HPのゲーミングPCと言えば、ハイエンドモデルのOMENと初めてのゲーミングPCとして購入しやすいVictusがありますが、OMEN Transcendはゲームもするクリエイターに向いた機種で、外出先で動画編集などの作業をしても人目が気にならない外観です。
全体的にうまくまとまったスペックで、不満になるような点はありません。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 4.6] |
---|---|
コスパ | [usr 3.9] |
総合評価 | [usr 4.4] |
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Contents
OMEN Transcend 16のスペック
CPU | Core i7-13700HX Core i9-13900HX |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD 最大2TB+空きスロット1つ |
グラフィックス | RTX 4060 RTX 4070 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA IPS/mini-LED 240Hz sRGB 100%/DCI-P3 100% |
OS | Windows 11 Pro |
通信 | Wi-Fi 6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | 顔認証 |
WEBカメラ | FHD 1080p |
オーディオ | Bang&Olfsen |
寸法(幅×奥行×高さ) | 356.5 × 269 × 19.9 mm |
重さ | 2.17㎏ |
バッテリー 電源 |
最大約6.5時間 230/280W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 31.6万円~ |
<性能評価>
CPUは最新のインテル13世代で、最高性能のHXシリーズになります。「えっ?ノートパソコンだよね?」って驚くくらい高い性能で、これで満足いかない人はほとんどいないんじゃないかなと思います。
メモリも最新のDDR5-4800MHzか5600MHzで、最大32GBと大容量です。クリエイター向けを意識しているのであれば、最大64GB搭載できたら、業務用としても問題なくメイン機種として選べたと思います。まぁ、32GBあれば十分と言えば十分ですが。
SSDはPCIe 4.0×4が搭載で、M.2スロットが1つ空いており増設も可能です。データ転送速度もかなり速く、パソコンの起動やアプリの起動もサクサクです。
ディスプレイは、OMEN、もとい、HPのゲーミングPCでは初の画面アスペクト比が16:10になります。よ~うやく出ましたね。早いとこだと、2021年から16:10を採用し始めたので、OMENはすごく遅かったですね。
解像度は2.5K WQXGAで、視野角の広いIPS液晶か、輝度やコントラスト比が高いmini-LED液晶も選べます。色域はsRGB 100%かDCI-P3 100%があり、IPS液晶は400ニト、mini-LED液晶は1180ニトとわけわかんないくらい高輝度です。
400ニトあれば屋外でも使いやすいですが、1180ニトもあれば直射日光が当たるところでもディスプレイが見やすいです。
また、リフレッシュレートは240Hzと超ぬるぬるです。
グラフィックボードはミドルハイエンドモデルのRTX 4060か、ハイエンドモデルのRTX 4070が搭載でき、タイトルによってはQHD解像度でのプレイも視野に入ります。
その他のスペックはOSはWindows 11 Proで、1ギガビットイーサネット搭載、Wi-Fi 6に対応、ゲーミングPCでは珍しく顔認証も搭載、Webカメラは高画質のFHDになります。
ゲーマーにもクリエイターにも合うスペックを採用しており、ゲーミングPCにしては重たくない2.17㎏、そして普段使い用とそこまで変わらない寸法になっています。
筐体はVictusを思わせるような白で、ゲーミングPCっぽくないので、外出先で作業をすることがある人にも合うと思います。
2023年のトレンドと比較
2023年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
13世代CPU | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Wi-Fi 6E | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt 4 | 生体認証 | ||
〇 | 〇 |
旧モデルと比較
<左/本機種・右/OMEN 16>
旧モデルはないので、最新のOMEN 16と比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | OMEN 16 | |
CPU | Core i7-13700HX Core i9-13900HX |
Core i7-13700HX |
メモリ | 32GB | 16GB |
ストレージ | SSD ×2 | SSD PCIe 4.0×2 |
GPU | RTX 4060 RTX 4070 |
RTX 4060 RTX 4070 RTX 4080 |
ディスプレイ | 16型 WQXGA IPS/mini-LED 240Hz sRGB 100%/DCI-P3 100% |
16.1型 QHD IPS 240Hz sRGB 100% |
通信 | Wi-Fi 6E、1Gbe | |
電源 | 230/280W | 280W |
重量 | 2.17kg | 2.44㎏ |
寸法 | 356.5 × 269 × 19.9 mm | 369 × 259.4 × 23.5 mm |
優れている点
・Coe i9が選べる
・メモリ32GBが選べる
・ディスプレイ
・軽量・コンパクト
劣っている点
・RTX 4080が搭載できない
・価格が4万円ほど高い
最安値モデルのスペックは同じで、Core i7、メモリ16GB、SSD 1TB、RTX 4060で、本機31.6万円、OMEN 16は27.2万円となっています。また、OMEN 16は280Wですが、本機は230Wと小さくなります。
これを見たらRTX 4060モデルはOMEN 16の方がいいんじゃないか?と思いますが、OMEN 16は画面アスペクト比が未だに16:9なんですよね。そろそろ16:10にしないと、流行に置いて行かれるんじゃ?ってOMEN 16のレビューにも書いたんですが、これがネックかなと思います。
本機であれば17インチ並みの情報が表示できるので、一目で見て取れる情報量が多く、OMEN 16じゃ見えない部分も見えます。
ディスプレイの差で4万円は高い気もしますが、画面アスペクト比が16:10の方が断然良いです。
また、本機にはmini-LED液晶もあり、より高輝度でコントラスト比が高いです。
OMEN Transcend 16の特徴
ちょっと下ベゼル(画面の黒い枠)が太いですが、左右と上はすごく細いですね。
ベゼルだけじゃなく筐体もその他のOMENと比べるとコンパクトで、寸法はこちらになります。
・幅 356.5㎜
・奥行 269㎜
・高さ 19.9㎜
個人向けPCの最上位モデルであるSpectre x360 16-fの寸法は
・幅 358㎜
・奥行 246㎜
・高さ 18.9㎜
で、奥行きはOMENの方が2㎝ちょっと大きいですが、その他は同じくらいですね。そのくらいコンパクトな筐体です。
重さは2.17㎏とちょっと軽いくらいですが、グラボ付きの高性能PCなのでこんなもんかなと思います。
厚さは19.9㎜と、ぎりぎり薄型と呼んでいい大きさです。一般的なハイエンドゲーミングPCは2.5㎝~3㎝ほどの厚さなので、これらに比べると格段に薄いです。
筐体はマグネシウム/アルミニウム合金を使用し、堅牢性と軽量性を両立しています。天板は、指紋が付きにくく引っかき傷にも強いAED(アニオン電着塗装)加工を施しており、気軽に持ち運びができます。
カラーはセラミックホワイトと言い、セラミックと言えば陶磁器を思い浮かべると思いますが、名前の通りセラミックの質感があります。
排気口は左右と背面2か所の4方向排気を採用しており、合計6方向のエアフローの冷却があり、前世代のOMENと比べ最大34%パフォーマンスがアップしたとのことです。
2つのファンがあり、ヒートパイプが張り巡らされていますね。底面の通気孔は、底面カバーの半分ほどの大きさで、がっつりフレッシュエアーを吸い込んでくれます。
インターフェイスは左にUSB4(Thunderbolt 4対応)が2つ、右にUSB-Aが1つあり、背面にRJ45とHDMI、USB-Aがもう1つ、そして電源コネクタがあります。
HDMIなど常時繋ぐことが多いものが背面にあるので、デスク上がケーブルでごちゃごちゃなりにくいです。USB4が背面に合ったら、ドックを使ってもスマートな見た目にできましたね。
Webカメラ周り
Webカメラは顔認証のIRカメラ付きで、高解像度のFHD 1080pになります。
Web会議や配信にも便利で、相手により良い映像が映し出されます。また、プライバシーシャッターも搭載しており、カメラを使わないときは閉じておくと、万が一の際も安心です。
スピーカーとマイクは2つずつ搭載しており、オーディオは高級老舗ブランドのバング&オルフセンになっています。
キーボード
キーボードは16インチでは珍しくテンキーがなく、広々として見えますが、キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7 × 18.7㎜と、普通です。
また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、高速タイピングもしやすいです。
バックライトは4ゾーン RGBライティングで、26キーロールオーバー、アンチゴーストに対応しています。アンチゴーストはキーの誤認識を防ぎ、26キーロールオーバーは26個のキーを同時に押しても全部認識します。
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming Hubよりファンのスピードを調整したり、ネットワークブースターで必要なアプリにより重点を置いて通信したり、電圧やライティングを設定したりできます。
ゲーム使用時だけでなく、ゲームを使っていないときは性能を下げて静かに使ったりできるので、パソコンにも環境にも優しいです。
また、「OMEN Gaming Hub」はゲーム管理や配信ツールとしても使えるので、非常に使い勝手が良いです。
ゲーム管理でインストールされているゲームのWindowsキーを無効化することが出来るので、高価なゲーミングキーボーも不要ですね。他にもWindowsの省電力機能を無効化したり、メモリブースト、Windows自動更新を無効化等、ゲーム中に想定される不安要素を潰してくれる強い味方です。
CPU
Core i9-13900HX | Core i7-13700HX | Core i5-13500HX | |
Pコア | 8 | 8 | 6 |
Eコア | 16 | 8 | 8 |
スレッド | 32 | 24 | 20 |
キャッシュ | 36MB | 30MB | 24MB |
ターボブースト/ターボブーストMax3.0 | 5.4GHz | 5.0GHz | 4.7GHz |
Pコア最大周波数 | 5.4GHz | 5.0GHz | 4.7GHz |
Pコア基本周波数 | 2.2GHz | 2.1GHz | 1.8GHz |
Eコア最大周波数 | 3.9GHz | 3.7GHz | 3.5GHz |
GPU実行ユニット | 32EU | 32EU | 16EU |
ベースパワー | 55W | ||
マックスパワー | 157W |
おっと、Core i5-13500HXはないですね。書いてしまったので、比較としてそのまま記載しています(笑)。
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
また、ターボブーストMax3.0対応で,プロセッサーの中の最もパフォーマンスの高いコアを識別し、電力と熱のヘッドルームを利用して、必要に応じてそれらのコアの周波数をあげることにより更なるパフォーマンスを提供します
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
---|---|
Core i9-12900HX | |
Core i7-13700HX | |
Core i7-1370P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1350P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1240P |
Geekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
---|---|
Core i7-13700HX | |
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i5-1340P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1335U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
---|---|
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core i7-1370P | |
Core i7-13700HX | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U |
グラフィックス
RTX 4070 Laptop | RTX 4060 Laptop | |
コードネーム | Ada Lovelace | |
CUDAコア | 4608基 | 3072基 |
RTコア | 36基 | 24基 |
Tensorコア | 144基 | 96基 |
ブーストクロック | 2175MHz | 2370MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | |
メモリ容量 | 8GB | 8GB |
メモリバス幅 | 128ビット | 128ビット |
メモリ帯域幅 | 256GB/s | 256GB/s |
TGP | 140W |
グラフィックスはハイエンドとミドルハイクラスに別れており、予算やゲームによってスペックを変更できます。
RTX 40シリーズは最新のモデルで、レイトレーシング対応でより美しい描写が可能です。また、AIを搭載したDLSS 3にも対応しているので、ゲームによってはfpsを落とさずに画質をアップできます。
<レイトレーシングOFF> | <レイトレーシングON> |
<DLSS ONとOFFの比較・NVIDIA公式より>
こちらはDirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
---|---|
RTX 4080 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 4070 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
Radeon RX 6600M | |
Radeon RX 6600M | |
RTX 2070 Super | |
RTX 4050 | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
---|---|
RTX 4080 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 4060 | |
RTX 3070 | |
RTX 2080S | |
RTX 2080 | |
Radeon RX 6600M | |
RTX 4050 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
ゲームのベンチマーク
スコアの単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)で、60以上が「快適」にプレイできる目安です。スペックや状況により数値は変動するので、参考値として見てください。また、画質は特別表記がなければ最高画質です。
RTX 4070ゲームベンチマーク
青・・・FHD 赤・・・QHD
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends |
RTX 4060 ゲームベンチマーク
青・・・FHD高画質 赤・・・FHD最高画質
Watch Dogs Legion | |
---|---|
Horizon Zero Dawn | |
Red Dead Redemption 2 | |
Assassin’s Creed Odyssey | |
Monster Hunter World | |
Far Cry New Dawn | |
Cyberpunk 2077 | |
Apex Legends | |
Fotnite |
ディスプレイ
ディスプレイは2種類あり、IPS液晶のものはゲーマー向け、mini-LED液晶はクリエイター向けです。解像度はどちらもWQXGA(2560×1600ドット)で、リフレッシュレートは240Hzになります。
・IPS液晶、sRGB 100%、400ニト、応答速度は7ms
・mini-LED液晶、DCI-P3 100%、1180ニト、応答速度は5ms、HDR 1000
どちらも画面アスペクト比が16:10と縦に長く、16インチでも17インチ並みの情報が表示されます。先述しましたが、ついにOMENにも16:10のディスプレイができたのはうれしいですね。ずっと他社に後れを取っていましたからね。
解像度は2.5Kと高精細で、今までぼやけて見えていたところもはっきり見やすくなっています。
リフレッシュレートは240Hzとちょうぬるぬるで、プロやガチ勢向けです。140Hzや165Hzのディスプレイで伸び悩んでいた人は、240Hzにすると今までの限界を破れる可能性もあります。
<左・mini-LED/右・IPS>
本機はIPS液晶とmini-LED液晶がありますが、miniLED液晶はより高輝度で、高コントラストになります。輝度は1180ニトなんて言う、PCではあまり聞いたことない様な高い輝度で、日の当たる屋外でも快適に作業ができます。
左がDCI-P3 100%で、右がsRGB 100%です。輝度が違うのでsRGB 100%の方が若干暗い色が強く見えますが、DCI-P3 100%の方がしっかりと色を表現しています。
また、DCI-P3 100%のディスプレイはHDR 1000というハイダイナミックレンジに対応しており、より現実の色に近い色彩です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリは2種類あり、Core i7モデルはDDR5-4800MHz、Core i9モデルはDDR5-5600MHzで、スロットは2つになります。
この動作周波数が高い方が処理速度が上がるので、理論値的にはCore i9モデルの方がより速く動作します。ただし、体感じゃわからないと思います。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージも最新のSSD PCIe 4.0×4で、Core i7モデルは1TB、Core i9モデルは2TBになります。M.2スロットがもう一つあるので、増設も可能です。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャル速度
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
通信
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
また、1ギガビットイーサネットも搭載しているので、無線でも有線でもサクサク使えます。
電源とバッテリー
最大バッテリー駆動時間は、Core i7モデルが6時間半、Core i9モデルは4時間半となっています。グラボ搭載モデルなので、このくらいかと思います。
急速充電に対応しているので、30分で50%の充電が可能です。
電源はちょっと小さめで、Core i7モデルは230W、Core i9モデルは280Wになります。
CPUとGPUを同時にフルパワーで使うことなんてないので十分ですが、
・CPUは最大157W
・GPUは最大140W
で、合計すると297Wになります。計算上の電源が足りていないので、おそらくGPUのTGPを下げていると思います。
とは言え、どんなに付加の高いことをやっていても、297Wまで行かないんじゃないかなと思います。
インターフェイス
インターフェイスは豊富ではないですが、ゲーマーには困らない程度にポートがあります。クリエイターにはちょっと残念で、SDカードリーダーがありません。カメラを使う人は、SDカードリーダーが必要です。
また、すべてのUSB Type-Aのデータ転送速度は5Gbpsです。
背面には電源コネクタ、RJ45、HDMI 2.1、そしてUSB Type-Aになります。ある程度のケーブルは背面から机の裏にまわせば、デスクもすっきりしますね。
右側面はUSB Type-Aのみです。
左側面はUSB4(Thunderbolt 4対応)が2つに、ヘッドフォン/マイクジャックになりま、Thunderbolt 4にはこういった機能・性能があります。
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付き、DC-in機能付き
- 最大データ転送速度40GB/秒が2mのケーブルでも出る(以前は0.8mまで)
- PCIeの転送速度は32GB、ストレージ転送速度は最大3000Mbps
- 4Kディスプレイ2台同時に出力可能
- 8K出力にも対応
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
ゲーミングPC用のCAFE DE OMENという「技術的サポートと修理受付窓口」があり、1年間利用でき、受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。
このサポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。
ライバル機種
Envy 16
HP個人向け機種の最高スペックで、最新スペック満載のクリエイターPCです。特にディスプレイが高品質で、4K OLEDでDCI-P3 100%の広色域もあります。画面アスペクト比が16:10と縦に長いので、より多くの情報を表示できます。より重たいですが、ゲーミングPCはちょっと・・・と言う方は、Envy 16も候補になると思います
CPU | Core i9-12900H Core i7-13700H Core i9-13900H |
---|---|
メモリ | DDR5 最大32GB |
ストレージ | SSD PCIe 4.0 最大2TB |
グラフィックス | RTX 3060 RTX 4060 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA IPS UHD+OLED タッチ |
通信 | Wi-Fi 6E |
オーディオ | Bang & Olufsen クアッドスピーカー |
その他 | 顔認証、Webカメラ 500万画素 |
重さ | 2.67㎏ |
バッテリー | 最大5時間半 |
価格 | 25.9万円~ |
Legion Slim 7i Gen 8
ハイエンドゲーミングPCで、持ち運びを想定したスペックになっています。このスペックで約2㎏と軽く、普段使いモデル並のコンパクトな筐体です。性能は若干下がりますが、OMENに比べ価格が50%ほど安いです
CPU | Core i7-13700H Core i9-13900H |
---|---|
メモリ | 最大32GB |
ストレージ | SSD ×2 |
グラフィックス | RTX 4060 RTX 4070 |
ディスプレイ(16型) | WQXGA IPS 240H 3.2K IPS 165Hz |
無線 | Wi-Fi 6E |
生体認証 | 指紋センサー |
WEBカメラ | 1080p FHD |
バッテリー 電源 |
最大約12.6時間 230W |
価格 | 21.8万円~ |
まとめ
良い点
・ゲーミングPCにしては小型軽量で持ち運びがしやすい
・アルミ/マグネシウム合金でおしゃれ・傷もつきにくい、堅牢性もあり
・画面比が16:10で、16インチでも17インチ並みの情報が表示される
・SSDの増設が可能
・ディスプレイが高品質
・高画質FHD Webカメラ搭載
残念な点
・ちょっと電源が小さい
総合評価
高性能PCと持ち運び用PCの中間と言った感じで、絶妙なバランスの機種ですね。十分な性能を保ちつつ、可能な限りコンパクトで軽くしているので、家ではゲームもやって、外出先ではクリエイティブワークをするような人に使いやすいと思います。
本機の外観はこてこてのゲーミングPCではないので、どこに持って行っても後ろめたさを感じることはないと思います。