15.6インチの2 in 1 PCで、アルミニウムボディのおしゃれ筐体です。若干重たいので持ち運び向きではないですが、2 in 1 PCなのでいろいろな状況でも使いやすく、また、性能も高いのでガッツリ使えます。
当サイトの評価はこのようになりました。
スペック | [usr 4.3] |
---|---|
コスパ | [usr 4.0] |
総合評価 | [usr 4.1] |
飛び抜けてよいスペックもありますが、「2022年のトレンドの比較」の項目で紹介しているように、全体的に新機能・新スペックがあまりないので、この評価になりました。
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Contents
ENVY x360 15-eyのスペックレビュー
CPU | Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5825U |
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メモリ | 最大16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
グラフィックス | 内蔵グラフィックス |
ディスプレイ(15.6型) | FHD IPS/OLED 光沢 タッチ |
OS | Windows 11 Home |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
生体認証 | 顔認証 |
Webカメラ | 500万画素 |
寸法(幅×奥行×高さ) | 358 × 229 × 18.9㎜ |
重さ | 1.72㎏ |
バッテリー | 最大12時間 |
保証 | 1年間 |
価格 | 11.9万円~ |
<性能評価>
パソコンの頭脳であるCPUは新しいRyzen 5000シリーズが搭載で、性能自体はRyzen 5 5600UやRyzen 7 5800Uと似たような性能ですが、最大発熱温度が10度も下がったので高クロック数を維持しやすくなっています。
メモリはスロット2つ・最大16GBで、SSDは高速タイプのM.2 PCIeで最大1TBと大容量です。
ディスプレイは2種類あり、一般的な品質のFHD IPS液晶か、FHD OLED液晶になります。IPS液晶は250ニトとちょっと低めの輝度ですが、OLEDは400ニトと高輝度なので明るい場所でも見やすいです。
また、OLEDは黒が真っ黒に描写が可能で、コントラスト比も高く、色域も広いです。
その他のスペックは、Windows 11 HomeにWi-Fi 6対応、500万画素のWEBカメラ搭載で顔認証にも対応です。
重さは1.72㎏と若干重ためで、バッテリー駆動時間は12時間となっています。
2022年のトレンドと比較
2022年のノートパソコンのトレンドをまとめたので、本機がどのくらい満たしているか比較してみます。(〇/標準搭載、△/モデルによってはあり、×/なし)
Ryzen 6000 | DDR5 | PCIe 4.0 | アスペクト比16:10 |
× | × | ― | × |
Wi-Fi 6 | sRGB 100%以上 | 輝度300nit以上 | 1080P Webカメラ |
〇 | 〇 | △ | 〇 |
USB4 | 生体認証 | バッテリー14時間以上 | メタルボディ |
× | 〇 | × | 〇 |
注)本機種は最新のRyzen 6000シリーズではないですが、同じく2022年に発売されたRyzen 5000シリーズのリフレッシュ版で、新しいCPUが搭載です
搭載CPUは2022年の新し物とは言え、最新スペックに対応していないので、「×」が多くなっています。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/ENVY x360 15-ee1000>
旧モデルのEnvy X360 15-ee1000との比較です。(表のメモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | Envy X360 15-ee | |
CPU | Ryzen 5 5625U Ryzen 7 5825U |
Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
メモリ | DDR4 16GB | |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 512GB |
ディスプレイ | FHD IPS/OLED | FHD IPS |
無線 | Wi-Fi 6 | |
バッテリー | 12時間 | 14時間 |
重量 | 1.71㎏ | 2.0㎏ |
寸法 | 358 × 229 × 18.9㎜ | 358 × 230 × 18.9㎜ |
変更点です。
・テンキーがなくなった
・ヒンジの形が変わった
・スピーカーがキーボード左右に来た
・インターフェイスが変わった
・筐体が若干丸みを帯びた
・約300g軽くなった
・CPUの最大発熱温度が10度下がった
プロセッサーの性能を表すPassmarkスコアです。旧モデルの方が若干性能が高いようですが、新しいCPUは最大発熱温度が10度さがったので、高負荷なことも長時間しやすいです。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・旧モデル
Ryzen 7 5800U | |
---|---|
Ryzen 7 5825U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5625U |
ENVY x360 15-eyの特徴
旧モデルとほぼ同じ寸法で、ベゼル(画面の黒い枠)などの太さも同じですね。
寸法は、
・幅 358㎜
・奥行 229㎜
・高さ 18.9㎜
と一般的な15.6インチのサイズです。重さは約300gも軽量化され、1.71㎏まで落ちました。と言っても、15.6インチにしては若干重たいかなという印象です。
据え置き用として購入する人が多いと思いますが、2 in 1 PCなので重さを感じる場面も多いかもしれません。
厚さは18.9㎜と厚く、タブレットモードで持つと厚さ・大きさが際立ちます。
筐体自体は若干丸みを帯びており、おしゃれだと思います。
リサイクルアルミニウムを使用したユニボディは、おしゃれで高級感があります。また、剛性も高く、傷にも強いです。
ユニボディとは1つのパーツを使って構成したボディで、いくつものパーツをくっつけて作った機種に比べ見た目も良く、耐久性も高いです
2 in 1 PC
2 in 1 PCとはヒンジが360度回転し、形状を変えることができるパソコンになります。
<テントモード>
テントモードはソファやベッドの上に寝転がって使うとき、底面の吸気口をふさがないので、筐体が熱くなりにくいです。
オプションで、4096段階の筆圧を検知するペンも購入できます。
<スタンドモード>
キーボードが邪魔な時や、画面をもっと近づけたいとき、ペンを使う時はスタンドモードにすると使いやすいです。
<タブレットモード>
タブレットの様にもできるので、パソコンの状態じゃ使いにくい時に役に立ちます。ただし、15.6インチの大型機種なので、タブレットのように手で持って使うのには向いていません。
Webカメラ
WebカメラはHP True Vision 5MPが搭載で、500万画素と高画質です。
一般的なPCに搭載されるWebカメラはHD画質で92万画素、ここ最近増えてきたFHD画質は207万画素、そして4Kは829万画素なので、本機の500万画素はかなり高画質です。
Web会議が多い人や、ビデオ通話をよく使う人など、相手に高画質の自分が映し出されるので、印象もアップしますね。
オーディオはデンマークの老舗高級オーディオブランドのバング&オルフセンで、デュアルマイクとなっています。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は19×18.7㎜と大きく、手が大きな人でもタイプしやすいサイズです。
キーストローク(キーを押し込む距離)は1.3㎜と若干浅いので、軽めのタッチがよさそうです。
HPのキーボードは特殊で、通常一番右端にあるエンターキーなどが1列中に入り込んでおり、PgUpなどのあまり使わないキーが一番右端に配置されています。押し間違えにご注意を。
CPU
Ryzen 5 5625U | Ryzen 7 5825U | ||
製造プロセス | 7nm | ||
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Zen 3 | ||
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 | |
L3キャッシュ | 16MB | ||
GPUコア | 7 | 8 | |
基本クロック | 2.3GHz | 2.0GHz | |
ブーストクロック | 4.3GHz | 4.5GHz | |
TDP | 15W |
CPUはRyzen 5000シリーズで、Zen 3アーキテクチャになります。
アーキテクチャがZen 2からZen 3になっており、キャッシュ容量が倍になったりとパフォーマンスが向上しています。Zen 2とZen 3の変更点はいろいろありますが、大まかなものは以下になります。
- コアからアクセスできるL3キャッシュが倍増(パフォーマンス向上)
- IPCが19%向上し、電力当たりのパフォーマンスが最大24%UP
- シングルスレッドの性能が最大23%UP
- マルチスレッドの性能が最大108%UP
- バッテリー効率が上がった
また、最大発熱温度が旧モデルの105度から95度に下がったので、高クロックを維持しやすく、パフォーマンスが上がります。
スコアの目安
- 5000~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 7000~・ビジネス用途でがっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
- 10000~・ゲーミングPCなど専門的な機種に搭載されることが多い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 Pro 5875U | |
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Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 5825U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 3 5400U | |
Ryzen 3 5425U | |
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 |
こちらはCinebench R23のスコアで、CPUの3DCGレンダリング性能を測定します。一般的に、3Dレンダリングやエンコードはマルチコア、モデリングやCAD、編集中、ゲームはシングルコアを重視します。
マルチコアは6000ほどで高性能、8000以上でかなり高性能、シングルコアは1500以上でかなり高性能になります。
Cinebench R23 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5875U | |
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Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 5600U | |
Core i7-1165G7 | |
Ryzen 3 5300U | |
Ryzen 3 5300U | |
Ryzen 3 5425U |
Cinebench R23 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Ryzen 7 5875U | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 7 5800U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 5 5600U | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 5 5700U | |
Ryzen 5 5500U |
グラフィックス
グラフィック性能が高いと、動画編集や画像編集、3Dゲーム、そして複数画面を使ったり、Officeワークなどもやりやすくなります。本機のグラフィック性能は普通です。
3D Graphics Mark
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
MX450 | |
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Core i7-1165G7 | |
Core i7-1260P | |
Core i5-1135G7 | |
Ryzen 7 5800U | |
Core i5-1240P | |
Ryzen 5 5500U | |
Core i3-1215U | |
Ryzen 7 5700U | |
Ryzen 5 5600U | |
Ryzen 5 5625U | |
Ryzen 3 5425U | |
Ryzen 3 5400U |
ディスプレイ
解像度 | 光沢 | 液晶 | 輝度 |
FHD | あり | IPS OLED |
250nit 400nit |
アスペクト比 | 色域 | その他 | |
16:9 | ― DCI-P3 100% |
タッチ |
ディスプレイは一般的なフルHD解像度で、光沢あり、そしてIPS液晶かOLED液晶があります。
IPSは一般的な液晶で品質も高いですが、OLED液晶は完全な黒を再現でき、コントラスト比がかなり高くシャープな描写が可能です。一般的にOLED液晶は省電力と言われていますが、より多くの電力を消費するのでバッテリー駆動時間が短くなります。
また、OLED液晶は広色域のDCI-P3 100%で、本格的な画像・動画編集に向いた色域です。IPS液晶は色域が記載されていないので、NTSC 45%という一般的な色域です。
下の画像はDCI-P3 100%と、NTSC 45%のディスプレイです。
ここまで色合いが違います。画像編集などをしなくても、色彩が豊かな液晶だと映画を見ていても没入感が高いし、インスタや画像を見ることが多い人にも合います。
また、IPS液晶は輝度が250ニトと低いので、明るい場所ではちょっと暗いなと思うこともあるかもしれません。OLED液晶は400ニトとかなり高いので、屋外の明るい場所でも見やすい輝度です。
メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
メモリはDDR4-3200MHzで、メモリスロット2つ・最大16GBになります。
ストレージ
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
ストレージはデータ転送速度が速く、パソコンの起動も速いSSD M.2 PCIe NVMeが搭載です。パソコンの起動時間は10秒くらいと、高速起動です。
SSD PCIe NVMe | HDD | |
最大データ転送速度 | 16Gbps~32Gbps | 6Gbps(SATA) |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 30秒~2分 |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 安い |
セキュリティ
- Windows Defender・・・Windows搭載のセキュリティでウイルス対策機能がある
- TPM・・・独立して機能するチップで、パスワードなどの重要情報を格納
- パワーオンパスワード・・・電源を入れた時に入れるログインパスワード
- アドミニストレーターパスワード・・・管理者以外はソフトウェアなどをダウンロードする時に、管理者の認証・パスワードが必要にできる。子供が有害なものをダウンロードしないように等の時に使います
- セキュリティロックケーブル用スロット・・・PCを持ち運びできないようにワイヤーを設置する箇所。展示品などについているようなワイヤーが使用可能
- マカフィーリブセーフ・・・セキュリティソフト30日試用版
Wi-Fi 6に対応
対応周波数 | 速度 | |
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6) |
2.4/5GHz | 9.6Gbps |
次世代通信規格のWi-Fi 6に対応しており、現在主流のWi-Fi5より約40%最大通信速度が上がっています。また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間はIPS液晶が最大12時間、OLED液晶は最大11時間半になります。ただし、実際の使用時間はここまでもたないので、長時間外出をする際はACアダプターも持ち歩いた方がいい場合もあります。
インターフェイス
USB4はないですが、インターフェイスは必要十分にあると思います。
右側面はUSB Type-C 10Gbpsが2つ、HDMI 2.1、USB 5Gbps、左側面はUSB 5Gbps、ヘッドフォン/マイクジャック、そしてSDカードリーダーがあります。
サポート・保証
HPでは「1年間の使い方サポート」と「1年間の引き取り修理保証」が標準でついています。
パソコンに同梱される「パソコン入門書」を見ながら設定や使い方を見ることが出来、分からない場合は電話でサポートを受けることが出来るので、安心して購入できます。
保証は最長3年まで延長でき、引き取り修理じゃなく出張修理もあります。
- 引き取り修理・・・指定業者がパソコンを引き取りに来て修理工場に配送、修理後配達される(期間内はパーツ代や配送代など無料)
- 出張修理・・・家や事務所に来て現場で修理。期間内は交換パーツ代など無料
ライバル機種
Pavilion Plus 14-eh0000
CPUはインテル12世代Hシリーズが搭載と、高い性能です。特にディスプレイが高品質で、2.8K OLED液晶、そして400ニトと輝度も高く、クリエイター向けのスペックです。ただし、若干バッテリー駆動時間が短いです
CPU | Core i5-12500H Core i7-12700H |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 最大1TB |
ディスプレイ(14型) | 2.8K(16:10) OLED 光沢あり 400nit |
その他 | Wi-Fi 6、指紋センサー、HP Ture Vision 500万画素 |
重さ | 1.33㎏ |
バッテリー | 最大8時間 |
価格 | 13.4万円~ |
Yoga 770 14 AMD
上位モデルのRyzen 6000シリーズ搭載でWi-Fi 6EやUSB4も搭載しており、全体的に高性能です。CPUやメモリなどは最新モデルが搭載で、ディスプレイが2.8K OLED液晶、DCI-P3 100%、そして10bit 10.74億色となっており、画面アスペクト比が16:10なので、14インチでも15.6インチ以上の情報が表示されます
CPU | Ryzen 5 6600U Ryzen 7 6800U |
---|---|
メモリ | LPDDR5 16GB |
ストレージ | SSD 1TB |
ディスプレイ(14型) アスペクト比 |
2.8K OLED Dolby Vision、HDR500、90Hz、マルチタッチ 16:10 |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
その他 | Lenovoデジタルペン付属、顔認証、1080p Webカメラドルビーアトモス、4スピーカー、ノイズキャンセリングマイク |
重さ | 1.42㎏ |
バッテリー | 71Whr・最大17時間 |
価格 | 13.8万円~ |
まとめ
良い点
・アルミニウムのユニボディでおしゃれ・傷もつきにくい、耐久性も高い
・OLED液晶も選べ、品質が高い
・Wi-Fi 6対応
・Webカメラが500万画素と高画質
・2 in 1 PCなので、色々な状況でも使いやすい
残念な点
・2022年の最新スペックがほとんどない
総合評価
本機の大きな特徴は、発熱が下がったプロセッサーが搭載で、WEBカメラが高画質、OLEDも選べる、そしてアルミニウムのユニボディという4点です。
CPUは発熱が下がった分、高クロックを維持しやすく、高負荷な作業も長時間しやすくなります。WEBカメラの解像度が高いのも、ポイントですね。今までは外付けWEBカメラを使っていた人も多いと思いますが、もう、必要なしです。
FHD解像度ですが、OLED液晶も選べるので色彩がかなり豊かです。
ただし、全体的にみると、2020年ごろから見ているようなスペックで、あまり変化がないのも事実です。上位モデルでプレミアムモデルのEnvyなので、もうちょっと最新スペックにこだわってもよかったかなと思います。