スペックで、最新スペック満載のクリエイターPCです。特にディスプレイが高品質で、4K OLEDでDCI-P3 100%の広色域もあります。画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、より多くの情報を表示できます。より重たいですが、ゲーミングPCはちょっと・・・と言う方は、Envy 16も候補になると思います

CPU Core i9-12900H
Core i7-13700H
Core i9-13900H
メモリ DDR5 最大32GB
ストレージ SSD PCIe 4.0 最大2TB
グラフィックス RTX 3060
RTX 4060
ディスプレイ(16型) WQXGA IPS
UHD+OLED タッチ
通信 Wi-Fi 6E
オーディオ Bang & Olufsen クアッドスピーカー
その他 顔認証、Webカメラ 500万画素
重さ 2.67㎏
バッテリー 最大5時間半
価格 25.9万円~

レビュー

 

Legion Slim 7i Gen 8

Legion Slim 7i Gen 8 16型 Intel 正面ハイエンドゲーミングPCで、持ち運びを想定したスペックになっています。このスペックで約2㎏と軽く、普段使いモデル並のコンパクトな筐体です。性能は若干下がりますが、OMENに比べ価格が50%ほど安いです

CPU Core i7-13700H
Core i9-13900H
メモリ 最大32GB
ストレージ SSD ×2
グラフィックス RTX 4060
RTX 4070
ディスプレイ(16型) WQXGA IPS 240H
3.2K IPS 165Hz
無線 Wi-Fi 6E
生体認証 指紋センサー
WEBカメラ 1080p FHD
バッテリー
電源
最大約12.6時間
230W
価格 21.8万円~

レビュー

 

 

まとめ

良い点

・ゲーミングPCにしては小型軽量で持ち運びがしやすい
・アルミ/マグネシウム合金でおしゃれ・傷もつきにくい、堅牢性もあり
・画面比が16:10で、16インチでも17インチ並みの情報が表示される
・SSDの増設が可能
・ディスプレイが高品質
・高画質FHD Webカメラ搭載

 

残念な点

・ちょっと電源が小さい

 

総合評価

高性能PCと持ち運び用PCの中間と言った感じで、絶妙なバランスの機種ですね。十分な性能を保ちつつ、可能な限りコンパクトで軽くしているので、家ではゲームもやって、外出先ではクリエイティブワークをするような人に使いやすいと思います。

本機の外観はこてこてのゲーミングPCではないので、どこに持って行っても後ろめたさを感じることはないと思います。

 

 

公式サイト