2022年モデルは旧スペックが中心で、とにかく安さにこだわった機種でしたが、2023年モデルはしっかりとしたスペックになりました。
低価格で最新スペックを多く搭載したゲーミングPCをお探しの人や、初めてのゲーミングPCをお探しの人、ゲームもクリエイティブワークもと言う人に合う機種です。
当サイトの評価は、このようになりました。
スペック | [usr 3.8] |
---|---|
コスパ | [usr 3.6] |
総合評価 | [usr 3.2] |
※2023年7月3日追記)インテル13世代CPUとRTX 30シリーズとRTX 40シリーズが追加されたので、情報を更新しています
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Contents
Victus 15 (インテル)のスペックレビュー
CPU | Core i5-12450H Core i7-12650H Core i5-13500H Core i7-13700H |
---|---|
メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 3050 Ti RTX 4050 |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS 144Hz |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
有線 | 内蔵Gigabit LAN (10/100/1000) |
オーディオ | B&O Play |
WEBカメラ | 92万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 357.9 × 255 × 23.5 ㎜ |
重さ | 2.29㎏ |
バッテリー 電源 |
最大6時間 200W |
保証 | 1年間 |
価格 | 15.6万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは第12世代/13世代インテルHシリーズが搭載で、高い性能になっています。13世代Core i7はPassmarkスコアが3万近くあり、めちゃくちゃ高い性能です。
メモリはDDR4-3200MHz・2スロットで、16GBが搭載、最大容量も16GBとなっています。メモリスロットが2つありますが、増設はできなさそうです。
ストレージは最新のSSD PCIe 4.0で、512GBになります。
グラフィックスはローエンドモデルのRTX 3050かRTX 3050 Ti、そしてミドルクラスのRTX 4050になります。3種類のグラボがあるので、予算によって選びやすいと思います。
ディスプレイはFHD IPS液晶と平均的なものですが、リフレッシュレートは144Hzとぬるぬるです。ただし、輝度は250ニトと低いので、明るいところでは見にくいです。
その他のスペックはWindows 11 Home、ギガビットイーサネットにWi-Fi 6E対応、バッテリーは最大6時間となっています。
全体的にしっかりとしたスペックで、画像・動画編集もやるし、ゲームもプレイするという人に合います。
旧モデルとの比較
旧モデルは、Core i5-12450HにGTX 1650が搭載しており、SSDもPCIe 3.0でほぼすべてが旧スペックでした。
筐体は同じですが、今回のモデルはまともになり、最新スペックを多く採用しています。
Victus 15 (インテル)の特徴
2022年新モデルにしてはベゼル(画面の黒い枠)も細くなく、一般的な外観です。下ベゼルはかなり太いですね。
寸法は
・幅 357.9㎜
・奥行 255㎜
・高さ 23.5 ㎜
で、下ベゼルが大きいので奥行きがありますね。まぁ、ゲーミングPCなので、大きい方が排熱性も高く、より高いパフォーマンスを発揮できるので問題ないと思います。
厚さは23.5㎜、重さは2.29㎏と、どちらも平均的なゲーミングPCのサイズです。
筐体はベゼル周辺が特徴的な6角形になっており、メタリックな感じですね。
後ろから見るとゲーミングPCとは思えない外観ですね。普段使い用としても使えますが、バッテリー駆動時間が最大5.5時間なので、ACアダプタが常に必要ですね。
WEBカメラ周り
WEBカメラは一般的なHD画質・92万画素ですが、スーパーレゾリューションと言って、FHD解像度までコンバージョンをして、高精細な映像を実現できます。
また、逆光や暗い部屋でもクリアに見えるように、自動調整してくれます。
マイクはデュアルマイクで、AIによるノイズキャンセリングに対応しており、バックグラウンドのノイズを削減できます。
オーディオはBang &Olufsenなので、音質は良いです。
OMEN Gaming Hub
OMEN Gaming HubからRGBライティングやマクロキー、オーバークロックの調整などができ、機械学習のアルゴリズムにより、今までは知識が無いとちゃんとした設定が難しかった電圧をワンクックで調整し効率的な冷却と性能アップをすることもできます。(注 本機はRGBライティング非対応)
また、以下のような設定もできます。
ネットワークブースターから通信の振り分けができ、例えば、ゲームは有線LANに接続し、ゲーム以外のブラウザなどは無線LANに繋いで通信をするなどと設定できます。
パフォーマンスコントロールからファンの速度や、CPUパフォーマンスの設定もできます。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は縦横18.7×18.4㎜で、十分な幅があります。また、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜とそこそこ深く、押しやすいと思います。
また、バックライトもあるので、暗い場所でもタイピングがしやすいです。
CPU
Core i5-12450H | Core i7-12650H | |
製造プロセス | 10nm | |
Pコア | 4 | 6 |
Eコア | 4 | 4 |
スレッド | 12 | 16 |
キャッシュ | 12MB | 24MB |
ターボブーストクロック | 4.4GHz | 4.7GHz |
ターボブーストマックス3.0 | – | 4.7GHz |
Pコア最大クロック | 4.4GHz | 4.7GHz |
Eコア最大クロック | 3.3Hz | 3.5GHz |
GPU実行ユニット | 48EU | 64EU |
ベースパワー | 45W | 45W |
最大パワー | 95W | 115W |
Core i5-13500H | Core i7-13700H | |
製造プロセス | 10nm | |
Pコア | 4 | 6 |
Eコア | 8 | 8 |
スレッド | 16 | 20 |
キャッシュ | 18MB | 24MB |
ターボブースト | 4.7GHz | 5.0GHz |
ターボブーストマックス3.0 | – | 5.0GHz |
Pコア最大周波数 | 4.7GHz | 5.0GHz |
Eコア最大周波数 | 3.5GHz | 3.7GHz |
GPU実行ユニット | 80EU | 96EU |
ベースパワー | 45W | |
マックスパワー | 95W | 115W |
CPUはPコア(Performance Core)とEコア(Efficient Core)の2つを搭載しており、高負荷な作業はPコアで処理を、低負荷な事はEコアで処理することによって、パワフルでも省電力性を兼ね揃えたCPUになっています。
また、Intel Thread Directorというハードコアが、命令をより効率よくPコアとEコアに割り当てて実行できるので、性能もかなり上がっています。
Core i7はインテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0に対応しており、プロセッサーの中の最もパフォーマンスの高いコアを識別し、電力と熱のヘッドルームを利用して、必要に応じてそれらのコアの周波数をあげることにより更なるパフォーマンスを提供します
こちらはCPUの性能を測るCPU Markスコアです。
スコアの目安
- 7000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 10000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 15000~・ハイエンドPCに搭載される
- 18000~ゲーミングPCや編集など専門的な機種に搭載されることが多い
CPU Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
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Core i7-13700HX | |
Core i7-13700H | |
Core i7-13620H | |
Core i5-13500H | |
Core i7-12650H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1340P | |
Core i7-1260P | |
Core i5-12450H | |
Core i5-1240P | |
Core i7-1365U |
CPUはどれを選んでも、高性能です。
こちらはGeekbench 6のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
---|---|
Core i7-13700HX | |
Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core i5-13500H | |
Core i5-1350P | |
Core i5-1340P | |
Core i7-1370P | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1335U | |
Core i5-1345U | |
Core i7-1365U | |
Core i3-1315U |
シングルコア性能
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i9-13900HX | |
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Core i9-13900H | |
Core i7-13700H | |
Core i7-1370P | |
Core i7-13700HX | |
Core i5-13500H | |
Core i7-1360P | |
Core i5-1345U | |
Core i5-1340P | |
Core i5-1335U | |
Core i3-1315U | |
Core i5-1350P | |
Core i7-1365U |
グラフィックス
グラフィックボードは最新のRTX 4050と、旧モデルのRTX 3050、RTX 3050 Tiになります。
すべてのモデルはレイトレーシングとDLSSに対応しており、より美しい描写が可能です。また、DLSSにも対応しているので、ゲームによってはfpsを落とさずに画質をアップできます。
<レイトレーシングOFF> | <レイトレーシングON> |
<DLSS ONとOFFの比較・NVIDIA公式より>
DirectX 11で動作するFire Strikeと、DX12で動作するWQHD(2K/2560×1440)向けのTime Spyのスコアです。
Fire Strike
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
---|---|
RTX 4080 | |
RTX 4070 | |
RTX 4060 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 4050 | |
RTX 2060 Max-Q | |
GTX 1660 Ti | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 Max-Q |
Time Spy
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
RTX 4090 | |
---|---|
RTX 4080 | |
RTX 4070 | |
RTX 4060 | |
RTX 4050 | |
RTX 2070 Super | |
RTX 2060 Max-Q | |
RTX 3050 Ti | |
RTX 3050 | |
GTX 1650 Max-Q |
RTX 4050はミドルスペックで多くのゲームを快適にプレイできますが、RTX 3050 TiとRTX 3050は軽めのゲームが中心になります。
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD | なし | IPS | 250nit |
リフレッシュレート | |||
144Hz |
FHD解像度にIPS液晶と一般的で、輝度はちょっと低めの250ニト、色域はNTSC 45%と一般的なものになっています。
ディスプレイはリフレッシュレートが144Hzと高く、ゲームによってはぬるぬるプレイできます。以前はGTX 1650搭載だとリフレッシュレートが60Hzとか多かったので、しっかり確認していないといけませんでしたが、本機は安心です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-3200MHzが搭載で、メモリスロット2つ・16GBが搭載です。増設もできそうですが、仕様書には最大16GBと記載されているので、増設すると保証が外れます。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはM.2 SSDが搭載で、高速起動、高速読み込みが可能です。最新のPCIe 4.0×4が搭載しており、データ転送速度はかなり速いです。
こちらはシーケンシャル速度の、おおよその速度です。
シーケンシャルリード
オレンジ色・・・リード 青・・・ライト
PCIe 4.0×4 | |
---|---|
PCIe 3.0×4 | |
HDD |
Wi-Fi 6E+イーサネット搭載
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6E) |
2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6Eに対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
Wi-Fi 6EはWi-Fi 6のExtended(エクステンディット)版で、6GHz帯(高速通信)での通信ができるのですが、執筆時現在の日本では6GHz帯はまだないので使えません。最大で5GHz帯になります。
また、1ギガビットイーサネットも搭載しており、有線でも無線でもサクサク使えます。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は最大6時間となっており、一般的なゲーミングPCのバッテリー駆動時間です。
電源は200Wと小さいです。ただし、CPUとGPUを同時にフルパワーで使うことはほとんどないのでそこまで心配はいりませんが、CPUは最大115W、GPUは最大で140W消費します。
低価格モデルでは電源が小さいのは一般的で、こういった場合はGPUの最大消費電力を下げて200Wに収まるようにしていることが多いです。
インターフェイス
左インターフェイスは、電源、USB-A 5Gbps、マイク/ヘッドフォンジャック、そしてSDカードリーダーがあります。
右インターフェイスはUSB Type-C 5Gbps、RJ45、USB-A 5Gbps、そしてHDMI 2.1になります。
必要最低限のインターフェイスが搭載です。
サポート・保証
以前は上位モデルのOMENのみ対象だったCafe de Omenは、Victus製品でも使えるようになりました。
このサポートの特徴は「技術的サポートと修理受付窓口」があり、1年間利用でき、受付時間は月~金・9時~21時、土曜日は9時~17時、日曜は休みです。LINEでの自動サポートは24時間365日です。
サポートの特徴として「サポートスタッフ全員が熟練プレーヤー」で、みなさんマニアックらしいです。普通に「ゲーム用語」を使っても理解できる人たちなので、話が速いですね。また、自分に合ったアクセサリ、例えばディスプレイやVR用ヘッドセット、マウス・・・など、HP製品に限らずアドバイスをくれます。
また、標準保障として、「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」があり、電話やLINE、ツイッターでもサポートをしています。購入時に詳しく書かれた「パソコン入門」もあるので、初めてパソコンを買う人でも設定から使い方まで、分かりやすいと思います。
ライバル機種
Victus 16(AMD)2023年モデル
最新のRyzen 7000シリーズの上位モデルが搭載で、最新スペックが満載の機種です。初心者向けのVictusですが、むしろ中級者向けのハイスペック機種だと思いますが、価格は17万円台からと安いです
CPU | Ryzen 5 7640HS Ryzen 7 7840HS |
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メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 512GB |
グラフィックス | RTX 4050 RTX 4060 |
ディスプレイ(16.1型) | FHD IPS 144Hz |
OS | Windows 11 Home |
通信 | Wi-Fi 6E、1ギガビットイーサネット |
生体認証 | ― |
WEBカメラ | FHD 1080p |
寸法(幅×奥行×高さ) | 369 × 259.4 × 23.9 mm |
重さ | 2.3㎏ |
電源 | 230W |
標準保証 | 1年間 |
価格 | 17.5万円~ |
Legion Slim 5i Gen 8
全体的にミドルスペック以上ですが、リフレッシュレートが最大240Hzと超ぬるぬるで、2.5K解像度、画面アスペクト比が16:10と、ディスプレイがハイスペックです。「Slim」シリーズでコンパクトですが、2.4㎏と軽いわけじゃありません
CPU | Core i5-13420H Core i5-13500H Core i7-13700H |
---|---|
メモリ | 32GB |
ストレージ | SSD 最大1TB(M.2スロット空き1つあり) |
グラフィックス | RTX 3050/4050 RTX 4060 RTX 4070 |
ディスプレイ(14型) | WQXGA IPS 165Hz/240Hz |
通信 | Wi-Fi 6E、1ギガビットイーサネット |
WEBカメラ | FHD |
カラー | ストームグレー、ミスティグレー |
バッテリー 電源 |
最大約8時間 170W/230W |
価格 | 17.4万円~ |
まとめ
良い点
・ゲーミングPCに見えない外観なので、プライベートや仕事用に使える
・Wi-Fi 6E対応
・リフレッシュレートが144Hzと高い
・最新スペックも採用
不思議な点
いつもは残念な点を紹介するのですが、本機は低価格モデルで価格も安めなので、言及するほど価格に対して残念な点はありません。あえて言えば、ディスプレイがもうちょっと良くても良かったかなと思います。
あと、不思議な点として1つ紹介したいのが、価格です。
Core i7-13700H+RTX 4050は15.6万円ですが、性能が劣るCore i7-12650H+RTX 3050 Tiは17.4万円と高くなっています。
セール割引の関係かもしれませんが、購入するならRTX 4050モデルをどうぞ。
総合評価
全体的に悪くないスペックで、低価格モデルとは言っていますが、最新のCPUやGPU、そしてSSDもそうですし、Wi-Fi 6Eにも対応しており、しっかりとしたスペックになっています。
外観がそこまでゲーミングPCっぽくないので、普段使い用っぽく使っても大丈夫だと思います。カフェなどで作業をしても、違和感がないと思います。