Ryzen 5000Hシリーズのプロセッサー搭載でかなり性能が高く、グラフィックボードには最大でRTX 3050 Tiが搭載可能です。旧モデルに比べかなり性能が上がっており、プレイできるタイトルの幅も広がりましたね。
ただし本機はあくまでPavilionシリーズなので、ゲーミングPCのOMENから見たら見劣りしますが、それでもカジュアルゲーマーには十分な性能だと思います。
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Contents
HP Pavilion Gaming 15-ec2000のスペックレビュー
APU | AMD Ryzen 5 5600H AMD Ryzen 7 5800H |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | GTX 1650 RTX 3050 Laptop GPU RTX 3050 Ti Laptop GPU |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 250nit |
リフレッシュレート | 144Hz |
無線 | WIFi6、Bluetooth 5.0 |
有線 | 内蔵ギガビットLAN |
セキュリティ | TPM |
電源 | 150W/GTX モデル 200W/RTXモデル |
寸法(幅x奥行きx高さ) | 360 x 256 x 23.5㎜ |
重さ | 2.08㎏ |
バッテリー | 最大7時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 9.4万円~ |
パソコンの頭脳であるプロセッサー(APU)は最新のRyzen 5000Hシリーズで、Zen 3アーキテクチャになります。公式サイトでは「PCゲーマーに最適な世界最速コア」と謳われているように、かなり高い性能です。
ダイの全要素が隣り合わせなので、コアからコア、およびコアからキャッシュへのレイテンシーが大幅に短縮されたり、より高いIPC(クロック当たりの実行命令数)になったりと、より快適にプレイできるようになっています。
メモリはDDR4 3200MHzでメモリスロット2つになり、最大16GBです。仕様書には「最大16GB」と記載されていますが、スロットが2つあるので32GBに増設も可能です。(でも、保証が外れると思います)
ストレージは最大でSSD 1TBと十分な容量ですね。M.2 PCIe NVMeの最速SSDなので、パソコンの起動もゲームのロード時間も短縮です。
ディスプレイは15.6型FHDディスプレイで、視野角も広くコントラスト比も高いIPS液晶です。輝度が250nitと普通ですが、日の当たる場所でプレイしない限り暗いと思うことはないと思います。ただしリフレッシュレートは144Hzなので、ぬるぬるプレイできますね。
グラフィックボードにはローエンドモデルのGTX 1650か、最新のRTX 3050、3050 Tiが選べます。カジュアルゲーマー向けのスペックです。
価格も9.4万円からとそこそこ安い価格なので、初めてのゲーミングPCとしては購入しやすいと思います。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/Pavilion Gaming 15-ec1000>
旧モデルのPavilion Gaming 15-ec1000との比較です。同じ筐体を使用しており、変更点はAPUとGPUになります(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Gaming 15-ec1000 | |
APU | Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
Ryzen 5 4600H Ryzen 7 4800H |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | SSD | SSD +HDD |
GPU | GTX 1650 RTX 3050 RTX 3050 Ti |
GTX 1650 |
ディスプレイ | FHD 144Hz | |
無線 | WiFi6 | |
バッテリー | 7時間 | 8時間 |
電源 | 150W/200W | 150W |
重量 | 2.08㎏ | |
価格 | 9.4万円~ | 9.5万円~ |
プロセッサーとグラフィックボードが最新のものになり、最低価格が1000円下がりましたね。
こちらは新旧モデルのPassmarkスコアと、Fire Srike Graphicsのベンチマークスコアです。
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 Ti Laptop | |
---|---|
RTX 3050 Laptop | |
GTX 1650 Mobile |
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800H | |
---|---|
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 4800H | |
Ryzen 5 4600H |
ライバル機種
<左から本機種・OMEN 15・Lenovo Legion 560>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | OMEN 15 | Legion 560 | |
CPU | Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
Core i5-10300H Core i7-10750H Core i9-10885H |
Ryzen 5 5600H Ryzen 7 5800H |
メモリ | 16GB | 32GB | 32GB |
ストレージ | SSD | SSD +HDD | SSD |
グラフィックス | GTX 1650 RTX 3050 RTX 3050 Ti |
RTX 2060 RTX 2070S Max-Q RTX 2080S Max-Q |
GTX 1650 RTX 3060 |
ディスプレイ | FHD 144Hz | FHD 300Hz | FHD 120Hz/165Hz |
電源 | 150W/200W | 200W | 230W/300W |
重量 | 2.08㎏ | 2.48㎏ | 2.4㎏ |
価格 | 9.4万円~ | 13.6万円~ | 10万円~ |
各機種の特徴です。
- 本機種・・・比較的低価格で、ローエンド~ミドルクラスの性能
- OMEN 15・・・高いGPU性能でリフレッシュレートも高いが、その割に電源が小さくすべてが前世代のパーツ
- Legion 560・・・電源も大きくミドルハイクラスの性能
プロセッサーの性能比較です。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800H | |
---|---|
Ryzen 5 5600H | |
Core i9-10885H | |
Core i7-10750H | |
Core i5-10300H |
グラフィック性能です。
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 2080S Max-Q | |
---|---|
RTX 2070S Max-Q | |
RTX 3060 Laptop | |
RTX 2060 Mobile | |
RTX 3050 Ti Laptop | |
RTX 3050 Laptop | |
GTX 1650 Mobile |
Windows 11
Microsoftが2021年6月にWindows 11を発表しました。今までのWindowsのアップデートと違い、全機種アップデートできるわけじゃなく、以下の要件を満たした機種のみになります。
- 1GHz以上で動作する複数コアを搭載した64bitCPU
- メモリ4GB以上
- ストレージ64GB以上
- DirectX 12サポート
- 9インチ以上720p以上の解像度
- Microsoftアカウント
- ネット接続
- UEFIによるセキュアブートをサポート
- TPM 2.0
本機種では心配ないですね。余裕で全項目クリアしています。
メリット・デメリット
良い点
・低価格ながら最新パーツ搭載
残念な点
・電源が小さいのでパフォーマンスはそこまで高くない
Pavilion Gaming 15-ec2000の特徴
旧モデルの筐体と同じなので、相変わらず「The・ゲーミングPC」と言った外観ですね。個人的に、ユニークな見た目なので好きです。
公式サイトでは「ベゼル(画面の黒い枠)が細い」という記述もありますが、側面のベゼルは細めで、上下のベゼルはかなり太めです。プレイに支障はないですが・・・。
寸法は
- 幅360㎜(千円札2.5枚分/375㎜)
- 奥行256㎜(一万円札1.5枚分/240㎜)
- 高さ23.5㎜(10円玉/23.5㎜)
と、ほぼ同じです。15.6型のゲーミングPCなので、標準的なサイズですね。重さは2.08㎏と、ゲーミングPCにしては若干軽めです。
筐体をより小さく見せる「アンギュラーフォーム」というデザインで、特徴的な形ですね。
エッジも角張っておりメタリックな印象です。
ヒンジ部分に大きな排気口があり、底面の吸気口は底面面積の35%もの広さなのでエアフローは良さそうです。
筐体内部には2つのファンがあり、熱を拡散するチャンバーが張り巡らされているので、熱対策もしっかりされていますね。
キーボード
<販売は日本語キーです>
日本語キーのキーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は18.7×18.4㎜で、窮屈じゃない幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、結構軽めのタイプで入力しやすいですね。
また、バックライトキーは、白色LEDになります。
キーの真上にスピーカーがあるので、音が聞きやすいですね。
CPU
Ryzen 7 5800H | Ryzen 5 5600H | |
---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3 | |
コア/スレッド | 8/16 | 6/12 |
GPUコア | 8 | 7 |
基本クロック | 3.2GHz | 3.3GHz |
ブーストクロック | 4.4GHz | 4.2GHz |
キャッシュ | 16MB | |
TDP | 45W |
CPUは最新のRyzen 5000シリーズが搭載で、その中でも最新の「Zen 3」アーキテクチャになります。実はRyzen 5000シリーズって、旧アーキテクチャ・Zen 2を使ったものもあり、上位モデルのみ新アーキテクチャになっているんです。
Zen 2とZen 3の変更点はいろいろありますが、大まかなものは以下になります。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
- バッテリー効率が前世代より24%上がった
結果としてレイテンシーの短縮、クロック当たりの実行命令数が上がり、より快適に使えるようになりました。
スコアの目安
- 2000~・ネットサーフィンでもストレスを感じるほど
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5800H | |
---|---|
Ryzen 7 Pro 5850U | |
Ryzen 5 5600H | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 5300U |
Ryzen 5000シリーズは全体的に高い性能です。
こちらはCinebench R23の結果で、マルチコアはパソコンの総合性能で、シングルコアが高いとクリエイティブワークやゲームなどがやりやすくなります。
Cinebench R23
オレンジ色・・・マルチコア 青・・・シングルコア
Core i7-11800H | |
---|---|
Core i5-11500H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 5600H | |
Core i7-11370H | |
Core i5-11300H | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
マルチコア性能は若干Ryzenの方が高いですが、シングルコアはインテルの方が高いですね。
グラフィックス
RTX 3050 Ti | RTX 3050 | GTX 1650 | |
アーキテクチャ | Ampere | Turing | |
CUDAコア | 2560基 | 2048基 | 1024基 |
RTコア | 20基 | 16基 | – |
Tensorコア | 80基 | 64基 | – |
ブーストクロック | 1035-1695MHz | 1057-1740MHz | 1125-1560MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | ||
メモリ帯域 | 192GB/秒 | 128GB/秒 | |
メモリバス幅 | 128bit | ||
メモリ容量 | 4GB | ||
TDP | 35-80W | 35-50W |
RTX 30シリーズはスペックも高くRTコアやTensorコアもあり、VRの制作などの本格的な作業もできるし、レイトレーシングやDLSS対応で重たいゲームやVRゲームにも対応しています。
- レイトレーシングとは、光線(光)がどのように動くか追跡して表現する技術で、これを「リルタイム」でシュミレートし描写する機能
- DLSSは、fpsを落とさずに画質を上げることができる機能
Fire Strike Graphics
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3080 Laptop | |
---|---|
RTX 3070 Laptop | |
RTX 3060 Laptop | |
RTX 2060 Mobile | |
RTX 3050 Ti Laptop | |
GTX 1660 Ti Max-Q | |
RTX 3050 Laptop | |
GTX 1650 Mobile |
RTX 3050と3050 TiはRTコアやTensorコアもあるので、旧モデルのGTXシリーズよりかなり高い性能になっています。ただし、全体的にみるとミドルクラスで、重量級ゲームは上手く設定しないとプレイできないものもあります。
ゲームのベンチマークスコア
こちらは各ゲームのベンチマークスコアで、単位はfps(1秒間に更新されるコマ数)になります。通常、60fps以上が「快適」で、それ以下はカクツキがあったりします。(fpsはスペックや回線状況などにより大きく変わるので、参考値として見てください)
GTX 1650 ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
PUBG | |
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World of Tanks | |
The Witcher 3:Wild Hunt | |
Apex Legends | |
GTA V | |
Fortnite | |
Rainbow Six Siege | |
Counter Strike Global Offensiv |
RTX 3050 ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
Fortnite | |
---|---|
The Witcher 3 Wild Hunt | |
Cyberpunk 2077 | |
PUBG | |
Call of Duty: Warzone | |
Battlefield V | |
Apex Lengends | |
Rainbow Six Siege |
RTX 3050 Ti ベンチマークスコア
オレンジ色・・・低画質 青・・・標準 赤・・・高画質
Fortnite | |
---|---|
The Witcher 3 Wild Hunt | |
Cyberpunk 2077 | |
PUBG | |
Call of Duty: Warzone | |
Battlefield V | |
Apex Lengends | |
Rainbow Six Siege |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 | リフレッシュレート |
FHD 1920×1080 |
なし | IPS | 250nit | 144Hz |
ディスプレイは若干輝度が低いように思いますが、屋外の太陽の当たるところで使用しない限り見にくいことはないと思います。
至って標準的なディスプレイですが、リフレッシュレートが高いのでfps系は快適にできますね。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリは8GB(8GB x1)か16GB(8GB x2)になり、DDR4 3200MHzになります。動作周波数が最高のものなので、処理速度は速いですね。また、スロットが2つあるので増設も可能ですが、仕様書には最大16GBと記載されているのでご注意を。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | 最大6Gbps(SATAの場合) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
旧モデルはSSD+HDDだったので本機種もそうかと思いきや、SSD1基のみになっています。搭載SSDは最速モデルのM.2 PCIe NVMeなので、パソコンの起動もゲームのロード時間も速めです。
WiFi6
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
自室にLANケーブルが届かないという人でも、比較的ゲームがしやすいと思います。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間はGTX 1650搭載モデルが最大7時間、RTX 3050モデルが最大6時間、RTX 3050 Tiモデルが最大5時間となります。充電なしでゲームをすることは少ないと思いますが、外出時はアダプターも必要ですね。
電源
電源は大きい方がより高いパフォーマンスを発揮できるので、大きめの電源の方が有利にプレイできます。
GTX 1650を選んだ場合は150W、RTX 30シリーズは200Wになります。先ほど比較機種として紹介したLegion 560iは230W(GTX 1650)と300W(RTX 3060)なので、足りないわけじゃないですが本機は結構見劣りする容量です。
インターフェイス
左側面インターフェースはSDカードスロット、ヘッドフォン/マイクコンボ、USB-C(最大データ転送速度5Gbps)、RJ45、USB-A(同5Gbps)、HDMI 2.0になります。
左側面インターフェースは、電源コネクタとUSB-A 2.0(電源オフUSBチャージ機能対応)になります。
困らない程度にポートがありますが、USBの転送速度が普通ですね。ゲームを外付けドライブに保存することもあると思うので、転送速度がもうちょっと速ければ快適でしたね。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついていて、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
また、保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
まとめ
プロセッサーの総合性能は抜群ですが、シングルコア性能がインテルと比べると若干低く、電源が小さいので、やはりゲーミングPCと比べると見劣りします。あくまでもカジュアルユーザー向けの機種と言うことを考えたら、標準的な性能だと思います。
ただし、グラボは最大でミドルクラスの性能で、RTコアもあるので比較的使いやすくなっています。
価格も9.4万円からと低価格なので、初めてのゲーミングPCとしては十分だと思います。