HPビジネスPCの小型デスクトップで、Elite Mini 805 G8のレビューです。
コンパクトなデスクトップで、手のひら大サイズ・1.45㎏となっています。マウントやスタンドを使って好きなところに設置でき、省スペースなのも魅力です。
レビュー機はメーカーからお借りしており、スペックはRyzen 7 5700GE、メモリDDR4-3200MHz 16GB、SSD PCIe 4.0 512GBになります。
Contents
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HP Elite Mini 805 G8のスペック
CPU | Ryzen 5 5600GE Ryzen 7 5700GE |
---|---|
メモリ | DDR4 最大64GB |
ストレージ | SSD×2枚 |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
OS | Windows 11 Home/Pro |
LAN | Wi-Fi 6、イーサネット |
オーディオ | Realtec 内蔵スピーカー |
寸法(幅×奥行×高さ) | 177 × 175 × 34.2mm |
重さ | 1.45kg |
電源 | 65W |
セキュリティ | HP Wolf Security for business |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 7.7万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUはRyzen 5000GEシリーズで、少し前のモデルですが十分な性能があります。
また、こういったミニPCにはノートパソコン用のCPUが搭載されることが多いですが、本機は一応デスクトップ版になります。ただし、省電力モデルなのでノートパソコン版とあまり変わりはありません。
メモリはDDR4-3200MHzでメモリスロット2つ・最大64GB、ストレージは速度を見る限りPCIe 3.0×4で、最大512GB、そしてM.2スロットがもう1つあるのでSSDの増設も可能です。
その他のスペックは、OSはWindows 11 HomeかProでLANはWi-Fi 6とイーサネット、電源は65Wになります。また、内蔵スピーカーもあり、音は悪くないです。
たったの1.45㎏と手のひらサイズで、マウントに載せたりモニターなどに取り付けたりと場所いらずな機種です。
インターフェイスは多く、そしてスペックも高いものが搭載しており、USB Type-C 3.2 Gen 2×2が1つ、USB-Aは3.2 Gen 2が6つもあり、HDMIにDisplayportが2つ、イーサネットにケーブルスロットロック、3.5ミリジャックもあります。
HP Wolf Security for business標準搭載
セキュリティはHP Wolf Security for Businessが搭載可能で、包括的なセキュリティになっています。
- HP Sure Sense・・・ディープラーニングを活用したリアルタイム検知機能があり、悪意のあるファイルを検出し、マルウェア、ゼロディ攻撃、ランサムウェアなどからPCを守るセキュリティ機能
- HP BIOSphere Gen6・・・ウイルスやマルウェアによる不正なBIOSの書き換えや、破損からシステムを保護
- HP Sure Click・・・Web閲覧のセキュリティ強化で、タブを閉じるだけでマルウェアが消滅する
- HP Sure Start・・・自動復旧機能で攻撃を受けても自動でリカバリ
- HP Client Security Software・・・パスワード関係などのセキュリティ機能
- HP Secure Erase・・・BIOSの中のSecure Eraseを使って内蔵ドライブのデータを完全に削除することが出来る
- ナノセキュリティロックケーブルスロット・・・盗難や持ち運び防止用のセキュリティワイヤーを使うスロット
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納できる
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティ機能で、マルウェアなどのウイルスからパソコンを守ってくれる
「世界で一番安全なビジネスPC」と言っているだけありセキュリティは万全で、次項で紹介する東京生産ということもあり、安心して使えます。
日本でのサポート
HP ElitebookのElite Premiumサポートは、電話・チャット、メール・LINEなどでやっており、対応時間は月-金9:00-21:00、土9:00-17:00になります。一番うれしいのは、電話した時に「その件でしたらこちらの部署におかけ直しください」と言う定番の文句が出てこないことですね。たらいまわしを回避し、1つの窓口で対応してくれます。また、サポートは国内になります。
保証は1年間引き取り修理が付いており、最長4年に延長ができます。また、オンサイト修理という保証にもアップグレードできます。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理/オンサイト修理・・・家や事務所に来てその場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
- アクシデントサポート・・・標準保証ではカバーされない水濡れや落下破損、盗難などに対応
保守拠点は国内に420か所以上あるので、修理も速いです。
また、他にも有料サポートが多くあるので、公式サイトを確認してみてください。
高い堅牢性
本機は12万時間の品質テストをクリアし、米軍の物資調達企画であるMIL-STD 810Gの19項目に適合と堅牢性の高い機種です。
持ち運びやオフィスでの使用にも、安心して使えます。
メモリとSSDの増設ができる
本機はメモリとストレージの増設が可能で、SSDは比較的簡単に増設できます。
背面真ん中にあるネジを外し、天面をスライドするとカバーが外れ、筐体内部にアクセスできます。
赤枠2つはM.2スロットで、Type-2280が搭載できます。
メモリはファンの下にあるのでファンのねじを外してアクセスします。レビュー機にはDDR4-3200MHz・16GBが1枚搭載していました。
メモリの増設をした写真です。増設自体は簡単ですが、ファンの下にスロットがあるので、初めてやる人はとっつきにくいと思うかもしれません。
ちなみに、公式サイトではメモリの枚数が書かれておらず、レビュー機は16GBなので8GB×2枚と思っていたら1枚でした。記載方法を見ると全てメモリ1枚のように見えるので、購入後に確認した方が良いと思います。
増設する場合は、こちらのアイテムでできます。
小型筐体でインターフェイスも豊富
21.5インチの横にスタンドに立てて置いた状態ですが、小さいですね~。机の上にデスクトップを置けること自体小ささを物語っていますが、どこにでも置けるサイズです。
横置きです。寸法は幅177ミリ、奥行き175ミリとほぼ正方形で、厚さは34.2mmとノートパソコン2台分くらいの薄さです。
重さは1.45㎏で、14インチノートパソコンと同じくらいです。軽いので設置や持ち運びもしやすいです。
スタンドに立てると、こんな感じです。
シンプルな外観で、前面はフレッシュエアーを大きく吸えるようになっています。
筐体はラウンドエッジになっており、おしゃれだと思います。
背面です。
背面インターフェイスにはDisplayportが2つ、HDMIが1つ、USB 3.2 Gen 2が4つ、そしてイーサネットコネクタにケーブルロックスロットです。DisplayportとHDMIで最大3画面まで使うことができます。
また、USBはデータ転送速度が速く、10Gbpsになります。
正面にはUSB Type-C 3.2 Gen 2×2が1つ、背面と同じUSB 3.2 Gen 2が2つ、そしてマイク/ヘッドフォンジャックになり、USB Type-Cは20Gbpsのデータ転送速度があります。
ちなみにスピーカーも内蔵しており、ミニPCにしては悪くないかなと言った音でした。ただし、Bluetoothスピーカーやイヤフォンを使った方が良いと思います。
その他の特徴
Ryzen 5000GEシリーズ搭載
Ryzen 5 5600GE | Ryzen 7 5700GE | |
アーキテクチャ | Zen 3 | |
コア | 6 | 8 |
スレッド | 12 | 16 |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB |
最大クロック | 4.4GHz | 4.6GHz |
ベースクロック | 3.4GHz | 3.2GHz |
グラフィックスコア | 7 | 8 |
TDP | 35W |
プロセッサーは省電力モデルのRyzen 5000GEシリーズで、多コア多スレッドでそこそこ良い性能ですが、現在Ryzen 9000シリーズが最新CPUになり、4世代前のCPUになります。
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアで、Ryzen 7 5700GEのスコアは18,857と悪く無いスコアでした。デフォルトTDPは35Wと低く、電源(ACアダプタ)も65Wとノートパソコン並みなので、一般的なデスクトップ用CPUみたいな性能は出ませんが、悪くない性能です、
これ、後々気づいたのですが、上の計測時はメモリが1枚のシングルチャンネルメモリだったので性能があまり伸びず、その後増設してもう1度計測しました。同じ16GBがなかったので、32GB×2枚にしました。
増設後は22,281と20%近く性能が上がりました。
他のCPUとの比較です。以下に紹介するすべての比較表に記載しているCPUは、ノートパソコン用CPUになります。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Markスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 9 185H | |
Ryzen AI 9 365 | |
Ryzen 7 8845H | |
Core Ultra 7 165H | |
Ryzen 7 8840HS | |
Core Ultra 5 135H | |
Core Ultra 7 155H | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 5700GE | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core i5-1335U | |
Core Ultra 5 135U | |
Core 5 120U | |
Core 7 150U | |
Core Ultra 7 165U | |
Core Ultra 7 155U |
<メモリ1枚の16GBで計測>
Geekbench AIのONNXでCPUのAI性能を測りました。ONNXはOpen Neural Network eXchangeで、ディープラーニングや機械学習モデルのようなAIモデルの性能を計測します。
Single Precision(単精度)は2170とかなり高く、Half Precision(半精度)も1028と良いスコア、Quantized(量子化スコア)は3401とぼちぼちでした。
Single Precision Score/単精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 5 125H | |
---|---|
Core Ultra 5 125U | |
Core i7-1260P | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 5700GE | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Half Precision Score/半精度スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
Quantized Score/量子化スコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core i7-1260P | |
Ryzen 7 5700GE | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 3 7335U |
<メモリ1枚の16GBで計測>
Cinebench 2024のスコアで、Cinema 4DのデフォルトレンダリングエンジンであるRedshiftのパワーを利用して、CPUとGPUの能力を計測します。計測結果はマルチコア515、シングルコア87とマルチコアは悪くない性能でした。
他のCPUとの比較です。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 7 8845HS | |
Apple M1 Max | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 5700GE | |
Apple M1 | |
Core Ultra 7 258V | |
Core i7-1280P |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Apple M1 Max | |
Apple M1 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 3 8300GE | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Core i7-1280P |
<メモリ1枚の16GBで計測>
こちらはPCMark10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
総合性能の目安は以下になります。
・9000以上・・・超ハイスペック(主にグラボ搭載機種)
・7500以上・・・ハイスペック
・5000以上・・・ミドルクラス
・2500以下・・・エントリ―クラス
本機種のスコアです。
- 総合性能は5368→ミドルクラス
- Essentialは9292→通常用途やビデオ会議などは快適にでできる
- Productivityは8507→快適に使える
- Digital content creationは5312→悪くないが高くない性能(メモリ1枚のため)
Essential
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125H | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 5700GE | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 7335U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5500U |
Productivity
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Core i5-1235U |
Digital Content Creation
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Core Ultra 7 258V | |
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 7535U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 7335U | |
Core i5-1235U | |
Ryzen 3 5425U |
グラフィックス性能は高くないが通常用途なら問題なし
グラフィック性能が高いとOfficeを使った作業や複数画面での作業、そして画像・動画編集などがしやすくなります。3D Graphics Markのスコアはメモリ1枚だと1557とかなり低く、メモリ2枚だと2938まで上がりました。
Core i7-1355U(スコア2981)と同じくらいの性能です。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen AI 9 HX 370 | |
---|---|
Ryzen 7 8845HS | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125H | |
Core Ultra 7 258V | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 5 7535U | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Core i7-1260P | |
Core i7-1355U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1340P | |
Ryzen 3 7335U |
次はゲームの3DMarkを使い、グラフィック性能を測ります。
<メモリ2枚>
<メモリ1枚>
DirectX 11で動作するFire Strikeの計測結果はメモリ2枚時で3185、メモリ1枚はじ2185とどちらにしても低い性能でした。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 3050 | |
---|---|
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 7 258V | |
GTX 1650 | |
Core Ultra 5 125H | |
GTX 1650 Max-Q | |
Arc A350M | |
Ryzen 5 8640HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 7 7735U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 7 5700GE |
次はゲームのベンチマークで、ドラゴンクエスト10は6261で「快適」、FFXIV黄金のレガシーは2173で「設定変更を推奨」でした。2Dグラフィック性能はそこそこ高いです。
ドラクエX FHD画質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Core Ultra 5 125U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 3 5345U | |
Ryzen 7 7730U | |
Ryzen 5 7530U | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 5 PRO 6650U | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Core i7-1355U | |
Core i5-1335U |
FFXIV 標準品質
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core Ultra 7 258V | |
---|---|
Core Ultra 5 125H | |
Ryzen AI 9 HX 370 | |
Snapdragon X Elite X1E-78-100 | |
Ryzen 5 8640HS | |
Ryzen 7 8845HS | |
Core Ultra 5 125U | |
Snapdragon X Plus X1P-42-100 | |
Ryzen 7 7735U | |
Ryzen 7 5700GE | |
Ryzen 3 7335U |
メモリ性能
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR4-3200MHzで、メモリスロット2枚で最大64GBにできます。メモリ性能を測るMemory Markの結果はメモリ1枚の時は2382と、メモリ2枚時は3030とDDR4にしては良かったです。
その他のメモリとの比較です。
Memory Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
LPDDR5X平均 | |
---|---|
本機DDR4 | |
DDR5平均 | |
LPDDR5平均 | |
LPDDR4X-4266MHz平均 | |
DDR4-3200MHz平均 |
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
搭載ストレージはSSD 512GBで、シーケンシャル速度を計測したら、リード(読み込み速度)は3713MB/秒、ライト(書き込み速度)は2803MB/秒と速くないですが遅くもないです。
Wi-Fi 6+イーサネット
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ac (Wi-Fi 5) |
5GHz | 6.9Gbps |
インテルWireless-AC 9560 2×2(Wi-Fi 5) | 2.4/5GHz | 1.7Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
無線はWi-Fi 6に対応しており、旧規格のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
また、ギガビットイーサネットも搭載しているので、有線でも無線でも通信ができます。
ライバル機種
HP Wolf Securityのようなセキュリティはありませんが、似たようなモデルと価格でライバル機種をピックアップしましたが、こういった機種は少ないですね。
ThinkCentre M75q Tiny Gen 5
Ryzen 8000GEシリーズ搭載で省電力ですがパワフルな機種です。ただし、Ryzen AIを搭載しているのはRyzen 7のみなので、最新スペックを楽しむなら価格がちょっと上がります。
CPU | Ryzen 3 8300GE Ryzen 3 PRO 8300GE Ryzen 5 8500GE Ryzen 5 PRO 8500GE Ryzen 7 8700GE Ryzen 7 PRO 8700GE |
---|---|
メモリ | DDR5-5200 最大64GB |
ストレージ | SSD×2 |
LAN | 無し/Wi-Fi 6 |
有線LAN | イーサネット(RJ45) |
重さ | 最大1.25㎏ |
電源 | 65W/90W |
保証 | 1年間オンサイト |
価格 | 8.5万円~ |
まとめ
良い点
・小型筐体で設置に困らない
・メモリとストレージの増設が可能
・HP Wolf Security搭載可能
・Elite Premiumサポート付き
・インターフェイスが高品質で、数も多い
残念な点
・性能が悪いわけじゃないが、4世代前のCPUが採用されている
・メモリスロットへのアクセスが手間
総合評価
片手で簡単に持てるほどコンパクトで軽量なデスクトップですが、メモリとストレージの増設ができるので、スペック不足を感じても簡単にスペックアップができます。
また、マウントを使ってモニターに搭載してもいいし、机の裏に設置したり、スタンドに立てたりと、好きなところに設置できるのもうれしいですね。
最大の特徴と言ってよいHP Wolf Securityは標準搭載なので、最安値モデル(7.7万円)でも安心して使えます。
インターフェイスのスペックも高く、ドックも必要ないくらい多いので、小型PCと言っても侮れませんね。
価格も安いし、総合的に見ても「いいな、この機種」と思うのですが、CPUが古いのがちょっと気になるところです。
Author
・パソコンガイドメインライターの本田。PCやタブレット、その他ガジェットが好きで、年間2~30台ほどのPCとモニターや周辺機器を購入するマニア
・元ミュージシャン
・暖かいところが好きで、よくタイに旅行に行く
・既婚(妻と子供2人)
・最近の趣味はオーディブルを聞きながらぼけ~っとすること
・はまってることは、裸足で1日10分歩く健康法
・若く見られがちだが40代