2022年、一番最初にリリースされた、Chromebook x360 14c-ccです。
本機種は今までのChromebookと違い、かなり高い性能になっています。
全体的に欠点があまりない仕様で、学生や普段使い用と言うよりは、がっつりと高負荷な作業をする人向けのハイエンドChromebookです。
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Contents
Chromebook x360 14c-ccのスペックレビュー
CPU | Intel Core i3-1125G4 Intel Core i5-1135G7 |
---|---|
メモリ | 8GB |
ストレージ | eMMC 128GB/256GB |
ディスプレイ | 14型 FHD IPS タッチディスプレイ 光沢 |
OS | Chrome OS |
グラフィックス | UHDグラフィックス Iris Xe |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0 |
生体認証 | 指紋リーダー |
セキュリティ | サンドボックス、確認付きブート、暗号化フラッシュメモリ、復元モード、TPM |
重さ | 1.52㎏ |
寸法 | 321 x 206 x 17.9㎜ |
バッテリー | 最大10.5時間 |
保証 | 1年間引き取り修理修理 |
その他 | Google Oneサービス1年間、Youtube Premium 3ヵ月無料、アクティブペン別売り |
自動更新 | 2029年6月 |
価格 | 7万9000円~ |
本機種はChromeBookの中ではかなり高価格モデルで、パソコンの頭脳であるCPUには11世代Core i3とCore i5が搭載です。
ChromebookってChrome OSにブラウザがGoogle Chromeなので、CPUの性能が低くてもサクサク動くんですよね。なので、多くのChromebookはタブレットに使われるような省電力CPUが使用されているのですが、本機はパソコン用のCPU搭載なのでかなりサクサク動きます。
メモリは8GBと十分な大きさがあり、ストレージはCore i3モデルが128GB、Core i5モデルが256GBです。ChromeBookは基本的に「Google Drive」にデータを保存するので、十分な容量かと思います。
ディスプレイも高画質のフルHDで、コントラスト比が高いIPS液晶になっています。
バッテリー駆動時間は最大10.5時間と比較的長いので、持ち運びが多い人でも充電アダプターの持ち運びは必要ないかもしれません。
保証は1年間引き取り修理で使い方サポートも1年間あるので、何かあったら電話やメール、チャットなどで質問ができます。サポートが手厚いので、初めてChromeBookを使う人でも始めやすいと思います。
自動更新ポリシーは2029年6月までなので、2024年ごろまでは購入しても十分に使えます。
旧モデルとの比較
<左/本機種・右/旧モデル>
旧モデルのChromebook x360 14c-ca0000との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
本機種 | 旧モデル | |
CPU | Core i3-1125G4 Core i5-1135G7 |
Core i5-10210U Core i3-10110U |
メモリ | 8GB(3200MHz) | 8GB (2666MHz) |
ストレージ | eMMC 256GB | eMMC 128GB |
ディスプレイ | FHD IPS タッチ | |
無線 | WiFi6 | |
バッテリー | 10.5時間 | 12時間 |
重量 | 1.52㎏ | 1.65㎏ |
価格 | 7万9000円~ | 6.1万円~(アマゾンで販売中) |
※旧モデルは公式サイトでの販売が終了し、アマゾンで販売されています
旧モデルから大きく変わった点は、以下になります。
・CPUが10世代→11世代
・メモリの処理速度(周波数)が2666MHz→3200MHz
・ストレージの最大容量が128GB→256GB
・重量が1.65㎏→1.52㎏
・バッテリー駆動時間が12時間→10.5時間
CPUの性能比較です。
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i5-1135G7 | |
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Core i3-1125G4 | |
Core i5-10210U | |
Core i3-10110U |
11世代CPUになり、倍近く性能が上がっています。これに加えて本機はChromebookなので、Windows PCよりもさらに快適に使えますね。
Chromebookとは?
Chrome | Windows | |
OS | Chrome OS | Windows |
ブラウザ | 基本的にGoogle Chrome | Edge(好きなものを選択可能) |
保存 | 基本的にGoogle Drive | 基本的に内蔵ストレージ |
ダウンロード | Google Play | Microsoft Store 各Webサイト |
Office | △ | 〇 |
セキュリティ | 完全自動 | 自分でも対処した方が良し |
Chromebookって何?って思う人も多いと思いますが、簡単に言うと「普通のノートパソコン」です。普通に使えます。
ただし、OSがChrome OSなので、Androidスマホのパソコン版と言った感じです。Windowsパソコンとの大きな違いは、好きなものをダウンロードできるかどうかですね。
Win PCは各Webサイトから好きなものをダウンロードできますが、ChromebookはGoogle Playからのみダウンロードができます。なので、「特殊なアプリやソフトをダウンロードしない」人は、特に気にならないと思います。
また、Chromebookはストレージが小さいので、パソコン本体にデータを保存せずに(保存してもOK)、クラウドにデータを保存するような仕様です。これは、いつでもどこでも、どのデバイスでも情報をシームレスに共有できるようにするためですね。
セキュリティはGoogleが対処しており、基本的に自分で何かをすると言う必要はありません。検証済みのブートプロセスにより、起動するたびにシステムに悪意のある変更がされていないかを自動的に検出し、必要に応じてより安全なバージョンに戻します。
万が一変なサイトに飛んでしまっても、システムと切り離されているので、そのページを閉じればOKです。パソコンがウイルス感染したりすることはほぼ無いそうです。
ただし、ChromebookはMicrosoft Officeアプリが使用できない(オンライン版は使用可能)なので、どうしても仕事でMicrosoft Officeを使う人はWindowsパソコンが使いやすいかもしれません。
Chromebook x360 14c-ccの特徴
Chromebookは低価格モデルが多いので、ベゼル(画面の黒い枠)が太かったり筐体が大きかったりしますが、本機は4辺のベゼルも細く、コンパクトです。
寸法は
幅321.5㎜(≒一万円札2枚分/320㎜)
奥行206㎜(≒千円札1.5枚分/225㎜)
高さ17.9㎜(≒一円玉の直径/20㎜)
とほぼ同じで、A4用紙(297㎜×210㎜)よりちょっと大きい程度のサイズです。普段使っているカバンにすっぽり入ると思います。
重さは1.52㎏で、旧モデルよりも130g軽くなっています。標準的な14型ノートは大体1.4㎏~1.45㎏なので、コレと比べると若干重たいですが、2 in 1 PCであることを考えたら「普通」だと思います(2 in 1 PCはクラムシェル(通常ノートパソコン)よりも若干重たいです)。
背面に排気口が2つあり、エアフローも良さそうです。筐体のエッジは丸みを帯びており、おしゃれですね。
左側面にカメラキルスイッチがあるので、Webカメラを使用していないときやカメラを映したくないときは、このスイッチでカメラをOFFにできます。
背面には上位モデルに使われる「hp」のロゴがあり、左上に「Chromebook」のロゴもあります。
残念ながらアクティブペンは付属じゃなく、別途購入になります。現在、HP公式サイトではUSIペンの販売が一時中止していますが、アマゾンで多くのUSIペンが販売されています。
2 in 1 PC
HPでx360と言えば2 in 1 PCのことで、ヒンジが360度回転する仕組みになっています。
<タブレットモード>
ディスプレイを全開すればタブレットの様に使えるので、これ1台あればタブレットいらずです。でも本機は14型なので、本物のタブレットの様に片手で持ったりはできません(できますが、かなりきついです)。
<テントモード>
ソファやベッドに寝転がって使うときは、この様にテントモードで使えば、パソコンが熱くなりにくいです。
<スタンドモード>
他にもスタンドモードや、通常使用のノートブックモードもあるので、状況に合わせて使いやすい形に変更できます。
キーボード
キーピッチ(キーの中心から次のキーの中心までの距離)は15.45×15.45㎜と狭いです。子供や手が大きくない人なら気にならないですが、手が大きめの人はタイピングが窮屈かもしれません。
キーストローク(キーを押し込む距離)は1.5㎜と浅すぎず深すぎずなので、普通にタイピングできると思います。
右下の左右カーソルキーは半分サイズなので、押し間違いにご注意を。
高性能CPU搭載
Core i5-1135G7 | Core i3-1125G4 | |
製造プロセス | 10nm SuperFin |
|
---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | |
キャッシュ | 8MB | |
グラフィックス | Iris Xe | UHDグラフィックス |
基本クロック | 2.4GHz | 2.0GHz |
ブーストクロック | 4.2GHz | 3.7GHz |
最大TDP | 28W |
本機搭載のCore i3は通常のCore i3-1115G4じゃなく、上位モデルの1125G4なのでコアとスレッド数も多く、高めの性能です。
こちらはCPUの性能を測るPassmarkスコアです。
スコアの目安
- 1000~・ネットサーフィンなど低負荷な作業なら余裕
- 2500~・web閲覧・動画視聴・Office資料作成があまりストレスなくできる
- 5000~・がっつり使ってもストレスを感じることはほぼ無い
Passmarkスコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i7-1185G7 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
Core i3-1125G4 | |
Core i7-1065G7 | |
Core i5-1035G1 | |
Core i7-10510U | |
Core i3-1115G4 | |
Core i5-10210U | |
Core i3-1005G1 |
通常版のCore i3でも6546と1世代前のCore i7並みの性能ですが、搭載されているCore i3は9500、Core i5は1万オーバーとどちらも高性能です。
<コアとスレッドの特徴>
また、どちらも4コア8スレッドなので、マルチタスクもしやすい性能です。
グラフィックス
グラフィック性能が高いとOfficeワークや複数画面を使った作業、画像編集などのクリエイティブワークがしやすくなります。Video Card BenchmarksはChromebookで動作しないので、こちらはWindows PCで計測した結果になります。参考値としてご覧ください。
Video Card Benchmarks
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
MX450 | |
---|---|
Core i7-1165G7 | |
Core i5-1135G7 | |
MX250 | |
Ryzen 5 5500U | |
Ryzen 7 5700U | |
Core i3-1125G4 | |
Core i3-1115G4 | |
Ryzen 7 4700U | |
Iris Plus | |
Ryzen 5 4500U | |
UHD |
ディスプレイは普通
解像度 | 光沢 | 液晶 | ディスプレイ |
FHD | あり | IPS | ゴリラガラス5 |
FHD | フル・ハイディフィニション、一般的な画質で解像度は1920×1080ドット |
---|---|
光沢 | 光沢ありは発色が良い反面、自分や背景が映り込みしやすい。光沢無しは映り込みがしにくい |
IPS液晶 | コントラスト比が高く、視野角も広い |
ディスプレイは標準的な品質で、フルHD IPS液晶、そしてタブレットなどのタッチディスプレイに使用され、通常のディスプレイよりも強度が高いゴリラガラス5が使用されています。
タッチディスプレイなので光沢ありで、光沢なしに比べると明るく発色が良く見えますが、背景などが反射しやすいです。
<左・光沢あり/右・光沢なし>
大容量メモリ
メモリはデータを一時的に保存する部分で、メモリが大きいと多くの(大きな)データを処理しやすくなります。
搭載メモリはDDR4-3200MHzで、オンボードになります。この動作周波数(MHz)が高いと処理速度が速くなり、本機の3200MHzは現行最高周波数です。
また、Chromebookは4GBメモリが多いですが、本機は8GBもあるのでかなり使いやすいと思います。
ストレージ
SSD(PCIe NVMe) | eMMC | HDD | |
最大データ転送速度 | 最大16Gbps~32Gbps | HDD以上SSD以下 | 約500MB/秒 |
平均起動時間 | 10秒~15秒 | 15秒前後 | 30秒~2分(新品の場合) |
温度 | 熱くなりにくい | 熱くなりにくい | 熱くなりやすい |
価格 | 高い | 中価格 | 安い |
ストレージはデータを保存するだけの場所じゃなく、パソコンの起動やWebサイトの表示速度にも影響があります。
本機はタブレットやスマホに搭載されるeMMCと言うストレージを使用しており、一般的なWindows PCに搭載されるSSDよりも若干性能が劣ります。
また、先述した様にChromebookはGoogle driveを使用して使うことを前提に設計されているので、ストレージは小さめですが、本機はCore i5モデルが256GBもあるので、容量的には十分だと思います。
WiFi6に対応
次世代通信規格のWiFi6に対応しており、現在主流のWiFi5より約40%最大通信速度が上がっています。今まで5GHzにしか対応していなかった周波数が、2.4GHzと5GHzと2バンドに対応しており、また、一度に多くのデバイスに電波を飛ばせるようになったので、カフェなどの混雑した回線でも安定した通信が可能になっています。
比較的長いバッテリー駆動時間
3セルリチウムイオンバッテリーが搭載で、最大10.5時間のバッテリー駆動時間になります。10時間以上あれば、一般的な使い方だと丸一日持ち運んでも大丈夫な人が多いと思います。
インターフェイス
左側面にはUSB-C、電源ボタン、音量調節ボタンとカメラキルスイッチがあります。USB-CはPower Deliveryと、Display Port 1,2という映像出力機能付きです。
右側面にはMicroSDカードリーダー、USB-AとUSB-C、そしてヘッドフォンジャックがあり、全てのUSBのデータ転送速度は5Mbpsになります。
HDMIが無いので、HDMIポートしかない機器を使う場合は、Display Port→HDMI変換ケーブルが必要です。
サポート・保証
本機種は1年間引き取り修理保証(最長3年まで延長可能)と、1年間の電話・チャット・メール・LINEでのサポートがあります。電話で相談できるので、初めてパソコンを買う人でも始めやすいと思います。
引き取り修理とは、万が一故障した場合、HP指定業者が自宅にパソコンを引き取りに来て、リペアセンターに配送、修理後郵送してくれるサービスです。
ライバル機種
<左から本機種・Lenovo IdeaPad Suet 560 Chromebook・Lenovo IdeaPad Slim 360 Chromebook>
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます)
本機種 | Duet 560 Chromebook | Slim 360 Chromebook | |
CPU | Core i5-1135G7 Core i3-1125G4 |
Qualcomm Snapdragon 7c Gen 2 | MediaTek MT8183 |
メモリ | 8GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 128/256GB | 64/128GB | 64GB |
ディスプレイ | FHD IPS | FHD OLED | FHD IPS/TN |
無線 | WiFi6 | WiFi5 | WiFi5 |
バッテリー | 10.5時間 | 15.5時間 | 16時間 |
重量 | 1.52㎏ | 700g 1.2㎏(キーボード付き) |
1.4㎏ |
価格 | 7万9000円~ | 6.9万円~ | 3.7万円~ |
本機種以外のChromebookは「王道」なもので、プロセッサーにはタブレットに使われるものが搭載です。筆者は「スペック上ではかなり性能が低い」Slim 360 Chromebookを持っていますが、普通にサクサク使えています。
こちらはCPUの性能を測るGeekbench 5です。
Geekbench 5はクロスプラットフォームのベンチマークで、パソコンの性能を測るCinebenchの様にシングルコア性能とマルチコア性能を測定できます。
Geekbench5 マルチコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i5-1135G7 | |
---|---|
Core i3-1125G4 | |
Duet 560 Chromebook | |
IdeaPad Slim 360 Chromebook |
Geekbench5 シングルコア
オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i5-1135G7 | |
---|---|
Core i3-1125G4 | |
Duet 560 Chromebook | |
IdeaPad Slim 360 Chromebook |
見てわかるように、本機種の性能は他のChromebookに比べてかなり高い性能です。
各機種の特徴
・本機種・・・2 in 1 PCで高性能パソコン用プロセッサー搭載だが、その分価格が高い
・IdeaPad Duet 560 Chromebook・・・タブレット用プロセッサー搭載だが、Chromebookとしては高い性能で、キーボードが取り外せ完全なタブレットの様に使用可能。OLED液晶なので、画面がきれい
・IdeaPad Slim 360 Chromebook・・・低価格モデルで、高負荷な事をしない普段使い用。低価格モデルとは言え、普通に使用可能
まとめ
良い点
・超高性能
・Wi-Fi 6対応
・指紋センサーあり
残念な点
・HDMIがない
・若干重い
総合評価
パソコン用の高性能11世代CPU搭載で、Chrome OSなのでかなりサクサク使用可能です。普段使い用と言うよりは、ビジネス用途で高負荷な事をする人に合います。
全体的に申し分ないスペックで、Chromebook全体を見渡してもここまで高い性能のものは少ないと思います。
その分価格も割高なので、高負荷な作業をしない人は他の低価格モデルでもよいと思います。